■ 会長室から

モンゴル出張報告

 モンゴル土木学会(Mongolian Association of Civil Engineers, MACE)の招待を受けて、MACE年次大会参加、及び関係者への表敬訪問を行うために、モンゴルを訪れて参りました。以下、現地での活動内容を報告致します。


在モンゴル日本国大使館表敬訪問(6/6)

 市橋康吉特命全権大使を表敬訪問。石井会長に加え、JSCEモンゴル分会Dorjderem分会長、野竹会員が同行。石井会長よりJSCEのモンゴルへの協力方針を述べたのに対し、大使よりJSCEへの期待と、JSCEから国土交通省への働きかけを、との意見がありました。


写真1

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MACEとの意見交換会(6/6)

 Ganzorig会長以下幹部の方々との意見交換会。高知工科大草柳教授グループ、JSCEモンゴル分会も参加。インフラ整備の必要性が増加しており、MACEはできるだけ短い時間で成果を出す方法を勉強したいとのこと。JSCE側からは、敗戦後の日本の発展の経験に基づくモンゴルへの協力方針や、品質を重視すべきであるとの考えを述べました。(写真1)


写真2

写真2

MACE総会開会式(6/7)

 MACE会長、建設都市開発大臣に次いで石井会長が挨拶。日本の成功の基礎は海外からの技術移転とインフラ整備にあったこと、JSCEはその経験からMACEに対して協力すると述べました。(写真2)



モンゴル道路学会(Mongolian Association of Road Engineers, MARE)との意見交換会(6/7)

写真3

写真3


 MAREのGOMBO氏、ONON氏との意見交換会。MACEは建設都市開発省、MAREは道路・運輸・観光省とのつながりが強く、別組織になっています。JSCEの協力を求められたので、MACEとMAREとで「傘型」協会を作り窓口を一本化してほしいと述べ、合意。この件はMACEも了解。(写真3)


写真4

写真4 (クリック拡大)

JSCE-MACEジョイントセミナー(6/8)

 JSCEの出資(学術交流基金)によるジョイントセミナー。 「建設マネジメント・高層ビル建設」がテーマ。200名以上の参加者があり、活発な意見交換がなされました。(写真4)


写真5

写真5

モンゴル国建設都市開発大臣表敬訪問(6/8)

 ジョイントセミナーの間に、台湾学会(CICHE)Yang会長とともにNARANTSATSRALT建設都市開発大臣を表敬訪問。JSCEのモンゴルに対する協力方針を述べ、大臣からはJSCEに対して期待するとの発言がありました。(写真5)


写真6

写真6


ラウンドテーブルミーティング(6/9)

 Ulaanbaatarの90kmにある「13世紀国立公園」のゲル(モンゴル独特の、木の骨組みとフェルトで作った円形のテント)にて、MACE、台湾学会(CICHE)、JSCEとでCPDに関するラウンドテーブルミーティング(写真6,7)。JSCEは発展におけるCapacity Buildingの重要性とCPDシステムについて発表。CICHEからは、土木以外のさまざまな分野を学ぶことも重要との意見。JSCEも同感。6月末に台北で開かれる4th CECARでの再開を約し、6/10帰国の途につきました。

"Capacity Building from Japanese Perspective - Japan was a developing country -"


写真7

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(出張を終えて)

 JSCE会長として初めてのモンゴル訪問は、日蒙の学会の友好関係をさらに緊密にするために大いに意義があったと考えます。会期中、JSCEモンゴル分会の方々には公私にわたり多大の支援を頂き、分会の重要性を改めて認識しました。

「13世紀国立公園」にて。どこまでも広がる草原と丘
「13世紀国立公園」にて。どこまでも広がる草原と丘

Last Updated:2015/06/12