掲載事例リスト

本報告書に掲載されている事例及び掲載箇所は以下に整理して示す。。

「環境共生・循環とエネルギー土木 報告書」中に掲載したエネルギー施設における環境共生・循環(リサイクル)の事例


1.海岸との共生

 1.1 自然景観に配慮した海岸保全

 1.2 自然海浜の改変を極力少なくするよう配慮した土地造成

 1.3 自然海象の擾乱防止に配慮した設備の設置

 1.4 藻場の造成

 1.5 水質の保全・改善

[2.河川との共生]

 2.1 河川の従前の機能維持

 2.2 水質の保全

 2.3 生物・生態系の回復

3.森林との共生

 3.1 現存植生を重視した森林の保全

 3.2 生態系を考慮した森林機能の回復

4.野生生物との共生

 4.1 貴重動植物の保護

 4.2 ミチゲーション、ビオトープの導入

5.地域振興への貢献

 5.1 温排水の漁業への利用

 5.2 温排水の農業への利用

 5.3 温排水の工業への利用

 5.4 蒸気、熱水の利用

 5.5 冷熱の利用

6.地域に親しまれる施設

 6.1 景観に配慮した施設

 6.2 親水性を考慮した施設

 6.3 地元開放型施設

 6.4 エコロジー緑化

7.循環(リサイクル)とエネルギー土木

 7.1 石炭灰の有効利用

 7.2 建設副産物の有効利用

 7.3 ダム堆砂の利用

 7.4 流木の利用

 7.5 水路付着物の利用

 7.6 伐採木の利用

 


1.海岸との共生

1.1 自然景観に配慮した海岸保全

○人工リーフの適用(柏崎刈羽原子力発電所:東京電力)

 ・開口部をもたせたリーフ群を設置し、人工岬や突堤に挟まれた侵食後退した汀線の前進をはかる。

 *報告書内掲載箇所:3.1.2(1)a)

○シーサップブロック緩傾斜護岸の開発(電力中央研究所)と実海域への適用

(柏崎刈羽原子力発電所:東京電力)

 ・耐波安定性が高く、侵食性波浪時に遡上高の低減と海浜の侵食軽減効果のあるコンクリートブロックを開発。

 ・表面が平坦で突起が無いため、護岸上は歩きやすく景観や親水性に優れた侵食防止護岸を敷設。

 *報告書内掲載箇所:3.1.3(1)e)

1.2 自然海浜の改変を極力少なくするよう配慮した土地造成

○沖合人工島の構築(御坊発電所:関西電力)

 ・極力自然海浜の改変を少なくするため、外海に人工島を構築。

 *報告書内掲載箇所:3.1.2(1)c)

1.3 自然海象の擾乱防止に配慮した設備の設置

○冷却用取放水路に海底トンネルを適用(志賀原子力発電所:北陸電力)

                  (浜岡原子力発電所:中部電力)

                  (苓北発電所:九州電力)

 ・波浪やそれに伴う海浜流を変化させないため海底地形・汀線の変化を引き起こさない。

 *報告書内掲載箇所:3.1.2(2)

○一文字堤の設置(志賀原子力発電所:北陸電力)

 ・海流に沿った一文字防波堤の採用により周辺の流況への影響を軽減する。

○メガネ橋形式運搬道路の設置(志賀原子力発電所:北陸電力)

 ・海上に設置する物揚場と陸上を結ぶ運搬道路にボックスカルバートを使用したメガネ橋形式として流れの遮断を防止する。

1.4 藻場の造成

○海中林・ガラモ場の造成(伊方発電所:四国電力)

            (苓北発電所:九州電力)

 ・海面埋立で消滅する藻場の代替として藻礁マウンドや藻礁ブロック・割石を設置し、クロメを主体とした海中林やホンダワラ類の優占するガラモ場を造成する。

 *報告書内掲載箇所:3.1.4(2)

1.5 水質の保全・改善

○冷却水取放水を利用した閉鎖性水域の水質改善(美浜発電所:関西電力)

                      (敦賀発電所:日本原子力発電)

 ・閉鎖性の湾内から開放性湾側への取放水あるいは湾奥部から湾口部・湾外への取放水により海水交換率を高め、閉鎖性湾内や湾奥部の水質を改善。

 *報告書内掲載箇所:3.1.5(2)a)

○水質保全を考慮した海域制御構造物の開発(電力中央研究所)

 ・緩斜面上砕波による曝気、スリット部から流入した海水の港内側排水による港内水質悪化の防止が図られる緩斜面消波型ケーソンを開発。

 *報告書内掲載箇所:3.1.5(2)c)

○深層取水方式(カーテンウォール式、取水塔式)の採用(事例多数)

 ・冷却用水として低温の深層水を取水し、海域への水温上昇影響を低減。

 *報告書内掲載箇所:3.1.6(1)a)

○水中放流方式の採用(事例多数)

