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JSCE Magazine,“Civil Engineering”

土木学会誌

■土木学会誌2008年4月号モニター回答


■ 巻頭言 土木学会会員の特典 磯部 雅彦

近年、企業・学校・行政のいずれにおいても、コスト意識が高まった結果、諸団体・学会等の参加加入について、特典は何かが問題になっていることは実感としてある。例えば、従来は会社負担であった学会費が個人負担になったために、入会している特典がなければ、退会を考えるようになるのも無理はない。特に、若手の会員獲得には重要なポイントになると思われる。従って、会員の特典を強く意識した学会の姿勢は、賛同できる。ただし、学術団体であるという面も重要であり、両者のバランスを維持していってほしい。土木学会は、常に「外からの目」を意識している姿勢があり、他の学会・団体も大いに見習うべきと思う。
(所属:(株)山下設計 氏名:廣瀬 由紀)

■ PHOTO REPORT (1) ゴールデンゲート橋耐震補強2期工事竣工間近―カリフォルニア州主要橋梁の耐震補強工事が進行中―

伝統ある建造物を最新の技術で支えることは、非常に意義深いことだと考えます。観光客を呼び込むことも地域産業を支える上で重要な要素であるとは思いますが、近隣住民の声を反映した、愛されるゴールデンゲートであってほしいと願っています。
(所属:東京大学 氏名:入谷和範)

■ PHOTO REPORT (2) 地元産の木材を用いたドーム屋根駅舎―JR土讃線高知駅付近連続立体交差事業・高架切替開業―

建築の人間なので、つい建築物に目がいってしまうのですが、記事にある「景観設計を取り入れた」ことを感じさせるような写真がなく、残念に思いました。また、木造建築物と記載がありますが、正確には木造+鉄骨造のようです。これも、大屋根の下から見上げた写真があるとわかりやすかったと思います。
(所属:(株)山下設計 氏名:廣瀬 由紀)

JR土讃線高知駅付近の連続立体交差事業は、鉄道関係者の間でも非常に話題になっている事例であり、私も先月、本事業の現場を視察させていただいた。記事に記載の通り、駅、高架橋に景観設計を取り入れていることが特徴的で、特に高知駅の玄関として設置された大屋根は、壮大で、街のシンボルとしてその存在感が充分に漂っていた。本施設の整備にあたっては、法規制、技術的な課題等があり、計画に携わった関係 者は、随分ご苦労されたことだと思う。行政、鉄道事業者、地域が一体となって取り組んだ事業として、非常に貴重な事例であり、今後の駅周辺整備計画の参考としたい。
(所属:東京急行電鉄(株) 氏名:岩本 敏彦)

■ この人に聞く東大寺図書館員・東大寺史研究所研究員 坂東 俊彦さんに伺いました [聞き手]溝渕利明

海外で国宝が焼失,しかもほとんど全焼に近いと言うショッキングな事件をTVを通じて観て,我が国においてはどのような対策が取られているのだろうと関心を持っていたが,土木学会誌において,こんなに早く特集され,日本における詳細な例が解説されるとは思ってもいなかった.日本では,焼失の経験を活かし,防火体制を強化することに加えて,「復原」に注意払っていることも興味深いものであった.壊れたものを直す時に,普通であれば「復元」に考えが行きそうなものを,「復原」という考え方に行けるという事に国宝に関わる方々の思慮の深さを感じ,これからの対策についてもとても心強く感じられる記事であった.
(所属:港湾空港技術研究所 氏名:渡辺一也)

■ 特 集 社会資本整備の意義を再考する

社会資本整備は生活・産業に不可欠であり、誰もが直接・間接的に恩恵を受けている。しかしながら、一部の不祥事や不透明性もあり、良くないイメージを持たれるのは、土木、インフラという言葉に「縁の下の力持ち」、といった語感を重ね、積極的な自己主張を行わない雰囲気にも起因するのかもしれない。今後、土木技術者としてのプロフェッションに誇りを持ち、胸を張って土木という仕事に携わっていくためには、より一層の情報発信が重要であり、それは説明責任とも言える。今回の企画は、委員による座談会と、各界からの専門記事によりバランスよく社会資本のあり方について「再び」考えさせられた。座談会も、実体験や、生活感に基づき堅苦しくない内容で楽しく読めたが、土木に携わる方以外との意見交換も面白いと思う。今後の継続的な企画を期待したい。
(所属:JR東日本 氏名:森山 泰明)

