土木学会誌
土木学会誌7月号モニター回答


表紙 山峡ダム(中国)
歴史遺産の保護/保全はどのように行われたのでしょう。日本では、約3000の博物館施設がありますが、保存科学担当者のいる館は15程度であると聞いております。文化財は一旦失われてしまうと取り返すことが困難な環境の保全と似ています。日本におけるダム建設時には文化財の保護はどのように行われているのでしょうか。
(匿名希望)

この人に聞く 長島忠美氏 住民を1日も早く山古志へ帰したい
この記事を拝見し,復興に向けた長島氏の並々ならぬ使命感と責任感を感じるとともに,災害時での決断を下すことの大変さを痛感させられました.災害時には,十分な情報が得られない中でも,瞬時に適切な判断が求められると思います.そのためにも,情報収集施設やネットワークの整備を進める一方で,個人個人の普段からの取り組みが重要であると改めて考えさせられました.
(京都大学 音田慎一郎)

特集 土木工学科の変革
「土木」が「3K」といわれた十数年前から,「土木」に対する不評や不人気については認識していたつもりでしたが,学生の意識についてこれほどまで人気がないこと,「土木」に関する認識があいまい,希薄であることを知りました。本テーマのような話題について,第一線の進学塾で受験生を指導している指導者の方の意見を聞く といったことは,これまでに実績はあったのでしょうか。本テーマを考える上で極めて有意義であると感じました。"今の学生は・・・"というか,"我々は・・・"というか,どちらの視点で対応をしていくか非常に難しい問題と思いますが,後者の視点で前向きに取り組むことが必要ではないかと感じました。
(原子力発電環境整備機構 羽鳥明満)

現在の土木工学や学生や先生の考え方が分かり、大変おもしろかった。
(正会員 石橋正弘)

とても貴重なインタビューでした。災害時だろうといつでもつながる電話、集落・コミュニティーごとの災害時リーダー養成が課題だという指摘はとても鋭く感じました。村でその必要性があるなら、町や都会ではこの二つは必要不可欠でしょう。ひとりひとりが考えるべき課題であり、急務だと思いました。
((株)便利屋きぃすとん 中西博己)

大学で土木工学を学び、現在も建設業界に携わっている身として大変興味深く読ませて戴いた。確かに仕事をしていても、従来からの土木という枠組みの中にはなかなかフィットしてこないようなものも多々あるように思う(特にソフト系の仕事)。これからも時代の流れ・ニーズによって、より一層土木の境界線は曖昧なものになっていくのではないか。そのような中で、我々土木技術者はどのようにあるべきか、どのように仕事に取り組んでいくべきかということについて深く考えさせたれた。
(オリエンタルコンサルタンツ関西支社 佐藤貴行)

近年、土木工学科という名称が変更され、「環境」、「都市」、「社会」、「システム」といったキーワードが用いられる事が多くなってきたようですが、改めて「土木」という言葉を考えてみると、こうした言葉が全て違和感なく「土木」に当てはまるように思います。逆に言えば、土木という言葉があまりに広い範囲の事柄を指しているということになります。そのため、いざ「土木」という言葉を用いずに学科の内容を説明する言葉を選択しようとすると、組み合わせが多岐にわたり、表現が非常に分かり辛くなっているように感じます。学生により具体的なイメージをもたせるためには、適切な言葉を選択する事は有効であると思いますが、同時に、学科の内容の具体的なイメージが持てるプレゼンテーションを行うことが大切だと思います。
(新日本製鐵(株) 藤井義法)

特集の中で、土木工学に学生を集めようと創意工夫をこらす方々の様々な葛藤を面白く読ませて頂きました。また同時に、現在携わっている土木の世界の課題を再認識させられる内容でもありました。かくいう私も記事の中にあったように、学生時代は建築を志すも、大学合格の可能性を重視して建築に近い学科である土木学科を希望したことを覚えております。学生の立場からすると土木の内容に関しての認識はその程度で、大学に入ってから多岐に渡る講義を受ける中でなんととらえどころがない無い学問だと途方に暮れたこともありました。  ただ今コンサルタントとして、社会のインフラ整備に携わる中でぼんやりではありますが、ようやく土木工学が分かってきた気がします。恐らく土木工学の本質としては、中井助教授が第3章で書かれているように、「○○のため」即ち、社会を見つめ、自然を見つめ、土木に助けをもとめる声なき声の真摯な追求することにあるように思います。一方で、土木工学はこのような学問であることから、実務的な内容と直結しており、土木に関わる仕事いおいては、常に社会を潤す新しいシステム、インフラを創造していく喜び、大きなやりがいを得られるものだと思います。この点を学生の方々に大きくアピール出来れば、土木工学の新たな飛躍に繋がるのではないでしょうか。
((株)オリエンタルコンサルタンツ 小林昌季)

テーマとしては、以前から興味のあったことなので非常に関心があった。が、飛ばし読みをしてしまった。どうも取っつきづらい構成の仕方は「この手の本」のイメージそのままだと思う。前半パワーポイントで、後半はセッションでといった講演会をとりまとめたような作りのせいか、おもしろい内容なのにのめり込めなかった。腰を据えて読めというような構成よりも、読者を引きずり込むようなパワフルで魅力ある構成にしてほしいです。それが可能な内容だけに残念でした。
(北海道開発土木研究所 泉澤大樹)

土木学会誌を読み、日本で土木工学の人気が下がっていることを知り驚きました。私の出身国カンボジアでは工学の中でも土木工学や建築工学が最も人気があります。何故ならば、就職しやすく、橋や道路、建物を作るのがかっこいいと思っているからです。 日本の土木工学の人気を取り戻すには、難しい問題も多いと思いますが、日本が世界に誇る建設技術や、橋梁技術などのすばらしさをもっと多くの人に知ってもらうことが重要だと思います。特に高校生に理解してもられば土木工学の人気も高くなってくるのではと考えています。
(徳島大学 スレン ソッキアン)

土木工学科の名称変更の流れには少なからず寂しさを感じていましたが、記事にあった「○○のため」の真摯な追求は、大学だけでなく、我々土木技術者すべてに求められてきた要求であり、変わり行く社会ニーズにいかに答えられるかが土木技術者の存在意義ならば、大学における土木工学科の名称変更の流れは、我々に土木技術者に対しても大きな変革の要求があることを意味しているのでしょう。
社会基盤整備のために必要な諸技術をまとめた技術の総称が「土木」という概念とすると、社会ニーズの多様化によって必要な諸技術の範囲が広がるのは当然であり、「土木というくくり」に対して、旧来、必要とされてきた技術だけにこだわる必要はないのかもしれません。そういう意味では、大学の学科名称に、その特色や対象とするニーズをより明確にする名称を使用することも必要かと思います。
普段は聞く機会のない教育現場における土木工学の変化や、土木工学に対する著者の意見を読みながら、自分自身の職業としての土木を見直す良い機会になりました。
(東亜建設工業 奥信幸)

何度も頷きながら読んでしまいました。私の卒業した大学も土木工学科から土木海洋工学科になり現在は環境建設工学科となっている。やはり「土木」という言葉のイメージが、今の横文字が流行の若い人にはあまり良くないのだろうと思う。特に最近、公共施設の無駄遣いや談合問題等がマスコミで報道され国民からの風当たりも強くなっている。さらにシステムやデザインといった言葉の響きが最先端を行っているように思えるのだろう。確かに、土木より建築士の方がスマートで世界的にも有名な方が多いと思われているようである。例えば、東京都新庁舎やフジテレビ本社ビル他多数の建築物設計で知られる丹下健三氏などはその最たる人であろう。NHKのプロジェクトXでも、本四架橋に携わった杉田秀夫氏が紹介されたが、一般の国民にはなじみが薄い。優秀な方々が多くおられるのだが表舞台にはあまり登場されない。昨年のように台風や地震等の災害があると社会資本整備の必要性が痛感される。災害列島日本には優秀な土木技術者が必要不可欠である。
(南海測量設計(株) 友近榮治)

