土木学会誌
土木学会誌12月号モニター回答


今月の表紙
毎回郵送される学会誌ですが、封を開ける時、どんな表紙なのかと楽しみにしています。歴史的貴重な写真は他ではなかなか見る機会がなく、本誌を保管してるだけで裏表紙の説明文と共に貴重な資料となります。
各々特徴豊かな写真なので、その当時を連想する事ができ、大変見応えがあります。土木をより身近に感じる事ができる一つの手段として歴史的背景を文章だけでなく視覚的に得る事は有効だと思います。毎号、編集の方は表紙の構成に苦労されていると思いますが、今後も期待したいと思います。
((株)熊谷組  波田泰子)

巻頭論説 交通インフラのこれから
題目は交通インフラであるが、これは社会基盤総てに当てはまる問題だと思う。ただし、環境への配慮についてはほとんどの国民が重要性を認識しているが、これから特に増大するであろう既往設備の維持管理の重要度については、どちらかといえば関係者しか理解していないように思われる。既往設備を有効利用するための維持管理は、国民が社会生活を享受する上でなくてはならないものであるため、より一層国民の自己関与意識を高める目的で、土木学会誌が広報の役目を担うことを期待したい。
((株)荒谷建設コンサルタント 大田俊一) )

時局を論ずる 社会基盤分野の研究開発はどうあるべきか
総合科学技術会議の誕生により、国家的に取組むべき重点分野が明記され、今後の発展が期待されているところである。行政改革の真っただ中にある土木界においては、社会基盤の対象領域拡大の可能性、官学民の交流、国際化対応等の提言をされており、現状打破の必要性を痛感した。
(西武建設(株) 三村 卓)

特集 社会基盤メンテナンスの今とこれから
各方面で活躍されておられる方から、社会基盤のメンテナンスについての実際の内容が報告されるとともに、学問的裏付けについても発表されており、興味深い内容であった。前号で、今後は維持管理費用が公共事業費用の少なくない部分を占めることが予測されており、今後、重要となる分野であろう。そのような位置付けで捉えられる枠組みで、その点を編集委員諸氏のコメントとしてでも、どこかに明示的に記しておいても良かったのではないかと思う。
(宇都宮大学 都筑 良明)

既存の社会基盤のメンテナンスが重要になりつつある今、とてもタイムリーで良いテーマだと思います。仕事柄、インフラのメンテナンスに関わることがが少ないので、メンテナンスの現場の情報は非常に役に立ちました。土木構造物のメンテナンスは、蓄積されている情報も少なく、体系化されていないと思うので、まずは情報を広く公開、共有することが必要だと思います。今後も、メンテナンスに関する特集を期待しています。
(日本鉄道建設公団 須澤浩之)

メインテナンスは必要不可欠なことであるとは思うが、「地味」というイメージであった。しかし、構造物が時間の経過とともに劣化していくことは当然のことであり、これを隠す必要は全くなく、もっと世の中に公開し、「メインテナンス」という分野をしっかり盛り上げていくべきである。今回の特集を読むことで、メインテナンスの「地味」というイメージは薄くなり、むしろ重要であるということを再認識できてよかった。”形あるものはいつか壊れる”し、今の世の中に新しいものを造るよりは、欧州のように古きを重んじ、今現在あるものをしっかりメインテナンスする必要があると思う。
(山梨大学 今尾友絵)

これからの土木事業を考えるにあたって重要な,施設の維持管理の考え方をわかりやすく記述されており,非常に興味深く拝読させて頂きました.特に,データベース整備や,リアルオプション評価を推し進めていく必要があると感じました.
(京都大学 倉内文孝)

構造物維持管理は目視点検のウエイトが大きいという事より、改めて最新技術では行き届かない地道な人の経験と判断力の価値の大きさを痛感した。
鉄道利用者にとっては維持管理ミスによる事故の発生は望まず、点検は厳しさが不可欠である。
計画的な維持管理や何か問題が生じた際に記録は大いに役立つが、社会基盤形成当時、"コンクリートはメンテナンスフリー"という事から施工記録を残す必要がなかったという事だが、当時の対処が楽観的すぎたのではないかと思う。
施工会社側における計画的維持管理のサポート体制の検討とあるが、万が一問題が発生した場合、責任の所在はどこになるのか、利用者にとっては疑問に残る所だ。
施工記録の情報を開示し、維持管理を第3者に介入させるというのはどうだろうか。補修については業者に競争させより安く(補修に経費かかかるとそれだけ乗車券の価格に反映される)・安全性が高い維持・補修を利用者は望む。
((株)熊谷組 波田泰子)

特集が地上の構造物、特にコンクリート橋梁に集中していたように思いますがいかがでしょうか?さらにメンテナンスが困難な地下/水中なども読みたかったです。それから(お書きになる方の労力はわかるのですが)一編がもう少し長く、詳細であった方が私は嬉しく感じます。
(前田建設工業 岩坂照之)

「社会基盤とメンテナンス」と題された今回の特集は「維持管理の時代」を迎えた今,とても参考になりました。ただ残念に感じましたのは,レポートの全てがハードな構造物のメンテナンスを対象としたものばかりであり,河川などの自然公物を対象としたメンテナンスについての話題が無かったことです。再度,このような特集が組まれる時には,それらを是非とも採り上げて頂けるよう希望します。
(株式会社水建設コンサルタント 中尾 毅)

興味のあったテーマですが、内容が橋梁のメインテナンスに偏っていたような気がしま す。世間一般ではトンネルの覆工コンクリートと、山陽新幹線の橋脚のことを心配しているのに、トンネルの話がありませんでした。私自身がトンネル工事に携わった機会が多いことも有り、もっと、トンネルについても触れて欲しかったと思います。また、供用中の下水幹線、下水処理場の大規模なメインテナンスは、いかに行われているのでしょうか?興味があります機会がございましたら取り上げてみてください。
(熊谷組 伊藤政彦)

