土木学会誌
土木学会誌9月号モニター回答


Cover Story
7月末の行事が9月号の学会誌に掲載されるのは、まさに学会誌編集方針の「速報性」だと思います。今後も最新のニュースを紹介してください。東急目黒線の切替工事については、工事の手順について、改めて詳細な記事を読みたいと思います。
(首都高速道路(株) 小島 宏)

特集が関西なのに、カバーストーリーがすべて首都圏ということに少し違和感を感じました。
((財)河川環境管理財団  鎌田照章)

Cover Story (1) 東京湾横断18kmシールドトンネル完成 〜世界最長級の9km掘進、600m/月以上の高速施工、海面下60mでの機械式地中接合〜 
近年、シールド技術の発展は目ざましく、日本はもとより欧州など世界的にも大口径、長距離シールドの実績が増加し、社会基盤施設の整備に大きな役割を果たしてきている。また、過密化する都市部では、既に地上あるいは浅深度地下に様々な施設が輻輳して整備されているため、大深度地下を有効に活用する技術開発のニーズが高まってきている。このような社会環境のなか、その有効な技術の一つとしてシールドトンネル技術が挙げられる。今回の東京湾を横断するガス導管用シールド工事では、最大0.6MPaという海底下の高水圧の条件もと、設計及び施工におけるリスクに対し様々な角度からの分析や再評価、バックアップシステムなどが検討され、的確な計画、設計、施工管理を行った結果、超長距離掘進、高速施工、機械接合を実現しました。この実績は、今後のシールド工事の可能性を大きく広げ、シールド技術のさらなる発展に貢献するものと考えます。
(首都高速道路(株) 土橋 浩)

Cover Story (2) 一夜にして線路が地下に潜った! 〜東急目黒線不動前駅付近地下切替工事〜
結果として都区部で2kmもの区間の線路が地下化されたことが分かるが、直下地下切替工法(STRUM工法)の各部分で何がどのようになったのか分からなかった。紙面が限られているためと思われるが「降下」「縦引き」「扛上」「引込み」の説明や工法の手順をもっと充実してもらいたかった。
(産業技術総合研究所 対馬孝治)

先日、目黒線を利用した際に、いつの間にか地下化されていて驚きました。今回の記事で地下化の工法を拝見して、その巧みさに改めて感心しました。技術がいかに役立っているか(例えば用地買収を行わないことで住民の方から工事に理解が得られた等)について、より詳細に教えて頂ければ有難いと思いました。
((株)三菱総合研究所 牧 浩太郎)

毎回「Cover Story」は目次の前にあり、美しい立派なカラ−写真で、読者の目に最初に入るところです。どれにも共通するところですが、ここではCover Story (2)について感想を書きます。
(1) 提供者または編集者、制作者などを書くようにして下さい。
(2) 「STRUM工法」などには原語を示して下さい。
(3) 5頁左上の「STRUM工法」の説明図に工事は(1)、(2)、(3)、(4)の順序に行なうと書き添えると判りやすくなります。
(山梨大学 荻原能男)

始発電車が来る前に終わらなければならない鉄道線路の切替えについては関係者の苦労も大きいと思うが、このような大掛かりな、非常に興味ある工事にもかかわらず、わずか2ページではその全貌がつかめない。 改めて特集を組んで欲しい気がする。
(前田建設工業 今西秀公)

以前より、駅舎改良工事や線路の立体化工事など、鉄道の運行をほとんど止めることなく行われる工法や計画に対して強い関心を抱いており、大変興味深く拝見した。仮設用の隣地を確保せずに地下化を行う今回の工法は、その技術力にも感銘を受けたが、何より周辺の住民に対するメリットが非常に大きいように思われる。当工法を適用できる条件は限られているかもしれないが、都市部の踏切解消の処方箋として今後とも活用されることを期待したい。
(国立保健医療科学院 島崎 大)

Cover Story (4) 何を伝える工事看板!? 〜現場視察・意見交換会〜
道路工事の看板は土木を仕事としていない人が普段の生活で“土木”を目にする数少ない機会の一つだと思う。
最近「分かりやすさ」が向上していると感じられていたので、その工夫の様子の一端が見れて興味深かった。
(産業技術総合研究所 対馬孝治)

道路工事マネジメント改善の一環で、学生編集委員などから改善意見が多く出たとのこと。詳細は10月号とのことで今から楽しみだが、工事をする側として色々気を付けなくてはならないと再確認。看板に限らず、「わかりやすく」というのは非常に大事だと思う。とくに土木工事は施主・施工者ともに専門家だったりするので、余計気を 付けるべきかもしれない。学会誌もわかりやすさ、読みやすさを方針としている。このような説明技術というべきものが技術者には必要なのだと思う。
(大林組 津久井啓介)

