土木学会誌
土木学会誌2月号モニター回答

今月の表紙・裏表紙
特集とかを通して日本の土木の歴史を振り返ってみるたびに、自己のポリシーを持ち、総合力のある土木技術者の存在感を強く感じる。確かに構造物を解析する技術、ものを作る技術は進歩したかもしれないが、本来国土計画の策定に最も正しく貢献できるはずの土木技術者の役割が、ポリティックスと商業主義により、有効に機能しなくなってきている現実は非常に残念に思う。
(西松建設香港支店 林 謙介)

前回を含めて、今回の関東大震災をテーマにした表紙は写真のトーンも雰囲気を伝え、レイアウトも臨場感が伝わりとても面白いと思います。
(金沢市建設部都市計画課 木谷弘司)

今月号の表紙である関東大震災後の惨状および新聞記事は目に留まりました。特に新聞記事の見出しなどは、当時の識者の白熱した東京復興策にかける意気込みが伝わって来るようです。東京の復興計画案などについて当時の状況を研究された書物は多々あるでしょうが、なかなか目にする機会がないので、その一端を垣間見たようで新鮮でした。
(国土交通省土木研究所 河藤千尋)

巻頭論説 起業家精神なき企業は存続できない
筆者が述べられているように、建設業では「安全」が第一義とされているため、新規技術の実用化まで時間がかかることがあり、一般にはベンチャービジネスのチャンスが少ないと感じていましたが、変化の激しい近年、技術者一人一人が「起業家」たる自覚を持ち、目先の新しさにとらわれずに、先を見越す目を養うことが重要であるものと思いました。
(五洋建設土木設計部 三好俊康)

土木技術者のベンチャービジネスというと独創的な技術を興すことばかり考えていたが、ニッチ市場での土木ベンチャーの可能性の指摘になるほどと思った。また、今は大企業となっている建設会社でも、かつてはベンチャー企業であり、創業者は起業家精神の持ち主であったという説明には共感を覚えた。ベンチャーでなくとも起業家精神の源となるチャレンジ精神や強い精神力、企画力、リーダーシップが今日のグローバルな競争の時代を企業が生き残るのに必要不可欠な資質であるという主旨も充分に納得できる。
(千代田化工建設(株) 田中史明)

土木という分野は技術革新の盛んな分野ではないと書かれているが、本当にそうなのであろうか。確かにIT関連などの分野などのように華やかではないが、一般の人に分かりにくいだけであって、若手技術者としては技術革新の盛んな分野であると願いたい。また、ベンチャー・ビジネスのチャンスが多い少ないという議論についてであるが、土木のように一見少なそうな分野にも、独創的な発想や技術を用いれば多くのチャンスがあってもおかしくないと思います。こういった分野でチャレンジすることこそ「ベンチャー」のような気がするのですが、どうでしょうか。
(大成建設 小池真史)

ポスト工業社会とは知的産業社会であるといわれるが,こうした産業構造転換の担い手としてベンチャー企業が大きな役割を担っている.欧米やアジア諸国を中心に,国の産業政策の重要課題としてベンチャーの育成に関する取り組みがなされ、とりわけIT産業を中心とした企業の隆盛は著しい.しかし,日本の建設産業を見た場合はどうであろう.本稿の指摘にもあるように我々の業界はこうした社会的流れから完全に取り残された感じさえある.革新的技術を土木分野に適用するためには,ベンチャーの持つような創造力が必要であることはいうまでもないが,例えば、設計施工の一元化や発注ロットの拡大など新たな技術やアイデアが採用され易い環境を整えることも重要と考える.今後はこうした方面での制度改革,規制緩和が進むことを願う.
(五洋建設 中山晋一)

組織に属していても起業家精神を持って業務を進めることが重要だと言われる村上氏の提言に賛同する。組織内の人間全てが起業家意識をもって行動することが会社の活性化にも繋がると考える。ただし、あくまで組織である以上、実際にベンチャー的活動を起こす場合は、企業内部におけるリスクの波及範囲を明確にしておく必要がある。
((株)オリエンタルコンサルタンツ 木村和夫)

時局を論ずる 公共事業見直し論
興味深く読みました。特に日本では地元企業を優遇する傾向があるのに対し、海外では全く逆であるであることをはじめって知った。日本と他国では、建設業の構造特性が異なるため違いがあるのも当然かと思う。しかし、WTOなどの関係で設計基準などは国際標準に準拠する方向にあるから、公共事業についても同じ方向性になると思う。技術者としては、どんな状況になろうと特色ある技術を継承し、開発することが国際標準に対応していく第一歩と考える。
(大成建設 伊藤一教)

公共事業の評価や改善策について論ぜられており、大変興味深く読ませていただきました。
昨今は費用対効果による評価や事業後の再評価など、公共事業に対し厳格な管理、運営が求められています。今現在進められている評価の根本なっているものが、貨幣価値という考え方です。これは事業がもたらす効果をお金という形で表すもので、例えば道路が整備されることによって物流が促進され何億円の経済価値を生み出す、といったようなものです。
この貨幣価値という考え方は数字の大小で表されるわけですから大変わかりやすい反面、どの効果をいかほどの金額に変換するかが非常に難しい問題となっています。事業効果の中にはお金に換算しやすい物としにくい物とがあります。物流量、人口、利用者などの要素は非常に金額に換算しやすく、それ故現在の手法では高く評価される傾向にあります。一方、自然環境やシビルミニマムといったものは逆に評価されにくくなっています。この構造によりいわゆる田舎と呼ばれる農山漁村地域の公共事業は非常に厳しい状況に立たされています。
税金の大半が都市部で生み出されていると言うことを考えれば、こう言った評価手法はある意味正しいのかもしれません。しかしこの様な一極集中を加速させる評価の構造には個人的に不安を覚えるのもまた事実です。
(水産工学研究所 宮地健司)

公共事業に対する世間の風当たりが強い。見直し論や縮小も議論されている。もっともなことである。私も建設業界の一員として、大きな動向として公共事業の見直しは避けられないと感じている。しかしながら、「グローバルな競争が生産性の向上を生み、世界全体の利益になった」から、公共事業においても「地域内で閉ざされていては、大きな生産性の向上は期待できない」として、「補助事業においては、地元業者への利益配分は厳に慎むべきである」というのは、いかがなものであろうか?行き過ぎたグローバリゼーションは貧富の2極分化を産み、必ずしも生産性の向上に繋がらないといわれており、その負の側面もクローズアップされてきている。また公共事業縮小の難しさの一つは、削減によって地方の雇用が減るという事実である。特に平地を離れた中山間地では農林業以外に仕事をさがすのは難しい。だから現在のままの公共事業の姿で良いというつもりはないが、これからの公共事業を議論するには、「地方分権」と「規制緩和」を合わせて考えてゆく必要があると思います。
((株)芙蓉調査設計事務所 須賀幸一)

欧米諸国と比較して、社会資本整備が遅れているのであるから、公共事業の仕組みも遅れていて当然といえば当然のように思える。公共工事の見直しにあたっては、欧米の例を参考にするのはいいが、様々な面において状況が異なるで、日本独自のシステムが築き上げられていくことを期待したい。
(大成建設 小池真史)

