土木学会誌10月号モニター回答
港湾における液状化対策技術の現況と動向(2)

 液状化対策工法の現状がわかりやすくまとめられており,大変勉強になりました。様々な工法がありますが,今後は環境負荷の低減を実現したものが正当に評価され,永く採用される工法になると思いました。
(鹿島建設 藤澤 理)

 前号と併せて読みました。液状化対策の考え方から液状化対策工法の最近の動向まで、整理(体系化?)されていて、大変わかりやすかったです。
 特に印象深かったのは、北海道東方沖地震後の写真で、対策済みの場所と無対策の場所の比較は、アカウンタビリィにおいても大変有用であると思います。
(水資源開発公団 大島伸介)

 大規模地震が起きると液状化現象が屡々みられ、特に港湾施設には甚大な被害が及んでいる。液状化対策の一つとしてサンドコンパクション工法が最も普及しているが、今回紹介された液状化対策工法には、騒音や振動の低減を図る工法や建設廃材を利用し環境とコスト削減に配慮した工法、以前からの工法を応用する方法など、多様な対策技術の研究・開発がなされており、液状化対策技術の現状と動向がよく解りました。
(愛媛大学工学部 二神 治)

 港湾における液状化対策技術の現状と動向等について前回同様分かり易く書かれており、大変参考になった。
 コスト縮減やレベル2地震対応のための合理的な設計法の必要性が高まる中、「設計法に内在している安全しろの見直し」や「許容変位を考慮に入れた耐震設計法」等に関する指摘を読み、私自身、液状化対策工法の開発に携わる者として研究開発の必要性を再認識することができた。
(住友建設(株) 高橋直樹)

 地盤改良工法として、サンドコンパクションパイル工法については以前から聞いていたが、その改良工法については知りませんでした。詳しい説明もあり、非常に参考になりました。また、薬液注入工法の意外な動向など、他の工法についての利点・欠点が詳しく書かれていたので理解し易かったです。
(北大修士2年 山口隆一)

 9月号に引続き,液状化対策工法に関して,その効果と技術の動向についてまとめられた.
 工法に関する動向に関しては,低振動,低騒音型が注目され,既設構造物を対称に比較的高価な薬液注入工法も使われ始めていることが示されていた.また,設計技術の動向として,少ない紙面の中で,解りやすい事例を用いて説明がなされていた.液状化対策に限らず,施設の機能を十分考慮して設計を行うことが今後基本となり,その考えは性能設計につながる.
 さまざまな要求を含む課題に取り組むには,ハ−ド(工法),ソフト(設計)両面から総合的な判断を下さねばならないことを改めて実感した.また,それが私が籍をおく総合建設業の役割であることは言うまでもない.このような心構えを持つことを怠らぬよう努力したい.
(大成建設技術研究所 石井裕泰)

 鳥取西地震が発生し、鳥取県西部において大きな被害を受けた。漁協施設構造物の座屈及び法面崩壊等の被害の中で、上記記事とラップして印象的なニュースの映像が港湾埋め立て個所の液状化の映像であった。この場所は、最近博覧会が開催された個所(境港市)で、比較的最近埋め立てられた個所でないかと思う。つまり、最新の技術で施工された個所であると思われる。こういった、埋め立て個所でもかなりの広い範囲で液状化現象が発生している。幸いこの個所は、構造物は少なく特に大きな被害の報告はなされていない。私は港湾関係の専門家ではないが、想定された地震力に対して大きなものが生じたのか、それとも他の原因があるのか十分な現地調査を行い今回の現象を解明しておくことにより今後の技術の発展つなげていく必要があるものと考える。
(中電技術コンサルタント(株) 佐々並敏明)

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