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JSCE Magazine,“Civil Engineering”

土木学会誌

■土木学会誌2008年3月号モニター回答


■ 表紙

学会誌に掲載される連載記事のなかで、表紙・表紙裏を飾る「日本の土木史を訪ねて」は好きな記事の一つです。写真を見るだけでも悪くはないのですが、実際に訪問して自分で感じたいという気持ちになります。ところで今回は「錦帯橋」を対象とし市民の生活道路と紹介していますが、学生の頃現地を訪れた記憶から、入橋料のかかる観光道路というイメージを持っています。今度見に行くことがあれば確認したいと思います。
(所属:清水建設 氏名:小林 伸司)

■ 巻頭言 地球温暖化と土木学会 阪田憲次

土木学会は、地球温暖化対策へ貢献すべき位置付けとして極めて重要であると認識しています。しかしながら、社会へのアピールが十分に行われているとは言えないのが現状なのではないでしょうか。論文発表等のいわゆる学術ルートのみでなく、より広く、分かりやすい形で一般に語りかける必要があるのではないかと考えています。
(所属:東京大学 氏名:入谷和範)

■ PHOTO REPORT (3) 首都圏の流れが、地下から変わる―首都高速中央環状線「山手トンネル」が開通―

先日,関東出張の際,都内を通過する必要があったため,敢えて首都高を選択し体感してみた.東名から首都高に入り,さいたま方面へ抜けるルートだったが,首都高に入った途端,想像を超えた渋滞に入り,それは地方ではなかなか味わえない激しいものであることを痛感した.当初中心部を走行する予定だったが,ルート変更し,本記事に取り上げられている中央環状新宿線を走行した.非常にきれいで,他のルートより広く感じ,渋滞もなくスムーズに通行できた.今後開通予定の2区間がつながり,環状線となればさらなる渋滞緩和効果が期待できると感じた. むやみな道路建設には問題があるが,このように必要な箇所に必要な道路を的確に配置することは,人の生活にも環境にも非常に有効であると考える.
(所属:株式会社豊和開発 氏名:冨田直人)

■ この人に聞く (独)国立文化財機構 奈良文化財研究所 都城発掘調査部 考古第一研究室長 松村恵司さん飛鳥建設(株)代表取締役 左野勝司さん 京都大学防災研究所地盤災害研究部門 地盤防災解析分野准教授 三村衛さんに伺いました [聞き手]溝渕利明

石室解体の緊張感がひしひしと伝わってきました.実に1300年の歴史そのものがプレッシャーとしてのしかかって息詰まる感覚を覚えました.携わった方々の言葉には,さすがに重みがあります.各分野の専門家が協力しあって遂げた成功は,工学や技術の言葉では表現しきれないもののように思います.土木の仕事の裾野の広さを感じました.
(所属:川田工業 氏名:畠中 真一)

高松塚古墳の石室解体には土木技術者として非常に興味がありました。先ずは無事のご成功おめでとうございます。高松塚古墳の解体のニュースを聞くたびに自分が解体作業をしているような緊張感を味わったのを覚えています。自分ならどうやっただろうと思うたびに実際解体を担当された方々のぴりぴりとした張り詰めた緊張感を感じました。
(所属:前田建設工業(株) 氏名:林 克彦)

■ 特 集 技術者教育の新しい風“Engineering Design”

プロジェクトに携わる者として、現場をいかに運営するかの課題に常に直面している。土木の世界は経験工学ともいわれるが、効果的に経験を活かす(あるいは補完)するためには「なんとなく」感じていたものを、科学的に把握することがポイントだと感じている。MBAやMOT教育もそうだが、コンストラクション・マネジメントについても、体系化された客観的な手法を習得することは、現実をとらえ、適切な作戦をたてるうえで極めて有効である。今後、大学と実業が連携し、実務的なマネジメント教育・研究が発展していくことに期待したい。
(所属:JR東日本 氏名:森山泰明)

私は、エンジニアリング・デザインという言葉を正直知りませんでした。景観デザインのことだろうかと思い、特集を読み始めるとまったく違う意味だと分かったのですが、読み終えてとても納得しました。
私自身も、以前は土木技術者として必要なものは知識や経験ばかりかと思っていましたが、ひとつのプロジェクトに携わっていくうちに知識や経験だけではない一つのものを推し進めていき、ひとを惹きつける能力の重要さを実感しました。こういうことの面白さを土木工学の一つとして教育することが充実されていくことは とても良いことだと思いました。
(所属:東京急行電鉄(株) 氏名:山田久美)

