土木学会誌5月号モニター回答

技術レポート プレキャストフォームケーソンの開発

技術上の開発項目を中心に述べられているが、コスト縮減も目的のひとつとした開発であるので、積算上の考えについての記述もお願い出来れば幸いであった。 この例では、建設コストの縮減効果が全体的には僅かであったと述べられているが、詳細が不明であり今後の煮詰めるべき点を検討できる資料として頂きたかった。
(鹿島建設梶@中込國喜)

 以前ならば、埋設型枠、突起付きH形鋼や、粘性を保持した流動化しやすいコンクリートを、ケーソンを作るために使用することはなかったであろう。使用することを試みても、示方書にないやり方であるので、検査に簡単には合格しなかったであろう。  社会の要請があったからこそ、技術的な裏付けがあったからこそ、技術リポートで紹介されたようなコストダウンに主眼をおいた意欲的な構造物がつくられた。産・官・学の連携によってこのような意欲的な構造物がどんどん作られるようになったら、土木の将来は明るいと感じた。
(鳥取大学 里田晴穂)

毎回、技術レポートには感心させられる。写真、図表、CGが豊富で内容の十分な理解を助ける。著者の努力も計り知れないが、編集担当者の緻密な準備とその行動力に頭が下がる。教育に携わるものとして、教育の在り方を考えさせられる内容です。あえて一点付け加えさせてもらうなら、既存技術との対比説明(特にCG)を加えたうえで、数編の新技術を1冊にまとめたら、これはすなわち世界に通用する技術書となるのではないか、そんなことを期待させます。
(呉高専 市坪 誠)
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