記事中の写真 10 枚のうち、実際の看板の写真は 5 枚しかなく、紙面の使い方として無駄があるように感じました。また、せっかく「専門家による現場視察、意見交換がなされ」たにも関わらず、肝心の意見集約の部分がたった数行の扱いで、内容面でも具体性に欠けていたのが残念です。
(自営業 今井博之)

本記事では、新宿4丁目交差点での地下鉄13号線の工事現場で視察を行い、工事看板に関する意見交換会について取り上げられていました。工事看板に求められる内容として、工事の目的、内容、工事期間についてわかりやすく記載し、デザインを良くすることなどの意見があったようですが、大変興味深い内容でした。
当社における現場でも、良好な住宅環境の中での工事となるため、近隣住民の方に十分にご理解・ご協力をいただきながら工事を進めていかなければなりません。よって工事予定や工事内容について一般の方々でも何をやっているのかはっきりとわかりやすく記載することにより、騒音や振動に対するクレーム等を極力なくせないか、日々模索している次第です。(当然、施工計画上、騒音・振動を極力抑えるよう注意はしているのですが・・・。) またあじけない工事用仮囲いにいろいろな情報や絵などを掲載することにより、近隣住民の方からも好評をいただいたこともあります。事故防止や「ご迷惑をおかけします。」的な、ありきたりの看板だけでなく、近隣住民の方とコミュニケーションを取るための一つのツールとして、掲示板、工事看板や仮囲いの活用方法についてより発展していければと思います。
(東京急行電鉄株式会社 横内稔充)

特集 関西発グローカリゼーション
日常生活で不便だと思っていたことがすでに解決されている地域があったことに驚いた。いくつかの障害を解決していく話があって興味深かった。さらに今後の展開も興味深かった。
(産業技術総合研究所 対馬孝治)

3回目のモニター回答となりましたが、残念ながら今回も学会誌のテーマとしては疑問が残ります。私のイメージする土木学会誌の特集とは(当然のことながら)土木に関する内容です。確かに今回のテーマも突き詰めれば土木と関係ないとは言い切れませんが、土木を全面に出しているとも思われません。
極端にアカデミックなテーマでは読者も限定されてしまうので、(土木系の)初心者でも興味を引く工夫が必要かもしれません。しかし、あくまでも土木がベースにあるテーマを希望します。
(国土交通省 北海道開発局 留萌開発建設部  櫻庭 満)

1つ1つの記事は,とてもおもしろく,特に木村先生の記事などは貧困と土木に関わる重要な示唆に富んだ記事だと思う.ただ,全体を通してみると話が広がりすぎて,訳の分からない特集になっているように見える.もう少し,話題を絞って行ったほうが良かったのでは.
(東亜建設工業(株) 青野利夫)

「関西発」であることがそうさせるのか、はたまた、「グローカル」であることがそうさせるのか、いずれにしても、各記事の内容を拝読するにつけ、ディマンド・ドリブンな事例の多いこと、そして、取り組みに関して自発的であることが共通しており、深い感懐を抱きました。特に「スルッと KANSAI」の記事では「転んでもタダでは起きない」逸話にニヤリとさせられ、また、何にも増して、顧客満足の掘り起こしの徹底ぶりに驚かされました。普段、自動車を使うことの多い私ですが、家内は、かねてより「スルッと KANSAI」の恩恵に浴しております。たまに二人で電車に乗る折があると「私、切符いらないの」と、誇らしげにカードをかざしております。
(自営業 今井博之)

関西在住者としてたいへん面白く読ませていただきました。特に「スルッとKANSAI的戦略」は、これまでの「料金先払い方式」が原則の鉄道業界(そのことが、サービスが向上しない一因とも指摘されていたように記憶していますが、)において、このカードシステムの登場により、運賃は後払いでも可となり、加えて様々なサービスが実現するようになるなど、ふだん利用している私でも、あらためて「なるほど」と思う箇所がいくつかありました。私たちの生活の様々な場面で、ICカードなどの電子化が進む中で、それを扱う人間も、思考を切り替えることで、生活の利便性が格段に向上するものが、他にもまだまだあるのではないかと思いました。
(大阪府 加世堂孝始)

1.新たな戦略「競争から共創 〜スルッとKANSAI的戦略〜
関西でこのようなカードが発行され、しかも海外でも人気があるとは知らなかった。関東にある類似のカードとは違い、ポストペイ方式というのもなかなか画期的である。関西在住の人には当たり前なのかもしれないが、カードシステムの概要についても最初に紹介して欲しかった。(ex.私鉄のみか、JR西日本や地下鉄でもOK?使えるエリアはどこまで?...等々)
(東亜建設工業 岸真裕)