結論から言えば、特定の記事でつまらない、もしくは分かりにくいというものはないが、あえて言えば、特集記事のすべてがつまらないといえばつまらなかった。
今月(12月)号の特集は、「社会基盤メインテナンスの今とこれから」だが、社会資本としてのインフラ整備のあり方が根本的に問われている現在、「建設の時代は終わった。これからは管理だ。」という意見が中心を占めるようになるのはもっともだと思う。
しかし、土木関連インフラの圧倒的多数は「産・官・学」の区分で言えば「官」が所有するものであり、これまではその管理の多くは「官」もしくはそれに極めて密接した「順官」とも言うべき組織が担ってきていると言えるのではないだろうか。
一方、我が国の具体的な建設技術開発の極めて多くが「民」主導でなされてきたことは疑う余地はない。つまり競争があるところに開発があったと理解する。しかし、管理には競争がなかった。
筆者は30年近く、緑化分野を中心として「官」もしくはそれに準ずる団体の方々と業務で接し、問題点等も感じているが、少なくとも、彼らには管理技術を開発研究する時間の余裕は少ないことは断言できる。
したがって、現状のままでは大きな前進は見込めないだろうと思うし、だからこその特集だと思う。
しかし、今月の特集の管理側の著者のほぼ全ては「官」サイドの方々であり、それら記事の大部分は「努力はわかりますが、何か根本的に抜けているような気がします」という感じが拭えない。かといって、「じゃ、お前はどんな意見があるんだ!」と言われても困る。皆がわからないからこそ、こんな特集が組まれるのだ。
私なりに得た結論は、やはり管理にも競争原理を導入するべきではないのかということである。
そういう意味で、今月の特集は胃にもたれるが、脳に残るという感じで、存在感のあるものであった。
(有限会社テラパックス・テクニカ 川九邦雄)

第1部 社会基盤構造物のメンテナンスの現場から
この記事を拝読して,日常快適に使用している道路の管理者の維持管理に対する情熱と前向きな姿勢が感じられます。しかしながら,工事による交通停滞あるいは年末の集中工事などに関する不満が相変わらず多く聞かれます。メインテナンスに必要な工事でも実生活に支障が出ると即不満につながる。ITが進んで気軽に些細な苦情でも簡単に言えるようになり,その対応だけでも当事者の仕事量はより膨大なものとなっているように思います。  さらに,メインテナンスを含め土木工事全般が税金の無駄使いのような誤解を生んでいるように感じられる今日であります。このような誤解を払拭できるように現実の日々続けられている膨大な作業を出来れば大衆にもっと分かり易くアーピールしていただけると,その重要性が多くの人にもっと理解されるように思います。
(名城大学 清水泰弘) 

高速道路ストックの計画的な維持管理に向けて
昨今,社会基盤のメインテナンスに限らず様々な局面で,人材育成の重要性が指摘されることが多い.その中で,ゼネラリストの育成が求められることも少なくない.しかし,スペシャリスト達が培ってきた知識・技術・経験を網羅したような優れたゼネラリストを,どのように育成するかについて明確なヴィジョンが示されることは,残念ながら極めて少ないように思う.本稿でも,性能評価から計画立案まで幅広い能力を有した人材育成の必要性が述べられているが,その育成方法について,もっと詳しく述べられるべきだったように思う.
(広島大学 山田忠史)

首都高速道路の維持管理
「社会基盤メインテナンスの今とこれから」というテーマにたいして、現在の維持管理についてを述べているにすぎないと思った。これからの維持管理をどう位置付けるのか、そのためには何が必要なのか、どう取り組んでいくのか、というものを提示して欲しかった。
(関西電力 西田 勉)

既設コンクリート構造物のライフサイクルコスト
コンクリート構造物のライフサイクルコストの概念が、実例をもって解説されており、たいへんわかりやすい内容となっている。現在、通常の公共事業の執行形態では計画、設計、建設、維持管理、撤去の執行段階が異なった主体によって行われることが多い。乱暴な考えかもしれないが、これらの執行段階を一体的に行うPFI手法が、最適なLCCを実現できる切り札の一つとなるのではないだろうか。
(財団法人 港湾空港建設技術サービスセンター  前田泰芳)

著しい塩害を受けたPC橋を例にとって、ライフサイクルコストの調査を非常に分かりやすく紹介されていると感じた。ただし新橋のLCC算定基準および長寿命化への塩害対策方法についても記述してほしかった。
(西武建設梶@山本敏昭)

会計検査から見たライフサイクルコスト
民間の企業に在籍していると,会計検査に直接接する機会が少ないため記事は興味深かった.公共事業においてライフサイクルコストの概念が普及するには,最終的に事業の経済性を判断する機関の1つである会計検査院の役割が重要であることを再認識した.経済性に対する公正な判断をするためには,ライフサイクルコストに対する明確な基準が必要であり,工学的な技術以上に評価技術の難しさを感じた.
(大成建設 織田幸伸)