若者の理科系離れといわれる時代であることは様々なことからささやかれているが、土木の道を志願する者も激減しているのに驚いた。これからはそれを逆手にとって、少数精鋭の土木技術者を育成するための教育にシフトすべきではなかろうかと思った。座談会での四俵氏は「今の学生は本を読まない」とおっしゃっていたが、学生である私の視点から見ても、本を読まない学生は少なくはないと思う。各分野においてのバイブル的な存在である本があると思うが、学生時代に熟読することによって自分の学問の重要性が私の経験上からも見出せた。必ずしも重要性を見出せることができるとは限らないし、講義で使用される教科書も大切であるが、自ら本を読もうとする姿勢はどんなに時代が変わっても忘れてはならないと思う。 (北海道大学大学院 余川雅彦)
(北海道大学大学院 余川雅彦)

現在、私の所属している大学でもJABEE等への取り組みがなされていますが、これが切り札になるようには考えられません。これから先、土木工学科が社会から望まれる工学であり続けるためには何をすべきかを考えさせられました。
(福岡大学 渡辺亮一)

どの大学の土木分野においても魅力ある学科を目指して、相当な努力をしてきています。私の所属する学科でも、長い時間と労力を教育改善にささげています。しかし、このところ、ニュースで毎日取り上げてられているJHの疑惑は、受験生とって、土木工学以外の分野を選択する大きな要因になるでしょう。大学でどんな「技術者倫理」教育をしてきたのか問われる事になると思います。
(匿名希望)

教育の基本は"読み、書き、そろばん"でこれをきちんと身につければ、他の教え は補助的なものではないでしょうか。土木教育においてこれに相当する基本 は"土、水、構造"になると思います。この3点は時代の要請が代わっても普遍と思います。この基礎を徹底的に身につけて社会に送り出せば、大学におけるその他の土木教育は補助的なものであり、社会に出て必要に応じ身につけてもよいものです。記載された50近い土木系学科の名称がめまぐるしく変化する社会を表しています。大学は時代を先取りしていると思いますが、この3点はいずれの土木系学科名称の元でも教え込まれているものと思います。
((株)長大 山根哲雄)

ほんの何ヶ月か前まで、土木を学ぶ一学生であった私にとって、この話題は非常に興味をひくものでありました。土木の道に進もうとする学生の人気が低迷しているということに関しては、その中にいるもとして肌に感じていたのを覚えています。実際、他学科の友人も土木に対して良いイメージはあまり持っていないようでした。このような状況の中で、どのようにして土木工学というものを変化させ、対応させていくかという論議を読ませて頂き、感銘を受ける点が多々ありました。昨今の土木業界でも大学においても、土木に対するポジティブなイメージを発信していこうとする動きが多く見られていますし、それらの中には期待できるものが多くあります。私も土木業界に身を置くようになったものとして、このような問題に対しても積極的に考え行動していかなければと感じました。
(匿名希望)

土木教育の役割
『土木』−私にとってこの言葉は、身近なものでも何でもなく、実際にどのような学問なのかもまったく把握しきれていません。というのも、自分が土木系大学の出身ではないからです。しかし、私は大学院に入ってから、ほんのわずかではありますが、とても素晴らしい先生方、研究室にも恵まれ、土木計画学の一分野にあたる交通計画の研究に携わることができました。そこでは、ここで紹介されている若者を惹きつける要素である、
(1) 専門の内容に知的好奇心を感じさせること
(2) そのような人物になってみたいと思わせる専門家としての人物の魅力
(3) 鮮明な、「カッコ良い」職能像の呈示
(4) 困っている人びとを救う社会貢献への途
この4つの要素が完全に盛り込まれていたと今でもはっきりそう思います。つまり、土木の場合、得てして、『難しい、とっつきにくい』のようなイメージが先行するような傾向にあり、それがスパイラルのような形で下降していっているような気がします。この記事を読む限り、土木の魅力も不易であり、そこを学生に感じさせる機会の提供等が著しく乏しいだけのようにも感じます。今になってみれば、当時何も考えずに研究室を選び、偶然にもこのような土木に出会えたことを素直に喜ばしく思います。
(パシフィックコンサルタンツ(株) 前田鉱太)

「土木工学科」はどこへいくのか
私自身、某大学の最後の土木工学科卒業であり、卒業以降ずっと気になっていたテーマの一つであるが、今となっては、「土木工学科はどこへ行ったのか」の過去形の方が、現実に合っているといえようか。
記事は、土木工学科数の推移や土木系学科に用いられるキーワードの変遷がグラフで示され、一目瞭然、変化の激しさが端的にわかるものとなっている。そして、名称の多様化とともに土木工学の概念そのものの瓦解・拡散を懸念し、名称の話だけでなく、概念の崩壊とともに国力としての土木技術力の低下を問題提起しており、問題が本質的であることを示唆している。 逆に、概念が崩壊しても、技術力を維持できるならば、名称には拘らなくてもいいのであろうが、「環境○○学科」から構造力学や土質力学を全く知らない学生が、社会へ輩出される状況が、20〜30年と続いた場合に、国土は、どのような姿になっているのであろうか。その意味において「土木学会」は概念として、かつ技術力保持における最後の砦となる可能性が高い。 
(原子力発電環境整備機構 岡田英信)

今回の記事を読み,様々な大学で学科名称が改称されていることに驚きました.学生の需要や時代に合わせて変わったんだと思います.「土木工学」という名前だけでなく土木そのものが見直されていますが,この変化に対応して的確な判断をしていく必要があると感じました.また,学生の立場であるわたしも時代の変化に対応できる技術者を目指したいと思います.
(山梨大学大学院 猪股拓也)

大学での「土木工学」という名称についての興味深い記事。学科名称の経年変化を表した図表がよくまとまっている力作で見やすかった。
(産業技術総合研究所 梶原秀夫)

私と土木工学との出会いは、会社に入社してからになる。ゴム会社は化学の世界と思い入社したところが、殆んどが土木技術的な業務であった。しかし、接すれば接するほど、幅が広く、様々な分野に関連する学問であると痛感しました。その中で「土木工学科」がさまざまに変化していますが、単に時代の流れではなく、奥の深さをあらわしているのではと、私自身は考えています。
(シバタ工業(株) 西本安志)

同記事は、土木という名称についての変遷についてまとめられており、興味深いものがありますが、そこからの話の展開が、学問事態の拡散といった少々大げさな方向に向かってしまっているように感じられました。 確かに、名称の乱立はあまり好ましくないと考えられますが、名称が変遷しても、学問としての土木が大きく変わるわけではなく、 話の趣が飛躍しすぎではないかと感じられました。
(清水建設(株) 牧野洋志)

土木改名論の項で「土木工学という名称は,今後ともますますの発展を期して,これを将来にわたって使用することが適当である」と結論づける内容がありましたが,確かに今までの歴史のある名称を残すということは,今までの文化,風土等から必要だと思います。 しかしながら,「土木」という言葉は即物的な対象を示さず,抽象的な概念であることから,ある種の不安定さを伴います。 したがって,拡散する学科名称とその意味の項で記載されておりますが「社会基盤工学科」のように「対象明確化型」の名称が現在の時代の流れに沿った名称ではないかと思います。
(東日本旅客鉄道(株) 齋藤聡)

