土木学会誌9月号モニター回答
環境の時代とグランドデザイン

 宅地開発などに伴い、土砂災害危険個所が近年増加傾向にあるという事実は驚きだった。今後、循環型社会へと移行していくのは明白であるが、そのための持続可能な開発を行うにはどのようにすべきか考えさせられる記事だった。
(大学院学生 糸山 豊)

 たしかに、日本は今まで経済を優先させた国土利用を優先して社会資本整備の充実に努めてきた。ただ、人口が住みやすい所へ集中するのは当然の原理であり、これを受けて河川の改修等の計画がなされるのも自然な流れと思う。最近では、生態系の影響を含めて環境に配慮した整備が求められている。これは今まで実施されてきた社会資本整備がある程度の域に達したことにより今後は色々な影響を配慮した整備を求める声・主張(正論である)が強くなっているのではないかと私は考えている。ただ、実際にそこへ居住する人が生態系に影響を与えるから開発は一切望まないと思っている人がどの程度いるのか疑問である。同様に、生態系に少しでも影響を与えるから開発計画は反対ですといった考え方はどの程度の人が思っているか疑問である。なお、自然環境への配慮を無視するというつもりはなく、強弱をつける必要はあるとは考えている。
(中電技術コンサルタント(株)  佐々並敏明)
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