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※このページの内容は土木学会誌2010年5月号に掲載されたものを一部修正したものです。執筆者の肩書きは執筆時のものです。
土木デザインとは


 土木デザイン賞ができて、今年で記念すべき10回目になります。公共事業批判は続いていますが、関係者の方々の努力の結果、毎年のように質の高い応募が続いております。今年も多くの作品が応募されることを期待しています。

本賞が始まったのは2001年ですが、最初の3年間は応募作品も受賞作品も橋梁が中心で、他の分野への広がりが見られず心配されました。しかし2004年に参加型のデザインプロセスに取り組んだ、源兵衛川と児の口公園の両者が、最優賞を受賞した頃を境にデザイン賞の幅は大きく広がりました。橋梁、街路、まちづくり、駅舎、鉄道、河川、公園、海岸、砂防など現在では土木の各分野から作品が応募され、また賞を受賞するようになってきました。

土木デザイン賞は応募された作品を対象に審査されますが、顕彰の対象は人あるいは団体です。匿名性を大切にしてきた土木に風を吹かせようというのもデザイン賞の狙いの一つといっていいでしょう。

本賞の審査の特徴は実見にあります。実際の現場を訪問し、その状況を映像に記録し、審査会場でそれぞれの場所を担当した選考委員より、映像を用いながら講評がなされます。その講評を参考にしながら選考委員が協議し、賞が決まっていきます。したがって、選考委員のメンバーが異なれば審査の基準は当然異なることになりますが、近年の審査では選考委員の意見が大きく異なることはあまりないように感じています。

もう一つの特徴は表彰式がとても楽しいことです。審査員から、それぞれの作品に対するウィットにとんだ講評があったのち、受賞された方々のその作品についての考え方や工夫のポイントそして苦労話が和やかに行われます。優秀な作品とその作者たちの思いに出会える表彰式は土木デザイン賞の醍醐味と言えます。

さて募集要項には「本賞は,公募対象を公共的な空間や構造物に広く求めるとともに,新たに創出された空間・構造物はもとより,計画・制度の活用や組織等の活動などに創意工夫がなされたことで景観の創造や保全が実現した作品も含まれます。」とあります。これまでのデザイン賞では景観条例や景観規制などの制度によって、良好な景観が創造・保全された作品はまだ受賞したことがありません。ぜひ幅広い視点から、記念すべき第10回目のデザイン賞に応募してください。

デザイン賞選考小委員会事務局

本賞は,「土木学会景観・デザイン委員会デザイン賞(略称:土木学会デザイン賞)」として2001 年度に創設され,これまでに,92 作品を表彰しています。

本賞の特色
 本賞は,公募対象を公共的な空間や構造物に広く求めるとともに,新たに創出された空間・構造物はもとより,計画・制度の活用や組織等の活動などに創意工夫がなされたことで景観の創造や保全が実現した作品も含まれます。特に,作品自体を表彰するというよりも,当該作品に貢献した人物・組織(本賞では「主な関係者」と称する)に対し賞を授与するものです。したがって,褒賞の対象者は,建設部門に属する方に限定せず,計画・制度の立案者をはじめ,積極的に貢献した行政担当者,NPOやNGO等の団体組織などさまざまです。

審査要件
 竣工後2年以上経過(今回は2008年6月30日以前に竣工)していること。

デザイン賞選考小委員会の構成と審査の流れ
 委員長:島谷幸宏(九州大学)
 委員:猪熊康夫(中日本高速道路),桑子敏雄(東京工業大学),小出和郎(都市環境研究所),
    南雲勝志(ナグモデザイン事務所),宮城俊作(奈良女子大学),吉村伸一(吉村伸一流域計画室)
選考にあたっては,以上7名の選考委員で組織された「デザイン賞選考小委員会」が,規定審査,書類審査,現地審査,最終審査の流れで実施します。
 選考委員の紹介と選考のポイントはこちらをご覧ください。

応募手続きとスケジュール
 応募手続に必要な募集要項、応募書類書式、応募方法、選考方法などの詳細は、景観・デザイン委員会のWEBサイト(http://www.jsce.or.jp/committee/lsd/)をご参照ください。
◆全体の流れ
1)一般からの推薦作品募集
2)エントリー(期間:2010年5月1日〜6月10日27日←延長しました
3)応募書類送付(受付期間2010年6月1日〜30日7月10日/消印有効)←延長しました
 「主な関係者」の選定や事業者・設計者・施工者等の関係者間の調整に多くの時間を要するので、早めの調整を薦めます(調整未了で応募断念の例もある)。
4)選考の実施(期間:2010年7月〜2010年9月)
5)選考結果公表:2010年11月中旬に本サイトにて公開予定。
6)授賞式:2011年1月下旬開催予定。

主催
主催:土木学会景観・デザイン委員会

本賞に関する問い合わせ先
 
デザイン賞選考小委員会事務局
 
 

● 2010年度デザイン賞選考小委員会事務局・運営幹事会
主査:二井昭佳(国士舘大)/幹事:池田大樹(大日本コンサルタント)、大川原雄一郎(世田谷トラストまちづくり)、角真規子(地域開発研究所)、真田純子(徳島大学)、出村嘉史(京都大学)、山田謙弌(大林組)、横山公一(プランニングネットワーク)

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