土木工学科という名称がどんどん使われなくなってきているという議論は、今までも度々耳にしてきたが、個人的な意見としては、土木工学科という名称にこだわることにあまり重要性を感じていない。現在、様々な建設系の企業の採用情報などを見てみると、職種のひとつとして「土木」という言葉は使われ続けている。もし、土木工学科の学生が建設系の企業の採用活動を受けようとした場合、自ずと土木職への門戸しか開かれていないといった現状があると思う。しかし、記事の中にあったように、様々な名称の学科ができることにより、学生が企業へ進む際の選択肢を増やすことができると考えている。 この就職難が続く時勢柄、学生の立場になって考えてみると、学科のイメージもさることながら、自分の進路先を広く取ることができるような学科の名称は、歓迎してしかるべしと考える。
(JR東日本 山田徹)

土木関係の先生と名詞交換をさせていただき、後日連絡を取ろうとして名詞を見ると、「土木」という文字がどこにも書かれていないということが最近2,3回有りました。このときは「土木」という名前がだんだん減っているのだなと思っただけでしたがこの記事を読んで世の中は劇的に動いているということが分かりました。しかし、これだけ名前が多様化してしまうとこれらの学科の出身者は自身の専門分野をどのように認識するのであろうか。
(東京ガス 飯村正一)

P16、17に記載されている全国大学土木工学科の表の字がとても小さく見にくい。紙面の都合により仕方ないのかもしれないが、とても気になる情報なので、見やすくしてほしかった。
(鉄道・運輸機構 中村龍次)

「築土構木」。先日開催されたあるシンプジウムで、"土木"の語源であると聞いた。「土木工学科」という名前が消えゆくことは学生時代から慣れ親しんだ者としては非常に残念であるが、改称に使われたキーワードが「環境」、「都市」、「社会」、「システム」、「デザイン」と非常に多様であることは、古き良き"築土構木"の時代から、新たな時代に入ったことを、さらには、それら全てを包含する"土木"工学の奥深さを示すように感じた。
(関西電力 梅澤孝行)

座談会 教育現場における土木工学の変化と対応
内容はおもしろいのだが、座談会としては分量が長い(17頁)。もう少し短くまとめてあると通しで読む気になるのでは。
(産業技術総合研究所 梶原秀夫)

この記事の中では、最近の高校生からみると「土木工学科」はきつい、汚いなどのイメージを持っており、志願者が減っていると書いてあったが、土木の良さをもっと知ってもらえれば、これは解消できるのではないかと感じた。ドラマや映画などの重要なシーンに橋が使われたり、街のシンボルとして橋が使われることが多い。もし橋に対するイメージが悪ければ、これらに橋は使われないだろう。こういった何かのシンボルになるものを造る喜びを知ってもらえれば土木に対するイメージは改善されるのではないかと考える。
(長崎大学 岡崎久典)

今回の座談会では、土木工学科の現状や、直接教育に携わる方の声や考えを知ることができ、非常に興味深いものでした。 一般的に、土木にはネガティブなイメージをもたれることが多いですが、座談会であがったように、土木の魅力を広く伝え、もっとアピールを行うことにより、土木工学科への興味を持ってもらうだけでなく、土木技術者のイメージを良いものへと変えていけるようにしなければいけないと強く感じさせられました。
(清水建設(株) 牧野洋志)

この記事の中の「学力的に今ひとつである建築志望の学生に土木を勧める」という部分と「小・中学校の頃に土木をアピールするのが大切」という部分を読み。最初の部分に対しては、「うーん」と、後者に対しては「確かに!」と考えさせられました。と言うのも自分自身、工学部建築学科を第一志望,第二志望を土木工学科として大学を受験し、土木に進んだからです。最初の部分に対して「うーん」と感じたのは、表現は良くないと思いますが、未だに「建築崩れの土木」という印象を払拭できていないのかなぁ!からきた「うーん」と、実は、建築の第二志望で土木に進んだ人間は、それ程多くなく(私の在学中には)、進んだ者の大半の理由は「浪人させてもらえなかった」と言うもので、多くの者は「絶対建築でなきゃ嫌だ」という考えだったので、先のような土木の勧め方で一体どれくらいの学生が土木を目指すんだろうか?からきた「うーん」です。次の「確かに!」ですが、前述のように建築から土木への変更を積極的には考えない学生が多かった中で、私は何故土木へ変更したかというと、小学4年生の時に父親が子供向けの土木の本(正式なタイトルなどは忘れましたが、霞ヶ関ビル建設の話や青函トンネル建設の話をその背景も含めて分かりやすく書かれた本でした。)を持って帰ってきて、夏休みにそのうちの何冊かを読んで、「土木の世界ってすごいし、人のためになる仕事なんだ」と単純に思ったことが、ずっと頭の片隅にあり、このことが、嫌々ではなく土木を選択した理由にあるからです。このような経験から「小中学校の間に土木をもっとアピール」という意見に対して「確かに!」と感じたわけです。ということで、感想的に書きましたが、土木をアピールする大切な部分は、やはり土木が社会や人に果たす貢献の部分をどれだけ感動をもって伝えられるか、ということになるのではないかと自分自身の経験から書かせてもらいました。
(匿名希望)

教育現場における土木工学の変化と対応が紹介されており,大学に勤務するものとして興味深く読ませて頂きました.学科名称の変更,特徴ある教育理念とシステムの構築など,様々な取り組みが行われていましたが,建設業界の良くないイメージ等の影響もあり,土木の魅力がまだうまく伝わっていないのが印象的でした.今後も,このような取り組みを続け,土木工学の尊さを伝えていく必要があると思います.ただ,様々な取り組みが紹介された折角の機会ですので,中学,高校の先生あるいは受験生など,もっとたくさんの方に参加して頂ければ,貴重な意見として参考になるのではないでしょうか.
(京都大学 音田慎一郎)

「受験生はイメージで学科を志望する」という趣旨の記事がありましたが、土木を志望する学生が減っていることは、世間一般でも土木の必要性もしくは重要性が理解されていないということだと思います。高度成長期のような華やかさは無いかもしれませんが、災害復旧や、社会の基盤整備等重要な仕事であるということを積極的に訴えていけば、身近である分、アピール度は高いと思います。私が土木を選択したのは、身近なところで土木に携わっている人がいて、土木技術に関する情報を得ることができたからで、土木技術に関する情報をうまく伝えることができれば、土木を志望する若者も増えると思います。 今回の記事により、これまで以上に土木技術者も積極的に自らの仕事をPRしていく必要があると感じましたし、そのためには、胸を張って薦められるような仕事をしていきたいと思いました。
(匿名希望)

イメージでものを見、明確な目的意識を持った学生が少ない話、社会に通用するよう大学の新入生を躾る話、学生の数値に対する感覚が鈍っている話等々、高校生の子供を持つ親として、またゼネコンに勤務する者として、共感するところが多かった。先生方が、学生が社会へ出る前の最後の砦となり、学生を動機づけから躾に至るまで、それまでの教育の不足分を補うべく日々取組んでおられるのには、頭が下がる思いであり、ますますの御尽力をお願いしたい。
(大成建設 戸崎達也)

土木に魅力を取り戻すために
社会資本は、われわれの世代だけだはなく、これから生まれてくるこどもたちの世代にも役にたつ。社会資本の整備には、今の消費を切りつめるという自己犠牲が必ず伴う。誰もが自分の消費ばかりを優先させる社会には、社会資本は蓄積されない。われわれは、人類がこれまで綿々と努力を重ねて蓄積した社会資本から多くの恩恵を受けている。過去の人々が社会資本を残した背景には、為政者であれ、市民であれ、社会資本を後世に残すことを「よし!」とする社会的モラリティがあった。
21世紀になり、このような社会資本づくりが、ようやく終わりを遂げたのかもしれない。「よい社会とは」何なのか。この途方もない大問題に対する答えが求められている。新しい世紀の国づくりにおいて、何を理想として、抱きしめるべきか。それに対する国民的合意の可能性を求め続けていくことが大切ではないでしょうか。と再認識させていただくことができました。
((株)シーエーアイ技術本部 畔柳剛)