これまで「スルッとKANSAI」のサービスエリアに住んだことはありませんが、その普及・発展に「関西らしさ」が大いに寄与した様子が一読して伝わってきました。特に、10年前にカードの残高が初乗り料金に満たなくても乗車可能になるように約款の変更まで行ったことが、今日のポストペイ方式のサービス提供につながったとのお話には感服いたしました。また、この種の話題は、得てして事業者(サービス提供者)の視点のみから語られがちですが、利用者の側に軸足をおいたインタビューと組み合わせていただいたことでバランスが取れた構成になっていると感じました。あえて注文させていただくとすれば、システム拡充の費用負担やポストペイ方式の導入に伴うリスクの発生などの課題へ、どのように対応しておられるかについても御紹介いただければと思いました。
((財)ダム水源地環境整備センター  盛谷明弘)

関西でこの10年で2,3割も旅客が減少しているのには少々驚きました。データで示されると非常にインパクトがあります。スルッとKANSAI,PiTaPaの話は初めて聞きました。首都圏より進んでますね。首都圏でも同様のサービスが出てくるのを望みます。単なる感想みたいになってしまいましたが,率直な印象です。
(原子力発電環境整備機構 兵藤英明)

グラフなどがあり大変読みやすく感じました.私は兵庫県出身のため「スルッとKANSAI」についてある程度知っていたが,海外にまで販売されているとは知りませんでした.京都などの歴史的な観光地は海外からの観光客で溢れかえっています.スルッとKANSAIを持っていれば,日本人でさえ苦戦する複雑な乗り換えの現金計算も,カードを通しだけで済むのですから旅行のしやすさが格段に向上します.今後ともさらに展開していくようなので,ますます注目していきたいと思います.
(金沢大学大学院 平野貴宣)

関西在住時,当たり前のように利用していたスルッとKANSAIですが,阪神・淡路大震災が誕生のきっかけのひとつであったことを初めて知りました。首都圏でも同様の機能を持つ共通カードがありますが,使い勝手の面ではまだまだスルッとKANSAIが使い勝手がよいように思えます。特集の中でも触れられているように関西人の気質・気風によるところが大きいと思いますが,関西と首都圏の両方で生活してみると,関西(大阪)は大都市としての側面と地方都市としての側面の双方を持っていることがよくわかります。今後,関西発グローカリゼーションが新しいスタンダードとして広く定着することを大いに期待しています。
(原子力発電環境整備機構 大東秀光)

昨年末京都へ旅行したときに、「スルッとKANSAI」を利用しました。パスネットと同じような磁気カードだと思っていたのですが、ICカードもあり、海外でも売られていることにはびっくりしました。関西人は偉大です。面白い企画でした。
(清水建設株式会社 時弘みどり)

個人的には、グローカリゼーションというと、環境分野において身近な環境対策が世界的な環境汚染を抑制できるというもので、交通分野においては具体的なイメージがありませんでしたが、この記事を通して新たなグローカリゼーションの一例を知ることができました。また、他の路線でスルッとKANSAIが使えないというクレームが収ま らないという理由で、ネットワークが拡充した点が、生まれてからずっと関東に居住している私にとっては、面白く感じました。
(三菱総合研究所 内田景子)

Section-2 INTAVIEW スルッとKANSAIの誕生と進化
関西圏でしか使えない「スルッとKANSAI」が海外で販売されていることに驚いた。誰でも利用しやすいということは公共交通の需要を維持する上で重要である。今後もカードや路線図のみならず、駅構内・電車内の駅名や案内表記のローマ字をもっと大きくするなど、さらに国際化に対応しより利用しやすい鉄道システムを期待 したい。
(都市再生機構  和田真理子)

私は現在、関東地区在住だけれども、実家が関西なのでスルッとKANSAIの恩恵に浴することも多い。よく関東のパスネットや、名古屋のトランパスと対比されるが、その辺りについて比較表などがあればよかったのでは? 例えば、加盟社局数とか、路線バスに使えるかどうか、乗車時引き落としか降車時引き落としかなども、案外地元の人以外は知らないから関西地区以外の人には「そうなの?」と思わせる点であったかも知れない。
(前田建設工業 今西秀公)

私の住む名古屋地方でもトランパスという共通カードシステムがあり、複数の電車・バス等1枚のカードで乗車できます。今後このようなシステムが全国展開されるととても便利になるし、自動車より公共交通機関を利用する人が増加すると思います。
(中日本建設コンサルタント(株) 各務 繁)

2.関西発グローカリゼーション 〜歴史に見る必然性〜
公的な都市施設や都市基盤の整備を、民間的発想や民間主導の取り組みでやり遂げてしまう関西のパワーに驚きました。
公共事業への投資が制約を受ける中で、これまで行政が行ってきたやり方では、立ち行かない状況があちこちで見られ、行政が担ってきた役割を、民間主導で効率的・効果的に進めていくことが求められていると思います。そういった意味で、関西発のグローカリゼーションは、今後の社会資本整備を考える上で、先駆的な事例であると考えます。
自分たちの手で風土や文化のみならず街づくりまで行ってしまう気概には、その街に住む人々による、誰にも模倣できない手作りの街づくりを進めるとき、学ばなければならない開拓者精神が多く秘められていると感じました。
(東急電鉄 廣脇大士)

