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土木の日(11月18日)記念行事として、平成15年11月22日(土)に第1回親子見学会が開催されました。今回は、(財)鉄道総合研究所、東海旅客鉄道(株)、及び東京電力(株)のご協力を得て、リニアモーターカーの見学・試乗、葛野川水力発電所の見学という内容でした。

当日は天候にも恵まれ、25組50名の出席者のみなさんとともに、紅葉深まる山梨の美しい自然に触れつつ、リニアモーターカーでの高速移動を体験し、さらに大規模な土木構造物と対面することができました。さて、将来の土木技術者たちの反応は・・・???

リニア見学センター(リニアモーターカー試乗)

先頭車の見学

リニアモーターカー(超電導磁気浮上式鉄道)は、磁力により浮上・推進する輸送システムです。
見学センターで説明を受けた後、宇宙船を想像させるような乗降口からリニアに乗り込みました。車内では、もうすぐやって来る高速の世界を想像し、みなさんワクワクした様子でした。

速度表示(車内)

500km/h到達直後の車内

発車時は車輪(タイヤ)で走行していましたが、時速150km程度で浮上し、その後時速500kmまで一気に加速しました。トンネル区間では、車窓からの景色が真っ暗でしたが、10m以上の間隔で取り付けられた蛍光灯の明りがつながった1本のラインに見えました。また、見学センター付近の明り区間は、あまりのスピードで一瞬の出来事といった感じでした。

乗降口

後ろ向きの走行も含め、全36kmの短い旅でしたが、乗降口から降り立つみなさんの顔は、立派に「リニア経験者」でした。
リニア降車後は、見学センターで記念撮影をしたり、通過するリニアを見学したりしました。通過するリニアを間近で見ましたが、あっという間に現れたかと思うと、"ドン"という音とともに一瞬でトンネルの中に消え、みなさんからは、歓声ともため息ともいえるような声が上がりました。とにかく、リニアの速さに圧倒された見学でした。

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葛野川水力発電所(下部ダム、地下発電所見学)

葛野川水力発電所は、電力に余裕のある夜間に水をくみ揚げ、昼間に発電する揚水式発電所です。揚水式としては、上下のダムの有効落差は世界一(714m)です。
見学は、地下発電所→下部ダムのコース、下部ダム→地下発電所のコースの2班に分かれて行われました。

地下発電所へのトンネルは、暗くてどこまでも続く下り坂で、秘密基地に向かう気分になりました。地下発電所に到着すると、長さ210m、幅34mの巨大な地下空間で、その大きさにみなさん驚いている様子でした。

地下発電所

発電所のしくみはちょっと難しいかもしれないなと心配していましたが、水や電気の流れる経路の説明を聞くみなさんの目を見て、そんな心配が吹き飛びました。

発電所のしくみ解説

コンクリート重力式の下部ダムでは、高さ100m以上の堤体の上を歩き、その大きさを実感しました。晩秋の山の景色に見とれていると、その横で案内をしてくださったPR館の方が、みなさんの質問攻めに遭っていました。・・・将来有望です。

下部ダム

下部ダム提体の上

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~参加された方からの感想メールが届いています~

小学5年生・男子

リニアモーターカーはとても速くて、外から走っているリニアモーターカーが写真に撮れなくて残念だったけど、リニアモーターカーに乗れてよかったです。とても速かったです。また乗りたい!

小学5年生・男子

今回の親子見学会では、たいへんお世話になりありがとうございました。リニアモーターカーのスピードには、たいへんビックリしました。
リニアの乗車証明書は、ぼくの一生の宝物にします。学校で、みんなに自慢しました。
葛野川の地下発電所は、とても大きくてすごかったです。発電の仕組みがわかって、うれしかったです。
ダムは、少し寒かったけど景色が良くて良かったです。また、来年も参加したいです。よろしくお願いします。

父親

リニアも葛野川の発電所も、土木の技術の高さと、スケールの大きさを見せて貰うには大変有意義だったと思います。
リニアにおいては、もう少し時間的な余裕と説明があってもよかったかなと思いましたが、一般の見学者と一緒に見学する施設と言うことで、
ちょっと無理な注文かも知れません。
葛野川の発電所は発電所の下のフロアまで降りてみたいと思いましたが、安全上、無理かなと思いました。
両方とも時間的に、大人にはちょっと物足りないと感じましたが、子供たちには丁度よかったと思います。
子供は、どちらかというとリニアの方が印象が強かったようです。
葛野川の発電所も、長いトンネルや大空間の地下発電所に入れて、大人としては大変おもしろかったです。

父親

今回の見学会で、リニア実験線施設見学およびリニア試乗と葛野川水力発電所見学ができて、たいへん有意義な体験をすることができました。
最近、仕事が忙しかったせいか、子供(息子)と過ごす時間がなかったこともあり、充実した親子関係を築くことができました。
特に、リニア試乗では、時速500kmという夢のようなスピードを体験でき、親子でとても興奮しました。空を飛んでいるようで、とても快適な乗り心地でした。試乗の走行距離が短くて、物足りなく感じたことが残念でしたので、早くリニアが実現して欲しいと思っています。
また、葛野川発電所ですが、世界最大級の有効落差や地下発電所のスケールの大きさに圧倒されました。普段は行けないような地下発電所を見学できて、分かり易い説明を受けたせいか子供もダムや発電のシステムを理解することができました。
おかげさまで、親子見学会から子供が土木に対して、とても興味を持つようになりました。身近にある土木構造物をいろいろ質問してきます。親子で、土木に関する会話を持つのも見学会のおかげです。将来、土木の道を歩むようになったら、この見学会がターニングポイントだったと思います。
今後も、将来を担う子供たちに夢のある技術を紹介し、重要公共施設に対する重要性と理解を深めてもらうために、親子見学会を引き続き開催していただけることをお願いします。また、来年の親子見学会を子供と一緒に楽しみにしています。
土木学会関東支部のますますの発展をご期待しております。
今回の親子見学会でお世話になりましたみなさま、たいへんありがとうございました。

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