社会資本整備の意義に対する様々な論議,大変興味深く読ませて頂きました.社会資本整備=悪い?無駄遣い?などのイメージが拭いきれないのは,特にTVのようなマスメディアによる情報伝達のあり方が大きな要因であると感じています.例えどのような素晴らしい社会資本整備であっても,プラスの視線もあればマイナスの視線もあります.特に,マスメディアの報道は,ここ数年,土木業界にとってマイナスの視線に関するものが多すぎます.少なくとも,これに応対するプラスの視線を同じくマスメディアを通じて,住民が本当に欲しているものであると土木技術者が主張する機会を得ることが必要ではないのでしょうか.広報の戦術は様々ですが,住民自らが受け取りに行く情報発信から半ば強制的に耳に入るような送り込む情報発信のあり方も必要ではないかと思います.
(所属:益村測量設計(株) 氏名:益村公人)

道路特定財源問題で世間が揺れる中、ある意味タイムリーな企画だと思いました。その中で印象に残ったのは、教育の大切さ と 一人ひとりが土木の広報マンに というご意見でした。確かに、土木系の学生が小学校の教員になることは難しいかもしれません。現在、各企業でも派遣が行われている、社会人教師のような制度がもっと広がりを見せ多くの子供たちに社会資本整備の意義や、身近にありすぎて意識することの少ない土木技術のすばらしさ、大きさが出来れば実地で体験できる機会が増えることを願ってやみません。
(所属:鹿島建設 氏名:岩瀬秀子)

■ 1.座談会 社会資本整備の意義を再認識する [座談会メンバー]中井 雅彦、柄谷 友香、北原 正代、森戸 義貴

事業者は「なぜこの事業が必要なのか」を市民に説く口を持つ必要があり、その中で市民の声を聴く耳を持つ必要があり、そしてこれら器官が十分に働くための頭を持つ必要がある。このことを念頭に業務に臨んでいる。今回の内容を読み、これら必要性が妥当なものであることを確信した。また、実現するための具体事例もあり、大いに共感した。一方、口、耳、頭をフル稼働しても、無力感に苛まれる場面に遭遇することがある。その多くは、社会資本整備の意義や整備を進める組織について不当に誤った報道に接する時である。メディアは、市民と組織をつなぐ有効な「媒体」の一つであるが、市民の関心の高まりも相俟って、昨今は市民の意見を形成する「触媒」としての機能が大きいように思われる。市民と組織との直接対話にすべてを委ねることが非現実的である中、第三者であるメディアの役割に一層期待しながら、報道機関の考え方を伺ってみたい。
(所属:東日本高速道路(株) 氏名:三石 晃)

■ 2. 国民生活を変えた社会資本整備 小林潔司

社会資本の役割と機能をコンピュータのOSとアプリケーションに例えられたことで,社会資本整備の意義を理解する良い手助けになりました.また,OSやアプリケーションの互換性,機能追加のしやすさ,使用感など,コンピュータの諸問題をさらに考えてみることで,社会資本整備の今後のあり方を考える良い機会になりました.
(所属:京都大学 氏名:大庭哲治)

■ COLUMN1 発展途上国の人びとと道を直す 木村亮

「舗装道路が伸びれば、道路に沿って電線が立ち、村ができ、人が道を使い移動する。」道とは人間の生活において重要性が高いものであることを改めて感じた。われわれ日本人は、道路とは舗装されていて当たり前、繋がっていて当たり前という認識でいるが、地震や洪水などの天災によって道路が寸断され、人・物・金の流通が阻害されれば、その時に初めて道路の重要性とありがたさが分かるのかもしれない。文中であげられた4つの発展途上国においては、道といえども、一度洪水に見舞われれば、跡形もなくなってしまうようなものであった。我々日本人の優れた技術を発展途上国の人びとに伝え、彼らの暮らしの向上のために頑張らなくてはならないと強く感じた。
(所属:大成建設(株) 氏名:野勢 辰也)

