土木学会誌2月号モニター回答

学生の就職意識調査 これが私の就職活動

 本文中にもありましたが、企業側の個性がないと言わざるを得ない回答内容だと感じます。また、こんなありふれた回答をする人達が、若者に個性を等と主張しますが、個性のない無気力な若者を育てたのはあんたらの世代やぞ!と言いたい。
(鳥取大学 多田泰之)

 土木、建築業界が「男社会」であることを、極端に説明してあり、今、社会が男女差別をなくそうとか、男性にも育児休暇を取れる制度を取り入れようとする動きが一部で現れ始めているということに鈍感であることを露呈しているように感じた。たしかに、「男社会」は、事実であるが、それを学生はどう捕らえているかが大切であるように思う。女性でも働くことができる現場であるか否かは、人権問題など会社として当然持っているべきである感覚に敏感であるかどうかのバロメータと考えられるのではなかろうか。
 就職に関する不満など、就職に関する愚痴が多く載せられていた。この愚痴の理由を(わかりきっていることかもしれないが)分類し、整理しないと単に学生の質が落ちただけという印象を読者に与えてしまうことになってしまう。就職に対する意気込みをすかされたために生じる愚痴であることを伝え、その愚痴が生じたバックグラウンドを表現してあったら、もっと良かったように思う。(追加調査が必要ならば、実施すべきであろう)。今回の文章からは、愚痴がでてくるバックグランドがわかりにくいものが多いように感じた。(アンケートを記入した学生がバックグランドを説明することを怠ったせいであろうか。それとも、私の認識不足であるのだろうか。)就職における不満とは、何なのかがいまいち掴みきれなかった。
 6.学校推薦とは、どんなもの?の部分で、学校推薦が学生の中であいまいなものであり、学生が学校推薦のシステムについて充分に理解をしていない、もしくは、説明を受けていない(聞いていない)ように感じた。大学はどのような体制で望んでいるのか興味を持った。(大学の方針に問題があることも考えられる。)「企業にとっても、大学との関係を深め、学生を確保できるこの制度を廃止することは容易ではない」というのは、学生が制度に甘えているような印象を与えるので、あまりに乱暴すぎるような印象を受けた。
 昨年、中国四国支部土木学会の学生フォーラムで「就職戦線をどう乗り切るか」というテーマで大学ごとに情報交換を行い、就職に関する多くのことが異なっていることに驚いた。今回の記事の中には、大学ごとの意識の違いにまで踏み込んで意識調査の結果が載せられていないので、残念に思った。フォーラムの時に出てきた、「就職活動にもっと速く取り組むべきであった。」といった話がなどが当然出てくるものと思っていたが、出てこなかったので驚いた。
(鳥取大学 里田晴穂)

 入社して早20年近い月日が流れようとしています。
 昔の就職活動を懐かしみながら、興味深く読ませてもらいました。
 私事ではありますが、地方の大学で学んでいた自分にとっては、就職活動に関して周りからの刺激はほとんどなく、情報もあまり入ってこないため、多少の不安や焦りがありましたが、学校推薦を受けていた今の会社に無事就職することができました。
 近年の学生諸君の企業に対する情報の入手方法や志望動機等が、時代の流れによってこんなに違うんだなという驚かされました(われわれの時代では、パソコンの普及はおろか、インターネットという言葉もほとんど知られていませんでした)。また、就職活動に対して非常に真面目に取り組んでおられる姿が伺え、就職活動に対する不安や不公正に感じていることがあることを改めて知りました。
 昨今の経済状況を考えますと、まだまだ学生にとって厳しい時代だとは思いますが、若い時しか生み出せないソフトな発想や4年間の学生生活で培った教養を持って、がんばって就職活動を行って下さい。
((株)大林組土木技術本部技術第四部 佐々木徹)

 私自身の就職活動を思い出しながら、本記事を楽しく読ませて頂きました。私が就職した時期も、既に「不況時代」に突入しており、今回の回答に同感できる部分も数多くありました。しかしながら、私自身は、不況の時代だったからこそ、自身「自分が本当に就きたい職業は何か」「自身の適性を最も良く発揮できるのはどこか」ということをじっくり吟味でき、むしろこうした時代に就職期をむかえて良かったと考えています。それ故、本記事の「8.就職活動を振り返って」中に、企業側の態度に対する不満が数多く載せられていますが、逆に苦労した就職活動を通じ、学生さん自身が何かステップアップしたことや学んだことを載せて欲しかったと思いました。
(新日本製鐵(株) 佐野陽一)

 大学院生の方が学部生よりも「土木系以外に就職したかった」としたのはなぜでしょうか。土木学会誌を読んで将来を見通す力がついたのか、もともと土木系に就職したくなかった人が就職を先延ばしにするために大学院進んだのか、・・・本来ならより高度な専門教育を受けた院生は、すべて土木系に就職するはずなのだがとにかく不思議なアンケート結果である。大学院生に希望を与えることができるような学会誌であって欲しい。学生用のコーナーを拡充してどうでしょうか。
(鹿島建設土木設計本部  太鼓地敏夫)

 いつの頃からは知らないが、学生の就職に関する記事が毎年の様に掲載されている。他の記事に比べ読みやすいこともあり、気楽に読んでいるが、あまり内容に変化がないような気がする。特に大学での知識など全く活かせないとの回答が毎年の様にある。その様な回答をする学生は、あまりにも早急に事を考えすぎているか、逆に勉強していないかのどちらかなのではないか。他方、教える側も社会に出て何が必要でその為にこの授業が必要であるというところを説いてもいいのでは。
(外務省 酒井浩二)

 私は農学系の大学院に進み、土壌に関する研究を行ってきました。就職先を決める際、土と関係のある仕事に就きたいと思い、大手ゼネコンの技術研究所を希望したのですが、不況の波と、土木関係の学部・学科出身でないということから書類で落とされたり、書類すら受け付けてもらえませんでした。不況の時期だけに、土木と関係のない人員の採用を手控えているということもあるのでしょうが、もう少し他学部にも門戸を開いてもらえたらと思いました。
(九州大学大学院 龍 崇)

 本記事は、アンケートによる学生の意見をとりまとめたものである。著者の微妙な立場を理解しながら、学生の本音が垣間見えるアンケート結果(回答)に沿うべく、本文中へ挿入する図の検討が必要と思いました。
(国立呉工業高等専門学校 市坪 誠)

 既に来年度の就職活動が始まろうとしているこの頃です。私は高専で教官をしていますが、昨今の就職戦線の厳しさを痛感しています。特に、このページを読んで大学生の就職に対する真摯な取り組み姿勢を強く感じました。学校によっても異なると思うわけですが、高専の学生の場合大学生のように自主的に就職活動に取り組むと言うより、かなりの部分学校が学生の相談相手になりお世話をすると言う傾向があります。もちろん高専の学生にしても就職活動を通じて、競争社会としての世の中の厳しさを感じてはいることと思いますが、もしもこうした学校を通じての就職活動を通して、学生の目に社会に対する甘えのような物が出て来てしまっては、と懸念する次第です。ともあれ、この厳しさはしばらく続くように言われております。高専も技術教育は基より人間教育にも力を入れております。受け入れ側となります、企業、官公庁の皆様、なにとぞよろしくお願いいたします。
(松江工業高等専門学校土木工学科 高田龍一)

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