公共事業に対する批判に対し、「欧米諸国に比べて、日本の社会資本が見劣りしている。だからまだまだ公共事業が必要だ」という主張をよく見かけますが、このような主張は批判に正確に回答していないと思います。本論で述べているように、国民は「無駄な投資をしないこと」及び「良いものを安く」を求めているのでこの記事にあるような改革が行われない限り、必要な公共事業についても整備が困難になることは十分にありえると思います。
(国際協力事業団 神崎博之)

特集 土木のベンチャービジネス
土木業界におけるベンチャービジネスという観点はおもしろいと思ったが、なぜここで掲載されている企業が今回選ばれたのかについて編集された方々のお考えを最初にもっと書いていただいたほうがよかったのではないかと思う。とりわけ、ここで取り上げられた企業の簡単な紹介が編集部の側からもあってしかるべきではないかと強く感じた。というのも、その企業の方からだけの会社概要の説明では、過剰に謙遜されていたり逆に宣伝めいた表現となってしまうことも避けられなのではないかと思うからである。そう考えるなら、編集部の方がどのような会社としてとらえ、どのような例と判断した結果掲載を決めたかといういきさつを多少なりとも述べることは読者の理解を助けることとはなっても決して先入観を与えることにはならないと思う。
(東京工業大学 木本和志)

記事をよんでボーダーレスを感じました。従来の土木工学だけではない複数の分野の融合としてベンチャーが発生している。土木のベンチャービジネスというと、記事にもあるようにどうしても計画的なものが多い。プロジェクトの上流に位置する部分での事業である。今後、土木事業は劇的に増えることはなく、維持管理、既存の社会基盤の有効活用の時代になるとおもう。したがって、維持管理、既存の社会基盤の有効活用に関する事例も興味深いと思う。
(大成建設 伊藤一教)

「経緯と成果」「事業化と展望」「ベンチャー成立の要件と課題」「今後の取組み」等、起業家の生の声が聞けたような気がして、普段何気なく耳にするのとは異なり、ベンチャービジネスというものを身近に感じることができました。
ベンチャービジネスの存在は、裏を返せば、今までのその業界での至らなかった箇所、不足する部分の存在を意味する、と換言できると思います。そういった観点で、今一度、土木屋としての自分を振返ってみると、学術的、工学的なツールの更なる研究開発はもちろんですが、それらをどう活かすのか考えることも重要な課題ではないかと思うに至りました。
(電源開発株式会社茅ヶ崎研究センター 國崎剛俊)

巻頭論説でのベンチャー企業の活躍できる可能性のある分野として、ハード面(技術そのものを売り物にする)ではなく、運用技術やマネジメントを売る、ソフト面での例があげられていた(実際にビジネスとして存在しているかどうかは別としても)。特集として組まれているので、もう少し幅広い実例を知ることができるのかと期待して読み始めたが、実際には、ごく限られた事例が述べられているだけ多少期待はずれであった。企業家の方々の、信念そして堅実な努力はよく理解できたが、”土木のベンチャービジネス”というタイトルがなければ、特定分野での技術開発苦労話的な読み物という感じを受けた。
逆に、現段階での土木分野でのベンチャービジネスというのが、いかに限定された、困難なものなのかということ、また、パイオニアが少ないだけにポテンシャルも大きいかもしれないうことが、特集から感じとることができたようなところもある。
(西松建設香港支店 林 謙介)

日頃土木屋として土木の世界にいて、これからは新しい分野も模索する必要性は感じつつもこれといったものを見つけずにいるが、特集は興味深いものであった。これを機会に視野を広げていきたいと思う。
(栗ア 夏代子)

ベンチャービジネスが成功するには、優れたアイディアと、支えてくれる投資家の存在が必要と思われます。公的な援助があったという記事もありましたが、一般投資家への出資要請はどのような状況なのでしょうか。記事を書かれた各社が、どのような売り込みをして資金を調達したのか、そのあたりをもっと知りたいと思いました。
(本四公団 梁取直樹)

「21世紀は外断熱塗装で省エネ」および「老舗塗料メーカーによるベンチャー事業への取り組み」に関して、土木におけるベンチャー企業として断熱、斜熱塗装の開発の例が紹介されていました。今話題となっている環境問題に関するものでしたが、特に、シラスを用いて断熱材を作るといった着眼点や製品化の苦労は文面から伝わり、頭の下がる思いでした。ヒートアイランドの緩和へむけて、研究、開発の発展を願っております。
(武蔵工業大学 白旗弘実)

「計画系コンサルタントにおけるベンチャー事業の取り組み」および「ベンチャー企業から見た「インターネットGISシステム」」に関して、土木のベンチャービジネスとして、GIS関連の記事が載っていました。正直申し上げて私にはわかりにくい記事でした。その理由として、
(1) 読者である私の読解力、背景となる知識の欠如、
(2) GPS,GIS,ITS,PHS,インターネット、オープンソース、イントラネット、ワントゥーワン、などの頭字語やカタカナ語が当たり前のように使われていること、
(3) 図の説明が本文中で短く、何を表しているのかわかりにくいこと、
(4) 紙面が限られていた(?)こと、
などがあると思います。企業の成果がどのような場所で活かされているのか、あるいはどのくらい技術革新に貢献したのかもわかりにくいと感じました。(1)の理由を克服すべき努力は私がしなければならないと思いますが。
(武蔵工業大学 白旗弘実)

会社のPR誌の記事と見間違う記事で、土木学会会員の何人が読むのだろうかと思いがら目を通した。モニターなどしていなかったら読まない。
(愛媛大学教育学部 高橋治郎)

その昔駆け出しの頃、発明屋とも言える上司に恵まれて、色々なことを「考えたり、実験してみる」楽しみを教わりましたが、結局何一つものにならずに終わりそうです。今号に紹介されたベンチャーにITと言うのは直感的に想起されるところですが、塗装・塗料とは意外でした。そして、塗装とは以前から防水、防蝕、防虫(水路の水虫対策)等で馴染みが深いものでしたが、防熱とは意表をつかれた思いでした。(だからベンチャーなのかもしれませんが)この辺りから考えていきますと、今後更に意外性のある業態・企業が会員の皆様の情報で、発掘できるのではないかと期待が持てそうに思われます。
((株)エイトコンサルタント 石井憲郎)

ベンチャー企業が新しい技術や知識を武器に果敢にチャレンジしている様子がわかり面白かった.ただ分野がGISと断熱塗料に限られていたのが残念であった.もう少し幅広い分野の記事があれば,より知見が広がったと思う.
(東京大学  竹上浩史)

今後の土木業界においても、ITやハイテク技術を基礎としたベンチャービジネス、特に企業家としての姿勢の重要性は分かるが、記事全体としては各社のセールス紹介的な要素が強く、ベンチャービジネスと土木業界全体の関係や着目点、または今後企業家となろうとする場合の課題等に対する内容に欠けているような気がし、少々物足りないように思われました。
(金沢市建設部都市計画課 木谷弘司)

土木こそ起業家精神が必要という意見に賛成である。安定という意識が土木の命取りになるのではないかと感じる。対象があいまいなだけ企業家精神を保つのは難しいだろうが、結局は人々のため自然のためにより良い技術、案を開発すべきである。
(九州大学 石川いずみ)