官側の人には極めて重い存在なのだろうが、民に属する人間にとって、会計検査院の存在は、全くなじみがない。
あえて言えば、「○日に会検があるから、報告書の納品は必ず○日までにしてくれ」などという間接的な圧力として認識するだけである。
しかし、一国民としては、その評価の手法等に大いに興味がある。
だから、当該記事は、会計検査院が技術雑誌に考えを述べられたという点で、大いに興味をひかれた。
内容については、与えられた紙面が少ない割りに会計検査院の概説がやや多すぎる(それは、土木屋に説明する以上、やむを得ないことなのだが)のと、評価をどのような手法で行っていくのかわからないなど、やや物足りぬ点が多い。例えば、ライフサイクルコストに注目するなら、具体的にどのようなアプローチで検査していくのか、もうすこし、技術屋にわかるようにしてもらいたいと思う。
それにもかかわらず当該記事を良い記事と思う所以は、あえて会計検査院という、異分野の切り口から見る視点を設けたことにある。今、土木(建設)が抱えている問題を解決することは、技術屋だけでできるものではなく、できるだけ多くの視点の意見が必要である。その点で、今後もこのような異分野の意見を反映して欲しいし、建設分野の技術者も会計検査院の諸氏も、互いにレベルを合わせて理解しあう努力が必要だと思った次第である。
(有限会社テラパックス・テクニカ 川九邦雄真)

コスト概念への慎重さ
[経済計算の知識/技能が土木技術者教育において最重要な分野の一つである]とありましたが、7年前アメリカのFE試験を受験した折に、その中でENGINEERING ECONOMICSという項目があったのを思い出しました。現場でも担当技術者は、工事の進捗管理はもちろんの事、相当厳しいコスト管理が要求されていますが、特に若年層は、個々の詳細についての管理に追われ、全体的な視点でコスト面を考えることが難しくなってしまいます。学生時代に工業経済学の知識にふれることは、プロジェクト全体を考えることの重要性を認識することになり、社会に出てからも、より広い視点をもって仕事に従事することで、個々の担当業務への興味も深まっていくのではないでしょうか。その事は、確実な施工や、関係各社との良好な関係構築にも役立つのではと思います。
(大林組 小石川隆太)

これまで物理学的な土木技術を主に学んできたため,土木における経済学については馴染みが薄かったが,コスト縮減が重要視される中で,今後重要になる分野だと感じた.土木工学の世界ではなかなか経済学というものに触れる機会が少ないため,本記事は大変興味深かったが,馴染みが薄い分これだけの内容では理解しきれなかった.機会があれば,もう少し詳細な内容を掲載していただきたい.
(大成建設 織田幸伸)

PFIでもLCC算出でも、あるいはPMやCMにおけるリスク管理においても、土木分野がだんだん金融分野に近づいている感じを持っていたので、大変興味深く読ませていただきました。最近はただでさえ対象が広い環境影響評価を金銭価値に直したりと、手間が(つまり評価のためのコストが)かかり「もう公共事業は出来ないのではないか?」などと極端な事まで考える始末。具体的「慎重さ」を是非また読みたいです。
(前田建設工業 岩坂照之)

この記事は、「社会資本の経済性について、経済学ではどのようにとらえているのかを、技術者に知らしめ、もって技術者が多角的に考えることによって閉塞した現状から前進することを期待する一助とする」というようなことを、編集者諸氏は意図して筆者に依頼したのではないかと考える。
そんなわけで、記事の目指すところは、私も大いに興味をそそられた。もっとも、正直なところ、私には記事の内容はよく理解できなかった。
しかし、理解できないなりに最後まで読ませてもらたら、最後に著者が「したがって、上に挙げた工業経済学の教科書の特徴から見れば、経済計算の知識/技能が土木技術者教育において最重要な分野の一つであることには多くの賛意を得られるのではないかと考えている」との記述に出会った。私も、そう思う。少なくとも、「○○バカ」ではいけないのだということは、この記事だけでなく、ここ数ヶ月の特集の多くから示唆されている。 私は、経済計算の知識/技能が土木教育で重要だという筆者の意見には大いに賛成である。そのような意味で、この記事の意味は大きいと感じた。
ただし、私個人として教育に最も大事なのは、かっての映画「黒部の太陽」の感激を再び与える努力だと思うのだけど。
(有限会社テラパックス・テクニカ 川九邦雄)

社会資本ライフサイクルマネジメントとリアルオプション
多機能か、複合か、または単機能か。これからの土木技術者は悩むことになりそうだと感じさせられた記事でした。いずれにせよリアルオプションというこの仕組みが構造物の長期にわたる転用性、柔軟性を後押ししてくれるのは素直に有り難いと思います。
柔軟性を持たせるための追加費用とLCCの正確な算出は、まさしくこれから土木技術者が解決しなければならない大事な仕事であり、日本の建設業界が国際的な価格競争力をつける意味でも不可欠と考えます。  ここからさらに発展して、どのような構造物がその計画(政策)にとってベストなのか、土木技術者が発言できるようになることがベストではないかと考えました。
(前田建設工業 岩坂照之志)

記事にて提案されている社会資本ライフサイクルマネジメントという考え方は、変化のスピードが加速し、より将来予測の難しくなった現代においては、非常に有効な考え方であろう。構造物の寿命は、本来その耐用年数から決まるべきだが、それ以前に陳腐化により更新を余儀なくされる例も多いように思う。そこで、その対応策として制度面の柔軟性を持たせることや、リアルオプション理論の活用となるが、「動き出したら止まらない」と批判されることの多い公共事業への理解を得るためにも、必要な考え方であると感じた。
(関西電力(株) 大江直樹)

今回の特集テーマである「社会基盤のメインテナンス」はライフサイクルコスト(LCC)と切り離せないということで、LCCという言葉は特集の個々の記事にもキーワードとして出てきた。ただ、実際に構造物の耐用年間以上のLCCを算出することはかなりの不確実さを伴っていると思う。一言で割引率といってもその時の社会情勢によって変動が大きく、この割引率によって最終的な比較結果も違ってくるということがある。ここではリアルオプション理論が紹介されていた。変化する社会情勢を取り込んだ柔軟性の価値を正しく評価する上で取り組んでいきたいものである。
(関西電力 西田 勉)

