地域とともに確かな未来を築く土木技術 ~新たなる第一歩~

平成26年11月24日に創立100周年を迎えた土木学会は,この間土木技術者の高い使命感により社会基盤の整備を通じて我が国の社会経済の発展に大きな役割を果たしてきた.一方で,現在我が国は,急速に進む人口減少・少子化・高齢化,局地化・集中化・激甚化する豪雨,首都直下地震・南海トラフ地震等切迫する巨大地震,インフラの老朽化など様々な課題に直面しており,安全安心で持続可能な社会を構築してゆくために,土木技術の果たすべき役割は引き続き大きい.また,これらの課題には,市民の参画,市民との連携など地域との協働によって立ち向かっていくことが不可欠となっている.我々土木技術者は,次なる100年のスタートに立ち,「今,土木技術者がやるべきこと,できること」は何かを考え,次世代の子供たちに「強くしなやかで美しい国土」を引き継ぐために新たなる第一歩を踏み出す必要がある.

本大会は,地域との協働,インフラ老朽化などの諸問題に確実に対応していくという使命感,土木学会創立101年目をキーワードに開催する.

年次学術講演会は,第70回を迎えます.



現在の全国大会地方開催の主要行事である年次学術講演会は,第1回・京都大学(1937),第2回・北海道大学(1938),第3回・九州大学(1941),第4回・東北大学および仙台高工(1942)で開催されたが,第5回(名古屋・1943)は戦争等のため中断,戦後1949 年に名古屋工大で第5回が再開された.1936.10.26の常議員会の要綱決定に基づくもので,日本工学会大会開催の年(1927年以降4年ごとに開催,1956年第7回開催後中止)を除き東京その他大学または専門学校所在地で4月の2日間開催(午前講演,午後視察旅行),直接経費は本部負担,会長出席(事故あるときは副会長のうち1名)を義務づけている.いずれも現在の全国大会の原型となり2015年度,終戦後70年の岡山大学で70回を数えることになる.