巷で話題のIT革命については土木にも応用できる余地が多数あり、建設CALSでも推進されている処。民間部門の厳しい採算ベースの上でこうした新しい技術応用の機運が上がっていることは喜ばしいことと思う。土木に対する世間の目は決して好意的とはいえない現在でこうした取組は、世間に土木も頑張っている印象をもたらすでしょう。今後も是非、頑張って頂きたい。
(日本道路公団 吉村 保)

昨今の景気低迷の中,ベンチャービジネスは脚光を浴びている.本記事は土木業界における様々な試みのうち,その一部を垣間見ることができ非常に興味深いものがあった.現実問題として,これまでは初期投資が莫大なハードウェア的ベンチャーは少なく,ソフトウェア的なベンチャーが先に育つ傾向にあると思われる.しかし見方を変えれば,土木業界が抱える範疇が広範であることを示すとともに,他分野の技術を応用する場が非常に多いことも示している.これまでハードウェアをメインに育った土木業界が,多様化するニーズに対してどのように対応し,どのようなベンチャーが生まれ育っていくのか非常に興味がある.
(電源開発 中山義紀)

タイトルには惹かれたのですが,内容がちょっと企業よりで,企業のサクセスストーリーもしくは企業の詳しいパンフレットを読んでいるような気がしました。今,土木にはどんなベンチャービジネスが生まれる可能性もしくは必要性があるのかなど,もっとグローバルな視点にたった記事であったらと思いました。また,同じ断熱塗装の記事が2件ならんでいたのは意図があってのことだったのでしょうか。
(金沢大学 五十嵐心一)

面白くなかったわけではありませんが、例としてあげられていた4例についていえばあまりベンチャービジネスっぽくなく、ベンチャーにとって必須であります荒唐無稽な夢の要素が少なすぎると思います。この記事を読んだ後の 逆説的感想は 土木はやはり常識のなかから抜け切れないのかなー というものでした。生意気いってすいません。
(千代田化工建設(株)海外プロジェクト本部 清水啓之)

これでひと儲けしてやろうという甘い夢なのではなく、社会システムや環境の改善に自らの技術と知識で貢献したいという、高潔な使命感を感じ取ることができよう。
ちょっとおかしい記述である。ひと儲けのどこが悪いのか?ビジネスで最優先されるのは、儲けである。しかし、それでも、起業家の誰でも当然将来の展望をもつ。ここでいう「高潔な」使命感なのかもしれない。しかし、いきなり「高潔なる」使命感に沿うような形で起業化するか?普通そうするか? 
ここがきわめて重要な点である。まず儲けて生活しなければならない。それから自分の将来構想の実現に向けて、自らの企業活動を微修正するということが重要である。いきなり、最初から個人の夢は実現しない。自分の行動を見つめながら、徐々に少しずつ、改善するというスタンスが重要なのであって、最初から夢を実現しようとしても、性悪な現実は、夢の実現を妨げることは明白である。中にはうまくいくケースもあるかもしれないが、このような幸運なケースは少ないだろう。
「高潔な」使命感。ここに借金地獄におちる大きな落とし穴があるので、この企画の考案者は、よく考えて書いてほしい。
(豊橋技術科学大学 平松登志樹)

断熱塗料系メーカー2社の2本の記事については非常に対照的な内容、記載方法であると感じました。「21世紀は外断熱塗装で省エネ」の記事は、ベンチャービジネスという特集の趣旨に従い、失敗と成功、市場開拓の苦労、外部の協力等について限られた紙面でうまくまとめている反面、図表、写真等がないので、商品などのイメージがわきにくい内容となっていました。一方、「老舗塗料メーカーによるベンチャー事業への取り組み」は図表、写真を多用して遮熱塗料というあまり馴染みのない事業内容をわかりやすく説明している。しかし、内容が機能や商品の有効性の説明に偏っており、前者の例と比べるとベンチャー事業ならではの苦労話等が伝わって来ない。2つの記事とも両者を足して2で割ったような内容で記述して欲しかった。
(国土交通省土木研究所 河藤千尋)

計画系コンサルタントにおけるベンチャー事業の取り組み
この土木業界が活性化していくためのひとつの方策が、情報・通信工学をはじめとした周辺学際領域へにじみだす形での新規ビジネスの創出と考えられる。その観点からも、この記事は非常に興味深い内容であった。一般論として語られることではあるが、欧米と比較してわが国ではベンチャービジネスへの投資意向は低調であり、起業家が資金を調達することは困難である。ここで紹介いただいた事例は、企業内ベンチャーとも言えるものであり、わが国の事情に適したベンチャービジネスの形態と思われる。世界的潮流とも言える規制緩和の流れの中では、公共サービスも例外ではなく、今後、この移動体通信システムを利用した新規ビジネスの展開(例えば、交通情報提供ビジネス、イベントマネジメントビジネス等)へと繋がることを期待したい。 
(京都大学 宇野伸宏)

ベンチャー企業から見た「インターネットGISシステム」
歌代氏の「安易な受託システム開発構造」という言葉は、計画系コンサルタントに勤務する自分にとって非常に耳が痛い指摘であった。これに対置するものとして歌代氏はオープンソースを利用したシステム開発をあげておられるが、システムのユーザーとして想定しておられるのが主として民間企業であるように感じられる(例えば「システム検収後に顧客企業担当者でもシステムのブラッシュアップが可能となり」といった表現)。定期的な人事異動がある行政がユーザーとなる場合にでも、オープンソースを利用したシステム開発のメリットを享受できるのかどうかについて、氏のご意見が知りたいところである。
(都市交通計画研究所 田名部淳)

インターネットにより、容易に地図情報を手に入れられるが、ユーザーが思っている以上にサイト構築のコストがかかるものだと思う。おまけに無料という固定概念が植え付けられているのが現状。インターネットは他社との差別化を図る強力な武器である一方、「ユーザーの高い要求に耐えなければならない」という恐ろしい一面を持ち合わせているため、IT化により「勝ち組み」を宣言できるのは難しいのではないだろうか。私のいる気象業界では、当たり前の様にインターネット上で無料天気予報が流れているが、サーバー構築や運営にかかるコストは計り知れない。
(日本気象株式会社 大橋鉄弥)

21世紀は外断熱塗装で省エネ
昨年,東京の夏の暑さに閉口され方はさぞかし多いだろう.出張等で東京の暑さは経験していたが,転勤により都心に勤務することを余儀なくされた私は,改めてその凄さを実感した.こうした現象は,ヒートアイランド現象と呼ばれ,省エネ・地球環境保護の面から大きな問題となっており,本特集では,建物の断熱効果を高める方法としてシラスバルーンや中空セラミックバルーンを用いた塗料の有効性を紹介している.こうした新しい技術は,柔軟な発想とアイデア,ならびに,考えを新しい技術として発展させるための継続的な研究開発努力のたまものである.逼迫しつつある都市環境を保全するためにも,既成の概念や単なる実績にとらわれるだけでなく,こうした新たな取り組みを評価し,その成果を大きく生かすべきではないか.
(五洋建設 中山晋一)