3.やってます関西風グローカリゼーション
自分自身が関西出身と言うこともあり、関西から海外へ活動している方々の話は、非常に興味を持てました。 それも、非常にマイナーな地域での話ですので、添付してある写真と想像力を働かせながら読ませていただきました。知らない文化に触れたり、人の興味深い経験を聞いたりすることは、非常に有益なことと思います。続けて様々な情報をお知らせください。
(前田建設工業 武部篤治)

Section-2 INTAVIEW 簡単な技術でアフリカの人びとを幸せにする
5〜6年ほど前から、心ある土木技術者の方々は、これからは「グローカリゼーション」の時代だ!と仰っておりましたが、正直に言いまして、土木技術における「グローカリゼーション」とは何だろうか?との個人的な疑問がずーっとありました。世界各地で行われる大規模プロジェクトにおける、日本の高度な土木技術の発現というのも、 ひとつの「グローカリゼーション」ではあるのでしょうが、一部の裕福な地域や国だけのための土木技術でいいのか、といった漠然とした疑問です。本記事では、日本では、ごくごく一般的な「土のう」というローカル技術を使い、貧困の原因となっている途上国の農道を整備し、現地住民による維持管理手法を確立する、というものであり、 これまで抱いていた疑問に対するひとつの回答として、非常に参考となりました。また、ロビンソンクルーソーのような現場での実践や、イベントにしてしまう企画力の発現など、これからの土木技術者に求められる資質が端的に語られており、微笑ましく読ませていただきました。
(東京都都市整備局 荒木成文 )

学生時代に講義を受けた時の木村教授のバイタリティあふれる話し振りが目に浮かぶような記事であった。そこにある材料を生かしてみんなの力で維持管理するという、まさに土木の原点を見た思いがする。建山教授のおっしゃる「将来的には本にまとめて出版しよう」という企画はぜひ実現していただきたいと思う。必ず一冊買います(笑)。
(前田建設工業 今西秀公)

海外協力、海外援助における現地・現場主義の原点を共感させる記事であると思いました。現地の人々と同じ高さの目線に立ったものであるか、一方的な思いによるものではないか、片方向のものでなく双方向のものであるか、海外での活動においても、わが国古来の「道普請」の精神を再認識させられました。現地の材料を活用し、現場の施工(人的、設備)能力により実施が可能で、かつ現地に適した維持管理手法により道路を整備する技術移転が大原則ではありますが、一方、現地の文化を学び、相互に理解し、現地の人々に受け入れられ、その人々と思いや志を共有するという人間力が加わってこそ真に現場を理解することができるのではないでしょうか。「われわれの技術も、現地に適した形へ適用していく必要がある」これは、国内外問わず、私たちが日々直面している課題に取り組む基本姿勢であることを改めて認識しました。
将来「Do-nou」が世界共通語になることを期待しています。
(首都高速道路(株) 土橋 浩)

土木技術者である私には、世界中の人々の生活を快適にしたいという思いがあります。しかし、企業による社会インフラの建設にはお金が必要なので、どうしても必要性よりも予算のある地域に偏ってしまうように思います。 そんな中で、木村教授の「簡単な技術支援でアフリカの道路を整備する」という試みには、すべての人々の生活を快適にするという土木工学の根本を感じました。このプロジェクトの成功を祈念し、Do-nouが世界標準語となる日を期待しております。
(大成建設 佐藤吉孝)

ミニ特集 土木学会入門
学会に対する理解が深まった。会員数を増やすことはどの学会でも重要な課題とされているので、他の学会はこの企画を取り入れるべきだと思った。コラム(1)(2)(3)も面白い。
(産業技術総合研究所 対馬孝治)

「土木学会誌は学会員のコミュニケーションツール」との位置付けであれば、このような企画記事も「あり」かと思う。が、奇しくもミニ特集「1.会計」にも書かれているとおり、「定価1,800円の書籍」と見た場合、果たして内容としてふさわしいのか素朴な疑問も抱いてしまう。毎回記事のネタを捻出するのはさぞかし大変であろうと推察するが、敢えて苦言?を呈させていただいた。
(モニター文を書くことすらプレッシャーで、言わずもがなのことを書いてしまいました)
(東亜建設工業 岸真裕)

土木学会との最初の出会いは、やはり大学時代。図書館はよく利用させていただいた。そのときから気にかかっていた「無番地」。現在はその表記はしていないとのことだが、特集の中のコラムを読み、由来などがよくわかった。全国に無番地があるなど、面白いミニ知識が増えた。学会の歴史や活動内容については今までも学会誌やHPなどに掲載されてはいたが、正直あまり読んではいなかった(これは他の団体等でも同じだと思う)。このような特集があると、改めて学会について理解でき良いと思う。
(大林組  津久井啓介)