■ COLUMN2 これからの社会資本整備のあり方 ―そのミッションを再確認する― 片山 善博

この記事に記載されている通り、こういったことは道路だけでなく他のインフラにも言えることだと思います。社会資本整備においては、今後更にやりにくい事業ばかりなのでしょうが、「やりやすさ」ではなく利用者のためになることを常に頭に置かなければならないと、改めて認識させられました。
(所属:東急電鉄(株) 氏名:山田久美)

私も片山先生の意見に全く賛成です。いかに景気対策と言っても本来の目的を失った箱ものや利用されない道路ばかり造っていれば住民から批判の声が上がるのは当たり前のことです。でも良く考えるとこれって別に建設会社が悪いわけではないのです。景気対策としては今も昔も非常に有効な手段であることに変わりはないのです。建設会社はここでも請け負けなんですね。これからの公共工事は「誰のために」、「何の目的で」あるか良く考えて実行して欲しいものです。
(所属:前田建設工業(株) 氏名:林 克彦)

■ COLUMN3 社会資本整備によって生じた想定外の効果 黒川 洸

社会資本整備による効果のどの部分が想定内で,どの部分が想定外だったのかを峻別し,それぞれについて考えることは,今後の社会資本整備の政策的意思決定やマネジメントを行う上で重要であると思います.まずは,長期的な視点で,整備完了後も継続的に事後評価を実施し,効果事例の情報収集に努める必要があるのではないでしょうか.
(所属:京都大学 氏名:大庭哲治)

■ 3. 行動する広報戦略 ―決め手は、コミュニケーション ― 緒方 英樹

土木業界に関して、一般の人々はどのようなイメージを持っているのか?数年前は3Kという言葉が流行ったこともあり、談合などダーティーなイメージばかりが先行しているように思われる。道路、橋、トンネル、上下水道、ダム、港湾等など、身近に社会資本という形で存在している様々な構造物を建設した業界であることを理解はしていても、特段魅力を感じる業界ではないのかもしれない。筆者がいうように、土木=ダイナミック=かっこいい仕事ということを子供に理解してもらうには、現在や将来の社会資本整備のあり方、重要性を正しく伝えていくことが最も重要なのではないかと感じた。
(所属:大成建設(株) 氏名:野勢 辰也)

世間の土木に対する風当たりが決して良いとはいえない中、最近、インターネットの土木関連サイトをみると、一般の方にとって理解しやすく工夫されていると思います。とくに工事の進捗状況を中継しているサイトは、施工の状況を知らない方々が現場に出向くことなく気軽に情報を得ることができる良いアイデアだと思いました。この業界に関わっている人が広報なのだと思いました。しかし、現場で間近にみる迫力はなかなか伝わらないので、現場見学会など一般の人が気軽に行けるような環境をもっと多くつくり、積極的に情報を発信してもらいたいと思います。
(所属:日本シビックコンサルタント株式会社 氏名:田島久美)

数年前、私はある地方で道路の広報の仕事をしていたが、いつもマスコミに対して憤りを感じていた。それは、「土木=社会資本整備=役人の仕事=国民の税金を使う=マスコミの格好の餌食」という状況が世の中に出来上がっていたからである。マスコミは、どんなに土木ががんばってもそれは国民の税金を使っているから当たり前であり、土木自体が国民の税金の無駄遣いという論調だった。しかし、本記事を読んで全ての悪をマスコミのせいにしていた私はとても恥ずかくなった。もっと本質的な部分でやるべきことがあったのかもしれないと反省している。思い起こせば、確かに私は小学生の頃、社会科の授業で、都内を流れる玉川上水を完成させた玉川兄弟のことを習った。それが土木を選択するきっかけとなった訳ではないが、次世代にも土木=社会基盤整備は必要であり、子供達に説明ができるインタープリターを増やすことが大事である。欲を言えば、専任の教師が学校を数校かけもって子供達に体験させることができれば、土木にとって理想的であると感じた。
(所属:中日本高速道路 氏名:舩橋修)