我々が若者だったころは、土木技術の持つおもしろさや社会貢献度を理解しやすい時代だった。「四国を本州と陸路で結ぶため」という国家による使命が明らかな時代だった。現在は国家が与えてくれない使命を、土木技術者自らが社会や自然から見つけることができるのではないか?と筆者は言う。なるほど、世間の土木へのマイナスイメージを払拭するくらいの勢いで語ることのできる使命を自ら見つけろよ、と背中を押された気持ちになった。
(日揮 谷川圭史)

題名から思わず最初に読み入りました。土木で生きてきた世代が、まさに現在行うべきことを率直に書かれていると考える。 ここのところの、マスコミの土木に対する批判は根強いものがあるが、地域特有の課題に対する、最近の各大学の熱心な取組は評価されて良いものと考える。 各大学にある地域共同研究センターなどは、その最も良い事例と考える。 我が国の複雑な地質上の特徴から、土木が環境を考慮した防災面に大きな貢献ができるものと考える。そのようなプラスイメージの事例を、土木学会としてマスコミを通じて機会あるごとに、紹介して行くことも必要と考える。 大学においても、著者が書いているように、職能像の鮮明化を目途として、社会に役立つ土木技術を紹介し、具体的なイメージ(あるいは、夢)を、次世代を担う若者に伝授していただければさいわいと思う。
受入側の企業においては、倫理観を有した技術者の育成を行うなど、輩出側と連動した動きで、21世紀型土木を構築していくことが、現在の低迷から脱出し、価値ある社会貢献に寄与することが可能となると考える。土木は永遠に生き続けるし、そうさせたいと節に願っている一人です。
(中部土質試験協同組合 坪田邦治)

「土木とは何か」がわからないから,内容の魅力で土木受験を推すことが難しい。現実には,建築第一志望の生徒が土木に流れる傾向があり,進学指導サイドとしても,建築志望の生徒をより安全に合格させるために土木を進める場合が多いとのことですが,橋梁の建設等非常に魅力ある分野が多数存在する土木分野の情報が受験生に周知されていないことは残念に思いました。
このような状況を改善するには,土木技術者自らが,虚心坦懐に人間を見つめて,土木に助けを求める声なき声に,耳をすまし,例えば,防災対策等で土木の重要性をアピールしていくことが,必要だと思います。 さらに,大学においては,各大学独自の特色や存在意義を明確にし,土木技術者という職能のあり方を具体的にイメージできる機会を設けることが必要だと思います。すなわち,地域密着型の情報発信をより積極的に推進していくべきだと思います。
(東日本旅客鉄道(株) 齋藤聡)

この記事に書かれている『もはや、黙っていても国が「○○のためにやりなさい」と示してくれる時代は終わっている。土木技術者自らが、虚心坦懐に人間を見つめ、社会を見つめ、自然を見つめて、土木に助けを求める声なき声に、耳をすまさねばならない。』この部分に甚く感銘を受けました。自分はまだ働き始めたばかりですが、自分からもっともっと土木の世界に飛び込んでいこう、そう思わせてくれる契機ともなりました。土木の魅力を取り戻す、それを声高に宣言できるのは間違いなく土木に携わっている我々だけだと思います。それならば、もっともっと自分たちの業績や土木の魅力を胸を張って公表してもいいし、土木の世界がより社会に切り拓かれていくこと、それこそがこの上ない喜びであり、またそれを強く望んで止みません。
(パシフィックコンサルタンツ(株) 前田鉱太)

土木に魅力を・・・と、震災復旧の記事が7月号に掲載されており、その組合せが妙に対照的に感じられた。 国内では都市基盤の整備がある程度成熟し、使命感を持って携わる土木工事が数少なくなってきたと言われる中、災害時には「土木屋」が使命感を持ち輝いて仕事をするのは何とも皮肉な話ではある。しかし、そこにこそ「土木」本来の人間生活の根底、社会基盤の整備を担っているとの証を見ることができる。災害復旧に日夜精一杯奔走されている関係諸氏に敬意を表するものである。
(大成建設 戸崎達也)

ミニ特集 「一歩先を見る」〜第1回地震警報システム「新世代早期地震警報システム"FREQL"とは?」
地震災害を軽減するためには、次の3つが必要であると思います。1つ目は地震発生前の準備、2つ目は発生直後の情報収集、3つ目は地震発生後の対応です。地震を予知することは難しく、地震発生後の対応をとるためには、地震情報を早く正確に得て行動する事が重要です。FREQLの様な警報システムがますます進化し、災害に対する不安を取り除く事ができるようになる事を望みます。
(新日本製鐵(株) 藤井義法)

地震波の初期微動により地震動の検知を行う地震警報システムは、一次災害の防止だけでなく、二次災害の防止に対しても有効である。災害時において、二次災害を招く要因となるのは、情報が遮断されているためリスク回避ができないことが大きな原因として挙げられるため、被災直後に正確な情報が得られるネットワークを確保することはいわずもがな重要である。記事にあるようなFREQLのような警報システムが導入されることで、先日の千葉県北西部を震源とする地震で、東京都の震度計ネットワークシステムが正常に機能せず、気象庁のシステムにデータを送信するのに約40分の遅れが出るといったハード面でのミスは少なくなるに違いない。ただし、記事にも有るとおり、被災時の地震情報、津波情報が気象庁で一括して集約され、発信されるソフト面でのシステムについては問題が大きいと思われる。リスクの分散、また被災後の情報の早期共有を目的として、集約型の情報とは別に、民間企業、個人のネットワークを利用した複数の情報ネットの確立が必要だと思われる。
((株)オリエンタルコンサルタンツ 小林昌季)

地震を感知し、警報を出すまでに1秒程度しかかからないことに非常に驚いた。高速で動いている新幹線などは脱線するととんでもない事故に発展しかねないので、これからこの技術が更に発展することを強く期待します。
(長崎大学 岡崎久典)

7月23日に関東地方で起きた地震で気象庁への震度情報の伝達が遅れたことが指摘されているが、東京のような大都市では、パニックや二次災害を防ぐためにも、地震発生箇所、規模、公共交通機関の運行状況に至るまで地震に係る様々な情報を、外を歩いている人にも提供できるようなシステムの整備が必要だと感じた。
(関西電力 梅澤孝行)

新潟中越地震「何が何でも車両を通せ!」JH、驚異的なスピードでの復旧作業
新潟中越地震の現場での実態が良く分かり大変参考になった。
(正会員 石橋正弘)

新潟地震の際の道路の写真がリアルで、当時の雰囲気がよく伝わってきた。記事の分量もコンパクトで読みやすい。
(産業技術総合研究所 梶原秀夫)

技術者魂を感じさせる題材であった。昨年の新潟県中越地震で被災した高速道路の復旧作業に関するで題材ある。『車を通す』という道路の機能は災害時においても発揮されるべき機能なのである。 むしろ災害時においては,救援物資の流通手段となり,道路の開通が被災者たちの安心につながるため重要となる。土木技術者としての使命感をあらためて痛感した。
(伊藤組土建(株) 滝澤嘉史)

新潟中越地震は、兵庫県南部地震を体験した私にとって、他人事とは思えませんでした。その中で、高速道路を復旧することは、地域全体の復旧(特に、ライフラインなど)をいち早く進めるものであり、それにかける人々の熱意と行動力に感銘いたしました。また、地震防災に関する技術開発を行っているものにとって、現場を知ることの大切さも あらためて感じました。
(シバタ工業(株) 西本安志)