私が土木学会へ入会したのは平成7年の大学4年生の時でした。学生時代は学会発表等させて頂いておりましたが、社会人となってからは毎月送られてくる学会誌にパラパラと目を通す程度でした。現在モニターをやらせて頂いて学会誌をじっくりと読むようになり、改めて土木の面白さに気付きました。
(中日本建設コンサルタント(株) 各務 繁)

今回の企画は,土木学会そのものに焦点をあてており,学会自体の理解に非常に役立つ企画だったと感じます.学会時逍(1)〜(3)や戦略など,土木学会がどう設立され,今後どのように進むのかを少ないページではありますが掴める様な内容であったように思います.時代に応じて学会の立場やビジョンは変化すると思いますが,末端の会員(特に学生会員)でも常に自分の所属学会がどのような状態なのか把握する上で,今後もこのような企画が時々あればよいと思います.
(匿名希望)

正直,土木学会という組織について深く考えたこともなくただ,漠然と毎年会費を納入していたが,このような特集が組まれると少し土木学会が身近になった気がします.あと,大学の学部4年生などに向け,土木学会入会のメリットをわかりやすく書かれた記事があれば,大学教員としては,学生へ積極的に入会の勧誘が出来るのではと思いました.
(九州大学大学院 梶田幸秀)

土木業界批判。土木工学科の名称変更。厳しい逆風の中で仕事へのモチベーションを保つため、自分を奮立たせる毎日を送っています。今号のミニ特集:土木学会の歴史に触れ、自分が携わる土木という業界の重要性をあらためて見直す良い機会となりました。特に、・・・土木技術者は、ほかの工学分野を利用し、技術者を統括する「指揮者」であることが多いのだから・・・の件は、様々な土木現場において他分野のシーズ先行型施策が多く見られるようになった現在においてこそ、土木技術者がイニシアチブを握って事を遂行するようにならなくてはならない!という気持ちに駆られています。
(道路計画 野中康弘)

1.会計 お得で便利な学会「学会員のコスト・ベネフィット」を考える
学会の会員増強,という課題を突きつけられているところ(支部等)では,学会員のコスト・ベネフィットの問題は,非常に大きな問題です.記事に示されたような,論文集を購読し,全国大会に参加し,年間5000円もの土木学会書籍を自費で購入するような模範的な学会員を対象にした議論を示されても大学以外からの会員増強を目指す上では,何の役にも立ちません.上記のような模範的な学会員だけで構成されるような学会をイメージするのであれば,会員増強ではなく,現在の会員数から減少していく方向になるだろうと思います.もちろん,著者の方の主張もお金の話ではなく,「実質的な」話としてのベネフィットを議論されたいのでしょうが,抽象的過ぎて,会員増強については全く役に立たない記事だと感じました.(さらに,このような記事をカラーで印刷する費用が 会費でまかなわれているのですから,ますます会員増強にはつながらないような気がします.)著者の方も依頼された原稿で戸惑われたような感じであり,依頼されたような損得勘定ばかりするのはどうかという御見解も理解できますので,それに対して厳しい意見を述べるのもどうかとは思いますが,正直な意見を述べることがモニターの使命であると思いますので以上,述べさせていただきます.
(広島大学 一井康二)

土木工学科を卒業しながら、土木学会のことをよく知らなかった私にとって、また、今回のモニターの話がなければ、こんなにじっくり土木学会誌に目を通すこともなかったであろう非会員の私にとって、「土木学会とは何ぞ や」ということを理解する上で、今回の特集は、非常に興味深く読ませていただきました。
特に「お得で便利な学会」の話は、土木屋であれば、何となく感じていると思われる、「人の役に立ちたいという素朴な思い」のことが的確に述べられていて、とても共感することができました。
社会人になって、土木の仕事に携わり、いろいろな方々との付き合いが広がる中で、学会のような場に加わることが、つながりの形成に大きく寄与することを痛感し、入会を前向きに考えてみようと思いました。
(東急電鉄 廣脇大士)

学会のコストベネフィットについては、個人的にも考えたことがあります。藤井先生がおっしゃるようなバランスシートの考え方もありますが、(1)毎年全国大会に参加するわけではない、(2)学会誌についても読みたい内容とそうでない内容とがある、(3)学会出版物も毎年購入するわけではない、といったことを考えると、学会費の支払がムダに思えたこともありました。しかし、究極の言葉としては、「土木業界に携わっているものが、その業界の先 端技術や情報を知らなくてどうするんだ」といった、いわゆる使命から会に参加している、というのが正直なところと思います。ここ最近の土木学会誌は誰にでも読みやすいものとすることを主眼に、読みやすさを強調されているようにも思いますが、それはそれで大切な情報とは思いますが、例えば論文集の一部を学会誌に掲載してもよいように思います。
(三菱総合研究所 亀井則夫)