IT関連の業界をはじめ,様々な分野において,ベンチャー企業の存在がもてはやされる中,土木の分野においても数多くのベンチャー企業が隆盛を競っているということにまず新鮮な驚きを覚えた.中でも,本記事で紹介されているベンチャー「ライブ」には,事業内容において非常に興味をそそられた.ベンチャー企業の進出する先を,ニッチ市場と呼び,将来性を危惧する声も聞かれる.しかしながら,本事業の取り組みは,今後土木の分野で益々重要性が高まると予想される,資源の有効利用という観点からも,それを払拭するだけの力を感じる.更なる研究と事業の普及を心から望む次第である.
(東京大学 小島昌太郎)

シリーズD20世紀ニッポン土木のオリジナリティ考 世界最長スパンを可能にした橋梁技術
                
明石海峡大橋の建設にあたり開発、導入された新技術が、当該橋梁のおかれる自然条件の厳しさと対応させて述べられており興味ぶかく読ませていただいた。個々の技術について詳しく述べられているわけではないが、それらの意図するところあるいは目的は明確に述べられていた。また、多くの新技術が開発されたということはとりもなおさず、非常に多くの課題をクリアする必要があったということでありその点もよく伝わってくる。さらに、こちらの方が主旨になのかもしれないが諸外国で建設された吊橋との比較が適宜おりまぜられている点は理解を助けるのに非常に役立ったし、専門的過ぎない比較的平易な言葉を用いるような配慮もなされていたのではないかと感じた。わたしのような実務経験のないものにとってはこのような記事は非常に読みやすくおもしろかった。
(東京工業大学 木本和志)

本四架橋によって実現した橋梁技術のすばらしさを改めて認識しました。
私が経験したPC橋梁と比較して、スパンは8倍、水深2倍、潮流速2倍、さらに厳しい環境の中での架橋工事に圧倒されます。この技術を何とかPCの分野にも活用できないだろうかと頭をめぐらせています。海中基礎建設・ケーブル防錆については、すぐにでも適用できそうです。上部工については自重の面から長大橋へのコンクリートの出番はなさそうですが、耐風安定性の面で重さ、高剛性というコンクリート桁の特徴を生かせないだろうか。上部工重量に占める吊橋主ケーブルの重量は相当なものと推察する。この鋼ケーブルをコンクリートの組み合わせによる吊橋はナンセンスであるが、ケーブルをCFRPに置き換えれば現状の下部工で、耐風安定性にすぐれた同規模の橋梁が実現するのでは。
明石海峡大橋では、長さ4Kmの連続ワイヤーが使われたとのこと。CFRPであれば、架橋地点での連続ケーブル製作が可能ではないかと想像する。ケーブルの軽量化と連続化技術が、支間の長大化に画期的に貢献するのではないか。
本記事で現在の長大橋建設技術を知りえたが、今後のさらなる長大化に向け、どのような問題点があり、新材料の開発が必要なのかという解説も欲しかったと思う。
(鹿島建設 大村惠治)

橋梁の設計・建設に関しては全くの門外漢である私にとっても,明石海峡大橋を建設するために用いられた架橋技術のすばらしさを再認識できる興味深い記事であった.特に,桁の設計風速や海中基礎の最大潮流速の点から見ても,世界的にも群を抜いた優秀な技術であることがよく理解できた.今後は,この優れた技術を国家レベルでの知的資産として継承していくことができるかが課題であろう.特に,技術報告書や各種の解析結果に表れない様な,施工段階での工夫や知恵を,後世に伝えていくことが重要であると思われる. 
(京都大学 宇野伸宏)

20数年前、TVで見た「タコマナロウズ橋」が風により落橋したシーンは当時の私に衝撃的でありました。しかし今日では中央示間長で2倍程度の橋が施工されています。明石海峡大橋の設計・施工における考え方、工夫をわかりやすく述べられており、グラフや写真などと併せて、橋梁技術が著しく進歩しているものであると感じました。
また、技術リポートにもあるように韓国では漢江には十数の橋梁が架けられているが、韓国における設計・施工の考え方の変遷なども興味あるところです。
(五洋建設土木設計部 三好俊康)

明石海峡大橋の建設が如何に困難な難事業であったのかを改めて知ることが出来た。またそうした中で実に様々の新しい技術が研究・開発されたのかを知り感動した。海面下60mでの不撹乱試料の採取、吊橋の耐風設計、基礎の耐震設計、コンクリートの開発、高強度ケーブルの開発、海底掘削とは独立した設置ケーソン工法、洗掘防止工の開発とどのひとつをみても大変な技術開発であり、ただただ感銘を受けた。このような素晴らしい日本の技術が世界で生かされることが強く望まれる。
(千代田化工建設(株) 田中史明)

約20年の歳月をかけて完成した本四連絡橋は、設計手法、施工技術、新しい材料など各分野において新しく開発された技術の集積の上で可能になった橋であり、日本の土木技術レベルの高さを示す構造物の一つであろう。今後もこうした大プロジェクトが続々と建設されることだと思いますが、これからの課題としては、このような社会資本が長い間有効に活用されるように他の社会基盤整備を実施していくことであろう。
(熊谷組 蓮池康志)

明石海峡大橋をはじめとする本四連絡橋の建設を取り上げた,壮大なスケールの建設プロジェクトに関する記事であった.なかでも,桁の設計風速と中央支間の関係や海中基礎位置における最大超流速の関係など,長大吊橋建設の困難性から明石海峡大橋は世界の吊り橋の中で抜きん出ていることがわかり,本四公団の技術力の高さを改めて確認した.今後も,こうした日本の誇る最新土木技術について広く紹介していただきたい.
(五洋建設 中山晋一)

素直な感想として、大変読み易く判り易い読み物であると評価できます。しかし、その反面では、技術的・工学的な説得力に欠けて定量的な説明評価に乏しくなっていることも否定できません。一例を挙げれば、水中不分離性コンクリートとは、どんな混和剤をどれだけを用いて、その性状がどのようなものになり、それが普通コンクリートに比較してどこがどう改善されているのか等のほか、それによるデメリットはどう評価されるのでしょうか。いろいろと技術者としての興味をかき立てるところが明らかにされていないことが残念です。また、常識的に見てケーブルの高強度ワイヤーの開発は、最も直接的な効果として寄与できると思われますが、さらに今後どこまで進めることができると予見されるのかとなどの興味も含めて、教示願いたいことが沢山残されているように思われます。しかし、それを両立させることが大変難しいことであることもよく理解できますので、ここで報告された項目のいくつかに対しては、別途詳細な報文を今後期待したいと思いました。
((株)エイトコンサルタント 石井憲郎)

本州と四国をつなぐ3つのルートのこの連絡橋を中学校の修学旅行で渡り、土木に興味を持った自分としてはとても興味深い記事だった。世界最長の橋梁を建設するにあたり様々な工夫や努力が垣間見えた。
(九州大学 石川いずみ)

