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技術賞

Outstanding Civil Engineering Achievement Award

2006年(平成17年度) IIグループ

新潟県中越地震で被災を受けた高速道路の早期復旧

Rapid Reconstruction of the Expressways Damaged by the Mid-Niigata Prefecture Earthquake in 2004

新潟県中越地震で被災を受けた高速道路の早期復旧

  • 東日本高速道路(株)新潟管理局 東日本高速道路(株)湯沢管理事務所 東日本高速道路(株)長岡管理事務所
  • Niigata Regional Head Office, Yuzawa Operation Office and Nagaoka Operation Office, East Nippon Expressway Co., Ltd.
概要
平成16 年10 月23 日17 時56 分、新潟県中越地方に震度7(M6.8)の直下型地震が発生し、震源地近くに位置する関越自動車道や北陸自動車道において道路全面が崩壊するなど、約2,000 箇所にもなる被害が発生したものの、東日本高速道路(株)新潟管理局(旧:日本道路公団北陸支社)では、いち早い復旧作業を開始し、発災から19 時間後には「緊急交通路の確保」、13 日後には「片側1 車線での一般開放」、約1ヶ月後の降雪期前には「4車線での一般開放」を行う等、早期の交通確保を行った。さらに、高速道路本来のサービスレベルを確保すべく翌春から本格復旧に着手し、例年にない早期の降雪など厳しい気象条件下にも係わらず約半年という短期間で本復旧工事を概成させた。地震発生が休日の夕方、広範囲であったものの、点検結果による的確な指示・判断、緊急支援体制の構築・初動対応等により、発災から19 時間という驚異的な速さで「緊急交通路」を確保した。これにより、被災地の救援物資や復旧資材の輸送ができ、また、新幹線の代替バスの運行、休憩施設では自衛隊の災害支援活動の拠点になるなど、高速道路の早期復旧が被災地域の復興支援に大きく貢献した。今後、東海沖地震、東南海沖地震等が想定されているが、今回の高速道路の早期復旧に対する対応、早期復旧が可能となった要因、更には高速道路の広域ネットワークの重要性、休憩施設の有効活用など得るべき事象が多く、今後の災害復旧の土木技術の模範となるものとして、技術賞に値すると認められた。
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