■ 特集を終えて

土木技術者自身が社会資本整備の意義を先確認するという趣旨の特集であったはずだが、本文に書かれているようにあれもこれもと欲張りすぎた感があり、焦点がぼやけてしまったのではないでしょうか。「住民が必要とする社会資本整備」と「土木の広報活動」は区別して、再度テーマとして掘り下げてもらいたいと思います。
(所属:清水建設 氏名:小林 伸司)

■ 学生記事 アメリカの土木 from 学生の視点 [取材]近藤 由美

アメリカにおける土木構造物の印象として、全体的に粗くまたスケールが大きいと著者は述べられておりました。またアメリカにおいて土木工学はまさにcivil engineeringであり、市民のための工学の意味合いが強いとありました。普段、私は国内を対象とした仕事に従事していますが、やはりそこで重要となるのが、顧客が何を必要としているかということです。当然ながら、法律および要求事項等は満足したものでなければならないのと同時に、必要以上に高規格なものであってもいけません。アメリカと日本の土木の違いからこのようなことが再認識でき、とても興味深く感じることができました。
(所属:東亜建設工業 氏名:上田陽彦)

「アメリカの土木」というタイトルでは記事の対象範囲が広すぎると感じました。留学生には、自分の体験を生かした身近な話題(例えば「アメリカの大学における土木教育」とか「アメリカの土木系学生気質」とかを書いてもらえばもっと面白い記事になると思います。
(所属:清水建設 氏名:小林 伸司)

この「学生記事」というコーナーは,いわゆる「シリーズもの」なのか,単発的な記事なのか,よく分かりませんでした。2・3月号は学生が現場で働く人を紹介する記事でしたが,今月号では学生の現地レポートの様な記事でした。また,学生編集員の所属が不明(個人情報保護のため?)であり,どういう立場で記事を書いているか,分かりませんでした。誰のための記事なのか,また,何のための記事なのか,もう少し明確にして欲しいと思いました。
(所属:九州大学 氏名:佐川康貴)

■ CE リポート 話題 マンホールのふたのおはなし 佐藤 厚子

写真が並んでいるのを見ると,切手のように見えてきました。下水道の入り口であるマンホールの蓋の模様は,滑り止めが本来の役割かもしれませんが,切手が美術品の1つとも認識されていることを考えると,マンホールも作りようによっては美術的作品にもなりうるものと興味深く思いました。確かに,旅行先などでその土地の風物が描かれているのを見たことがありますが,これまでピンポイントでしか捉えていなく,このように各地でみられるデザインを集めると面白いです。
(所属:東京大学都市環境工学 氏名:尾崎宏和)

意外なところに興味を持たれる方もいるんだなと思った.普段はあまり気にすることがなく見逃してしまいそうなものも,人によってはそれが趣味になることが出来る.地域ごとにデザインがあることは前々から知ってはいたものの写真つきで紹介されると,色々あって面白い.カラー写真のページでも良かった気がする.  最近では,奈良の遷都のキャラクターのようにデザインにも関心が高いようであるので,これらも誰がデザインしたのか,どういう意味をこめているのか等わかると,一層,興が湧くのではないだろうかと感じた.
(所属:港湾空港技術研究所 氏名:渡辺一也)

普段の生活でほとんど意識しないマンホール.こんなに様々なものがあるものかと興味をひかれた.穴をふさぐのが目的のマンホールであっても,このようにちょっとした遊び心を加えることで単調な道路空間に潤いと明るさを盛り込むことが可能だと思った.雑踏の中にふと見つける小さな癒しアイテム,また,ちょっとした情報発信アイテムとしても活用されていくとおもしろいと思う.
(所属:株式会社豊和開発 氏名:冨田直人)

