土木学会誌4月号モニター回答

なぜ「危ない」という状況が訪れるのか?

 私自身、コンクリートの恐ろしさは、コンクリートの劣化状況を正確に把握することの困難さにあると考えます。すなわち、素人目にはコンクリート構造物が健全な状態なのか危険な状態なのかがなかなか判断できず、それこそ落ちてみないとわからないという感じを強く受けます。本記事中にも、既設構造物における対策としては、打音検査で剥落前の予知と適切な処理を行うのが主体のようですが、この方法ではとても全てのコンクリート構造物を網羅仕切れるとは思えません。検査方法や補修技術のさらなる開発もさることながら、コンクリート材料そのものに劣化状況が容易に判断できる機能を持たせるような技術開発は進んでないのでしょうか?
(新日本製鐵(株) 佐野 陽一)

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