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環境賞

Outstanding Civil Engineering Achievement Award

2006年(平成17年度) Iグループ

原位置バイオレメディエーション技術を用いた汚染地盤の環境修復技術の開発

Development of New Bio-Sparging Technology for In-Situ Bioremediation

原位置バイオレメディエーション技術を用いた汚染地盤の環境修復技術の開発

  • 東邦ガス(株),大成建設(株)
  • Toho Gas Co., Ltd.; Taisei Corp.
概要
東邦ガス(株) 大成建設(株)近年、工場跡地の再開発や土壌汚染対策法の施行により、土壌浄化とくに地中深くの浄化方法として原位置浄化方法の開発が求められている。注水バイオスパージング工法は、既存工法であるスパージング工法と揚水循環工法を組み合わせた原位置浄化技術で、栄養塩(微生物活性剤)を供給する注水施設をスパージング施設に付加することで、空気と液体を同一のスパージング井戸から供給できるように改良されている。本工法では、飽和層中に気泡が拡散する際に汚染物質の気化を促進させる効果(曝気効果)と、地下水中に溶存酸素・栄養塩を供給して汚染物質の好気的微生物分解を促進させる効果(微生物分解効果)を同時に高めることが可能である。本工法は従来工法の問題点を解決してより短期間で浄化を完了できることを実証試験により確認し、コスト面・環境面においても優れた工法として実用化されている。今後、環境規制物質で汚染された地盤に対して即適用可能な原位置浄化技術として、広く普及していくものと考えられる。更に本工法の適用範囲を広げるため、複数の帯水層を同時に浄化可能なスパージング技術、シアン化合物の浄化促進技術、回収した揮発性汚染ガスの微生物浄化技術の有用性についても実証試験で確認されている。以上のことから、本技術は地域の環境保全に大きく寄与することが期待され、土木学会環境賞に値するものとして認められた。
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