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土木学会関東支部では毎年、土木の日(11 月18 日)記念行事として親子見学会を開催しております。今回は11 月22 日(土)に開催し、大人16 名、子供16 名の計32 名の方々にお越しいただきました。当日は、天候にもめぐまれ晴天のなか、相鉄・JR 直通線 西谷トンネル、鶴見川流域センター、白子川地下調節池の3 ヶ所を見学しました。

1.相鉄・JR 直通線 西谷トンネル、羽沢駅(仮称)

最初に訪れたのは「相鉄・JR 直通線」の現場です。西谷トンネルは、相鉄本線西谷駅からJR東海道貨物線横浜羽沢駅付近までの区間に連絡線を建設し、相鉄線とJR線との相互直通運転を行う事業の一環として、羽沢駅(仮称)と西谷駅を円形(直径約10m)の地下トンネルにて結びます。工事は地中を掘削する機械(シールドマシン)を使用して、周囲の土砂の崩壊を防止しながら掘削すると同時に、シールドマシンの後方からコンクリートを打設してトンネルを築造していきます。羽沢駅(仮称)は、地下2階にホームがあり、最大幅員約22m、深さ13mを地上から掘り下げて、鉄筋コンクリート構造で築造しています。

まず工事の概要説明をお聞きした後、子供も大人も全員ヘルメットと軍手をお借りして、工事用の階段をおりて、坑内へと入りトンネル内を見学しました。

丁寧な説明や現場案内など、関係者の方には、大変お世話になりありがとうございました。

画像:西谷トンネル工区路線平面図
画像:概要説明風景
概要説明風景
画像:聴講風景
聴講風景
画像:子供用のヘルメットで準備万端
子供用のヘルメットで準備万端
画像:工事用階段を下りて立坑へ
工事用階段を下りて立坑へ
画像:トンネル内へ
トンネル内へ
画像:新設中の羽沢駅レール敷設前のホーム下での現場説明
新設中の羽沢駅レール敷設前のホーム下での現場説明
画像:トンネル内での集合写真 (A班)
トンネル内での集合写真 (A班)
画像:トンネル内での集合写真 (B班)
(B班)

2.鶴見川流域センター

次に訪れたのは「鶴見川流域センター」です。河川の洪水に対する安全性を高めるには、(1)洪水を安全に流すために川を大きくすることと、(2)ダムや遊水地に洪水の一部を溜めること(洪水調節)が考えられます。

鶴見川では、河川沿いの都市化が進んでおり、(1)の川を大きくするには大変時間がかかります。そこで、(2)の洪水を調節する遊水地を作ることにより、短期間に効果的な洪水対策を行います。

鶴見川と鳥山川が合流する横浜市港北区小机・鳥山地先に位置し、将来的には、工事実施基本計画に基づき、末吉橋地点における基本高水流量2,600m3/s のうち、鶴見川多目的遊水地をはじめ上・中流部の調整池群などにより800m3/s の流量を調整する計画です。当面の目標として戦後最大降雨の昭和33 年狩野川台風規模の洪水に対する安全性を確保するため、200m3/s の洪水調整を行います。

まず、コミュニティルームで各自お弁当を食べ、事業の概要説明を伺った後、館内のいろいろな施設を見学しました。見学後には、ゲームや実験を行って洪水対策の理解を深めました。

とても楽しく、わかりやすくいろいろな事をお教えいただきありがとうございました。

画像:コミュニティルームで事業説明
コミュニティルームで事業説明
画像:屋上から施設を見ながらの説明
屋上から施設を見ながらの説明
画像:水槽で川の生態を学習
水槽で川の生態を学習
画像:川に住む生き物とのふれあい
川に住む生き物とのふれあい
画像:河川の水質についてお勉強
河川の水質についてお勉強
画像:広い流域の航空写真で自分ち探し?
広い流域の航空写真で自分ち探し?
画像:パズルで流域の勉強
パズルで流域の勉強
画像:水を使った実験で洪水について学習
水を使った実験で洪水について学習

3.白子川地下調節池

最後に、「白子川地下調節池」の現場を見学しました。東京都は 1 時間あたり50mmの降雨により生じる洪水を安全に流せる河川整備を進めています。 しかし、下流部の河道拡幅には、なお長期間を要する見込みです。 そこで、本川改修に先行して中流部に比丘尼橋上流調節池、下流調節池、地下調節池からなる調節池群を設置し、洪水の一部を貯留することで下流部の安全を確保し、 上流への護岸改修を促進することとしました。

