公益社団法人土木学会

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土木学会 北海道支部


土木学会北海道支部 支部長挨拶
土木学会北海道支部 支部長挨拶/木村 克俊


 このたび、土木学会北海道支部の支部長を務めることとなりました室蘭工業大学の木村でございます。前任の水島支部長の後を引き継ぎ、土木学会の更なる発展のため、微力ながら尽力して参りますので、何卒よろしくお願い申し上げます。
 昨年は、9月に北海道胆振東部地震が発生し、震源地の周辺において大規模な土砂災害を引き起こすとともに、全道的な電力の供給が遮断される事態となりましたことは、皆様のご記憶に新しいことと存じます。土木学会北海道支部では、地盤工学会と連係して、災害緊急合同調査団(団長:木幡行宏室蘭工業大学大学院教授)を結成し、1回目は昨年12月15日(土)に北海道大学学術交流会館(参加者:151名)にて、2回目は本年1月27日(日)に苫小牧工業高等専門学校(参加者:141名)にて、それぞれ調査結果を報告したところでございます。
 近年、北海道では、寒冷地特有の地盤の凍上・凍結融解が誘因と考えられる地盤災害が多発しています。特に、地球温暖化に起因すると考えられる融雪期の急速な気温上昇は、急激かつ多量の融雪水の流入・浸透を引き起こし、土の強度低下をもたらすとともに、内部侵食や表面侵食を促進して地盤の安定性を低下させ、斜面の表層崩壊や土砂流出、及び陥没などのリスクを高めています。また、近年の異常気象により、台風や集中豪雨等の被害が比較的少なかった北海道においても、北海道豪雨(2016)に代表されるような豪雨災害が発生し、その頻度も高くなっています。加えて、北海道全域には、九州地方と同様に、火山灰質土や風化残積土などの特殊土地盤が広く分布し、H30年9月に発生した北海道胆振東部地震(2018)では未曾有の激甚複合地盤災害を経験しています。このような状況を踏まえ、災害外力の加速と大規模化に対する潜在的な災害リスク評価ならびに地域性を十分に反映した災害レジリエンスの強化が、今後の北海道の持続可能な発展のために必要であります。
 本年度より新たに「気候変動脆弱地域における複合地盤災害リスク評価に関する研究委員会」(委員長:石川達也北海道大学大学院教授)を立ち上げ、本委員会の中で、北海道のような気候変動災害脆弱地域において、過去の降雨や地震履歴、経年的に変化する地盤の特性を反映できる手法を検討し、災害リスクの総合的な評価手法を確立し、学際領域を超え、気象学、地盤工学ならびに水工水文学に関する最新の情報収集、それらのデータ解析を行いながら、気候変動に伴い変化する複合地盤災害の潜在的な被災危険度について検討いたします。委員会の活動は、平成31年4月〜令和4年3月の期間実施し、最終年度に、シンポジウムまたは講習会などを企画し、土木学会の会員や社会に対して最新の情報提供を行う予定であります。
 さて、我が国全体として働き方改革が進められている中で、土木分野でも各種の取り組みが実践され、その成果が着実に表れております。しかしながら現状では、これまで培った技術を継承する担い手の不足が顕在化しており、災害時の復旧はもちろん、老朽化した施設の更新等においても、技術者の確保が困難な状況が続いておりますので、今後、土木学会全体の課題として取り組んでいかなければなりません。
 さて、北海道支部においては、札幌をはじめ函館、室蘭、苫小牧、北見の地方事業実施拠点を通じて、大学生、高専生、高校生のほか、小、中学生といった若い世代の皆さんに土木の役割について知っていただき、土木分野を目指す人材の育成に繋げて行くことが重要と思われます。全道の会員の皆様、そして学会運営を支える商議員と幹事の皆様に、引き続きご支援ご協力をお願い申し上げます。
 最後になりますが、これからの支部活動の更なる活性化と北海道の将来への貢献に努めてまいる所存でございますので、皆様方の特段のご理解とご協力をいただきますようお願い申し上げ、就任の挨拶とさせていただきます。


土木学会北海道支部規程

土木学会北海道支部規程 (PDF形式)

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