陸上設置型レーダによる沿岸海洋観測

目  次

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序文
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第1章  レーダによる海表面観測の現状
    1.1  海洋観測用レーダとは
    1.2  海洋観測用レーダの種類
      1.2.1  はじめに
      1.2.2  地上設置型レーダ
      1.2.3  飛翔体搭載型レーダ
    1.3  海洋観測レーダの歴史
      1.3.1  HF・VHFレーダ
      1.3.2  マイクロ波レーダ
第2章  海洋レーダのための電磁気学の基礎
    2.1  レーダとは何か
    2.2  散乱体の性質を調べるために必要な情報
    2.3  電波の性質
    2.4  レーダ方程式
    2.5  地表波の伝搬
    2.6  雑音の影響
第3章  海洋観測のためのレーダ技術
    3.1  レーダの構成
      3.1.1  使用周波数
      3.1.2  伝搬経路
    3.2  距離方向情報
      3.2.1  パルスレーダ
      3.2.2  FMCWレーダ
      3.2.3  符号変調レーダ
    3.3  方位方向情報
      3.3.1  狭ビームアンテナの指向性走査
      3.3.2  到来方向分離
    3.4  送受信アンテナの分離と共用
      3.4.1  狭ビーム送信・狭ビーム受信
      3.4.2  ブロードビーム送信・到来方向分離
    3.5  ベクトル量の計測
      3.5.1  2レーダによるベクトル合成
      3.5.2  バイスタティックレーダ
      3.5.3  干渉法
    3.6  無線局の免許
第4章  HF・VHFレーダを用いた海洋観測・解析手法
    4.1  短波の海面散乱の理論
      4.1.1  はじめに
      4.1.2  非線形束縛波の理論
      4.1.3  Riceの理論
      4.1.4  遠方界の電磁界の表現: Stratton-Chuの積分
      4.1.5  遠方における電界の計算:被積分関数の計算
      4.1.6  遠方における電界の計算:垂直偏波
      4.1.7  レーダ散乱断面積の計算
      4.1.8  無限大の照射域の場合
    4.2  第1次散乱と海流・風向観測の原理
    4.3  第2次散乱
    4.4  海洋波の方向スペクトルの推定法
      4.4.1  ドップラースペクトルと方向スペクトル
      4.4.2  既往の方向スペクトル推定法
      4.4.3  数値計算法
      4.4.4  数値シミュレーションによる検討
      4.4.5  現地観測データへの適用
第5章  船舶用レーダを用いた海洋観測・解析手法
    5.1  はじめに
    5.2  波浪の方向スペクトルの観測手法
    5.3  物理量推定時の誤差
      5.3.1  マイクロ波距離減衰の方向スペクトルへの影響
      5.3.2  アンテナ回転速度の方向スペクトルへの影響
      5.3.3  Shadowingの方向スペクトルへの影響
    5.4  有義波高の観測手法
    5.5  表層流の観測手法
    5.6  海底地形の観測手法
第6章  HFレーダによる観測
    6.1  HF・VHFレーダでの測定
      6.1.1  はじめに
      6.1.2  ブラッグ共鳴機構とドップラースペクトル
      6.1.3  流速計測原理
      6.1.4  波浪特性計測原理
    6.2  HFレーダのシステムと観測
      6.2.1  開発の経緯と概要
      6.2.2  システムの構成
      6.2.3  レーダ局による信号処理
      6.2.4  センター局での処理
      6.2.5  HFレーダによる観測
第7章  VHFレーダによる観測
    7.1  VHFレーダでの測定
    7.2  システムの構成と機能
      7.2.1  レーダ周波数の選定
      7.2.2  VHFレーダの特徴
      7.2.3  送受信装置の信号系統
      7.2.4  通信システム
    7.3  レーダ局のデータ処理
    7.4  センター局のデータ処理
      7.4.1  表層流
      7.4.2  有義波高と有義波周期
    7.5  実際の観測例
      7.5.1  レーダ設置場所の選定
      7.5.2  表層流の大阪湾観測例
      7.5.3  波浪(波高と周期)の新潟波浪観測
    7.6  VHFレーダ観測システムの成果と課題
      7.6.1  成果
      7.6.2  課題
第8章  船舶用レーダによる観測
    8.1  はじめに
    8.2  観測機器
      8.2.1  使用周波数帯