技術者の底力を見せつけられたように感じました.非常時に指示待ちなどせず,自発的に行動・決断できるようにでなければ,一流技術者ではないということを痛感しました.また,震災のような災害直後に最も有効であったのは,結局のところローテクであったことや,その際には機転も必要であったことなど興味深く感じました.
(東京工業大学 田辺篤史)

東京でも10数年ぶりに震度5を超える地震を経験したばかりなので、災害復旧の記事は、身につまされる思いで拝見しました。材料確保が困難なときは非常用の土嚢袋まで使うというような現場での機転が、災害時には不可欠であり、このような力を発揮するには、現場を熟知していること、災害復旧の経験があること等が大きく関係していることが読んでとれました。災害復旧の経験のないものにとっては、このような経験を見聞きすることは非常に有益なことだと感じました。それにしてもライフラインを早く復旧するという「使命感」には感動しました。
(匿名希望)

世間では,半年も前の地震の事を伝えるメディアはほとんどありません.では完全に復旧したのかというとそうではなく,土木の仕事はまだまだ続投中のはずです.構造物の破壊状況や,原因究明,また復旧のための様々な技術・工夫について,学会誌に取り上げられて知ることも多くあります.災害を,専門家の見地から見たリポートがあると,新聞とは違う学会誌で情報を得る意味があると思うので,時間が経過しても機会があれば掲載してください.
(大阪大学 志水克成)

災害への対応というのは土木の命題であり宿命でもあると思います. 今回のような迅速な対応を行うためには,日頃から現場を良く知っておくことや過去の経験,そして何よりも社会を守るという強い使命感と熱意が大切なのだと 改めて感じました.また,私たちの社会を支えて下さっている土木技術者の存在を知り,とても心強く感じました.
(大阪大学 橋本基)

阪神大震災の際、学生ほか数多くの若者が現地にボランティアとして駆けつけていました。受験浪人生であった私はテレビを通して連日届くその報道を後ろめたく思いながらも結局募金のみで終わってしまい、そのことが今でも胸に引っ掛かっています。現在現場事務所に勤務している者として災害時にはいち早く現場に駆けつけたいと常に心に抱いておりますが、多くの連絡が途絶える被災状況下、どのような初期対応を取るべきか改めて考えさせられました。
(東急電鉄 内田智也)

新潟県中越地震・災害学生がみたもの
災害を体験または,目撃すると土木の必要性が改めて感じられます.このとき土木にたずさわっている者は建物や被害状況に目がいきがちですが,災害に遭われた方々と連携し,さらにリーダーシップが発揮できるソフト面も優れているべきだと思いました.
(山梨大学大学院 猪股拓也)

事故・災害 「インドネシア・ニアス島地震応急復旧・復興支援チーム」
地震で被害受けた社会基盤の復旧に、発災直後に支援グループを派遣し、現地行政機関に提言と助言を行ったのが、土木学会として初めてのこととありましたが、今後も「社会への直接貢献」という活動目標にあるように、多くの地域に役立つ土木学会であって欲しいと感じるとともに、私自身もその学会員のひとりとして、何らかのかたちで学会の活動目標を推進していきたいと感じました。
(シバタ工業(株) 西本安志)

CEリポート わだい 重交通路線を跨ぐ老朽化橋梁の大改造
都心では、輻輳した路線が多いうえ、交通量も大きいことから、小さな補修工事であっても、大渋滞を引き起こしてしまうことがある。今回紹介があった記事は、老朽化橋梁の大改良であるにもかかわらず、短期間の工期で、通行止めは最小限、しかもコストも縮減されている等々、今後増えるであろうリニューアル工事に大変参考になると思いました。
(匿名希望)

CEリポート わだい 建設現場のスパイダーマン
建設現場における安全ロープを使った作業について,ロッククライミングとあわせて映画のヒーローである"スパイダーマン"として紹介したことは,たいへんユニークで興味深く記事を読むことができました。"スパイダーマン"として働く人たちの活躍の様子がよくわかるものと思いました。土木工事の作業の一つに"スパイダーマン"のように特殊で高度な技術を要する仕事があることを読者に知っていただける記事だったと思います。
(原子力発電環境整備機構 羽鳥明満)

このような技術があるのかと,興味深く読ませていただきました.巨大構造物の老朽化が進む今の現状を考えると,構造物の点検の効率化・コスト削減にこのような技能が有効で,各地で活躍する姿が見られるようになるのかもしれないと思いました.
(東京工業大学 田辺篤史)

たいへん興味深く読ませていただいた。優れたロープ操作が不可欠であることは理解できましたが、スパイダーマン自身は調査補助(例えば写真を撮って来て地上にいる技術者に判断してもらう)者であることがほとんどなのか、あるいは自身が判断までできる技術者である場合が多いのかなどについても触れられていると更に面白かったのではないだしょうか。
(東京ガス 飯村正一)

このタイトルを最初に見たとき、映画のスパイダーマンに興味がありましたのですぐに読みました。このロープアクセス技術は初心者でも3日で習得でき、安全かつ信頼性の高い技術であると知り、とても興味をひかれました。この技術は調査や補修工事など、小回りが利くので、これからも色々な場面での活躍が期待できると思います。今後の活動が楽しみです。
(徳島大学 スレン ソッキアン)

日本では道路や鉄道が山間部を通ることが多く、岩盤斜面の崩壊や落石等による被害は避けがたい。20人もの犠牲者を出した平成8年の豊浜トンネル崩落事故や昨年の中越地震では新潟県長岡市妙見町信濃川沿いの道路が崩壊し、落石の隙間から男児が救出されたのは記憶に新しい。まだまだ各地に危険ランクの高い箇所が多く残されている。しかし高さ数十mの切り立った崖の観察・調査は至難の技といえる。登って写真を撮るだけではないのである。ロッククライミングの熟練者であることは勿論地質や岩盤の状態を判断できる技術力も必要とされる。また、作業中の安全も必須である。安全・安心を要求されるインフラ整備のため彼らの活躍が望まれる。
(南海測量設計(株) 友近榮治)

CEリポート わだい 【投稿】「顧客歓喜型の土木」をEngineering Design & Produce!
記載されている内容は、わかりやすいのですが、行事の内容が羅列されているようで、紙面構成に努力が必要と感じました。4ページに渡って記載されていますが、起承転結を明確にし、主張をもう少し客観的にされると良いのではないかと思います。また「土木イベントコンサルタンツ&プロダクション」と言う言葉もわかりやすくした方が、受け入れやすくなると考えます。
(中部土質試験協同組合 坪田邦治)

CEリポート わだい 【投稿】 A Report on UN World Conference on Disaster Reduction in Kobe, Japan and the Outcomes
神戸で開かれた会議の概要が記されているようだったが、英語を読めない私にとっては、何が書いてあるのかがわからなかった。和訳も同時に掲載していただきたいです。
(長崎大学 岡崎久典)

結構わかり易い文章で書いていただいているようですが、英文を見ただけで拒否反応を示してしまうのは、私だけでしょうか?日本語訳がありますと、少しは訳と見較べながら読んでみようという気になれそうですが・・・
(匿名希望)

