第10回鉄道力学シンポジウム開催のお知らせ
構造工学委員会鉄道力学連絡小委員会(委員長小長井 一男(東京大学))では、鉄道施設に関する力学的問題を中心に、実務者と専門研究者が分野横断的に発表し意見交換することを目的に、第10回鉄道力学シンポジウムを下記の要領で開催いたします。今年度は2日間開催とし、第1日は地盤振動に関する最新の研究成果の講演と討議を企画いたしました。なお論文/報告は公募により、すべて査読を行っております。
記
日 時 :2006年7月20日(木)、21日(金)
場 所 :土木学会2階講堂
講演内容:
7月20日(木) 13:00− 地盤振動に関する最新の研究成果の講演と討議
※講演時間は変動することがあります。予めご承知ください。
開会挨拶 |
委員長 小長井一男(東京大) |
13:00〜13:10 |
列車交通に対する地盤振動の最新動向
−予測と対策のためのバラサイスミック工学− |
竹宮 宏和(岡山大) |
13:10〜14:10 |
地下鉄走行時の地盤振動の測定例と特性 |
古田 勝(東京都交通局) |
14:10〜15:10 |
新幹線鉄道における振動環境保全への取り組み |
芦谷 公稔(鉄道総研) |
15:10〜16:10 |
総合討議 |
司会 阿部 和久(新潟大) |
16:10〜17:00 |
7月21日(金) 9:00−鉄道力学に関する最新の研究成果の講演
議事要領の説明 |
司会 |
9:00〜9:05 |
論文/報告 |
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新幹線延伸開業に伴うモーダルシフトを考慮した二酸化炭素排出削減量の試算 |
武藤 雅威(鉄道総研) |
9:05〜9:30 |
旧鉄道施設の改良整備によるインターモーダル貨物輸送の環境効果に関する一考察 |
氏@国権(鉄道総研) |
9:30〜9:55 |
鉄道構造物の各種問題発生への地盤等の影響の考察 |
那須 誠(前橋工科大) |
9:55〜10:20 |
地下鉄営業線の大規模アンダーピニング工の動的挙動に関する検討 |
富樫 昇(鹿島建設) |
10:30〜10:55 |
エクストラドーズド橋の衝撃係数・列車走行性解析とその可視化 |
曽我部正道(鉄道総研) |
10:55〜11:20 |
高架高速列車走行に対する沿線地盤振動対策:基礎梁とWIBの複合基礎による減振法 |
竹宮 宏和(岡山大) |
11:20〜11:45 |
波状摩耗レールの更換による地盤振動特性の変化 |
岩田 直泰(鉄道総研) |
13:00〜13:25 |
実験によるレールきしみ割れの発生とはく離の要因分析 |
瀧川 光伸(JR東日本) |
13:25〜13:50 |
二次元粒状体モデルによるバラスト道床の沈下解析 |
阿部 和久(新潟大) |
13:50〜14:15 |
輪重横圧推定式による軌道変位目標値の試算 |
古川 敦(鉄道総研) |
14:15〜14:40 |
成果報告 |
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減圧高速鉄道の実現可能性に関する基礎的検討 |
減圧トンネル研究分科会 |
14:40〜16:30 |
鉄道の地震時走行安全 |
鉄道の地震時走行安全研究分科会 |
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線路研究のデータベース分科会 活動報告 |
データベース分科会 |
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特別講演 |
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風工学に関する話題(仮) |
東京大学 石原 孟 先生 |
16:40〜17:50 |
閉会の辞 |
副委員長 内田雅夫(鉄道総研) |
17:50〜18:00 |
参加方法:参加申し込みは当日会場でお願いいたします。事前の申込みは不要です。参加費は3,500円です。
懇談会の開催:7/21日 18:00より、シンポジウムの後、学会内で簡単な懇談会を行います。会費は1,500円(予定)です。当日申し込みいただきます。
問い合わせ先:
東日本旅客鉄道 JR東日本研究開発センター 小野
重亮
048-651-2389 shigeaki-ono@jreast.co.jp
(財)鉄道総合技術研究所軌道管理研究室
古川 敦
042-573-7277 furukawa@rtri.or.jp
【参考】講演論文集序文
鉄道施設に関する力学的問題を中心に、実務者と専門研究者が分野横断的に発表し意見交換することを目的とした鉄道力学シンポジウムは今回で10回目を迎えます。このたびは構造工学委員会の常置委員会となって発足いたしました鉄道力学連絡小委員会がそのお世話役を引き受けることになりました。
2004年の中越地震での上越新幹線車両の脱線、2005年4月福知山線尼崎での脱線、2005年12月の突風による羽越線の脱線など鉄道の安全に関わる様々な事故が相次ぎ、これまで以上に鉄道の安全に関わる諸問題に分野を超えて取り組む必要に迫られています。鉄道力学連絡委員会の前身である鉄道力学小委員会(阿部英彦委員長、H8-12),鉄道構造小委員会(西岡隆委員長H13-14、角知憲委員長H15-17)ではその時々で特に重要性が高いと考えられた分野について研究部会を開催し、実務者および研究者から幅広く委員を募り、研究の推進に努めてまいりましたが、鉄道力学連絡委員会はこのような活動方針を引き継ぐとともに、さらに連絡委員会としてより広範な分野の方々への協力と参加を求めるべく活動を展開したく考えております。今年度のシンポジウムでは10件の一般投稿論文の発表に加え、地盤振動に関する最新の研究成果の講演と討議を企画いたしました。また、東京大学石原孟先生に風工学に関する最新の話題のご提供をいただくことになっております。様々な分野の研究発表の場でありますシンポジウムで、鉄道の直面する重要な課題について自由で啓発的な議論が展開されますことを期待しております。