第2章 社会基盤メンテナンスを支える技術と技能
メンテナンスは今後より注目を浴びる分野であり、また必要とされるものであると感じた。致命的な欠陥が出る前に補修することは明確に必要なことであるし、補修が早いほうがコストがかからないというのも納得できる。非破壊検査の技術向上が今重要な課題の一つであるのがよく分かった。ただ非破壊検査は機具を用いる物なので、検査が困難な場所において問題が発生しそうな感がある。色々な観点からこの分野の発展が必要であろう。
(東京工業大学大学院 川島広志)

メンテナンスに関わる一技術者の視点から
鉄道構造物には100年を越す構造物も存在する中で変状は、経年40年以内と比較的新しい構造物に多く、施工不良に起因するものが多いとのことである。コンクリ−トの高耐久性については官民をあげて取組んでいる中で、施工を担当する者にとっては反省させられる問題である。昭和初期までの構造物がいまだに健在なのは、過大だったというよりも良いコンクリ−トを造るという情熱が強かったからかもしれない。技術者として襟を正し今後の施工管理に取組みたい。
(西武建設梶@山本敏昭)

コンクリート構造物のメンテナンスにおける非破壊検査の役割
コンクリート構造物のメンテナンスにおいて非破壊検査は非常に重要で、興味深く読ませていただきました。私の関わっている現場でも、目視、打音検査のマニュアルを制定し、竣工時に実施していますが、本文にあるように主観に頼る検査方法であるので、他の工区などと必ずしも評価基準が一定していないと感じていました。メンテナンスの役割は今後ますます重要になるので、いろいろな非破壊検査の技術や実施事例などについて、今後詳しく報告していただくことを希望しています。
(日本鉄道建設公団 須澤浩之)

研究・教育の現場からの非破壊検査に関する現状報告、課題、将来への提言が、たいへんわかりやすくまとめられている。以前はコンクリート工学分野の小さな一セクションに過ぎなかった非破壊検査が、現在では「維持管理工学」と位置づけられるまで各界に認識されてきた。今後、維持管理の重要性がますます高まる中、研究者の方々のご活躍に大いに期待をしたい。
(財団法人 港湾空港建設技術サービスセンター 前田泰芳)

コンクリート構造のライフスパンシミュレーション
供用開始から供用停止までの構造物の劣化による性能低下進行の予測は重要であり、また、現時点で十分な精度で予測することが困難であることは理解できる。今回の研究例では対策の違いによる性能低下経時変化の結果のみが示されていたが、結果よりも各対策工の効果の評価モデルについて説明してもらいたかった。
(大成建設株式会社 沢藤尚文)

社会基盤メンテナンス工学
土木構造物の劣化状況をある程度把握できたとしても、特に費用面からタイムリーな対策が取れないことが多い。また、その対策も実績のある従来工法を採用しがちで、新技術・新工法は導入されにくい。しかしながら、記事中で指摘のとおりメンテナンス費用を不用意に削ることは後にさらなる費用の増大を招く恐れがあり、できれば避けたいところである。今後は、メンテナンスのアカウンタビリティを果たしていくためにも、経験論だけでない合理的な理論に裏打ちされた「メンテナンス工学」の確立が急務と考える。
(日本道路公団 福冨 章)

構造物の中には,古くなることで味わいの出るものがあり,それを保持することは必ずしもコスト面だけの視点ではなく情緒的な面も考える必要がある.また,ある構造物を維持するために,周辺の環境を保持しなければならないというケースもある.記事の中で述べられているようにメインテナンス工学は多岐の分野にわたるものであり,将来的な取り組みとして,メインテナンスの定義の間口が広がっていくような方向での発展を是非期待したい.
(高松高専 長友克寛)

膨大な社会資本のメインテナンスに要するコストを抑制するために、生産性の高い技術の開発とともに、精度の高いメインテナンスを行い将来に対する不確実性がゼロになるようにすることは、非常に重要だろう。現在のところは、他の記事にもあったように完璧な補修工法が非常に少ないのも実状だろうし、個々の条件により対応を余儀なくされるため一筋縄ではいかないのも実状だろう。そこで、今のところ細切れにある知見を、1日も早くメインテナンス工学のループとして機能するように確立されることを期待している。
(関西電力(株) 大江直樹)

技術リポート 耐振動性に優れた高流動コンクリート
近年,その施工性の高さから,様々な分野で利用されている高流動コンクリート.その自己充填性を損なわず,施工時の振動に強い高流動コンクリートの開発は, 鉄道工事においては必要不可欠であろう.この記事を興味深く読ませて頂いた.
構造物を供用しながらの施工は,恐らく鉄道工事以外にも構造物の維持補修の分野で要求されると思われるので,今後の継続した技術開発を期待したい.
(横浜国立大学 島谷 学)

海外リポート バンコクにおける温室効果ガス排出削減への取組み
交通渋滞に関して、いくつかの代替案を提示し、それぞれの案の評価を行い、信号システム改善プロジェクトを実施し、成果を上げたという内容で、興味深く読ませて頂いた。工学的に信号の自動制御が効果があることが示された後も現場の警察官が手動制御に切り替えてしまったりすることも指摘されていた。おそらく同様のことが様々な分野で行われていることが考えられ、ここに記されているそれをどのように克服したかというのも貴重な情報でしょう。8か月間にわたって5回のワークショップを開催して事態を改善したということだが、日本に連れて来て信号制御がうまく機能しているのを見せる、というようなことは行われたのか。
また、共同実施活動(AIJ)を日本、タイ両国の自動車工業会という民間団体が主体となって実施したという点が特筆されている点にも注目したい。
交通流シミュレーション、温室効果ガス排出削減モデル、事後評価が大きな役割を果たしたという点も興味深い。このような提案、事業の実施は、国内でも可能ではないかとも思うとともに、このようなプロジェクトを実施してもらいたい地方もあるような気がするがいかがであろうか。
(宇都宮大学 都筑 良明)