エンジニアリング・デザインという言葉は聞き慣れないものですが、産官学の現状からみて大学におけるエンジニアリング・デザイン教育の必要性が高まっていることは理解できます。また今後、技術者教育の一つの柱として定着させるべきものだと思います。そこで重要となるのが、エンジニアリング・デザイン教育の 中身だと考えます。本文中には実例の概要を示した表があるだけで、具体的に読み取ることはできませんでしたが、たとえ崇高な教育理念であろうと中身が伴わなければ、単なる大学における授業・演習の一つになってしまう危険性があります。大学だけで実践するには限度があるので、産学連携により、できれば実務を 通してエンジニアリング・デザイン能力を習得できるようなカリキュラムにすべきであろうと思います。
(所属:清水建設 氏名:小林 伸司)

土木技術者に必要な資質は土木の基礎知識をどれだけ知っているかではなく、自分に与えられた仕事を如何に効率よく工夫して出来るか、何が問題なのかを感じる感性、その問題を解決できる対応力そして何よりも必要なのが柔軟性だと思います。これを養うのがまさにEDだと思います。私は十数年母校のリクルーターをしてそう感じています。はっきり言って学校での成績は殆んど参考になりません。もちろん成績上位者にはその様な素質を持った人が多いのも事実ですが、大きな将来を感じるのは中位の成績の学生さんで、その殆んどの人が体育会系のクラブやサークルの中心人物として活躍しています。こう考えると大学でのED教育は課外活動の中で養われていたように感じます。
(所属:前田建設工業(株) 氏名:林 克彦)

必ずしも正解のない問題に取り組み、解を見つけることが、実務の醍醐味である。 解を見つけるに当たって様々な技術的な知識を利用できること、そして様々な人と 議論しながら、解へ行き着くことに達成感がある。このようなプロセスを大学という フィールドでさらに導入する必要がある。産業界の参画はもちろん、官の参画も できないものか。なかなか知ることのない官の仕事の魅力も伝えられるのではないか。 エンジニアリングとデザインという身近な言葉の組み合わせだからこそ、誤解の多い言葉だ。定義で「社会ニーズを満たす…実現可能な解を見つけ出すこと」と言われても、誰もピンと来ないだろう。素晴らしい考え方だからこそ、誰でも自然と飲み込める用語への改善が望まれる。
(所属:国土交通省河川局 氏名:早川潤)

日本における英語教育は読み書きや文法ばかり重視しているとよく言われる。実際そこそこ英語を勉強している人でも、簡単な聞き取りや日常会話もおぼつかない人が多いように思う。技術者の教育も似たような状況にあると感じている。「エンジニアリング・デザイン」的なものは、『自分で経験して習得しろ』というかむしろ、『教育で学べるようなものじゃないだろう』と最初から教育することを放棄している感がある。 それにも一面の真実はあると思うが、それにしてももう少し工夫のしようはあるのではないかと思っている。 今後の議論に注目したい。
(所属:前田建設工業 氏名:陳 友真)

■ 座談会 PART1 技術者教育の新しい風"エンジニアリング・デザイン"(1) [出席者]日下部治、池田豊人、矢崎勝彦、亀澤靖、坂上聡史

実社会と大学の勉強がマッチしないことが問題として挙げられていましたが、その解の一つは産学連携の推進にあるのではないかと思います。産業界が大学と共同することによって学生はより現場に近い、面白みのある学問を学ぶことが出来、産業界はそれによって育った優秀な学生を受け入れる。というwin-winの関係が築ければ理想的 であると強く思います。
(所属:東京大学 氏名:入谷和範)

■ 3.土木技術者に望む素養 高崎哲郎

読み終えた後,土木に関わる身として,また大学で学生を指導する身として,大変身の引き締まる思いがしました.先人の残した受け継ぐべき知恵や言葉にできるだけ多く触れ,また現場で得る多くの知恵や技術を社会や自分自身にどう還元できるか日々考えることで,土木技術者としての素養を高めていきたいと思います.
(所属:京都大学 氏名:大庭哲治)

■ ANNUAL 2007 2007年の土木と社会 トピックス 土木関連の出来事

この記事で、年度の終わりに土木と社会の動きを振り返ることができ、2007年、自分は仕事ではどうだったか、家庭ではどうだったか、という振り返りにつながった。今後も、毎年掲載していただければ、と思う。 今回は、2008年3月号で、2007年1月から12月までを取り上げていただいたが、来年は、2009年2月号で、2008年1月から12月までを取り上げていただければ、記事を1ヶ月繰り上げるのは時間的に非常に大変かもしれませんが、よりタイムリーな記事になるように感じた。
(所属:不掲載希望 氏名:笠原宏紹)

