土木学会誌11月号モニター回答

グローバルデザイン戦略を考える


 最後に一言欲しかった、「クルマに求められるデザイン」と「土木構造物に求められるデザイン」の関連性について。この記事を読んだだけで、十分ヒントはもらえたような気がする。「色彩を際ださせるコツ」や「ブランドイメージ」などは土木構造物、住宅やまちづくりにも共通のテーマであり、非常に興味深いものである。そのようなまとめの言葉が最後にあれば、より鮮明に僕たちの記憶に残っていくだろうに・・・ これだけ情報量が多い世の中で、記憶にとどめるのは大変な作業。だからこそ、伝えたいことを最後に一言・・・
(都市基盤整備公団 天野 昇)


 自動車のデザインと土木のデザイン。
 全く別もののようで,実は共通点が多いのではないか,ということを感じた。カスタマーに対する「クリニック」という調査,BRAND DNAやContrast inHarmonyといった概念は,土木のデザインにも要求されるべきものであろう。
 一方で,これら二者の本質的な違いは何か?を考えたら,それは,「市場の洗礼を受けるか否か」ではないか,と思った。デザインしたものが,消費者(利用者)の選別を受けるということは,土木の世界にはない。無論,土木のデザインでも,利用者を意識してはいるのだろうが,どうしても「選別」がないことによる甘えや妥協がでてしまう。本稿を読んで,土木のデザインにも「選別」による洗礼を受けさせる仕組みが必要であると感じた。
(戸田建設 関口高志)

←戻る