土木学会誌2月号モニター回答

インサイト第5回 日本の国際競争と国際協力

 本記事には非常に感銘を受けた。
 土木の仕事と言うと役所が発注し、我々が受注して成立する業務であり、ODAでもなければ海外とのやり取りは考えるべきリスクの大きいビジネスであり、商社やメーカーのビジネスとは異なるものと考えていた。そして同時に近年の国内市場の先細り感もあり、業界への黒雲を払拭できず将来に光明を見出せずにいた。しかし、本記事では海外との競走において、戦略的に国の役割、企業の役割と進むべき方向性、個人の役割と努力の方向性について具体的かつ明確に断言しており、将来への指針となった。
((株)大林組 後藤嘉夫)

 ゼネコンに限らず、日本の民間会社は、ある「物」を製造する際のTQC(全社的品質管理)に関しては非常にレベルが高いと思う。また、それが海外からの高い評価にもつながっている。
 一方で、日本企業の提供する「物」の品質は高いが、「物」以外のもの、例えば総合的な「サービス」については、他国に見劣りする面もあるのではないか。即ち、個々の製品に関しては非常に優秀だけれども、顧客を見据えた総合的なプロデュース能力にはまだまだ発展の余地がある。
 建設産業に限って言えば、TQCは主に請負人→発注者(顧客)といった流れであるが、国際業務に関しては、むしろ発注者(顧客)→請負人といった流れが主流であるのではないか。ISOなどはまさにこの流れに沿ったものである。請負人の提供する「物」は、TQCのもと、個別にみれば確かに品質は高い。だが果たしてそれは顧客の求める品質とマッチしているのか?請負人はまず顧客が要求する品質を的確に見抜いた上で、TQCを含めた総合的な「サービス」を顧客に対して展開していかなければならない。
 海外顧客に関する様々な情報を得ていく上でも、今後は海外企業との連携を今まで以上に進めていく必要があると思う。
(大成建設 松葉保孝)

 本記事の中で、「日本の強さと日本の弱さ」に関して述べられていることが強く共感を感じました。私自身、海外での業務経験はありませんが、やはり日本の建設業は海外に比べて「高品質・高コスト」であると思います。これは、日本が世界有数の地震国であることや、国土が狭く人工が密集している特殊な環境下にあること等も大いに関係しているものの、建設業のグローバル化に向けて改善していく部分があると思いました。また、本記事の中で、グローバリゼーションに対応しうる人材を育成するために、海外と仕事をする機会を造っていくことが重要と述べられていますが、こうした具体的な仕事に携わる機会に恵まれない者のために、グローバリゼーション対応能力を身につけるための講義や講座を増やして欲しいと感じました。
(新日本製鐵(株) 佐野陽一) 

 日本人の国際会議出席者を形容して3S(Silent,Smiling and Sleeping)とは全く言い得て妙である。そういえば海外誌に比べて”会員の声”も3Sとなっているような気がする。
(鹿島建設土木設計本部 太鼓地敏夫)

 本記事は、それぞれ分野で最前線で活躍される方々のインタビュー記事である。新聞の論説と同様、力強く重みがあり説得力のある内容でした。
 土木とは異なる分野なれど、一技術者、また一日本人として、何を考えどのように行動すべきか深く考えさせられました。
(国立呉工業高等専門学校 市坪 誠)

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