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●中心市街地活性化

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一般に,中心市街地とは,各市町村の中心部にまとまって存在する市街地を指します.その多くは,各地域の政治,経済,文化の中心であり,交通拠点を備えた,まちの「顔」ともいえる地域です.しかし最近では,地方都市を中心に,公共施設や大規模商業施設の郊外移転,自動車の普及による移動手段の変化,居住地の郊外化など,まち全体が郊外に分散する傾向にあり,その結果,中心市街地から人の姿が消えつつあります.

 中心市街地活性化とは,分散したまちの機能を集約することで,集まって暮らし,楽しむことができる空間を中心市街地につくることです.そのためには,買い物環境の充実,公共交通等による移動のしやすさの確保,歴史的・文化的資源の活用など,中心市街地の特性を活かした,ハード,ソフト両面からの取り組みが必要です.加えて,商業中心だった中心市街地の土地利用を見直すことも重要です.

 中心市街地活性化を実現するために,1998年に制定された「中心市街地活性化法」(2006年改正)では,市町村が策定する中心市街地活性化基本計画に基づいた様々な支援策も用意されています.さらに,地域密着型のまちづくり組織である,まちづくり会社(TMO)も各地で設立されています.

 具体例として,高松市丸亀町商店街では,土地の所有権と利用権を分離することで,場所に適した合理的な土地利用が可能になり,商店街に賑わいが戻りつつあります.徳島市の中心市街地では,LEDを活かしたアートフェスティバルや徳島県内の農産物を販売する徳島マルシェなど,様々なイベントによる賑わいの創出が行われています.

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新町川沿いの徳島マルシェ
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高松市丸亀町商店街

(渡辺 公次郎:徳島大学)

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