土木学会誌1月号モニター回答
シリーズ 20世紀ニッポン土木のオリジナリティ考
 わが国の地下連続壁工法の発展の背景

 連続地中壁工法におけるわが国の技術レベルは、周知のとおりと思います。ただし土留め壁に求められる性能は、最大の施工実績を記録したバブル時期のもの(高くても良い)と昨今のもの(安くて良い)では大きく変ってきており、21世紀に求められる連壁もその方向性は変らないと思われます。今後、合理的な合成連壁や新素材を用いた連壁の開発を早急に行わないと、コンクリート系連壁の施工量は減少するものと思います。
(鹿島建設 小室 悟)

 専門用語が多く、興味が持てなかった。
(九州大学 森永陽子)

 地下連壁構造の知識が乏しい私にも,日本の連壁技術のすばらしさが何となく伝わった.しかし強いて言えば,もう少し分かりやすく,具体的に説明があると良かったと思う.紙面の都合もあると思うが,専門用語の解説などをくわえて,初心者にとっても理解できるような記事にすれば,より多くの人々に日本の技術のすばらしさを伝えることができると思う.
(東京大学 竹上浩史)

 わが国の地下連続壁工法の発展の背景 その揺籃から現在、未来までの技術地下連続壁工法の発展と技術革新といった広範な内容をまとめられて、非常に興味深く読みました。不勉強にも地下連続壁工法が日本で技術的に進歩して、海外へ輸出されていることを初めて知りました。山留不要の円形連続壁の事例も多くなっていると思いますが、施工の省力化および本体化技術が今後の技術開発の焦点となりうると感じました。
(五洋建設 土木設計部 三好俊康)

 工法の背景等わかりやすい内容であった。限られた紙数の関係であるのかもしれないが、「今後の課題として施工技術が先行して、技術的な理論付けが立ち遅れている面もみられる」という記述があるが、この意味がよくわからない。施工をするには裏づけをもって行っていると考えるからである。実施工の実績からフィードバックして理論を発展させていくことになるということなのだろうか。
(電源開発株式会社 栗ア夏代子)

 この記事が対象とする読者層は,既に連壁技術になじみの深い技術者でしょうか。もし,学生会員も含めて全学会員を対象としているのであれば,もっと平易な内容で,連壁工法を解説するような記事の方がよいのではと思います。どこがどうオリジナルなのか,明瞭に理解することができませんでした。
(金沢大学 五十嵐心一)

 この20世紀ニッポン土木のオリジナリティ考は毎回楽しみにしている企画の一つである。今回の地下連続壁工法もその歴史と現状、問題点がわかりやすくまとめられており興味深く読むことができた。ただ、日本で技術革新がなされて本家を凌ぎ世界に大きく影響を与えたとするところが限られた紙面上の都合で今ひとつ伝わってこないのが残念です。
(国土交通省土木研究所 河藤千尋)

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