学会の時逍(3) 現在期 前世紀末から今世紀
会員動向について,2000年までこのように右肩上がりであるとは知りませんでした.人口自体が減少期に入った昨今,このような右肩上がりの傾向を続けることは難しいことは明らかであり会員数の減少傾向はやむを得ないものだと思います.問題はいかに安定的な定常状態へソフトランディングするかであり,学会活動を取捨選択するため,どんな活動を重要視するかが問われる時代なのではないかと思います.
(広島大学 一井康二)

コラム(1)使われない屋外テラス
そのようなスペースがあるとは知りませんでした.今度使ってみようと思います.
(広島大学 一井康二)

コラム(3) 共存共栄の学会活動!? 〜ある家族の会話から〜
機会学会や電気学会の会員数減少に比べて、土木学会が健闘していることがわかりました。土木学会の会員減少が激しいのかと予想していました。学会関係者のご努力の賜物かと思います。
((財)河川環境管理財団 鎌田照章)

聞いて流せぬトイレの話し 第1回 最新トイレ −快適性・清掃性の追及−
The History of toilets の図は見やすくて良かった。災害時のトイレ、移動時のトイレ、も簡潔で分かりやすくて興味深かった。
(産業技術総合研究所 対馬孝治)

うちでもINAXのSATISを使っています。毎日の生活に欠かすことの出来ないトイレですが、なんとなく真正面から取り上げづらいせいか、きちんとした記事で読む機会がありませんでした。新連載ということで、次回以降も楽しみにしています。学会人の生態にも載っていた武田さんはじめ学生編集委員の皆さん、読んで楽しい、ためになる企画にしてください。
(首都高速道路(株) 小島 宏)

災害時によくテレビで目にすることがあるのが被災者の方が水が出なくて風呂・トイレが使えないことを嘆いている場面である。私が住む名古屋でも東海地震による被害はかなり大きくなると思われる。名古屋市ではどのような対策が検討されているのか知りたくなりました。
(中日本建設コンサルタント(株) 各務 繁)

適切な問題抽出と取材、歯切れの良い文章表現、内容の濃さに比して余裕があり読み易いレイアウト、と、当該号記事の中でも出色の出来栄えだと感じました。
(自営業 今井博之)

この記事を含め,この企画では私と同じ学生の方が書かれたものとして大変興味深く読ませていただきました.電車のトイレに関しては恥ずかしながら未だに開放式であると思っていました.臭いに関していろいろと開発がなされ現在の真空式に至ったのには,客へのサービス精神がとても伝わってきます.私は良く電車を利用するのですが,現在,臭いを気にすることなく居られることに感謝したいと思います.
(金沢大学大学院 平野貴宣)

各取材記事については,興味深く読ませていただきましたが,トイレをテーマに連載するのであれば,土木学会誌としてトイレを取り上げた理由や,連載とする理由(各号毎のテーマ構成)等についての記述が必要ではなかったでしょうか。
(原子力発電環境整備機構 大東秀光)

面白いところに目をつけているな、というのが第一印象。読んでみると、トイレの古今東西の詳細な情報が記載されていました。土木構造物とは直接関係ないのですが、トイレも立派な建築物のひとつか、という印象を最後に残しました。特に災害時のトイレ、というのは、水などと並ぶくらい非常に重要な必需品です。身近な問題として、現場の仮設トイレも場所によっては必ずしも衛生的とはいえない場合もありますので、真剣に考えるようにしていただけたら幸いと感じました。
(前田建設工業 武部篤治)

今回の記事は、いつもの学会誌とは少し視点が違っているので、楽しみにしています。そこで、愛知県刈谷市にある、伊勢湾岸道路の刈谷ハイウエイオアシスのデッラクストイレ(通称:デラトレ)を取材してください。男性はスタイリッシュで機能的ですが、女性用はすごいらしいのです。学生編集委員の方が女性なのでぜひ。
(名古屋港管理組合 高木 強)

トイレの歴史と災害時や移動中のトイレの仕組みなど最新のトイレ事情がよくわかった。しかし、なぜトイレを とりあげ、新連載とする企画意図が最初になく、よくわからなかった。
(九州大学 梶田佳孝)

最初に読んだとき、災害時の仮設トイレの設置目標が100人に1基というのは少ない気がしました。100人が常時トイレに並ぶのではないから、その程度なのでしょうか?デパートや劇場、高速道路のSAといった人が集まる所での、収容人員と設置数の関係も数値があるのでしょうが、そう言った身近な物と比較されると、多いのか少ないのかが分かり易いと思います。
(清水建設株式会社 時弘みどり)