「マンホールのふたはなぜ丸い?」この質問は私も大学時代授業で聞いたことを良く覚えています。当時その話を聞いて四角いマンホールの上は歩かない様にしていました。考えてみると今も四角いマンホールは避けるようにしています。「万が一落ちたらと…」どこかで思っているようです。さて、名古屋のあめんぼですが、名古屋上下水道局のマスコット・キャラクターがあめんぼです。「水のあるところにすばやく到着」という意味なんだそうです。それで名古屋のマンホールのふたはあめんぼなんですね。私も結構気を付けてマンホールのふたは見ている思っていたのですが、佐藤さんには感心させられました。
(所属:前田建設工業(株) 氏名:林 克彦)

非常に興味深い記事でした。ふたが丸い理由を土木に携わったことがない人々がこの理由を知れば、興味が沸くと思います。日常、あたりまえのように使われ、人々の生活を支えている、道路、電車、上下水道などのライフラインには土木技術者の英知が集約され、様々な工夫がなされています。これらを多くの人に話し ていくことも、厳しい目を注がれている社会資本が、人々に理解される一翼になると感じました。また、マンホールのふたでその地域がアピールしているものを知ることができるのも非常に興味深い。よくわからないデザインのふたにこそ、その地域のあまり知られていない特徴が描かれているかも知れません。
(所属:清水建設 氏名:渡辺晋平)

■ CE リポート 話題 都市の地下水とヒートアイランド対策 石井 武政、西岡 哲、登坂 博行

このことについては私の所属する研究科でも取り組んでおり,興味深く思います。増えすぎた地下水をヒートアイランド対策に有効利用するのは良いアイディアと思います。ヒートアイランドの本題から外れますが,東京都区部の地下水涵養源は降水由来よりも水道管からの漏水が多いことも,都市独特の現象で,かつ,本来の自然の姿を人間がゆがめているものといえるかもしれません。同時に,水道管の漏水対策をいっそう徹底すれば地下構造物への影響はどのくらい緩和されうるのか,また現在の地下水の増加に伴い湧水は復活しつつあるのかなど,考えました。すでに研究されているのでしょうか。
(所属:東京大学都市環境工学 氏名:尾崎宏和)

地下水のマネジメントやヒートアイランドの対策ではそれぞれ単独で対策を行っても効果は薄いものと認識しています。環境面のみでなく、地域経済の影響等を十分に考慮できるよう、多種多様な専門家やステイクホルダーを巻き込んだ包括的なアプローチが有効であり、今後不可欠なものとなるであろうと考えます。
(所属:東京大学 氏名:入谷和範)

■ 土木屋の海外生活 技術者編 第1回バングラデシュ・ダッカへの赴任の決断は正しかったか? 鈴木 誠一

国内の土木需要が減少している中、海外での仕事はこれからどんどん増えていくことが予想されるが、自ら手を上げて海外赴任を希望する人は未だ少ないのではないだろうか?筆者は不安な気持ちを持ちながらも赴任を希望し、慣れない仕事を担当して大変得がたい経験をされたのだろう。特にアドバイザーやマネージャーとしての業務は、自己の能力の向上という意味においては大変有意義だと思う。海外プロジェクトというスケールの大きな仕事で自らを磨き、国内でもその力を遺憾なく発揮することにより、はじめて土木技術者として大成できるのではないかと感じた。筆者の「赴任当初の不安が赴任後すぐにやる気に変わった」というフレーズがとても前向きで印象的だった。
(所属:大成建設(株) 氏名:野勢 辰也)

家族を一緒に連れて行くということに共感しました。しかし、よく家族が快くついてきたものだと思いました。この業界で働いている人は仕事が多忙のため、家族とのコミュニケーションが不足しがちな人が多いと聞きます。海外での生活は困難もありますが、家族の理解が得られ、家族一同で海外赴任ができれば、より家族の絆が深まるのではないかと思いました。
(所属:日本シビックコンサルタント株式会社 氏名:田島久美)