私が土木を意識し始めたきっかけを与えてくれたのが,本四連絡橋架設という大規模プロジェクトであった.月日を重ねて様相を変えていく架橋工事の姿は今でも記憶に残っている.しかし実際には目に見えない部分で多くの難題に遭遇し,地道な努力と技術の進歩によりそうした難題を一つ一つ克服したことを忘れてはならない.
本記事では,小さな事業においても土木技術の進歩があるのは当然のことであるが,やはり大規模プロジェクトだと「技術開発のデパート」として,様々な財産を多くのエンジニアに残してくれることを感じた.昨今の公共事業では規模の縮小や見直し等が叫ばれているが,これにつられて技術継承までが衰退しないことを期待したいものである.
(電源開発 中山義紀)

非常にわかりやすく解説されていると感じました。大学で新入学生に対して,土木技術に興味を喚起するための導入教育の教材に使えるのではと思いながら読みました。
(金沢大学 五十嵐心一)

技術リポート 連続繊維によるコンクリートの補強技術(その1)
海外で20年近く建設に携わっているが、価格競争一辺倒で、安く、早く作れれば、質は規定されたものをぎりぎりクリアーすれば良いという基本姿勢は全く変わっていない。とにかく、”安くなくては!”ということが絶対的な条件で、新素材の導入はなかなか難しい土地柄である。日本国内の雑誌等で、知識を得て、間違い無く優れているということが認識できても、いざ適用となると、コストという点で壁にぶち当たってしまう。
当該記事の内容、そして実用性の高さも、よく理解できたが、建設コストの高さを、構造物のライフサイクル的な観点から、どのように補うことができるのかという点も述べられていると、技術の将来性を考える上で非常に参考になると思う。
(西松建設香港支店 林 謙介)

普段ぼんやりとイメージをいだいているだけだったFRPについて、とてもわかりやすく解説してあると思う。次回も楽しみにしている。
(栗ア夏代子)

車の軽量化を図るためにスポーツ車のボディに採用されたプラスチック部材が、確かFRPであったと記憶している。そのような材料が、今日の土木構造物の骨格を形成するに至ったことに驚くばかりである。従来の部材よりも強度・耐久性に優れ、かつ軽量であることから、LCCの低減も図れるということであるが、プラスチックであることを考えると、作成過程および建設後における環境へ与える影響の程度を知りたい。
((株)オリエンタルコンサルタンツ 木村和夫)

新しい素材をどれだけ有効に使用していくかというのが 土木技術進歩のための一つの大きな要件であることは間違えのないところであり、FRPの主題選定はそういう意味で時宜にかなったものであると思われます。
しかしながら、こうした新素材を採用するとなると実際いつもいくつかの問題にあたります。そのひとつに  コストがあり、また ひとつに設計手法のAuthorization(適当な日本語が見つかりません)の問題があります。
勿論こうした問題への簡単な解決策などすぐには見つかるはずもありませんが、前者については 学会誌の技術の紹介においても 出来るだけコスト面での比較・評価を開示していただければ、読者にとってもより具現的にイメージできるのではないかと思います。また後者については、設計者・承認者の技術者としての資格があいまいな現在の制度に問題の本質があると思われます。資格制度の問題は なにも本件に限ったことではありませんが、学会も含め広く議論を起こしていくべきと考えます。
(千代田化工建設(株)海外プロジェクト本部  清水啓之)

部分固化方式を用いた新しい軟弱地盤対策工法
部分固化方式を用いた軟弱地盤対策工法の実績について情報を得たのははじめてであり、大変興味深いものであった。さらに本工法では高圧噴射式攪拌と機械式攪拌を複合した二軸の攪拌機を採用しているというのも面白い。全体固化工法や機械式攪拌のみの施工に比べ設計・施工上特に苦労した点等あれば是非うかがいたい。
(栗ア夏代子)

横浜みなとみらい212地区は、街づくりにおいて基盤整備を目的とした各種のすばらしい活気的な地盤改良を行っていることを知りました。日本には軟弱地盤が多いなか、JAMPS工法のような部分固化工法でも低コストで液状化対策も行うことができる工法が開発されているということは頼もしい限りです。また、工期も短縮できるとなれば、今後、普及展開されることが大いに期待されると思います。以前は、軟弱地盤は住んではいけない場所だと思っていましたが、その土壌を否定して住まないなんていう考えは、もう古い発想なのだと感じました。
(熊谷組土木部 道村未佳)

高圧噴射回転方式の地盤改良法が開発されて30年近くになると思いますが、これをベースにしたと思われますJAMPS軟弱地盤対策工法の紹介を、感慨深く読ませてもらいました。高圧噴射と機械攪拌の併用によって、効率の向上が図られたうえ、施工精度も非常に向上しているようです。またこのことは、改良体の構築状況を掘り出して「目視調査」したときの写真からも、明らかなようです。このように、信頼性が高いことが明らかにされましたので、このうえは一層のコスト低減が期待されます。
((株)エイトコンサルタント 石井憲郎)

新しい残留沈下および液状化対策工法について、その概要、メリットがわかりやすく説明されている。液状化対策として一般的である深層混合処理工法では確かに確実性、実績があり、比較検討の末に採用されることが通例であるが、施工費は大きい。本稿では、横浜みなとみらい地区の施工例を挙げており、その効果として従来工法に比べ工事費の縮減、工期が大きく縮減されたことを結びとしている。今後、道路のみならず他の工事に対しても適用されるようになると考えられるが、そのために必要となるのはやはり実績となるであろう。
(日本港湾コンサルタント 山本俊介)
土木紀行 隅田川に架けられた帝都復興の夢
現在も堂々と隅田川を横架している橋梁群は今もなお隅田川を彩り、東京の一風景として親しまれている数少ない橋梁と思います。
今回この記事を読ませていただき初めて関東大震災後の帝都復興事業の数少ない完成された事業であったことを知るとともに、当時の方々が非常に苦心され構造的に優れた上、先進的なデザインを採用されたことに感銘を受けました。
現在、インフラ整備については、必要性はもちろんのこと事業費抑制が至上命題であるが、後世に残るインフラを整備するということを考えると前記項目に併せてデザイン検討も非常に重要な要素ではないでしょうか?
我々、土木技術者は多かれ少なかれ後世に残るインフラを整備してゆく使命があるなかで、隅田川橋梁群のように愛される構造物を残す気持ちを持つべきと思いました。
(鈴木雄吾)

今から70年も前に帝都復興事業として建設された隅田川の橋は、現代と比べても構造的、デザイン的にも見劣りのしない橋であることが再認識できた。その当時の日本では前例のない画期的な橋をつくるには、既成概念にとらわれない技術者個人の熱意や信念がなかったら完成には至らなかったのではないか。技術者の立場の違いはあるとは思いますが、こうした歴史に残る土木構造物の建設に参画できることは技術者の夢ではないでしょうか。
(熊谷組 蓮池康志)

地方に在住しているが、東京へ出張した折りに水上バスに乗り、隅田川に架かる橋梁を見たことがある。この記事を読んでひさびさに伊藤孝先生の「東京の橋」を取り出してみた。この中に橋をみる視点として「地域環境デザイン」、「土木史(文化財)」、「水辺の街づくり」を上げておられる。東京に限らず全国にも歴史のある橋などの土木構造物がまだ残っているが、土木技術者自体がこれらの価値を認識すると共に、土木文化財としての意義を世に広くアピールする必要があると感じた。これからメンテナンスの時代に入るといわれているが、そうしないと多くのすばらしい遺産が無くなってしまう可能性があるでしょう。
((株)芙蓉調査設計事務所 須賀幸一)

