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環境賞

Outstanding Civil Engineering Achievement Award

2006年(平成17年度) IIグループ

環境に配慮した新しいシールド工事の取り組み−石岡トンネル(第2 工区)新設工事−

New Shield Tunneling Method with Environment-Friendly Approaches - The Ishioka Tunnel Project: the Second Work Section

環境に配慮した新しいシールド工事の取り組み−石岡トンネル(第2 工区)新設工事−

  • 国土交通省 関東地方整備局 霞ヶ浦導水工事事務所
  • Kasumigaura Water Conveyance Project Branch Work Office, Kanto Regional Development Bureau, Ministry of Land, Infrastructure and Transport
概要
霞ヶ浦導水事業の1 つである石岡トンネル(第2 工区)新設工事は、日本でも有数の長距離施工区域であること、閑静な農村・酪農地域を通過すること、高速施工を行う必要があることから、周辺環境との調和を図り環境に配慮したシールド工事の実施が不可欠であった。そこで本シールド工事では、発生土を凝集剤等を添加することなく高圧フィルタープレスで高圧脱水し盛土材として有効に利用した。また、資材梱包用のダンボール箱を、2 〜 4 回程度再利用するシステムを導入することでダンボール箱の廃棄物発生量を1/3 に低減するという環境への負担軽減(リデュース、リユース、リサイクル化の促進)を実行した。また、汚泥処理設備の振動ふるいから発生する超低周波を遮音パネルによって30dB 以上低減したり、地下水位と水質への影響が小さい切羽泥水管理による井戸設置方法を採用するなど環境に配慮した。また、切羽付近の高温対策に切羽冷却システムを採用することで労働環境を改善した。さらに、地域住民や地元の小学校、町役場などと密接な連係を保ち、開かれた現場を運営するとともに、リサイクルのモデル現場として多くの見学者を受け入れた。以上のように、環境や安全を最優先に考え、結果として良好で安全かつ安心できる現場作りを達成した。本事業は環境に配慮したシールド工事の1 つの方向性を示すものであり環境賞に値する。
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