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  2. 特別講演会

特別講演会

9月11日(木) 15:20〜16:05 仙台国際センター  

13:10〜14:40 岩手・宮城内陸地震調査報告会   
15:05〜15:20 合唱団公演   
15:20〜16:05 特別講演会   
16:10〜18:15 全体討論会   
18:30〜20:00 交流会   

講演題目

「誰がこれを造ったのか」



 


 栢原 英郎
 KAYAHARA Hideo

 平成20年度土木学会会長

 昭和15年2月13日生まれ
 昭和39年3月
 北海道大学工学部土木工学科 卒業
 昭和39年4月 運輸省入省
 平成6年6月 運輸省港湾局長
 平成8年7月 運輸省技術総括審議官
 平成10年5月 (社)日本港湾協会理事長
 平成18年5月 (社)日本港湾協会会長

 土木学会歴
 昭和39年4月 正会員入会(学生会員入会:昭和37年4月)
 平成8年〜9年 企画調整委員会 委員長
 平成9年〜10年 理事・副会長
 平成15年〜17年 技術者資格委員会 特別上級技術者小委員会 委員長
 平成19年 会長

 [著書・社会活動等]
 水産政策審議会委員(2001〜2003),中央環境審議会臨時委員(2005〜2007),北海道大学特任教授(2005〜2008)などを歴任する.著書は[築土経国−「土木学」の提言(編著)],[日本人の国土観(予定)]がある.

 

  経済の諸活動や国民の生活を支えている社会資本(インフラストラクチャー)については,これまでも国民にその存在と恩恵が意識されてきたとは言い難いが,最近では恩恵が意識されるどころかむしろ無駄の代名詞のように扱われ,批判の嵐にさらされている.さらに,それを整備する官公庁等の組織や,施工を担当する建設産業など,土木界全体に対する社会の評価も,著しく低いものとなっている.
 土木に対する国民の理解が得られない一つの要因として,それぞれの道路や橋や港湾・空港,ダムや下水道,公園など,身近な構造物でありながら,誰が造ったのか,造った人の存在を感じさせないことがあるのではないかと考えられる.国民からはその区別が付かない建築技術者については,新しくは表参道ヒルズの安藤忠雄,古くは国立西洋美術館のル・コルビジェなど,かなりの建築物について設計者の名前が知られている.
 土木構造物に対する一つの価値観として,かかわった個人を明らかにしないという伝統がある.曽野綾子氏の「無名碑」に語られている思想であり,土木技術者のロマンでもある.しかし,情報化の今日,「誰が造ったか分からない」「造った人の顔が見えない」という状況は,土木に対してプラスに働いているだろうか.むしろ,胡散臭さを生み出す恐れはないか.さらに,造った者を表面に出さないということが,若い人々から「自分も将来このようなものを作る技術者となりたい」という気持ちにさせる機会を奪っているのではないか.また,この伝統の美名に隠れて,自らが担当した社会資本に対して持つべき土木技術者の良心や責任感,さらには市民への説明責任の行使が,個人・組織レベルで希薄になるというおそれはないか.
 来たる土木学会全国大会(仙台)の会長特別講演会においては,社会資本に対する国民の評価と感覚が公正なものとなり,その基礎にある土木技術と土木技術者への認識が高まるよう,我々土木技術者がなすべき努力について提案し,学会内外の議論の端緒としたい.

2008年06月12日公開  

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