見どころ土木遺産 黒潮に架かるアーチ−第二領地橋梁−
学会誌をめくっていると、四国出身の私にとっては、「黒潮・・・」の単語が目に付くとともに、見たことのあるようなアーチ橋のシルエットが目に飛び込んできた。 よく見ると、私の記憶しているアーチ橋ではなかったが、その構造も記憶と良く似ており、作られた時代もほぼ同じで、同じ四国にあることから、当時、少なくとも四国における橋の一つの流行型式であったのかもしれない。この鉄道橋が人知れず、その美しさを保っているように、私の岩肌の美しい郷里の川に架かるそのアーチ橋も、周囲の景観に負けずに美しく、長く郷里の数少ない名所の一つであった。少なくとも、近くにある小学校の卒業生の数以上には、絵になった橋と岩々であった。その後、下流にダムが出来、美しい河床の岩肌は水没し、岩肌と橋のコラボレーションは喪失した。しかし、後に橋の袂に整備された公園に桜の木が多数植えられ、今は、春には、桜とアーチ橋の美の競演にとって代わり、地域の人々の寛ぎの場(綾川滝宮公園)となっている。 この土木遺産の記事を見て、他の読者はまた違った種々の記憶を呼び覚ましていることであろう。遺産にはそんな力もあるのかもしれない。
(原子力発電環境整備機構 岡田英信)

既存ストックの「高齢化」,「有効活用」が課題とされている昨今において,耐久性に優れ,景観に溶け込んだこのアーチ橋が1938年に築造されたものであることに驚きを感じた。 今から約70年前の建設当時にプレートガーダ橋とのコスト比較,コンクリートの耐久性を考慮した施工,現地に即応した構造変更等,現在のVE提案さながらの提案が取り入れられていた。 また,環境アセスメントの観念,言葉すらおそらくなかったであろう時代に,現在求められている「持続可能な開発」を見た思いがする。我々の先駆者たちは,我々が現在模索している解決策をもののみごとにこなしてきてのである。先駆者たちに敬意を表するとともに凄まじい刺激を感じた。
(伊藤組土建(株) 滝澤嘉史)

私は土木建築物の描く幾何学模様をきれいだと思うのですが、このアーチ橋は見たとたんに「しぶい」と思いました。必要とされて生まれたこの橋には、たくさんの工夫と思いが詰まっていると同時に景観にも配慮されてます。このような橋こそ、土木遺産だと思いました。あと、「ちょっと一服」の鍋焼きラーメン、ぜひ食してみたいです!「ちょっと一服」が記事として続くことを祈っています。
((株)便利屋きぃすとん 中西博己)

見どころ土木遺産は、いつも楽しみにしております。特に今回はコンクリートアーチ橋を題材に、築造期の時代背景を鑑みながら、その美しさを心から楽しむ感が伝わってきました。ともすれば、悲観的な内容が多くなりがちな土木業界において、このようなアプローチをどんどん進めてもらいたいと思います。
(清水建設(株) 牧野洋志)

1)のコメントで積極的に土木へ進んだと書きながら、実は就職を控えた頃に進路に悩んでいました。就職難だったこともあったのですが、建築学科に編入して建築士を目指そうか、というようなことも考えていました。その頃、高知の知人の家に遊びに言った時に連れて行ってもらったのが「第二領地橋梁」でした。あまり人気のない獣道みたいな所を抜けて浜辺に着くと、そこにあったのが第二領地橋梁で、砂浜側から見ると、まるで後ろにジャングルを控えた神殿のゲートのような感じがしました。このときも「すごい!」と1発で感動し、「やっぱり土木で行こう」と思ったことを記 事を見て思い出しました。今回の2編の記事に対するコメント書いていて自分はなんと単純ですぐ感動する人間なんだろう、とちょっと恥ずかしくなってしまいました。
(匿名希望)

土木構造物は、馴染んでしまうと風景にとけ込んでしまうことが少なくないが、まるで生えてきたような一体感が印象的だった。基礎形状の違いが地表部に出ていて、橋脚それぞれが微妙に違うところに味がある。無理に形状をそろえていないところや、第4径間に方杖ラーメンを採用しているところに当時の合理性を感じた。結果的なのかもしれないが、現在の橋梁設計は、この景観感覚に見習うところが多いように思う。鉄不足とはいえ、古レールが鉄筋代わりというのがすごい。最後に、この形状で一般図が裏返しに見えるのは、現場では仕事がしづらかっただろうなと思う次第です。
(北海道開発土木研究所 泉澤大樹)

以前,九州を訪ねた際に,通潤橋を見る機会があった.通潤橋は,当時台地に水を引くための水道橋として,江戸時代に竣工された石造りのアーチ橋である.その橋が,現在も水道橋として利用されているのは驚きの一言であった.また,周辺自然と調和し美しい構造物であった.記事となっている第二領橋梁も,耐久性,景観性に優れた橋梁であると感じた.海岸沿いに建設され70年もの間厳しい環境下にさらされているにも関わらず,現在も供用を続けているのは,構造物のクオリティーの良さの証であろう.また,同じ設計者として,地形の利用のうまさに感心した.一方,現在の橋梁設計を考えると,耐用年数を100年とし設定されており,耐久性は確保されているが,周辺環境,景観にどれだけ配慮されているのか疑問である.土木構造物は後世に長く残り,特に橋梁はその周辺環境に与える影響も大きい.コスト縮減も重要であるが,100年後も,その土地に愛される構造物を計画しなくてはならないと強く感じた.
(セントラルコンサルタント 本田卓士)

私もかつて古い橋梁の写真を撮りに山に出かけたことがあります。その時に、よりよい視点場を探すのに大変苦労した思い出があります。写真をはじめ、土木遺産を紹介するための図面や文献などを探すのにはひと苦労かと思いますが、土木史的価値の高い構造物に親しむことは自分のセンスを磨くことができるのでこれからも続けていただきたいです。 応援しています。
(国土交通省 関東地方整備局 東京港湾事務所飯塚知浩)

この指、とまれっ!
 ここ数年の大地震の発生,気象庁の地震情報,マスコミの地震関連報道などにより,ひと頃にくらべ,一般の人々の地震への関心や知識がかなり深まったと思います。この記事は,土木学会としてどのようなお考えで掲載したのでしょうか。読者の関心を引くために興味本位だけで記事を掲載すべきではないと思います。仮にも学会誌でありますので,この記事を読むと「土木学会も地震についてこんな考えでいるのか」と理解されてしまうのではないでしょうか。これでは大衆週刊誌と同じですね。
(匿名希望)

何をいいたいのかいまいち理解できなかった。色々とこまごましてて見にくい。
(正会員 石橋正弘)

予知の横綱は地震雲,地震雲ってなんだろう等画面が重なり合っていて見にくく,内容が分かりにくかった。それぞれの項目の内容についてコンパクトに概要をまとめてあるとより分かりやすい連載になるものと思います。
(東日本旅客鉄道(株) 齋藤聡)

記事における情報の大半が不完全情報であり,フラストレーションが溜りました.インターネット上に誘導もしくはCDの購入を促したいのかもしれませんが,紙媒体の記事を中途半端にするのは間違っていると思います.私の場合になりますが,学会誌を読むのは,電車の中など,側にネットワーク環境が無いケースが案外多く,その場合はどうにもなりません.そのため今回の記事ではむしろ悪印象しかありませんでした.個人的にはタイトルのみを羅列してあるほうがまだ好感が持てます.
(東京工業大学 田辺篤史)

この記事は何を言いたいのか分かりません。もっと土木工学に関して役立つような情報を書いたほうがいいと思います。
(徳島大学 スレン ソッキアン)

「ついに地震予知が始まる」とても興味深い情報です。最近の大地震で日本のみならず、多くの国々で被災者の数が尋常でない数に上っている。被害を抑えたり、うまく地震の力を逃がしたりする工夫はできても人間の力では自然の力に太刀打ちすることは到底不可能である。地震がなくなることがない以上、天気予報と同じように予め知っておくことが最善の策である。予知が外れることもあるだろうが、精度のいい予知ができることを期待します。
(鉄道・運輸機構 中村龍次)

掲載の記事がどこの誰が何のために紹介したのかくらいは記述すべきでないでしょうか?何をしたいのかがわかりませんでした。また、文字が重なっていろいろ載っていましたが、それらは何のために掲載しているのでしょうか?これでは読めません。
(国土交通省 関東地方整備局 東京港湾事務所 飯塚知浩)