      8.2.2  レーダの動作原理
      8.2.3  レーダ機器の構成
      8.2.4  アンテナおよび回転制御部
      8.2.5  送受信機
      8.2.6  指示機
      8.2.7  パソコンインターフェース部(A/D変換器)
      8.2.8  波浪観測に求められる仕様
    8.3  船舶用レーダによる観測例(1)
      8.3.1  観測・推定原理
      8.3.2  観測機器の設置
      8.3.3  観測・解析結果
      8.3.4  他の現象解析への適用
      8.3.5  船舶用レーダによる観測の課題
    8.4  船舶用レーダによる観測例(2)
      8.4.1  船舶用レーダによる観測
      8.4.2  観測結果
第9章  海外での動向
    9.1  短波レーダ
      9.1.1  諸外国のHFレーダシステム
      9.1.2  HFレーダの適用例
      9.1.3  HFレーダによる計測の精度検証
      9.1.4  HFレーダによるモニタリングと数値モデルとのカップリング
    9.2  マイクロ波レーダ
      9.2.1  船舶用レーダ(パルスレーダ)
      9.2.2  固定アンテナ型LGAレーダ(ドップラーCWレーダ)
      9.2.3  方向スペクトル・海洋表層流以外の現象への利用
第10章  海洋レーダの課題,将来展望
    10.1  海洋レーダの課題
      10.1.1  HF・VHFレーダの問題点
      10.1.2  船舶用レーダの問題点
      10.1.3  海洋観測レーダ普及への環境作り
    10.2  海洋観測レーダの将来展望
      10.2.1  他の海洋物理量計測の可能性
      10.2.2  他の計測器との連携
付 録A  「4.1節  短波の海面散乱」の補遺
    A.1  非線型束縛波の理論( 4.1.2節  の詳細式展開)
      A.1.1  支配方程式とFourier-Stieltjes積分による表現
      A.1.2  力学的境界条件
      A.1.3  運動学的境界条件
      A.1.4  2次オーダまでの表現
      A.1.5  波浪スペクトル
    A.2  Riceの理論(4.1.3 節 の詳細式展開)
    A.3  遠方界の電磁界の表現:Stratton-Chuの積分(4.1.4節 の詳細式展開)
      A.3.1  はじめに
      A.3.2  グリーンの第二定理とその変形
      A.3.3  輻射源の存在する空間領域内の特定の点における電界
      A.3.4  不連続境界の補正
    A.4  遠方における電界の計算:被積分関数の計算(4.1.5節 の詳細式展開)
      A.4.1  準単色波への拡張
      A.4.2  式(A.4.3)  の計算
      A.4.3  式(A.4.2)  の計算
      A.4.4  A.4 節  のまとめ
    A.5  遠方における電界の計算:垂直偏波(4.1.6節 の詳細式展開)
      A.5.1  電界の成分表示
      A.5.2  垂直偏波の表現
    A.6  レーダ散乱断面積の計算(4.1.7節 の詳細式展開)
      A.6.1  Fourier-Stieltjes積分による遠方電界の表現
      A.6.2  パワースペクトルの計算
    A.7  無限大の照射域の場合(4.1.8節 の詳細式展開)
付 録B  「4.4 節  海洋波の方向スペクトルの推定法」の補遺
    B.1  ドップラースペクトルの計算法
      B.1.1  ドップラースペクトルの定式化
      B.1.2  第2次散乱におけるドップラー周波数ωとm,m'の関係
      B.1.3  無次元化
      B.1.4  第2次散乱の積分
付 録C  「第7章  VHFレーダによる観測システムおよび観測」の補遺
    C.1  VHFレーダの特徴(7.2.2 節  の詳細解説)
      C.1.1  アンテナの小型化
      C.1.2  レンジ方向分解能
      C.1.3  受信機の高性能化
      C.1.4  最小探知距離の改善
    C.2  送受信装置の信号系統(7.2.3節 の詳細解説)
      C.2.1  送信部の動作
      C.2.2  電力増幅部の動作
      C.2.3  受信部の動作
    C.3  VHFレーダにおける通信システム(7.2.4節 の詳細解説)
      C.3.1  通信システムの概要
      C.3.2  ステータスの内容
      C.3.3  通信システムによる観測遠隔操作
    C.4  レーダ局のデータ処理
      C.4.1  受信散乱波のレンジ距離の決定
      C.4.2  データ長とサンプリング時間間隔の決定
      C.4.3  データ処理
      C.4.4  船舶等による大きな反射ノイズの除去