土木学会誌1月号モニター回答
環境先進都市

 学生フォーラムで環境問題について話し合った自分として、実感するのは市町村、県、国が率先して、自動車使用の規制をするなどしないと誰もが自分だけならいいと思ってしまうということであった。そこで、日本も早急にモデル都市などを増やしていかないといけないと思った。
(九州大学 石川いずみ)

 20世紀までの人類文明は、自然の脅威を克服する過程で発達してきた。しかし、自然に対する過剰な防衛が、人間の生態系からの遊離を招き、自然からの報復を受けることとなった。自然と共生していくこと、すなわち環境共生型のシステムへの移換が今、必用となっている。本論では、生態系を保全し、自然と共生する21世紀都市を創るための施策として、風土に則ったランドスケープの形成、微気候の管理、緑で都市を囲むことなどを挙げ、特に微気候管理の例として、シュツットガルト市における『風の道』の整備を紹介している。近年、わが国においても風力発電など『風』の利用が盛んになってきているが、大気汚染解消のため、周囲の森と都心との気温差によって生じる風を利用するといったドイツ人の発想の豊かさに驚かされる。自然との共生を目指方法として環境へのインパクトを少なくすることは不可欠であるが、こうした自然の力を利用し、自浄能力を引き出す工夫も重要であると考える。
(五洋建設 中山晋一)

 ゴミの分別化の話が目にとまり、興味深く拝見させていただきました。私の住んでいる町でも昨年度よりゴミの分別化が実施されるようになり、以前は燃えるゴミ燃えないゴミのみの区別だったのが、さらに有害ゴミや資源ゴミなどに細分され未だに混乱しています。
 都市の環境問題に取り組むことは当然大切なことです。しかしそれは一方で住民に不便な生活を強いることを意味しています。一重にこれらの都市の取り組みの成功は住民の方一人一人の努力の賜物といえるでしょう。ゴミ分別に苦労している我が身を省みてふと考えさせられました。
(水産工学研究所 宮地健司)

 土木学会誌にこのような環境分野の記事が掲載されているとは驚きです。技術論文だけでなく、このような事例紹介コーナーがあることで、幅広く学会誌が受け入れられていくのではないでしょうか。非常にまとまっていて、分かりやすかったです。
(日本気象株式会社 大橋鉄弥)

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