インフラの普及率の指標として、下水道の整備率がよく挙げられるが、今回から始まった「聞いて流せぬトイレの話」は、そのスタート地点といってもいい設備「トイレ」に関する話ということで、とても興味深く、また楽な気持ちで(と書くと執筆されている方々には大変失礼だが)拝読した。今までのトイレの歴史や、防災時のトイレについての記事を読み、トイレと土木は、実は関連が深いと改めて感じた。また、今後のトイレは水を使わない方向に向かうという、今まであまり考えたこともなかった発想(これは私が無知なだけである。)も知ることができた。土木学会誌におけるトイレの話、これからの連載がますます楽しみである。
(清水建設株式会社 久保昌史)

とても面白い記事だった。これまで、トイレについて真面目に考えたことはなかったが、記事で記されているとおり、様々な場面で様々な工夫がされていることを知り、新たな雑学が増えた想いである。「将来のトイレは水が不要なものになるだろう」は考えてみれば自然な発想であるが、見過ごしがちであるようにも思った。こうしたことがきちんと議論されていることに、安心を覚えた。
(三菱総合研究所 亀井則夫)

CEリポート 土木学会誌に入門
法政大学では「土木工学科」から「都市環境デザイン工学科」への名称変更が行われたようですが、私の母校も「建設システム工学科」という理解しづらい名称に変わってしまいました。「土木」という言葉だけでは対応できないほど守備範囲が広がったためでしょうか。それとも”3K”の代表という悪いイメージを払拭するためだけなのでしょうか。
遠い将来に「土木学会」とはなにが専門の学会なのかと言われないためにも、「土木」という言葉を大切に残していきたいと考えます。
(国土交通省 北海道開発局 留萌開発建設部  櫻庭 満)

Joker2号大内雅博の当たらずといえども遠からず 第6回土木工事は何から生まれる?
毎回、楽しく拝読しています。一人当たりの建築需要には国内の地域差があまりないことに対して一人当たりの土木需要は、地域差が生じるということは、公共性の高い社会資本整備の利便を国民が普く受けるべく事業が進めてられてきたことを裏付けるのではないだろうか。人口密度と土木工事費との関係性を分析すると、一人当たりのあたりの土木工事費に対して地域差が出てくるのか興味を持った次第です。今後の分析結果も期待しております。また、外枠デザインが毎回凝っていて、ページをめくっていると、いつも最初にこの連載に目がいってしまうのは、私だけでしょうか。
(東京急行電鉄株式会社 横内稔充)

非常に興味深く読ませて頂きました。「大体の感じを掴む」というのは、実業務の中でも頻繁に行いますが、簡単そうでなかなか難しいものだと痛感しております。いくら素材(データ)がよくても、料理(分析)の仕方次第で如何様にもなりますので。ザッと本記事を読み終えたあと、過去のテーマは何だったんだろう?と純粋に思ってしまいました。自分で調べれば何の問題もないのですが、紙面の端にでも過去のテーマ名(掲載号)等を記述して頂ければ、非常に助かります。
(鹿島建設(株)土木管理本部土木企画部  白浜 寛)

行動する技術者たち 第6回 町民の、町民による、町民のための草津 東京工業大学 名誉教授 鈴木忠義先生
鈴木忠義先生の長年にわたる草津温泉での取り組みを、学会誌見開き2ページで全て紹介することは不可能であり、エッセンスのみとなってしまうことはやむを得ないと思います。しかし、今回の紹介記事を読んで鈴木先生の取り組みを深く知りたいと思った読者のために、もう少し参考文献を充実させることはできなかったか、と感じました。
((財)ダム水源地環境整備センター  盛谷明弘)

映画にみるインフラ カーズ
私もこの映画を見に行きました。「10分間の短縮」の是非について意見するつもりはありませんが、この映画に出てくる町と同様な問題で苦悩している自治体関係者とお付き合いをしてきました。その町は自然豊かで魅力いっぱいの町です。でも住民がその町の素晴らしさに気付いていないことが歯がゆく感じられました。
北海道開発局ではシーニックバイウェイに取り組んでおりますが、この施策を有効に活用することで問題解決の糸口になると期待しています。「スロードライブ」という言葉が市民権を得ているか分かりませんが、ハイウェイとローカルエリ アとの共存も不可能ではないと考えます。
(国土交通省 北海道開発局 留萌開発建設部  櫻庭 満)