他の記事とは異質な記事なので、別の記事と一緒には読みづらい企画です。字が小さいのも原因の一つかもしれません。重ね書きはのデザインは面白いですが、HP紹介が目的なら、公告に徹し、それ以外の書き込み部分を無理に学会誌に掲載しなくても良いと思いますが?
(東亜建設工業 奥信幸)

地方の息吹 第6回 市民に育まれた「うだつ」の上がるまちづくり 岐阜県美濃市
地方都市の合併が進んでいる中,美濃市では,合併の道を歩まず,伝統・文化を継承しながら,住民,行政そしてボランティア,NPOが一体となって独自のまちづくりが行われており,興味深い内容でした.特に,行政の方の「やれることはやってみなければ」という言葉が印象的でした.地方出身の私にとっては,地方都市の可能性について考えさせられました.
(京都大学 音田慎一郎)

"うだつが上がらない"なんとなく意味が分かるけど、正しい意味、使い方を知らない言葉の一つでした。自分が何気なく使っている言葉の起源が伝統ある建造物であることに驚きました。当たり前と思っていた言葉、素通りしていた街並みの中に先人たちの知識や経験が凝縮されている。普段の通勤やいつも行く街を歩くのが楽しみになりました。
(鉄道・運輸機構 中村龍次)

題名に興味を持って拝見した記事でしたが、市職員お二人の美濃市に対する愛着を感じる記事でした。紙面からも、市民との協働型の行政スタイルが少しづつ成果を上げられている様子が伺えます。美濃市の「うだつの町並み」と「美濃和紙」という歴史資源は、これからも「本気」の市民によって守られていくのでしょう。 今回で「地方の息吹」は最終回のようですが、各地方での様々な創意、工夫が、また、他の自治体にも広がると良いですね。
(東亜建設工業 奥信幸)

今回は「うだつ」が取り上げられたが、土木技術との関連が明瞭でなく、観光案内的なものになっているように思う。徳島県の脇町や貞光町のものも有名である。土木技術の伝承や街興しやその地方の主体となった土木産業に着目し、現代にも応用が出来るような技術や先人の知恵を紹介して欲しい。
(南海測量設計(株) 友近榮治)

役立ってます 土木施設 第4回 富士砂防事務所
自然の脅威に挑み、本当にに人々に役立っていることを表現している「空気と同じ?富士砂防」という話は、同じ土木技術者として持つべきものの考え方として大変勉強になる。人々に役立ち、社会に望まれる土木事業が選ばれるにはどうすればいいのか?社会のニーズをいかに拾うかという話と同じだ。やはり我々から社会に近づいていくアプローチがいいような気がする。人々に日ごろ困っていること、改善して欲しいことはないか、とヒアリング(例えばアンケートなど)することで、思わぬニーズが出てきそうだ。
(日揮 谷川圭史)

コンパクトな紙面ながら、起承転結がうまくまとめられ、読みやすい構成だと思う。特に、空気と人間との関係のように、冨士砂防と地域住民の関係を表現している。 防災に対する地域の貢献のあり方を記載している。 また、大沢崩れにより、富士山の形が変わったこともまとめとして記載している。そこには、生きている富士山の姿を彷彿とさせてくれるし、今後も防災への寄与している冨士砂防事務所の役割の重要さを説いている。 近年、マイナスイメージの強い土木ですが、このような貢献を社会に情報発信していくことも、イメージアップのために必要と考える。 その一面を土木学会としても、担っていく必要があると考えている。
(中部土質試験協同組合 坪田邦治)

富士山が崩れる.もう記憶が定かではないが,昔何かのテレビ番組でそのような話題が取り上げられていた.それはおそらく,この富士山の大沢崩れのことであったのだろう.しかし,その番組では景観が変わるということを中心に取り上げており,砂防のことについてはほとんど触れられてていなかったように思う.だが,この砂防施設は日々確実に人の命と生活を守っているのである. このような土木施設の存在を知ると,土木を学ぶ人間として,少し誇らしい気分になる.
(大阪大学 橋本基)

一瞬にして濁流が押し寄せる土石流映像を見るたびに、絶句するとともに自然の驚異を感じさせられてきました。あの衝撃映像を見ると「止めるには発生地点付近しかないな」と実感します。近年異常気象が騒がれる中、砂防の役割は今後確実に高まるものと思われます。市民の『命』をあずかる仕事であり、また自然の変化と向き合うこの仕事に、少なからず羨ましさを感じました。
(東急電鉄 内田智也)

ステイト オブ ジ アーツ 水工学
特にわたしの住む地域では東南海地震に関する津波災害に関する対策地域に指定され、水災害には最近否が応でも気にするようになっています。 地下空間への浸水は新たな想定すべき項目でもあり、津波の遡上に伴い地下空間への津波浸水が広がり、思いもかけず顧客等の避難・救出を要する事態が生じた。地方公共団体の被害想定では、自己のエリアでの具体的な想定はこれからというところであった。地下空間は、何も地下街のような大規模空間とは限らず、駅周辺の地下通路、ビルの地下室、地下居室などがあり、浸水状況の早期把握に努め、避難対策を推進する必要を強く感じました。
((株)シーエーアイ技術本部 畔柳剛)

会告他
「記事名:土木学会の新刊」
土木学会の新刊紹介では、現在、タイトルと編集者および定価の紹介となっているが、内容についての概要の記載があった方が良い。 特に、今回で言えば、「若き挑戦者たち」と「地震動のローカルサイトエフェクト」については、記載する方が望ましい。
(匿名希望)

「学会の動き:土木学会論文集が変わります」
投稿から掲載までに1年はながすぎると思っている。 時代のスピードに応じて、変革していく必要があると常々感じておりましたが、期待する方向に向かって変わるとのことで、期待している。 希望としては、半年くらいまでに短縮されるとより望ましいと考える。
(中部土質試験協同組合 坪田邦治)

「訃報」について
亡くなられた方の経歴をしっかり書いていただきたいと感じた。
(JR東日本 山田徹)

会員欄、申込書、学会誌投稿企画紹介(表)などに貴重な紙面を割き過ぎていないかと感じます。時に利用することはありますが、毎号は必要ないのでは?一部は、HPでの掲載だけで十分かと思います.
(東亜建設工業 奥信幸)

付録:土木学会平成17年度全国大会案内
「第60回 年次学術講演会プログラム」について
 学会誌を読む人であればほとんど、講演会のプログラムはWEBを利用して目を通しているものと考えるので、雑誌に載せるまでもないのではないか。「必要な人には送付します」といった文章を載せる程度でいいと考える。
(JR東日本 山田徹)

付録の年次講演会案内ですが,会場一覧表の中に講演内容一覧のページが記入されていると便利だろうと感じました.
(東京工業大学 田辺篤史)

付録にある「視察見学会のご案内」等の催事案内については、参加者を募る意味からも、巻末より巻頭につける方が良いのではないか。 もしくは、催事案内は現状のままでも、巻頭に目次よりもう少し詳しい記事を載せ、詳細は付録P.○○を参照するようにすればどうか。
(関西電力 梅澤孝行)