本当のプロジェクトの完了は,成果物を引渡した時ではなく,十分に機能した時点で本当の完了であるという点が印象に残った.また,海外での公共事業実施おいて,その国の習慣や考え方の違いを理解することの重要性と難しさを再認識出来たが,導入した信号システムを警察が使おうとしてくれなかった理由について,具体例を提示していただけると良かった.
(大成建設 織田幸伸)

信号制御など,ソフトウェアの対策が,特にそれまで制御されていない状況からの渋滞緩和に大きく寄与することを示した好事例として興味深く読ませて頂いた.記事にもあるように,実際は機器を導入してからの現地実務との対話が最も重要なフェイズであり,作りっぱなし,納入しっぱなしになるのではなく,実際うまく機能するまで協力することが成功の鍵であると痛感した.
(京都大学 倉内文孝) )

AIJプロジェクトの一成功例として大変興味深いリポートであった。グローバルに考えお互いの知恵を出し合い成し遂げと成果は大きな物であると思う。小さな1歩がこれから更に大きな成果へとつながるものと考える。
(栗ア夏代子)

交差点での信号制御を改良することで,温室効果ガスを大きく削減することができ たという報告で,非常に社会的に意義深いプロジェクトだと感じました.その中で,一つ興味 を持ったのは,せっかく作った自動制御システムが始めのうちは地元警察からはなかなか使ってもら えなく,その原因の一つがシステムへの信頼が地元警察の人々に醸成されていなかったことでした.我々技術者が様々なシステム を作っても使う人に対して使い方の説明だけでなく,その仕組みを伝えること,そして,使う人々が何を求めて いるのか,どのように考えているのか,をしっかりと双方向のコミュニケーションの中でこちらも把握する必要があると思い ました.
(金沢大学 中山晶一朗)

1年ほど前にバンコクに行ったが、バンコク市内は確かに車の排気ガスによる汚染が酷く、マスクをしている人を多数見かけた(警察官を含む)。このように明らかに車による汚染の程度が著しいと評価されている場合には今回のような対策が有効だということが素人にも認識しやすい。日本の都市部の交通システムの見直し等のソフト面の対応でどれだけの効果が得られるか検討してみたらおもしろいのではないだろうか?温室効果ガスの削減においては、削減量の絶対量は少ないがコストパフォーマンスのよい対策となる可能性があるのでは?
(大成建設株式会社 沢藤尚文)

交差点周辺の交通環境の改善をシミュレーションやCGを駆使して取組むプロジェクトであった。単に道路を拡張したり、新設するといったハードな対応でなく、興味を持った。プロジェクトを成功させるにあたり、現地警察当局との技術ワークショップを重ねて信頼関係を構築したことは、地道ながら重要な事項と感じた。またIT化による交通管制により、交通改善と温室効果ガスの排出削減に効果が得られたということで、この分野の発展に期待したい。
(西武建設(株) 三村 卓)

学生のページ 海外に羽ばたく 総括編
このコーナーは海外で活躍している人々に意見を聞いていく物であった。今までは海外で働くということが自分にとって身近なことではなかったのだが、多くの日本人が海外で活躍していたり、また多くの海外の人が日本で活躍していたりしている事がわかり、自分にもそのようなことが可能だということが強く感じられた。
(東京工業大学大学院 川島広志)

難しい話が多い土木学会誌の中で学生のページはオアシスだったように思う。経験豊かな人の話しを聞くことは大変面白く、興味深い。12月号のエピソードを読むまではそれほど大変なことだとは気にもとめていなかったが、よくよく考えてみれば、自分と同じ立場の方が海外や英語で取材しているなんて凄い。このシリーズが終わってしまうのは残念だが、新たなシリーズ「Dr.を活かす」にも大変興味があるので、これからも学生の視点を大事にしつつ、学会誌のオアシス的な存在であってほしい。
(山梨大学 今尾友絵)

全11回の連載の「海外に羽ばたく」は、毎回楽しく読まさせていただきました。取材をされた編集委員のみなさん、どうもお疲れさまでした。今後の企画にも期待しております。
(西武建設(株) 三村 卓)

本と私 No.23
「読書を通じて自分を語る」。すばらしいですね。今の自分なら全然書けないと思いながら拝見しました。読書に関しこのような文章を書けるよう読書の幅を広げていきたいと思います。
(関西電力 西田 勉)

この本
せっかくしかるべき方が、いい本をわざわざ紹介してくれているのだから、本の表紙の写真くらい掲載してはいかがですか。出版社と著者とタイトルがわかっていれば、本は探せます。でも、表紙の装丁や、本のサイズ等がわかっていたほうがもっと探しやすいし、購買・購読意欲が増すと思います。
(熊谷組 伊藤政彦)

建設技術者の倫理に関して取り上げた書籍ということで、注目したい。土木学会の「仙台宣言」などとの時勢を踏まえて、再確認する必要があると感じた。各人それぞれの人生観や職業観をもっていることを踏まえ、身近な人と話し合う機会をもつことが重要と思う。立場の違いを尊重し、使命感をもった技術者として社会に貢献してゆくべきであろう。
(西武建設(株) 三村 卓)