隅田川に架かる橋梁群は私も何度か水上バスから見たことがあり、夜はライトアップもされており舟からの景色はいい雰囲気を醸し出ている。はずかしながらこれらの橋梁群が帝都復興事業の中で特にデザインを重視されて造られたということは知らなかった。表紙にある関東大震災と帝都復興計画の写真など近代土木技術のすばらしさは後世に伝えていくべきと思われる。
((株)建設技術研究所 田村浩敏)

隅田川にかかる橋ほど絵になるものはない.水上バスで往来する「現代の舟人」も,迫り来る橋の美しさに目を見張り,通過する瞬間は思わず息を呑む.しかし,この橋梁群が震災後の復興計画として,帝都東京の面目をかけてなされたプロジェクトの産物であることは,一般にはあまり知られていない.それらが大田・田中両氏をはじめとする関係者の熱い思いの結晶であることを知ったとき,その姿の美しさに,さらに重みや深みが加味されて感じられるだろう.
後世まで残る強さと,人々を魅了してやまない美しさを兼ね備えた,まさに「夢の掛け橋」をこれまで以上に愛する気持ちを湧き立たせてくれる文章であった.
(東京大学 小島昌太郎)

紹介されている六つの橋梁が、建設されてから70年程たった現在、それぞれに圧倒的な存在感をもって東京の町に溶け込んでいることを改めて知らされ、先人の志と実行力に感服せざるを得ません。ヨーロッパなどでも歴史の荒波に揉まれた数々の土木建造物が都市風景にどかっと座っている様を見るにつけ、現代に生きる我々土木技術者も、自らが生み出した結果を後世の人々がどのように評価してくれるのかということを想像しながら、わくわくとした気持ちで仕事に励みたいと思います。
(新日鐵 杉本雅一)

土木紀行の記事は毎回楽しみにしている。土木構造物も建造されて50年以上もたてば、地域社会にとけ込んだ立派な文化遺産(しかも現役の)である。土木に携わるものとして、自分の手がけたプロジェクトに対して、後世どのような評価が下されるか気になるとことであるが、先人の仕事を振り返ることによって、現代に活かせるものと思う。
(国際協力事業団 梅永 哲)

隅田川の橋梁群の現在に至る背景がわかり、専門的過ぎず面白かった。また、挿入してある写真も美しく、過去と現在の写真が掲載されているので今と昔の比較ができ良かった。
(九州大学 森永陽子)

隅田川に架けられた橋梁はいずれも特徴があり、独特の構造美を創出しており、都市景観の重要な要素として注目していたが、それを形成するにあたっての当時の担当者の意気や苦労が分かり、面白く読めた。
この記事を読んで仕事柄感じたこととして、補助事業を中心とした土木事業においては、補助対象限度という無形の縛りの中で画一的な構造の土木構造物が造られてしまう現状を振り返えさせられました。近年は少しは個性的なデザインに対する理解等が形成されつつあるとはいいながら、地方都市での事業展開において個人レベルでの思い込みや理想がなかなか反映されないことも事実だと、比較してしまいました。都市景観形成のための総合的なデザイン計画の重要性を考えさせられる記事でした。
(金沢市建設部都市計画課 木谷弘司)

日本の土木史、いや歴史に残る素晴らしい事業である架橋建設の花形として知られる隅田川架橋群であるが、その生い立ちや当時の技術者の構想を垣間見ることが出来、非常に有意義であった。こうした紀行文は、若い技術者に夢を与えるものであり、私にとっても多忙で忘れがちな当初の志を思い出させて貰った。感謝。
(日本道路公団 吉村 保)

司馬史観に影響されている中年世代としては、明治・大正に生きた日本人の並々ならぬ意思と信念に 今さらながら圧倒されております。何もこれは 土木の分野に限ったことではありませんが ほんの100年前の日本人が出来たことが何故今の日本人にできないのか? 我々が失ったものは何なのかと 書生じみた憂国感をもって読んでおりました。
大学の土木の教程においても 是非とも 土木史を加えるべき と考えますが。(少なくとも私の母校ではありませんでした。)
(千代田化工建設(株)海外プロジェクト本部 清水啓之)

海外リポート 韓の国の鋼橋
連名ですが、ほとんど吉村氏が書かれていると思われます。これはこれで興味深いレポートですが、このプロジェクトを通して韓国の技術者の方がどのように感じられたのかを知りたいと思いました。たとえば超音波自動探傷試験ですが、98%もの合格率だから試験しなくてもよかったのだと考えているのか、日本の品質に負けないように、今後も韓国でやっていきたいと考えているのか、そういう記述があればさらに興味深いレポートになったと思います。
(本四公団 梁取直樹)

個人的なことで大変恐縮ですが、私は北朝鮮生まれなものですから、この国には特別な思い入れもありますし、また友人の何人かとは交流を続けております。そのために、最近のソウルやチェジュ済州島への旅でも、外国と言う感じが殆どありませんでした。その際にも感じたことですが、超過密のソウル市内でも、色々な社会資本整備が施工中でしたが日本のように周囲への心遣いが少ないように思われて、かなり自由奔放に実施されているように感じました。本稿にもありますが、「ケンチャナ!」という感じであったのかなと思った次第です。そして、まだまだ社会資本整備が続行中と見え、今年で3度目のIMF寒波(韓国ではIMF支援による経済立て直しの冷え込みをこの様に表現しているようです)にも動じないで、個人の生活エネルギーは本稿にもありますように衰えを感じさせませんでした。
((株)エイトコンサルタント 石井憲郎)

この記事を読んでいたら韓国の留学生が,「永宗大橋の3次元立体構造は,韓国の伝統的な建築形式をモチーフとしたものだ」と教えてくれた.空港から市内に向かう際最初に渡る橋にふさわしく,韓国の玄関としてランドマーク的な要素を取り入れた非常に美しい橋であると思う.設計レベルの高い自定式ケーブルの定着など様々な高度な技術が使用されているそうだ.高度な技術と伝統的な感性との融合によって生まれたこの橋は,橋梁景観の設計思想に一石を投じるものであると思う.
(東京大学 竹上浩史)

ケンチャナの精神でがんがんと工事を進めてゆく様が紹介され、興味深く読ませて頂いた。「驚くほどの架設の速さ」で進捗する一因に、工事の節目節目でのセレモニーが、日本程は頻繁に無いこともあるのではないかと推察しました。私の経験したある吊橋のプロジェクトの場合、一仕事が終わり次のステップに進む前に、工事関係者および関わりのある方々を対象にさまざまな行事が企画実行され、そのスケジュールに合わせて工事スピードを調整することも行われたりした記憶があります。いずれにせよ、土木工事の進め方にはその国の風土やしきたりが反映されるわけで、我々が海外で仕事をする際もこのことを肝に命じて対応することが、大変であり楽しくもあるのだと思います。
(新日鐵 杉本雅一)

韓国・朝鮮の由来、日本と勧告の建設現場での風習の違い等豆知識的なところが面白かった。
(九州大学 森永陽子)