現在までに、比丘尼橋上下流の2 調節池が完成し、約25 万立方メートルの洪水を貯留することが可能となっています。 白子川地下調節池は、目白通りの地下に整備するトンネル式の大規模地下調節池です。 平成3 年より事業に着手しトンネルの掘進の基地となる発進立坑まで完成しています。 平成11 年度以降、事業は中断していましたが、平成21 年度より事業を再開しています。

工事の概要をお聞きした後、現場見学をさせていただきました。まずは、工事用エレベータに分乗して深さ40mもある立坑の下まで降りさせてもらいました。そのあと地下調節池となるトンネル内部を見学させてもらいました。

当日の渋滞の影響で予定時間やスケジュールの変更にも対応していただき、ありがとうございました。

画像:調節池群平面図
画像:地下調節施設断面図 画像:事務所での事業概要の説明
事務所での事業概要の説明
画像:工事用エレベータに乗車
工事用エレベータに乗車
画像:工事用エレベータで入坑
工事用エレベータで入坑
画像:途中からは階段で地下調節池へ
途中からは階段で地下調節池へ
画像:作業用のトロッコレールが敷設されている調節池内部
作業用のトロッコレールが敷設されている調節池内部

4.おわりに

今回の親子見学会は天候にも恵まれ、関係者の皆様のご協力により、無事開催することができました。ありがとうございました。また、参加された方々からは積極的に質問がされるなど、見学会を通してより土木に興味を持っていただけたかと思います。これからも、土木という仕事に親しみと理解を持っていただけるよう見学会を企画いたしますので、是非ご参加いただければと思います。「こんなものが見たい・知りたい」という事がありましたら、土木学会関東支部までご意見をお寄せください。

土木学会関東支部への連絡先:kanto@jsce.or.jp

参加された方々の感想(アンケート結果)

【保護者】

  • 鶴見川から白子川への距離がかなりあり,時間もかなりかかったので,もう少し移動距離が短いと助かります。子供はとても満足していました。有り難うございました。
  • 今日はとても有意義な時間をありがとうございました。子供に本物を見せたいと常々思っており,トンネル工事やその他の事業も本当に勉強になりました。設計士になりたいという子供の夢の手助けにもなりました。また是非参加したいと思っております。ありがとうございました。
  • 子どもの興味を持つテーマをお願いします。リニアの体験試乗など。
  • 生まれて初めて工事中の施設に入りました。ピラミッド建設のようなスケールの大きさと,みんなの暮らしを守り豊かにする仕掛けがとても刺激的でした。トンネルの中があんなにうるさいものと初めて知りました。西谷トンネル見学中,現場の方に質問したのですが参加者,土木学会の方と見分けがつかず質問できなかったので,参加者も腕章をつけた方が良いと思います。バスの中の渋滞も楽しかったです。
  • 集合場所を異なる場所にした方が良かったと思います。今回の場合であれば渋谷駅集合でも良かったと思われます。
  • とても丁寧な対応をしていただき有り難うございました。綺麗に仕上げたうわべだけを見るのと違い,途中を見せていただくとしっかりと考えられ,作られているのだなと感じました。また,それを見せて下さるのは自信の表れなのでしょうね。素晴らしいです。いろいろな工夫や努力についてもっと知りたくなりました。
  • 知らない事ばかりで大変勉強になりました。ビックリする事ばかりでとても楽しい一日となりました。スタッフの皆様,安全にご配慮いただきながら,ご案内・ご説明をしていただき,有り難うございました。また,毎日便利に安全に生活できる仕組みが分かり,また是非参加したいと思いました.素晴らしいと思いました!
  • 車内アナウンス(もうすぐ到着します,どれくらい到着が遅れそうです,見学場所での流れ等)をして欲しかったです。
  • 施設も興味深いものでしたが,働いている方々の情熱も伝わってきて,大変感銘を受けました。
  • 普段見ることのできない現場を見られたのはとても貴重な体験で,また是非参加したいと思いました。

【子供】

  • 楽しかったです。また,参加したいです。
  • 普通の人はいけない作りとトンネルの中などに入れて良かったです。
  • 新幹線の工事現場を見たいと思いました。とても勉強になり良かったと思います。
  • 今日の見学会はとても楽しかったです。有り難うございました。
  • 日本の技術はすごいと思った。
  • 全てとても面白かったので,是非また参加したいです。
  • トンネル工事で普段見られない所や,線路がひいてある前の所に行けて良かった。

アンケート集計結果(グラフ)

アンケート集計結果保護者

アンケート集計結果子供

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