話の広場 住民参加の人間工学
地方分権が進めば都市計画の策定とその実施等に関して、各自治体の自主性と責任が大きくなる。このような状況で大切な視点に触れられていると思う。私自身も市民としてまちづくりに参加していることもあり、興味深く拝見した。最初の牛の内臓の事例で、参加とは何かが描かれており、心理学的な10原則とコンセンサスづくり、参加型プロセスについても自分の体験と照らし合わせて読むことができた。 住民参加を数十人単位で行った場合、ある程度の意見の幅があることが予想され、何人かの住民と意見交換ができるという点で意義があると考えられる。ただし、ここで考慮すべきは、その背後に、参加していない数千人〜百万人の無言の住民がいることであり、どの程度の意見が集約できているか、どの程度の市民が自分が参加していると感じているかを把握し、多くの住民の意見を反映させる施策を考えながら計画の策定、実施を行うことであろう。
(宇都宮大学 都筑 良明)

公共事業の実施に当たり、情報公開や住民とのコンセンサスを重視する目的で、ワ−クショップをはじめとした住民参加型のプロセスが多く見受けられるようになった。ただし、ここに記述されているように、「見かけだけの住民参加」も一部に有ることは否定できない。これを無くし、各々が深く自我関与するために必要な―人間行動の一般原則―は、なるほどと感心し納得した次第である。住民参加型のプロセス以外でも役立つ記事であり、大いに参考とさせていただきたい。
((株)荒谷建設コンサルタント 大田俊一)

公共工事がこれだけ批判される背景には、心理学的に考えると必ずしも事業自体が悪いというわけではないことを知りました。何かを押し付けられると反抗したくなる、生活が大きく変化することに抵抗を感じるという現象はわかるような気がします。いきなり住民に結論(決定した事業内容)を言うのではなく、本稿に挙げられているような住民参加型で徐々に決めていくという形であれば、時間はかかるがきちんと合意は得られるのかもしれません。
(東京工業大学 山口亮太)

大変興味深く拝読させて頂いた.最近よく話題になる「住民参加」の具体的な運営方法を人間工学の側面からアプローチされており,興味のあるテーマでもあったのでスムーズに読むことができた.特に「10の人間行動の一般原則」は,住民参加に限らずどのような場面でも応用の利く原則であり,読後少々得した気分にさせて頂いた.
氏は「文博」とあるので,土木工学とは少々離れた視点をお持ちかもしれないが,説得力のある文章なので是非とも行政の方に読んで頂きたい.特に最後の「住民は何も知らない存在と考えてはならない」の1文には思わず頷いてしまった.
(横浜国立大学 島谷 学)

様々な公共事業が展開されている中,私は河川事業を中心とした業務に携わっております。住民参加無しでは語ることができない現状にあるため,「住民参加の人間工学」と題されたこの投稿に特に興味を抱き,熟読させていただきました。
確かに,街づくり一つとってみても,欧米と比べると住民参加に関する我が国の取り組みは緒に就いたばかりであります。更に住民の環境意識の高揚は,公共事業に対する住民参加を加速させています。
住民参加が今後更に拡大,展開されていくことが予測できる中,土木業界全体において,どのようにこれらに対応していくかを考えることが,公共事業を中心とする社会資本整備の推進に不可欠なことであると再認識させられました。
これまでにも「住民参加」に関する特集は組まれていましたが,海外における先進的な事例ばかりを採り上げた特集を組んでみられてはいかがでしょうか。
(株式会社水建設コンサルタント 中尾 毅)

最近,住民参加という視点が重要になってきていますが,記事では住民参加における人間の行動原理をまとめ,なぜ住民参加が必要なのか,どのように住民参加を進めればよいのか,が記載されています.公共事業への住民からの風当たりが強い今の時代には非常に示唆に富むもので,実用的にも有用な知見がまとめられていると思いました.
(金沢大学 中山晶一朗)

住民参加に関係する行動原理が10示されていたが、具体的に分かりやすく説明されており、また、思い当たる点も多く非常に参考になった。これらの原理は住民参加以外の日常生活(職場、家庭)にも適用できると思う。やはり人間関係は心理的(こころの)要因が重要ということなのだろう。
(大成建設株式会社 沢藤尚文)

重要なことは,人の合意を取り付けたいのであれば,人の行動・考え方について深く理解した上で対処すべきということではないだろうか.このことは,筆者が例示する恋愛がそうであるように,至極当然のことのように思える.しかし同時に,人間同士のやりとりをコントロールすることが容易ではないことも,日常生活から痛感する.これらの点から判断すれば,合意形成に携わる人間は,人についてよく知っていることが何よりも肝要であろう.また,そうした人材でなければ,どれだけ策を弄しても,望ましい結果が得られないのではないだろうか.
(広島大学 山田忠史)

まさに時宜を得た内容で大変参考になった。とくに、住民参加に関係する「人間行動の一般原則」として紹介された10原理は、なるほどと納得させられた。その中で、「押付の原理」と「保守性の原理」は住民感情を考える上で、他の原理は審議会や説明会を開くときのコツとして心得ておくべき内容であろう。
私は、公共事業に伴う審議会や委員会に参加させてもらっている。先日の審議会においては、かなりの資料が用意されているものの、何を審議すべきか目的も分からず、審議のために必要な肝心のデータもなく、審議すべき原案も見当たらないといった状態であった。案の定、意見は侃侃諤諤、全委員から発言があり、各種の要望が出た。そのため、会議の運営はスムーズでなかったが、まさしく住民参加を実感したものであった。気を利かせたデータや原案に縛られない自由な発言内容にはすばらしいものがあった。私は、最近各方面で住民参加が唱えられながらも、まだその手法が成熟していないと感じている。しかしながら、この日は、住民の意見を聞く会議の進め方を考える上で非常に有意義な一日になった。紹介された10原理をさらに理解し、住民参加のあり方についてもっと研究してみたいと思っている。
(阿南高専 湯城豊勝)

