経済社会のグローバル化の進展とともに，技術者を取り巻く環境や技術者のあり方が大きく変わりつつあります。組織重視の時代から，技術者個人にも脚光が当てられ，技術者個人の力量をいかに継続的に高めていくかが個人にとっても組織にとっても大切であると認識される時代となってきています。

また近年，企業・組織に関与する経営者や技術者の倫理観の欠如による事件・事故が起こっています。このような社会的背景から，組織内で決められ指示されたことを盲目的に行う技術者ではなく，自らの行動の適否を技術者の倫理に照らして自ら判断することのできる技術者が求められています。

技術推進機構が主催するこの講習会では，土木学会が刊行した『土木技術者の倫理−事例分析を中心として−』をテキストに用いて，土木学会が制定した「土木技術者の倫理規定」が示す基本認識および15項の倫理規定を学ぶとともに，実際に起きた具体的な事例における技術者の行動を振り返り，常に道徳的自律性をもって自ら判断し行動できるよう，倫理問題をどのように意識し，それにどのようにアプローチしたらよいかについて学ぶものです。

この講習会は，若手の方々からマネジメントの方々まで幅広い年齢層の方々を対象としています。

奮ってご参加くださいますようご案内申し上げます。

なお，本講習会は土木学会認定CPDプログラムです。