 ・温排水を海中に比較的高流速で放流し、放水流動に伴う周囲水の連行と温排水の浮力による周囲水との混合により温排水による温度上昇範囲の抑制を図る。

 *報告書内掲載箇所:3.1.6(1)b)

2.河川との共生

2.1 河川の従前の機能維持

○河川流量の維持(活込ダム:電源開発)

 ・ダム堤体へのサイフォン設備設置によりダム下流の河川維持流量を確保。

 *報告書内掲載箇所:3.2.3(1)

2.2 水質の保全

○貯水池の濁水長期化対策

(一ツ瀬発電所:九州電力、池原、十津川第一・第二発電所:電源開発)

 ・濁水の早期排出等のダム運用面の工夫、選択取水、貯水池法面の緑化等により貯水池の水質を改善。

(奥吉野発電所:関西電力)

 ・出水時の濁水をバイパス水路トンネルにより放流することで貯水池の水質を改善。

 *報告書内掲載箇所:3.2.3(3)b)

○貯水池の富栄養化対策

(新成羽川発電所:中国電力)

 ・表面取水、冷水散布、気泡噴流、水生植物栽培等の対策の実施

(塚原発電所:九州電力)

 ・紫外線による赤潮発生原因藻類の殺藻

 *報告書内掲載箇所:3.2.3(3)c)

2.3 生物・生態系の回復

○浮島の設置(小諸発電所:東京電力)

 ・浮島の設置により浮島周辺の水草を繁茂させ、魚類の産卵場所を確保することによって魚類生息数の増加をはかる。

 *報告書内掲載箇所:3.2.4(3)

3.森林との共生

3.1 現存植生を重視した森林の保全

○現存植生の残置と移植(俣野川発電所、新倉敷変電所:四国電力)

 ・現存樹木、植生の保存並びに貴重植物を一時移植し、工事終了後再度周辺に移植する等の保全を実施。

 *報告書内掲載箇所:3.3.2(1)

3.2 生態系を考慮した森林機能の回復

○自然公園内の緑化(新飯野変電所:東京電力、大河内発電所:関西電力)

 ・改変面積の縮小化等による自然保護及び周辺の自然、社会環境との調和を目指した緑化の実施。

 *報告書内掲載箇所:3.3.2(2)a),b)

4.野生生物との共生

4.1 貴重動植物の保護

○貴重動物等の保護

 (沖縄海水揚水発電技術試験パイロットプラント:電源開発)

 ・工事区域内への小動物の進入防止対策並びに排水対策による造礁サンゴの保全等、貴重動植物に対する保護を実施。

 (能勢変電所:関西電力)

 ・ギフチョウの食草であるミヤコアオイを工事区域外へ移植し保護を実施。

 *報告書内掲載箇所:3.4.3

4.2 ミチゲーション、ビオトープの導入

○ミチゲーション、ビオトープ(和歌山火力発電所:関西電力)

 ・水質浄化手法を取り入れた人工干潟並びに藻場等を造成。

 *報告書内掲載箇所:3.4.5(2)

5.地域振興への貢献

5.1 温排水の漁業への利用

○温排水の直接利用

 ・アワビ稚貝の飼育(仙台火力発電所:東北電力)

 ・スズキ、ヒラメ等高級魚の養殖(グラブリーヌ原子力発電所:フランス)

 *報告書内掲載箇所:4.1.1(1)

○水循環効果による水質の改善

 ・タイ、ヒラメの養殖(美浜原子力発電所)

 *報告書内掲載箇所:4.1.1(2)

5.2 温排水の農業への利用

○温室での利用

 ・温水チューブによるバラ等の花、トマト等の野菜の栽培(サン・ローラン・デ・ゾー原子力発電所:フランス)

 ・花、野菜への大規模な利用(ダンピエール原子力発電所:フランス)

 *報告書内掲載箇所:4.1.1(2)

5.3 温排水の工業への利用

・木材の乾燥用(シノン原子力発電所:フランス)

 *報告書内掲載箇所:4.1.1(3)

5.4 蒸気、熱水の利用

○地域企業体への供給

 ・蒸気の石油精製への利用、温水のセメント工場への供給等(アスナス火力発電所:デンマーク)

 *報告書内掲載箇所:4.1.2

○地域住民への供給

 ・周辺町村への熱水の供給(ベズナウ原子力発電所:スイス)

             (松川地熱発電所:日本重化学工業)

 *報告書内掲載箇所:4.1.2

○融雪への利用

 ・道路凍結防止対策としての熱水の利用(森地熱発電所:北海道電力)

 *報告書内掲載箇所:4.1.2

5.5 冷熱の利用

・LNG冷熱の水産物冷蔵への利用(根岸工場:東京ガス)

6.地域に親しまれる施設

6.1 景観に配慮した施設

○積極的調和を図った施設

 ・火力発電所煙突の形状、照明の工夫(横浜火力発電所:東京電力)

