■2017-18年の学会誌編集方針(2017年1月号の編集委員長挨拶より抜粋)■


土木をつなぐ ─内側へ、外側へ─

編集委員長 舘石和雄

時代が経つにつれ、土木が果たすべき役割が広がるとともに、解決すべき問題が多様化してきています。それに伴い、土木の内部において専門分化が進み、学会の中にいくつもの学会があるかのような状況になりつつあるように思います。細分化された専門分野間のつなぎとして、会員全員が手にする土木学会誌を少しでも役立てていただければと考えています。さまざまな分野の最新の技術動向、現状の課題や将来展望に関わる時宜を得た情報を、専門外の会員の皆様にもわかりやすい形で提供することを心がけます。土木技術者として、専門分野を超えた幅広い教養を身につけたい、土木学会誌はそのような会員の皆様の期待に応えられる存在でありたいと思います。
一方、ますます大規模化、広域化、複雑化する問題に対して、土木以外の分野との協働によりその解決を目指そうとする試みも増えており、土木界とその外界とのつながりが重要になってきているように思います。土木学会誌では、土木と他分野の境界領域にも焦点を当てたいと考えています。土木のコアを再認識した上で、他分野との融合により何ができるかを考えるためのヒントを提供できるよう挑戦したいと考えています。
土木学会誌を、土木内部のつなぎ役、土木と外部とのつなぎ役として役立てていただけるよう、学際的な視点を重視して企画・編集に取り組んでまいります。編集委員会一同、できるだけ多くの会員の皆様に表紙を開いていただくことを目指し、楽しく、わかりやすく、ためになる誌面づくりに努めます。また、土木学会国際センター、土木広報センターのご協力を仰ぐことや、歴代の編集委員会に残していただいた大切な資産を最大限に活用することにより、幅広く情報を発信したいと思います。
いうまでもないことですが、土木学会誌は土木の記録誌としての役割も担っています。21世紀初頭の土木技術やその周辺環境がいかなるものであるか、今の時代の土木技術者が何を課題ととらえ、将来像をどのように描いているのかを、ありのままに後世に伝えるという視点も忘れずに編集に取り組みます。
© Japan Society of Civil Engineers 土木学会誌編集委員会