韓国の橋梁技術に関する知識はないが,数年前に落橋事故が発生して日本のマスコミでも話題になったのを記憶している.その直後に韓国を訪れた際,地下鉄等の橋梁が安全確認のため至る所で不通になっており,「韓国の橋梁技術はいったいどんなものか」といった素朴な疑問をもったものである.また,韓国は日本ほどの地震国ではないため,耐震設計技術の違いについても興味をもったものである.
本記事は韓国の工事の契約形態や土木文化,さらには海外における品質管理を知る上で非常に興味深いものだった.しかし欲を言えば,歴史的観点も含めて韓国と日本の設計体系の違い等に話題を踏み込んでいただけると,さらに興味深い内容だったと考えている.(単に私が勉強不足なだけだとも思っていますが.)
(電源開発 中山義紀)

事故・災害 2000年メコン河洪水氾濫調査報告・速報
日本の洪水では、降雨をどのように把握し、どのように予測するか、ということが洪水被害を軽減する大きなポイントとなるが、このメコン河をはじめ、大陸の大河川では降雨のあった地点で水位が上がり始めてから下流にいたるまでかなりの時間を要する。そのため、降雨という情報よりも、水位や流量の情報が下流にとって必要となる。これは逆に、上流の川の状況をみてからでも下流がどのように変化していくのか推測し、避難する時間があるともいえる。それでもこれほどの犠牲者が出てしまうというのは、土地、家屋、家畜等に対する考え方が違っており、簡単にそこを捨てて避難できないという考え方からであろうか。それともこれから洪水がくるという情報が著しく不足しているためであろうか。また、このような流域に対して、メコン河委員会は放水路等のハード対策以外に何を考えているのであろうか。そう思わずにはいられなくなった。
(建設技術研究所 米山 賢)

学会誌を読む目的の一つがこうした事故災害の速報や報告である。本記事は、2月号の中では最もじっくり読んだ。子供が洪水の犠牲になるのを防ぐため、「子供の睡眠時に親子の間で手に縄を縛っておくよう勧告」が出されたとのくだりは、親が子を殺す我が国の実状と重ね合わせ、考えさせられるものがあった。速報に次いで、本報告が読めるのを期待して待っている。土木学会関係で派遣された調査団の調査結果は学会誌に掲載していただきたい。
(愛媛大学教育学部 高橋治郎)

以前,メコン河における洪水氾濫解析のお手伝いをした経験から,非常に興味深く読ませていただいた.写真も多く取り入れてあり,災害の状況がよりイメージしやすい構成になっていたように思われる.
ただ,残念であったのは,氾濫原の住民の生活についての記述が少なかったことである.自分の記憶するところでは,本文中にも「氾濫原の住民は洪水を自然と受け止め,洪水を利用した生活をしている」とあるように,洪水があって初めて利用できる浮稲という農法もあったように思う.極端な話ではあるが,洪水が起こらなければ困るのである.
政府関係者と地元住民との意識の差にも言及している以上,これらのことについても本文中で紹介して欲しかった.
(東京大学 小島昌太郎)

ODA(政府開発援助)においては、メコン河(特にカンボジア)の洪水防御の取り組みを進めていこうとしている状況であり、学会から派遣された調査団による報告・速報はタイムリーなものであり、学会誌を手にしてまず真っ先に読んだ。
メコン河は日本の河川とは全くスケールの異なるものであり、防災対策においても日本でのアプローチそのままでは、対処できないのではないかと思う。これまでの日本での知見に加えて、現地の事情にあった対策が求められており、そのためには何が起こったかという事実を的確に把握することが第一である。その点で、学会から派遣された調査団の報告には興味深いものがある。
明治時代に英国、オランダ等の外国人によって日本の治水事業が行われ、その成果は現在に至っている。カンボジアにおいて日本人の手によってなされれば、まさに「歴史に残る仕事」となるのではないか。
(国際協力事業団 梅永 哲)

学生のページ 海外に羽ばたく
毎回 楽しくそして興味をもって読ませて貰っているコーナーである。今回は青年海外協力隊への参加経験者ということで企業からの海外派遣を経験された方々の記事とは異なる趣であったと思う。プロジェクトとして確立されていない場合も多く戸惑うが、それだけ自由度が高い活動ができるという点などは企業からの派遣では中々経験できないのではないかと思った。また日本人の視点に加えてフィリピン人の視点というのも身に付けることができた点が自分にプラスであるという筆者の感想は正直な率直な感想であろうことを自分の海外での勤務経験からも強く思った。
(千代田化工建設(株) 田中史明)

協力隊に参加して異文化を経験することは貴重だと思いますので、ぜひ多くの方に参加していただきたいと思いますが、本人の強い意志と会社の理解がないとすでに職を持っている人が隊員として参加するのは難しいかなと感じました。一方、就職以前に協力隊に参加するとなると現在のところ帰国後の就職活動がなかなか容易でないと聞いています。
(国際協力事業団 神崎博之)

昨今「ボランティア」という言葉が頻繁に使われ,その関心度は非常に高くなっている.しかし一方で概念だけが先行し,実際どういうものなのか,ということを知る機会は非常に少ない.今回の記事を読んで,自分の中であいまいなイメージであったボランティアというものが,非常にクリアになったような気がした.生活も習慣も日本とは違う国で人々のために働くというのは非常に大変なことであり,ボランティアという言葉の重さを痛感した.
(東京大学 竹上浩史)

この本 持続可能な日本
社会人になり工学的な本以外を読む機会がめっきり減ってしまったが、「この本」のコーナーは「面白い本」との出会いの場として活用させて頂いている。
特に今回紹介の「持続可能な日本 土木哲学への道」は、単なる精神論や土木屋の自己弁護ではなく、社会的に土木の本質が問われているその原因を論理的に追求しており、単に読み物としても大変面白く読むことができた。
社会的に「開発=悪」といった風潮もあり、ともすると同業者の中にもそのような風潮が広まりつつあるように思える昨今では有るが、そのやり方に「悪」の部分があったことがよく理解できる。一方、批判があるということは改善の余地があるということであり、その改善の部分に土木屋としての活路を見出したいと思うものである。
(電源開発株式会社茅ヶ崎研究センター 國崎剛俊)

学会誌全般へのご意見、編集委員会への要望等
維持管理、既存の社会基盤の有効活用に関するベンチャーを紹介していただけませか
(大成建設 伊藤一教)

文章のみで情報を一から十まで網羅することは難しく、「技術リポート」や「日本の・・・オリジナリティ考」などグラフや写真が豊富なものは内容を理解する上で非常に助かります。今後もわかりやすさと斬新さを併せ持つ内容を期待しております。
(五洋建設土木設計部 三好俊康)

特集のボリュームのバラツキが多いように感じます。もちろん、各特集の事情はあるかと思いますが、例えば今回の「土木のベンチャービジネス」というタイトルからは、いろいろな人がいろいろなビジネスを興していて、どのような見方・考え方を持っているのだろうか、と興味をもってみると、“いろいろな”というには少々物足りない気がしました。もしそのくらいしかないのであれば、担当された方の感想(極端な例ですが、「土木にはこれしかベンチャービジネスが育っていない!」など)があってもよいように思います。
(建設技術研究所 米山 賢)