会告他
【付録:第92回土木学会通常総会 特別講演「地盤工学における今日的な課題、古典理論・設計法・土の物性の関連」】
新潟中越地震を契機に、RC構造物の耐震性確保と同様に、土構造物の耐震化・耐震設計の重要性が求められており、その展望については、大変参考となりました。特に、従来式擁壁の転倒・崩壊事例が多いのは、基本的構造が片持ち梁・一点に応力が集中するためであり、ジオテキスタイルを利用した補強土擁壁工法は、支点間距離の短い多数の連続梁が土圧を分散して支えることから、拘束圧を減じることなく、水平滑動力と転倒モーメントを減じることができる、という分析事例は、今後の設計の参考にしたいと思いました。
また、ある意味で「土のう」の立体的な積み上げとも考えられることから、より詳細な分析・基準化を図り、将来的には国際的な技術として途上国への技術供与ということもあり得る、と思いました。
(所属:東京都都市整備局  氏名:荒木成文 )

【表紙:世界土木紀行】
今月号は表紙のデンマーク(コペンハーゲン)に関係した記事がなく、特集など内容に関連するものを表紙 にした方が、わかりやすいのではないかと感じました。
(九州大学 梶田佳孝)


【委員会報告:第1回 土木計画学公共政策デザインコンペ】
紙面の関係もありますが、受賞したデザインコンペの内容を知りたかったので、ポスターセッションの図を大きく掲載して欲しかったです。
(三菱総合研究所 内田景子)

学会誌全般へのご意見,編集委員会への要望等
土木学会誌の記事は多彩で非常に面白い。取り上げているトピックも、その表現(表示)も質が高い。今の職場の回りに土木学会の会員はほとんどいないが、毎月楽しみにしている会員も多いのではと思う。このような記事の豊富な会誌を出している学会は他にもあるのだろうかと思いました。
(産業技術総合研究所 対馬孝治)

学会誌はカラーできれいなのはとてもよくわかるのですが,ここまできれいにする必要があるのかどうかよく分かりません.学会費を考えると,もっと白黒部分を多くし,会費を下げるという選択肢もあってもよいとおもいます.
(カラーの部分はWebでの電子ジャーナルとして配信すれば,記事の保存も容易であり,費用も安くなると思います.)
(広島大学 一井康二)

学会誌をじっくり読んでみると、特集やCEリポート等よりも後半の内容(会員への通信欄、CM等)に比重を置いていると感じられます。ミニ特集で「学会員のコスト・ベネフィット」の記述がありましたが、会員以外で1,800円の学会誌を購入する人がどの程度いるのか興味をがあるところです。
(国土交通省 北海道開発局 留萌開発建設部  櫻庭 満)

ここ2ヶ月(8月、9月)の学会誌は、非常に紙面が面白くなりました。参考となる記事、ワクワクするトピックスなど、久しぶりに土木技術者としての初心を思い出しました。今後も、楽しくためになる紙面づくりに期待します。
(東京都都市整備局 荒木成文)

脱字や図表の単位間違い、一読して文意の通りにくい表現など、校正作業の不足を感じました。
(自営業 今井博之)

今年8月は、「首都圏で発生した大規模停電事故」、「福岡市東区の「海の中道大橋」で追突されたRV車が海に転落し幼児3人が死亡した事故」、「広島県営水道の送水トンネル崩落事故による呉市・江田島市の最長11日間におよぶ断水」など、地震などの自然災害ではなく、人的ミスによる事故の被害の大きさに驚かされることが多々ありました。こうした事故が起きてしまうことはもちろん残念ですが、起きてしまった事故の被害が拡大するのを阻止する効果的な方策はないものかと考えてしまいます。それには技術的な進歩・改善と、システムの改善(上記の事故の例でいうと、「予備の送電線を別の場所に配置する」、「歩道側であってもガードレールに頑丈な材質のものを使用する」、「点検を頻繁に実施する」など)の両方が必要だと思いますが、より効果的に改善できる余地はないものかと思います。そこで、工事を行う場合に、それまで一般的・常識的といわれた手法とは違った手法を取り入れていることにより、効果を上げた土木工事などがあれば、今後、本誌においてご紹介いただきたいと思います。また、一般に「失敗学」といわれている、ある失敗(事故)を教訓に改善され、格段の効果を発揮した顕著な工事例があれば、同じく本誌においてご紹介いただきたいと思います。
(大阪府 加世堂孝始)

9月号は純粋な土木記事というのが非常に少なかったと思います。土木分野外のおもしろい記事を載せるのはいいことだとは思いますが、9月号は少しやり過ぎではないでしょうか?
(匿名希望)

今月号のミニ特集土木学会入門を通し、土木学会、土木学会誌について知ることができました。毎月冊子を作成することは大変だと思いますが、頑張ってください。楽しみにしています。
(三菱総合研究所 内田景子)

学会誌はあくまでも雑誌と考えている。このため、例えば出張に行く途中や通勤時等の電車の中で読むことが多い。こうする際、最近気になるのが、学会誌の重さである。もう少し軽くならないのだろうか。環境面なども考慮し、紙質を落とす、といった方法も検討いただきたい。
(三菱総合研究所 亀井則夫)

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