同じ会社の仲間が慣れない地で家族とともに赴任し,仕事ものみならず地域活動にも情熱的に取り組み活躍していることに改めて感動しました。国が変われば文化や仕組み,時にはルールも変わると思いますが,地域が成長するために,これまでの熱い心を持って国際的リーダーとして頑張ってください。
(所属:東京電力株式会社 氏名:井上 章)

バングラデシュについては、大変貧しい国、日本で時々見かける勤勉な留学生、といった程度のイメージしか持っていなかった。鈴木さんの赴任経験に基づく報文と素敵な写真で、前者のようなイメージ(=勝手な思い込み)が大きく崩れた。現地の様子が大変よくわかり、楽しく読んだ。業務や生活で大変なことに多々遭遇されたはず。こういった話題や現地の方との交流といったことも、次の機会に是非お伺いしたい。
(所属:東日本高速道路(株) 氏名:三石 晃)

■ 行動する技術者たち 第19回公園で地域をつなぐ ―物売りからアートマーケッツへの変身―小口 健蔵氏(東京都建設局公園緑地部 参事) 渡邉 一成、大橋 幸子

建設業の私が造っているのは器なのだと改めて思いました。地域の中に設けられた器は、様々な社会活動の舞台となり、人間の生活を彩り、あるいは陰から支えています。器を造る側の人間として、器を使うのは誰か?どのような器であればより目的にかなうのか?安全なのか?長持ちするのか?等々を考えるわけですが、ひとたび出来上がった器は、予想外の使用がされることもあります。予想外の使用が、器の持つ未知の可能性を引き出し、やがて器のかたちをゆるやかに変化させていくかもしれません。現在、多くの土木構造物が改修・更新の時期にありますが、移り変わる社会情勢なか、器の本質を理解し、新しいかたちをデザインするために必要なのは、器に対する愛情と言ってもよいものかもしれない、と感じさせる記事でした。
(所属: 共和メンテナンス(株) 氏名:岡田 阿礼)

道路も役場も公園も公民館も公共施設は地域住民みんなものである.しかしながら管理となると行政に任せっきりで,地域住民は利用のみ,という傾向が顕著であると思う.それどころか道路にタバコをポイ捨て, 家庭ゴミを公園のゴミ箱に,古い建て直せの運動はするも掃除には参加せず. 地域住民みんなが維持保全の意識を持てば,街中が快適な空間になることは間違いないと思う.行政が一方的に決めるルールではなく,その施設を利用する人みんなで決めたルールなら合理性もあり,守ろうとする意識も高まるはずである. 全員参加の街作り,公共の施設にとどまらず,海や川,山などの自然保持にも非常に有効であると考える.
(所属:株式会社豊和開発 氏名:冨田直人)

技術者自らが実際に行動を起こすことの意義は非常に大きいと考えます。アイデアを思いつくことはあっても、それを机上の空論として終えるのでは意味をなしません。行動に移すことでは困難を伴うことが常ですが、その困難を乗り越えることがある意味で技術者としての醍醐味であろうと思います。
(所属:東京大学 氏名:入谷和範)

■ 見どころ土木遺産 吾嬬橋 ―白砂川渓谷にひっそりとたたずむ百歳を超える橋― 小西純一

橋梁やダム、港湾施設などの土木構造物を眺めたり歴史を知ることに興味があるので、写真を豊富に使った本記事には非常に興味が持てました。トラス桁を移設して100年以上現役であるというのには驚きです。 ぜひ今後も引続き日本全国の素敵な土木遺産を紹介していただきたいと思います。
(所属:   氏名:福山 貴子)