土木学会誌を読むのが苦痛です。「学会誌とは何ぞや」を編集委員各位にお聞きしたい。また、この土木学会誌が会員にきちんと読まれていると考えておられるのかもお聞きしたい。とは言っても、カラーの図や写真がきれいで、記事の内容も大学の授業に使える記事があります。新聞業界では、「教育に新聞を(NIE)」という運動をしています。「教育に土木学会誌を」という具合に、授業で使えそうな記事・論文の別刷・抜刷の利用方法はないものでしょうか。
(愛媛大学教育学部 高橋治郎)

読み易さと技術的・学問的追求との整合
最近の学会誌は、読み易くわかり易くなっていて、活字離れの進む昨今としては時宜を得た対応と考えられます反面、技術的・学問的追求が少し甘くなっているように感じられます。この救済策の一案として、月に1〜2編くらいは限定された範囲のものを、もう少し深く追求する記事を企画できないものでしょうか。
((株)エイトコンサルタント 石井憲郎)

特にいらない記事はないが、宣伝や会告が多いと感じた。
(九州大学 石川いずみ)

モニターの解答用紙は表のフォームを送って頂けると字数調整しなくて良くなるので幸いです。
(日本道路公団 吉村 保)

国立研究機関や大学等の独立行政法人化について,特集を組んでいただけることに期待する.
(電源開発 中山義紀)

前回のモニターでも書かせていただきました通り、久しぶりに学会誌を読み大変おもしろく楽しませていただきました。今回も勿論面白かったのですが、ちょっと量が少なくありませんか?(まじめに前回のものと比較しておりませんので、違っていたら勘弁を。)
(千代田化工建設(株)海外プロジェクト本部  清水啓之)

大多数の会員にとって土木学会誌は、土木学会との接点であり各種情報提供・収集の場であると思います。その大多数の会員が日頃から学会、学会誌に対する要望、質問を受け付ける場を学会誌上に提供できないでしょうか。
例えば今月号で生じた疑問とは、年次講演会実施要領に関して講演申込時に英文概要等の記載が必須ですが、これは何に利用されており、これまで登録されてきた膨大な情報の検索をどのように行うのか、そもそもこれは必要なのかなど(同様なことを職場の者も感じていました)。また、住所変更の連絡用のFAX様式が学会誌に添付されていますが、インターネット利用で変更を受け付けることは出来ないのでしょうか。他学会では既にそのようなシステムが運用されています。 
 会員は学会誌の有効利用、学会に対する要望など、各人が意見を持っていると思います。またある会員には既知の事でも、ある会員にとっては知らない事であったりと様々です。学会誌の性質上、インターネットなどには情報伝達の速報性では劣りますが、会員に対するサービスの意味も込めて先に述べたことに学会誌のページを使うことは無駄では無いと考えます。
(国土交通省土木研究所 河藤千尋)

編集委員会より読者の皆様へ
1月号に対して寄せられた「会員の声」に対する編集委員会からの回答です。


【ご意見】
海外の雑誌(例えば、Tunnels & Tunnelling とか、New Civil EngineerInternational とか)は、あまり分厚くなく、カラーの絵と写真とで構成され非常に読みやすい感じがします。文章が読みやすいのは、やはり、専門の記者がいて、担当者にインタビューをした結果を記事にしているからではないかと思います。
逆に日本の雑誌は、日経コンストラクション以外は、ほぼ例外無く、投稿記事によって構成されるという形式がとられ、読破するのに時間がかかり、非常に疲れます。
土木学会誌は、いろいろなテーマを決めた特集記事とか、幅広い観点からの編集アプローチがとられているようで、私自身は、多少は時間をかけても一所懸命読むことが多いのですが、海外の雑誌や日経コンストラクションのような形を少しでもとりいれて一番の目玉の記事を読みやすくするようなやり方が、考えられたことはあったのでしょうか?
(西松建設 林 謙介)

1月号の特集は、「仙台宣言」、「21世紀未来都市の祖型」と比較的抽象的あるいは概念的な記事が多く取っ付き難い印象があった。
(千代田化工建設 田中史明)

【編集委員会からのお答え】
編集委員会では、土木学会員にとって重要な情報を多角的に提供することを心懸けて記事企画の選定を行っています。また、読者にとって読みやすい図の多い記事となるように、紙面上で図が占める割合を定めています。さらに、毎号とも企画や内容、体裁などについて編集委員会内で評価会議も実施しています。
今後もより読みやすい学会誌を目指していきますので、率直なご意見をいただきたいと考えております。



【ご意見】
同様に土木とは異なる分野で活躍されている齋藤宏保氏が特別討論会「社会資本と土木技術に関する2000年仙台宣言(案)−土木技術者の決意−」における討論で「辛口のコメント」を提起されています。齋藤氏は既に何回か土木関係の討論会に出ておられるので、もうおなじみの感がありますが、巨大な土木学会(業界)を相手に個人で辛口のコメントをし続けるのはかなり負担のあることではないでしょうか。ですから同じ方に何回も発言いただくよりは、もっと様々な分野の方に発言していただいた方が良いと思います。
(本四公団 梁取直樹)

様々な内容をこのボリュームに納めるのは難しいと思いますが、例えば、「土木」が外部からどのように見られているのかを、土木工学の専門家以外の方に依頼して意見や印象などコラムやエッセイなどの形で定期的に連載されたら良いのではと思います。
(五洋建設 三好俊康)

【編集委員会からのお答え】
いつも執筆者にバラエティを持たせるよう心懸けているのですが、信頼して執筆をお願いできる方々が限られているので、やむを得ず同じ方に何回もご登場いただいているのが現状です。しかし、9月号の特集「くらしと土木」では多くの土木工学専門以外の方々に執筆をお願いしていますので、ご期待下さい。



【ご意見】
今回から、学会誌のモニターをやらせていただくこととなりました.これまでは、時間をかけて読むことのなかった学会誌ですが、モニターとなるに際して、かなりの時間を割いて目を通しました.ほとんど知識もなく、知らないことだらけですが自分のためにもなることであり、できるだけ集中して読みたいと思っています.よろしくお願いします.
会員の声に掲載されるのはモニターからの回答のみなのでしょうか.本来,このような会員の声というものは,記事に対しコメントしたいと考えた人達によってなされるものであるように思います.できるだけ,そのような会員からの声を優先すべきではないのでしょうか.
(東京大学 小島昌太郎)

モニターの解答用紙は表のフォームを送って頂けると字数調整しなくて良くなるので幸いです。
(日本道路公団 吉村 保)

モニターの会社名と個人名を記載している限り、本当の意見は来ないと思う。(日本の土木業界は、そいうったことで指名をやめたり、関係が悪くなったりするので)匿名希望者には、職種と、年齢だけで良いのではないか?もちろん、土木学会が守秘義務を守れることが前提なので、守れないのなら、意味はないが。
(清水建設 寺川真貴)

【編集委員会からのお答え】
「会員の声」は土木学会の会員の方ならば誰でも投稿可能ですから、モニターでない方の投稿を尊重する方針です。また、モニター解答用紙の書式は準備する方向で調整いたします。
匿名希望に関しては、お名前だけでも結構ですので、今後も積極的にご意見をいただきたいと思います。

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