                  (南港火力発電所:関西電力)

 ・火力発電所煙突の色彩の工夫(川越火力発電所:中部電力)

 ・ダムのゲート、水圧鉄管の色彩の工夫(熊牛水力発電所:電源開発)

 *報告書内掲載箇所:4.2.1(4)a)

○目立たせない工夫を図った施設

 ・煙突の地域の重要な公園からの見え方に配慮(新磯子火力発電所:電源開発)

 ・地下変電所(高輪変電所:東京電力)

 *報告書内掲載箇所:4.2.1(4)b)

○周辺環境と調和させた施設

 ・山小屋風(高原ロッジ)の発電所建屋

      (山家水力発電所:関西電力)

      (石河内第二水力発電所:九州電力)

      (大迫水力発電所:関西電力)

 ・切妻式屋根(甲斐川水力発電所:関西電力)

       (黒西第一水力発電所:北陸電力)

 ・建屋の色彩に工夫(五木川水力発電所:九州電力)

          (上の岱地熱発電所:東北電力)

 *報告書内掲載箇所:4.2.1(5)

6.2 親水性を考慮した施設

・イベントへの利用(奥只見発電所:電源開発)

 *報告書内掲載箇所:4.2.2

・湛水池の利用、競艇会場(神通第二発電所:北陸電力)

・ダムからの放流(黒部川第四発電所:関西電力)

6.3 地元開放型施設

・発電所内の開放(奥清津第二発電所:電源開発)

 *報告書内掲載箇所:4.2.3

・公園、ホール等の設置(能代火力発電所(エナジアムパーク):東北電力)

           (大河内発電所(エル・ビレッジおおかわち):関西電力)

           (泊原子力発電所(とまりん館):北海道電力)

・魚釣り場等の設置(柳井火力発電所:中国電力)

6.4 エコロジー緑化

・エコロジー緑化(磯子火力発電所:電源開発)

        (袖ヶ浦火力発電所:東京電力)

 *報告書内掲載箇所:4.2.4(2)

7.循環(リサイクル)とエネルギー土木

7.1 石炭灰の有効利用

○骨材への利用

 ・中量骨材への利用(電源開発)

 ・軽量骨材への利用(九州電力)

 *報告書内掲載箇所:5.1.2(1)

○路盤材への利用

 ・道路材への利用(中部電力)

 *報告書内掲載箇所:5.1.2(2)

○地盤改良材への利用

 ・深層混合処理工法への利用(電源開発)

 *報告書内掲載箇所:5.1.3(3)

○土壌改良材への利用

 ・野菜等農業への利用(沖縄県)

 *報告書内掲載箇所:5.1.4(4)

○セメント混合剤への利用

 ・鉛直地中連続壁への利用(苫東厚真発電所3号機:北海道電力)

 ・高流動コンクリートへの利用(奥清津第二発電所:電源開発)

 ・シールド工事への利用(営団8号線:営団地下鉄)

 *報告書内掲載箇所:5.1.5(5)

○アスファルト・フィラー材への利用

 ・私道工事への利用(電源開発、中国電力、東北電力、四国電力、北陸電力)

 *報告書内掲載箇所:5.1.5(6)

○吸音材への利用

 ・吸音材への利用(電源開発、中部電力)

 *報告書内掲載箇所:5.1.5(7)

7.2 建設副産物の有効利用

○建設発生土の利用

 ・掘削残土の緑化盛土への利用(三隅火力発電所:中国電力)

 ・安定処理後、埋戻し用として使用(柏崎刈羽発電所:東京電力)

 ・浚渫土の利用(柏崎刈羽発電所:東京電力)

 ・岩塊の魚礁等への利用(三隅発電所:中国電力)

 *報告書内掲載箇所:5.2.2(1)

○コンクリート塊の利用

 ・道路路盤材への利用(柏崎刈羽発電所:東京電力)

           (三隅発電所:中国電力)

           (苅田発電所:九州電力)

 *報告書内掲載箇所:5.2.2(2)

○アスファルト・コンクリート塊の利用

 ・路盤材への利用(柳井発電所:中国電力)

 *報告書内掲載箇所:5.2.2(3)

7.3 ダム堆砂の利用

・コンクリート用骨材への利用(秋葉調整池:電源開発)

              (陰平発電所:四国電力)

 *報告書内掲載箇所:5.3.2(1)

7.4 流木の利用

・流木炭、木酢液への利用(電源開発)

 *報告書内掲載箇所:5.3.2(2)

・チップへの利用(佐久間、水窪調整池:電源開発)

・おが粉への利用(木曽川水系:関西電力)

7.5 水路付着物の利用

・貝の肥料等への利用(柏崎刈羽発電所:東京電力)

 *報告書内掲載箇所:5.3.2(3)

7.6 伐採木の利用

・有機肥料への利用(南いわき開閉所:東北電力)

 *報告書内掲載箇所:5.3.2(4)

 


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