行政的計画への住民参加について自我関与という人間行動の心理学的原則から考察されており、日常の様々なプランを決定していく上でも参考になる点が多いと思いながら興味深く読ませて頂いた。しかし、現実問題として、多くの住民は日々の生活に追われており、対象となる問題が個々の利害と直接かつ密接に結びつかない限りは、消極的な関わりに留まってしまう。提案者側がどのように対話の機会や情報を提供しても、すれ違いが起きてしまう。記事の中でも述べられていたように、計画が真の意味をもつためには、実施後の住民の参加・協力が不可欠である。このような、消極的関与の人間を積極的に関わらせられる心理学的アプローチについても、是非今後教えて頂きたい。
(高松高専 長友克寛)

近年、行政プランへの住民参加が意識されているようには感じるが、実際のところは、まだまだ行政側から示されたプランに対し、反対運動としての住民参加が多いように感じる。この原因として、記事にある「人間が行動する背景にある心理学的原則」を踏まえずに、誤ったアプローチにより進めているのも原因だろうが、対する行政側もこの心理学的原則により反発してしまい、お互いに不信感を募らせているようにも思う。そこで、まずは大きな事業計画を行う前に、小さくとも住民意識の高い公園整備などを通して、成功例を作り継続した活動が行える素地作りが必要のように思う。そして、その住民参加も計画の段階だけでなく、作ること、維持管理することにも参加できるのが理想ではないだろうか。
(関西電力(株) 大江直樹)

学会誌全般へのご意見、編集委員会への要望等
・事務局宛コメント:「会員の声」の欄の副題に書かれている、「学会誌ホームページに(1)寄せられたすべての「会員の声」が(2)掲載されています」というのは、(1)、(2)のどちらで区切るかで、読む側の受け取る意味が違ってしまいます。改善を望みます。
例えば、「こちらに掲載できない「会員の声」は学会誌ホームページに掲載しています(URL: http://www…….)」のようなのではいかがでしょうか。
(宇都宮大学 都筑 良明)

先日、土木学会継続教育(CPD)制度の手続きを行いました。しかし、私の周りにはCPD制度に登録している人はほとんどおらず、制度の存在すら知らない人が多数です。土木に従事する技術者であれば、CPD制度は意識すべき制度であるにもかかわらず、現状における認知度の低さは、問題視すべきではないでしょうか。CPD制度に対する理解度を向上させ、今以上に普及させる上でも、本学会誌で特集を行うことを強く望みます。
(日本データーサービス  東本靖史)

6ヶ月という短い間でしたが、ありがとうございました。いままではただ届くだけだった学会誌がいまは読む物に変わりました。これからはより多くの知識を身に付け、わからないと敬遠せずに興味深く読めるようになりたいと思います。
(東京工業大学大学院 川島広志)

毎号、ページ数・内容にボリュームが あり通読するのに非常に時間がかかります。時間・パワー共、もっと手軽に読めるものにして頂きたく、類似した趣旨の記事がないよう望みます。
((株)熊谷組  波田泰子)

「手軽で簡単、市民も満足」みたいな評価検討手法の特集希望(そんなのありゃみんなやってるか・・・)!例えば、プロジェクト規模(主に金額か?)と、それに対する「評価にかける人工数の適正値」などどなたか教えていただけないでしょうか?
(前田建設工業 岩坂照之)

半年間,本誌のモニターとして,とても良い経験をさせて頂きましたことに感謝しております。土木工学全般を通して,「ハードからソフトの時代へ」,「住民参加」など,我々土木屋が不得手とする分野,というよりも避けて通ってきた分野での新たな調査,研究が求められていることを痛感しました。しかし,それもハードとしての土木工学が構築された上での話であり,ソフトばかりに偏ることに多少の不安を覚えます。それゆえ,今後の貴誌において,それらがバランスされた内容となることを希望します。
(株式会社水建設コンサルタント 中尾 毅)

特集の内容によるのかもしれないが、号によって読みやすさにかなり差があるように感じる。読者に編集者の努力を理解してもらう意味も込めて、各号で具体的にどのような工夫、修正を行ったかも掲載してもらいたい。(編集後記からもある程度伺い知ることができるのかも知れないが)
(大成建設株式会社 沢藤尚文)

学会では,多くの委員会で様々な検討が行われているが,その内容は報告会あるいは報告集を通じてしかなされないことが多い.このような委員会で議論されている最新の技術の動向について,素人でも分かるような内容での解説を,土木学会誌の記事として取り組んでいただきたい.これまで,技術最前線とか技術レポートとして取り組んでこられてはいるが,その分野の専門家にしか分からない内容になっているような気がする.
(高松高専 長友克寛)

学生のページとしての「海外に羽ばたく」は、ひそかなお気に入りだったので、連載が終了したことを非常に残念に思っていたが、新たなシリーズとして、「外から見た土木」など、新しい土木分野を模索してみるという試みは、非常に楽しみだ。是非とも、新鮮な切り口で、土木の可能性を感じられる連載を期待している。
(関西電力(株) 大江直樹)

今回でモニター期間の6ヶ月を終了します。この間の感想として、「土木学会誌は気軽に読める雑誌を目指している。」と思いました。専門的な話題は一部の専門家には必要だが、新人の技術屋には難解なものも多い。それらは論文集にまかせて、学会誌としては幅広く土木というものを知って欲しい、また関連する業種を紹介することで土木の個性を紹介したいといったところでしょうか。最後に、土木にとらわれず関連分野の紹介も続けてくれるようお願いします。6ヶ月間ありがとうございました。
(関西電力 西田 勉)