■ 論説委員会の頁 土木構造物の「トレーサビリティ」 魚本健人

50年〜100年以上も使用される土木構造物の重要性を意識し、トレーサビリテイとしてマイクロチップ等を埋め込み必要な情報をいつでも利用可能な状態にすることには多いに賛成である。最近業務を通じて、今まで土木構造物に確立されたトレーサビリテイーがなかったことの問題の大きさを感じている。 工事竣工後2年から3年であれば、資料も確認しやすいが10年以上も経過すればほとんどないか、又はあっても確認できないのが実状であろう。今後の土木事業も維持管理に主流が移行し、長寿命化や補修の方針を立案するにあたって現状のアナログ方式からデジタル方式へのトレーサビリテイの変換は非常に重要であると考える。
(所属:東亜建設工業株式会社 氏名:加 藤 隆 士)

確かに、最近は原産国がわからない商品は買わないし、野菜や乳製品なども生産者の顔が見えるものも増えてきているのに、構造物の設計者や施工者の顔は完成後は見えず、何で作られているのかさえ、素人である使用する私たちにはわからないのは、不思議なことだと思いました。マイクロチップなどを埋め込むというお話がありましたがもっと簡単に、二次元バーコードやICチップやICタグのようなもので情報を簡単に引き出せるしくみがあれば、災害時などにも役立つことはもちろん、使用する私たちにも、簡単な情報が公開されたらいいなと思いました。
(所属:鹿島建設 氏名:岩瀬秀子)

■ 論説委員会の頁 景観という戦略 内藤 廣

韓国では、産業政策と都市政策におけるデザインに対し国家が戦略的に取り組んでいることを引き合いに、わが国でも、人口減少や国際化が進む中で国家間・都市間競争を生き延びるために、「景観」を国家戦略として捉えるべき、という話でしたが、興味深く読ませていただきました。以前ソウル旅行の行った際に、高速道路を取り壊して川が再生された例として取り上げられていたチョンゲチョンを、韓国人の友人が誇らしげに案内してくれたことを思い出します。
(所属:鉄道・運輸機構 氏名:水野 裕之)

過去に、上下線が並んでいる道路橋の橋脚のデザインがまったく異なるものをみかけて違和感を覚えたことを、この記事を読んで思い出しました。建設された時期が異なるためだと思いますが、まさに戦略的でない例だと思います。最近の土木構造物の中には、コストダウン重視でデザインは考えられていないと思われ るものや、逆に不要だと感じる飾り付けをしているものがあります。ソウル高速の例が挙げられていましたが、財政的に厳しいこの時代に、景観のためだけに新しいものを造り直すことは困難だと思われます。だからこそライフサイクルが長い土木構造物は長期的な戦略をもってデザイン、景観を考えていく必要があると 感じました。
(所属:大林組 氏名:佐々木一成)

デザイン戦略というものを国が推進してきたということを始めて知りました。私自身は比較的、機能重視よりもデザイン重視派ですがこれから身近なものだけでなく国づくりとしてもデザイン戦略が重要な時代になっていけば、生活そのものの豊かさにつながるのだと思いました。
(所属:東急電鉄(株) 氏名:山田久美)

■ 学会誌全般へのご意見,編集委員会へのご要望

・モニターに際して:非会員にモニターの機会を与えていただいたことを感謝したい。
・体裁:縦書きであることには特に感じるところは無かったが、記事を読み、それが最近横書きから変更されたものだと知って、少し驚いた。こだわりはないが、縦書きが悪いとか不便だという感じは持っていない。一方、A4版は、机上で読むには良いが、外で、たとえば電車内で読むには少し大きい。表紙は、格調が高く、良いと感じる。
・分量:毎月発行され、多くの方が手に取られるものであるならば、もう少しコンパクトにしても良いかもしれないと感じた。あと1-2割減といったところだろうか。
・全般:私としては、現場で何が起こっているかということに興味があり、その点で、pp.8-9, pp.54-55の記事がおもしろかった。工学としての土木に付随する、労働・作業に関連する諸問題(安全衛生、人材確保等)についての記事 が少ない、という印象を受けた。善し悪しということではなく。
(所属:国立環境研究所 氏名:櫻井 健郎)

© Japan Society of Civil Engineers 土木学会誌編集委員会