ぱっと見ただけで2007年の出来事がざっくりとわかった。文字や写真のレイアウトも考えられていて、 わかりやすくまとめられていると思う。
(所属:前田建設工業 氏名:陳 友真)

■ 学生記事 土木ではたらく 第二回「計画・設計」という仕事 [取材]坂上聡史、田邊晋

昨年まで民間シンクタンクに勤務していた私にとっては,コミュニケーション能力の重要性や自分自身を高めたいと思う意識の重要性など,共感できる内容の多い記事でした.女性のコンサルタントはまだまだ少ないのが実情です.より多くの女性技術者がコンサルタントとして活躍できる制度や環境の整備が望まれます.
(所属:京都大学 氏名:大庭哲治)

働く技術者の仕事の内容を紹介する記事である。学生による取材は、学生の着眼点を踏まえたインタビューと取りまとめになっており、働く技術者から学生へのメッセージも引き出され、学生会員のニーズを捉えたものになっているであろう。職場の雰囲気、打合せの様子、技術者の表情を捉えた写真も、十分魅力的である(寝袋の写真は、その掲載に議論があったのではないか。個人的には、「掲載は是」と考える)。学生会員の意見をききながら、一層の充実を期待する。一方、「土木ではたらく」が始まる前の学生記事に未練がある。研究の様子、活動内容、考えていることなど、学生に関する動きを知る(筆者にとっては)貴重な機会だったからである。会社に勤める技術者が、毎年迎える新入社員と共に「土木ではたらく」中で、このような情報は大変有効なのである。また、筆者自らの視野や考えを広げることのできる良い刺激なのである。 企画の早期の復活を期待する・・・二兎だろうか?
(所属:東日本高速道路(株) 氏名:三石 晃)

■ 事故・災害 バングラデシュサイクロン災害緊急調査報告(速報) 長谷川和義、菅和利、柴山知也、田島芳満

サイクロン被害の詳細な調査結果は非常に興味深いものであり、被害人数が減ったと言っても3000人超が一度に死亡する自然災害が起きている事実に驚くばかりです。被害が大きくなった理由として、ハード面の調査結果では表現しきれない文化、宗教に基づく生活スタイルの違いもあると思いますので、避難路が整備されておらず、警報が届かないような危険地帯に多くの人が住んでいる限りは、シェルターや防潮堤の数を増やしても根本的な解決にはならないようにも感じました。災害報告の方が大勢の興味を引くのでしょうが、災害<地震、津波、台風、等>対策が被害を未然に防いだ事例も、今後、学会誌で紹介して頂けたらと思います。
(所属:(株)大林組 氏名:齋藤 隆)

■ CE リポート 話題 昭和の名橋 清洲橋・永代橋・勝鬨橋 ―世界遺産を目指し第一ステップ― 木千太郎

この記事で紹介されているような名橋が重要文化財として登録されることは,現地の住民はもとより,その構造物になじみのない人々にとっても素晴らしさを再認識するきっかけとなり,良いことだと思います。しかし,世界遺産や文化財の登録件数は年々増加しており,希少性・価値が薄らいでいるのではないでしょ うか?また,国宝,文化財(国指定と地方公共団体指定がある),天然記念物,史跡など,どのように区別すればよいのか分かりにくい気がします。さらに,これらの指定を受けることが目的となってしまい,指定後の運営・活用方法に対する見通しが甘いケースもあるのではないでしょうか?「長い歴史の中で生まれ, 育まれ,今日まで守り伝えられてきた貴重な財産」を今後,将来の世代に渡って,どのように利活用するのか,示すべきではないでしょうか。鋼橋の色は,橋ごとに個性があると思います。清洲橋,永代橋,勝鬨橋の写真は,カラーで掲載して欲しかったです。
(所属:九州大学 氏名:佐川康貴)

最近は,新しく・大きく・デザインにもインパクトのある構造物にばかりスポットライトが当てられているが,昭和という時代の構造物に注目した点が興味深かった.早いもので,平成も20年となり,読者も平成生まれの方々が多くなっていることとと思う.そう考えると昭和もかなり前のことだなと感じる(御多分にもれず私も昭和生まれである.).そんな中で,古過ぎず,かといって新し過ぎない昭和という時代にも素晴らしい構造物があると再認識させられる記事であった.
(所属:港湾空港技術研究所 氏名:渡辺 一也)