編集委員会より読者の皆様へ
11月号に対して寄せられた「会員の声」に対する編集委員会からの回答です。


【ご意見・ご要望など】
私にとって、読んでいて不満を感じる記事はいくつかに分類できるようです。
(国土交通省 森橋 真勉)

【編集委員会からのお答え】
学会誌の特集記事については、企画の提案の段階で、対象とする読者層を明示し、その提案をもとに、編集委員会で議論しながら記事の内容を煮詰めております。毎号の特集記事の冒頭には「企画趣旨」を載せていますので、今後はその中で明確にしていきたいと思います。ただ、特集の中には、対象を「すべての会員」とするものも多く、結果として趣旨や対象があいまいだ、と言う印象を与えてしまったものもあったかも知れません。  特集以外の記事については、例えば会告のようなものは対象や趣旨は明確と思いますが、一般記事については、今後、記事の構成や表現については検討してみます。


【ご意見・ご要望など】
学会誌を編集される上でご苦労が多いと思いますが、巻頭に「会員増強にご協力下さい!!」と記されているので敢えて要望いたします。紙面や予算の都合でやむを得ないのでしょうが、読みやすい学会誌にするためのお願いです。
@ 1ペ−ジには1箇所必ず着色した図か写真を入れ、彩りを添えればより良くなると思います。特にこの11月号は少なかった気がします。また、支部のペ−ジや学会の動きなどは2色刷りをやめ、カラ−ペ−ジにして土木学会をアピ−ルしたら如何でしょうか。
A 土木紀行のペ−ジを増やし、北海道から沖縄まで各地方のトピックスを載せて戴けないでしょうか。いろいろな地方の話題を横並びさせることも面白いと思います。
((株)荒谷建設コンサルタント 大田俊一)

【編集委員会からのお答え】
カラーページの増加は、ご指摘のように予算面で非常に厳しい状況で、現在の予算枠では、例えば特集記事のページ数を減らす、など、別の対応と併せて実施するしか方法はありません。これについては、特集記事のページ数など、全体的な記事量のバランスの中で考えていきます。


【ご意見・ご要望など】
特集はいろいろな立場の方々からの意見が掲載されており話題提供となっていると思うが、企画趣旨だけでなく各意見を受けての総括的な記述を入れることは出来ないでしょうか?
(大成建設 沢藤尚文)

【編集委員会からのお答え】
特集について、企画趣旨のほかに総括的な記述を入れるということは、「企画趣旨」がいわゆる「まえがき」に相当するのに対して「あとがき」に相当する記事を入れる、というご提案と思います。確かにもっともな提案と思います。ただ、このまとめを誰がするのか、編集委員会が独自にまとめてしまって良いものか、どなたかその道の権威に依頼するか、難しいところです。今後の特集の企画の際に考慮致します。


【ご意見・ご要望など】
会員の声について、学会誌でのモニター回答の一部掲載は必要なのだろうか?
土木学会のHPにモニター回答が全て掲載されるが、ささいな事でも記事に関していろいろな人の貴重な意見を読む事は勉強になる。一部掲載は紙面上スペースの都合やHPを閲覧できない人の為なのかもしれないが、学会誌上で”詳細についてはhpアドレスを・・・”という記事をよく目にするし、学会誌に興味を抱く人の中でインターネットが利用できない環境の人は少ないと思える。
また、学会誌全般へのご意見、編集委員会への要望等での質問・意見についてHP上に多くの意見がよせられているが、編集委員からの何らかのコメント・回答を全てにつけて頂く事はできないのだろうか。毎月、学会誌を通読するのは非常に労力がいるが意見・要望をしても編集側から何もアクションがないのであれば、モニターする側も意欲を失うかもしれない。もっと会員の声のコーナーを気楽で自由に意見交換できる場にしてはどうだろうか。
((株)熊谷組 波田泰子)

【編集委員会からのお答え】
前段のご意見は、学会誌の電子化にも絡んだご提案です。これまでは、学会誌が現に雑誌として発行されている以上、その学会誌に対するご意見も、すべてではないにせよ、その本誌に掲載するのが当然、と言う意識もありました。そしてHPは、その紙面の不足分を補う、という、いわば学会誌が主で、HPは従という位置づけでした。ご指摘のことは、編集委員会の中で検討してみます。
後段のご指摘は、ある意味、耳が痛い内容です。委員会としても、寄せられたご意見を無視しているわけではありません。これまでも、記事の担当者からの回答を載せたこともありますし、直接回答しないご意見についても、委員会で議論し、あるいは参考としています。ただ、学会誌の記事は、早いものでは1年近く前から準備を始めています。そのため、寄せられたご意見を記事に反映するのも遅れてしまいます。この点、ご容赦を頂ければ幸いです。


【ご意見・ご要望など】
以前、学会誌のモニター回答までの期限が短すぎるという意見が載っていましたが、私はむしろ「翌月号にモニターの回答を見たい」と思う輩です。前々月の回答を読んでも、間延びした感じなので。例えば、毎月10日をモニターの締め切り(実質的に1週間の「熟読期間」がある!)としたら、編集と印刷を含めて翌月号に間に合いますか?日々の業務で読み込んでいる書類と書物の量に比べたら、学会誌を1週間で読んで感想を纏めるなんて朝飯前!と言ったら、他のモニターの方々に怒られますかね?
(千代田化工建設 弾塚雅則)

【編集委員会からのお答え】
学会誌の編集委員会は、毎月上旬に開催しております。モニターの方から寄せられたご意見もその委員会で議論されます。毎月10日をモニターの締めきりとすると、その月の委員会には間に合わないことになってしまいます。現在のご回答の期限は、この委員会の日程を考慮して設定されていますので、ご理解をお願いいたします。