令和二年度土木学会全国大会 Japan Society of Civil Engineers 2020 Annual Meeting

名古屋市長祝辞

令和2年度 土木学会全国大会名古屋市長祝辞

名古屋市長 河村 たかし

名古屋市長河村 たかし

この度は、土木学会全国大会の開催、誠におめでとうございます。
にわかに生じた新型コロナウイルス感染拡大防止のため、本大会の開催にあたり創意工夫を重ねられた関係者の皆様のご尽力に敬意を表します。
特に今回、各種行事を集会形式からオンライン形式に変更されたことは、「新しい生活様式」に則るとともに、幅広く耳目に触れる機会の拡充にも繋がるものであり、その前向きな姿勢に大いに賛同します。

名古屋市においても、感染拡大防止と社会経済活動のバランスを取りつつ各種事業を進める必要があるなかで、今後、リニア中央新幹線の開業を控えています。開業後における名古屋駅起点の2時間交流圏人口は全国最大の約6,000万人となる見込みで、現在、名古屋駅を「スーパーターミナル」として機能させるべく、ターミナル機能の強化やリニア駅周辺の面的整備、アクセス性向上といった関連事業を進めています。

また、このインパクトを「世界のデスティネーション(目的地)」として国際的評価を得る絶好の機会と捉え、地域の魅力発信にも取り組んでいます。
具体的には、「歴史的文化遺産」、「ものづくり産業の集積」、「独自の文化芸術(芸どころ名古屋)」といった歴史や伝統に裏打ちされ築き上げてきた魅力や、「なごやめし」、「コスプレ」といった新たな魅力を磨き上げ、「名古屋ブランド」を確立する取組みを実施しています。

中でも、尾張名古屋のシンボルである名古屋城天守閣については、昭和実測図等豊富な歴史資料に基づき、戦災焼失前の本物の姿にする木造復元を進めており、世界に誇れる日本一の近世城郭を目指します。

これらプロジェクトの実施には、これまで土木工学が生み出した多くの技術や成果が必要不可欠です。それらに携わってきた方々のたゆまぬ努力に改めて敬意を表するとともに、本大会の成功ならびに今後の貴会の発展を心より祈念します。

名古屋市長 河村 たかし