■ CE リポート 話題 ドボクのボクはどう書くの? ―土木で木材を利活用しよう!― 沼田淳紀、林原茂、奥田光秋、田代晃一

間伐材が地球温暖化防止に寄与することから、土木事業において間伐材の使用を再考していこうという流れが非常に分かりやすくまとまっていて勉強になった。現時点でも、間伐材を使っている土木構造物はいくつかあり、その例を分かりやすく詳述していて、今後の意気込みが感じられた。課題としてコストの問題があると思うが、今回の事例ではきちんと考慮されているようで安心した。しかし、耐久性やメンテナンスは大丈夫だろうか。  耐久性は残念ながらコンクリートや鉄製のものには遠く及ばないと考える。これらが壊れた場合の代替品は常にストックされているのだろうか。昔、景観のために木製の土木製品をたくさん使ったことがあったが、一部壊れた際に代替品をすぐに用意できず、結局そこだけ鉄製のものをはめたという苦い経験がある。 土木事業に使う製品は、やはり長期耐久性があるものが望ましい。それが難しい場合は、取替え等がすぐに容易にできるようなメンテナンス体制も考慮すべきであると思う。
(所属:NEXCO総研 氏名:舩橋修)

実に痛快な指摘だと思いました.石や土は主役として使われ続けていますが,木は今や仮設材としての役割に落ち着いてしまった感じがします.試験供試体を作った経験から言うと,他の材料では得られない抜群の比剛性(=剛性/重量)のおかげで,小さな物を軽く作りたい時に木はとても重宝しますが,大規模にな ってくると腐食や異方性,強度のばらつき等が問題になってしまいます.いろいろな改質加工も出来るようになってはいますが,木としての身の丈に合った木らしい使い方が広まることを期待しています.
(所属:川田工業 氏名:畠中 真一)

土木建築物における木材利用は、景観への配慮や廃棄後も自然に優しいものとして考えてきたが、温暖化対策としての捉え方があることに感心した。思えば、伊勢神宮では式年遷宮(神殿の建替え)が20年に一度行われるが、本殿に使われていた木材は鳥居に姿を変え、さらに20年後には周辺の神社に活用されるなど、まさにリサイクル、CO2の固定化の模範であると言える。当然、式年遷宮が始まった千三百年前には温暖化とは無縁だっただろうが、代々続く伝統が今でも改めて評価されることは、我々のあるべき姿を今一度考えるよいきっかけになる。
(所属:国土交通省 氏名:田中成興)

木材を利活用すれば,森林の活性化や温室ガス削減に寄与することは勿論であるが,天然素材の土や石,木による構造物は優しい温もりが感じられる。木材の土木構造物への利活用は,設計面,施工面,安全面等で課題はあると思うが,今後「日本らしい」デザイン,景観に配慮した,木材の利活用を期待したいと思います。
(所属:東京電力株式会社 氏名:井上 章)

木には温かみがある.コンクリートやアスファルト等は優れた土木資材であり,現代生活には必要不可欠であるが,木のような温かみを表現することは難しい.最近では公園や道の駅,遊歩道などで間伐材を利用したベンチ,テーブル,標識等を見かけるようになった.人工的ではあるがそれら木質物が自然に調和して, 温かみのある心地よい空間を創り出している.その温かみが人の心を穏やかにし,また環境保全にも寄与する.木の良さをもう一度見つめ直し,自ら積極的に木を使っていく事を考えたいと思う.
(所属:株式会社豊和開発 氏名:冨田直人)

木材利用は,一般的に地球温暖化対策に逆行するようなイメージを持たれていると思うので,適切に木材を利用することで地球温暖化対策になるというこのような記事は,多くの人が認識を改める有意義な記事だと思いました。量よりも質の時代となった現代社会において,木のぬくもりを感じる社会基盤が地球環境に負荷をかけることなく整備できるならば,もっと木材を土木分野に取り入れるための研究・開発が進んでも良いと思います。今後,さらに森林部門や木材部門との連携がはかられ,結果として地球環境への配慮と人に優しいまちづくりが両立しながら進展していくことを望みます。
(所属:前田建設工業株式会社 氏名:松林 卓)

間伐材の利用促進などは地球温暖化対策の有力な手法であり、非常に注目しています。需要サイドで比較的低コストで対策が可能とされていますが、供給サイドでの収支がどのようになっているのかが気になります。各ステイクホルダーの利害をより明確にすることが必要ではないでしょうか。
(所属:東京大学 氏名:入谷和範)