学会誌全般へのご意見,編集委員会への要望等
日本経済の危機的現状は、視点を変えれば、日本を変えるチャンスでもある。問題は、どこに向かって、どのように変えるか、という目標が明確ではないことである。明治維新や第二次大戦敗戦後、日本を大きく変えることに成功した時代には、目標とする先進文化が外部にあったが、今は、模範がない。 日本の基軸産業はものづくりである。その中枢には農林水産から機械、自動車、建設に至るまでの製造業が座るべきである。落ち込んだ製造業に新しい風を吹き込んで自信を回復してもらうことは必要であるが、金融もサービスも、まだ日本では発展の余地があると思う。その発展を阻害している要因を取り除かなければならない。在来のルールや慣行も見直し、数多い規制も見直さなければならない。カビの生えた古い構造を壊し、新しい仕組みを建設する、構造改革も考え方は依然として重要な意味を持っている。それが現在の改革の方法で可能かどうかに、私は疑問をもっている。その前にもっと基本的なところに問題がある。構造改革を実行するための社会工学的アプローチ不足である。
((株)シーエーアイ技術本部 畔柳剛)

今年の4月以来、鋼橋談合の話題が新聞に掲載されおり、一般の人たちの関心も高まっています。今月号あたり、「緊急発言」のような形で学会の見解が掲載されるかと思ったのですが何もありませんでした。「土木技術者の倫理」を標榜する学会として、何らかの見解を発信すべきなのではないでしょうか? 業界の事情を知る人間にとって善悪の判断は難しいでしょうが、『司法の判断を待って学会の方針を決めたい』などと、どこかの政治家のようなことを言っていたのでは一般の人たちや将来土木を目指す若者たちに良い影響を与えないのではないかと懸念します。そ れとも『学会誌はこのような話題を掲載する場ではない』という基本方針があるのでしょうか?
(正会員 石塚敬之)

【編集委員長からの回答】
昨今の「談合」問題は、報道されている内容が真実であるとするならば、法的にも倫理的にも許されないけしからぬ事件です。しかも、似たような事件が繰り返されていることには改めて不条理を感じます。三谷当学会会長も、総会における会長特別講演(9月8日)の冒頭で「(談合は国民に)不利益をもたらす行為。…国民は一層の不信感を増大させている。…国民の信頼を得て必要な社会資本の整備を行うために、的確な事業プロセスや関連施策の早期確立が強く望まれる。....このため事業者選定における透明性や競争性の確保、品質の確保・不良不適格業者の排除が特に重要...学会としても入札契約方式のあり方や施工管理の改善に関する調査研究を充実すべき...」という趣旨を述べています(講演全文は例年どおり1月号に掲載予定)また、土木学会の建設マネジメント研究委員会では、9月末より専門的なワーキンググループを設置して問題の検討を深度化すると聞きます。
土木学会誌は、従来から公共調達の話題を折に触れとりあげてきましたが、今回の事件を踏まえ、「談合問題」を会誌上でどのように取りあげるのが4万人の読者のお役に立つのか議論してきました。マスコミと同様の性急なゴシップ記事はもちろんのこと、単なるステレオタイプな批判記事からは得るところが少ないものと考えます。やはり、技術者倫理の徹底を基本に置きつつ、様々な様相の「談合」をもたらす本質的な「動因」はそれぞれ一体何なのか?そういった動因を解消もしくは排除するためには「制度システム」をどのようにリデザインすればよいのか?といったところを議論する一助となるような扱いが適切なのではないかと私は考えます。
問題は多様でありなおかつ人によって捉え方も随分異なりますので、力学のような単純な議論は困難かつ危険ですが、学会誌としましても会員の皆さんの活発な議論と建設的な対応の糧となるような論説記事を12月号に掲載すべく準備を進めているところです。今後ともご支援・ご鞭撻のほどをお願いいたします。
(本誌編集委員長 家田 仁)

技術者倫理についての講演を聞く機会がありました.もし,学会誌で取り上げられることがあれば,その倫理に反してしまった方(談合事件で捕まった方など)の話を載せてほしい.よりリアリティのある内容になると思う.どこでどう,倫理観が失われていってしまったのか,そして現在,後悔されているのかどうか,何を思われるのか.
(京都大学大学院 福林良典)

以前の学会誌に比べ、文字が大きくなっており、大変読みやすいです。
(長崎大学 岡崎久典)

学会誌モニターとなり、あらためて、学会誌をすみからすみまで読むようになりました。編集委員会の皆様方には、非常に興味深い記事が多く、学会員の幅広い知見を得るためのご尽力に感謝申し上げます。
(シバタ工業(株) 西本安志)

今回、モニターを勤めさせていただくことになり、改めて学会誌を深く読むようになりましたが、今回の刷新で非常に見やすく、内容についてもより興味が持ち易い、読もうと思わせるものになったと感じます。  刷新については、色々なご意見があると思いますが、今後もこういった、読もうと思わせる紙面づくりを続けていただきたいと思います。
(清水建設(株) 牧野洋志)

学会誌の内容が一新され,従来のものと比較して,非常に見やすく,デザインも斬新なものになったと思います。  なお,内容としては,新しい設計の豆知識,維持管理上の着眼点等連載形式のものがあると技術情報の収集にも役立つ学会誌になるものと思います。 最後になりますが,土木学会認定技術者資格制度の試験に関する択一式問題の解答を公表すべきだと思います。
(東日本旅客鉄道(株) 齋藤聡)

「道路構造令の解説と運用」が改定されて早1年近く立ちますが、今回の改定の目玉である地域特性に応じた道路計画、基準の柔軟な運用等について、何か際だって地域特性を押し出した道路事業等が行われた事例がありましたら特集して頂きたいです。
((株)オリエンタルコンサルタンツ 小林昌季)

一般人が見る本ではないので問題ないのかもしれないが、これをこの文面で載せちゃっていいのか?と、思ってしまう写真が何枚かあった。どこまでの安全率を土木構造物は持っていなければならないのか?と、いう難しさを感じるとともに、正直ここにいなくてよかったと思わせる写真は、アフターケアが必要であると思いました。
(北海道開発土木研究所 泉澤大樹)

学会誌の表紙、背表紙の世界土木紀行が気に入っています。スケールの大きな美しい写真、的確な解説と毎月楽しみです。
(匿名希望)

モニター制ではなく、アンケートはがきを用いた意見収集方法を用いた方が、広く有益な意見が得られると考えている。
(JR東日本 山田徹)

興味深い話題が多く,読み応えもあります.勉強にもなり非常にいい学会誌であると思います.
(大阪大学 橋本基)

最近、キャリヤアップのため資格を取ることが奨励されているが、土木関係の資格も多くのものがある。例えば、技術士、RCCM、土木学会認定技術者等、これからの若い技術者のためにどの資格がどのように必要性があるか、また、そのメリットは何か、社会的な認知度はどの程度か等について特集として取り上げて欲しい。
(南海測量設計(株) 友近榮治)

会員の声
【平成17年7月号 特集 土木工学科の変革をよんで】
7月半ばから始まった全国高校野球も、いよいよ終盤が近くなって来た。勝利校は試合が終わると、高らかに校歌を歌う。私の母校(男子中高校)も歌う機会がある様です。毎年開かれる校友会で校長が近況報告されますが、最近、わが校の校歌が「海行かば」の作曲家信時潔の作曲であることを教えたところ、声が大きくなった様だとお話を伺いました。「海行かば」自己犠牲により国に尽くした人への賛美歌です。同じようなことを土木の大先輩青山士が言っていました。『万象ニ天意ヲ覚ル者ハ幸ナリ』、「人類ノ為、国ノ為」。公共工事、インフラはまだ終わっていません。終わったといっているのはフィクション作家位、道路も河川も一雨で陸の孤島が増えています。昨日8月15日、靖国神社に参拝しましたが、拝殿近くで若者達が「海行かば」を、私達が昔、大きな声で歌ったように歌っていました。目が潤む思いで聞きました。 土木教育の先生方、高校生も「国のため」は本能的に失ってはいないと思います。土木技師青山士氏のエピーソード倫理観等も加えて、土木の魅力ある話をしてみては如何でしょうか。
(フェロー会員 田島利男)

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