樹木のCO2ストック量の模式図は一見だけでは理解しにくかったものの、懇切丁寧な本文で大変明快になった。 土木工事における木材利用事例は、普段業務でも日常生活でも目にすることがないものばかりで、興味深いものであった。コストに関する紹介が、事例の一部に限られていたことが残念だったが、「コストが高くない」ことの説明であれば、それも致し方ない。あるいは、排出量取引と絡めてコストの高さの妥当性の説明もある程度可能と見るが、議論が発散するか。別の機会の紹介・議論を待望する。ところで、この記事に引かれたのは、その「タイトル」であった。学生時代、先生方を交えてのコンパで、ある先輩がこのタイトルに節をつけ踊りだし・・・失礼!でも、記事著者の方々の意図(タイトルへの思い)を是非お尋ねしたい。
(所属:東日本高速道路(株) 氏名:三石 晃)

■ 制度が変わる、土木が変わる 第10回 公共工事の品質確保の促進に関する法律 吉田陽一

総合評価方式については、各社が力を入れて取り組んでいるところであり、最低限の品質の確保・価格競争だけでなく、技術者のアイディアや既存技術の応用など、高い技術力を持つ会社が有利となります。従って、今後はさらに技術開発分野の重要性が高まってくると思われます。ただしそれには発注者の技術力も向上が求められ、各社の技術力に対し正当な審査・評価を行う必要があると感じます。質の高い技術が正当に評価されることで、品質の確保に繋がるのではないでしょうか。
(所属:東亜建設工業 氏名:上田陽彦)

当たり前のことではあるが、特に社会的影響力の大きい土木構造物においては目的、理念、それぞれの責務ということで、その基本的なスタンスやあるべき姿をきちんと認識し、理解して物事を進めていくためには こういった法律としての仕組みはとても重要な役割を果たすものであると思った。
(所属:東京急行電鉄(株) 氏名:山田久美)

最近、総合評価方式や技術提案などの話題をよく耳にしていたが、背景・目的や全体的な仕組みを簡潔に重要なエッセンスを抽出して記事にしていただき、非常に参考になった。今年は施行状況などの検討を加える年とのことで、今後、検討結果が公表されれば、続報として、検討結果の概要を記事にしていただきたく思う。
(所属:不掲載希望 氏名:笠原宏紹)

■ 行動する技術者たち 第18回 郷に入れば、郷に従い「地域をつくる」、「生活をつくる」岩田鎮夫氏((株)アルメック代表取締役) 渡邉一成

近年の日本は、少子高齢化の成熟化社会に突入しているが、とりわけ中国、インド、ベトナム等の途上国の発展はめざましく、それらの大都市はダイナミックに変化している。かつての日本の高度経済成長期における鉄道、道路、住宅等の都市基盤整備に関する手法、経験は成長著しい途上国の社会資本整備にも必ず活かされると考えている。経済のグローバル化が進んでいる中、技術者のグローバル化も、もっと進んでいくべきだと思う。
(所属:東京急行電鉄(株) 氏名:岩本 敏彦)

■ モリナガ・ヨウのぶらっとぉ土木現場 島根原子力発電所 モリナガヨウ、溝渕利明

土木の話と言うと兎角堅い話になりがちであるがイラストで説明は分かりやすく興味を引かれる.特に,他の記事においては実際の写真を使用しているので,たまにこのような記事があると全体としてメリハリが効いていてとても読み易い.筆者の方の紹介には土木ビギナーとあり,視点が土木技術者と異なっているところに,イラストという漫画的要素が重なるということに面白味を感じた.
(所属:港湾空港技術研究所 氏名:渡辺 一也)

■ 学会誌全般へのご意見,編集委員会へのご要望

昨年まで土木研究所に出向していた関係から、現在、土研センター発行の「土木技術資料」のモニターも行っております。全ての記事に対して、内容の充実度と記事の判り易さを4段階で評価し、その上で気になった記事に論評を加えるというスタイルです。学会誌も、(記事を読んだ/読まなかった)などの評価項目を色々と考えて、点数を付けるだけのモニターも募集してみてはいかがでしょうか?それならば学生でも気軽に引き受けられるし、無報酬でも回答が多く得られると思います。その結果を鵜呑みにして構成を考える必要はありませんが、大勢に読まれる記事がどのようなものであるかを確認する手段として有効ではないでしょうか?
(所属:(株)大林組 氏名:齋藤 隆)

© Japan Society of Civil Engineers 土木学会誌編集委員会