土木学会誌
本部募集

流域管理と地域計画の連携方策に関わる共同研究の公募について
土木学会水工学委員会および土木計画学研究委員会共同所管小委員会
流域管理と地域計画の連携方策研究小委員会(委員長 広島大学教授福岡捷二)

近年の流域の急激な都市化の拡大による洪水時の河川流量の増大や内 水氾濫域への市街地の進出などにより,水害への危険性の増大や,健全 な水循環系への危機的な被害が生じています。また,都市内の河川整備 の遅れが健全な都市構築のネックとなっていることが多い状況です。こ れらは,河川流域管理と都市計画が互いに関連性をもって進められてこ なかったことが一因であると考えられます。例えば,河川は都市・地域 の中で重要な要素であるにもかかわらず,河川は都市計画上でコントロ ールする対象として扱われておらず,街づくりに河川における問題意識 が反映されることはほとんどありませんでした。逆に,河川整備計画は, 個々の都市計画と密接に連動したものとなっていませんでした。
そこで,水工学と土木計画学に携わる研究者および都市と河川行政関 係者が今後の流域管理と地域計画の具体的な連携方策について議論し, 特定課題について共同研究を実施することにより,流域管理と都市・地 域計画の相互連携による総合的な街づくりが実現可能になると考えまし た。このため,このような両分野の研究者の連携を効果的に図る場とし て,土木学会に水工学委員会と土木計画学研究委員会の研究者からな る両委員会共同所管の小委員会を平成14年10月7日に設立したところ です。
小委員会では,設立後,設立の趣旨を達成するため,連携方策に関わる問題点の抽出や今後の方向性について議論を進めてきました。そし て,この度,行政や実務界への提言を図ることも視野に入れて,特定テ ーマに関する公募型研究を下記の要領で実施しますので,ご案内いたし ます。

1. 応募様式 共同研究公募要領および応募様式は水工学委員会ホームページ
http://hywr.kuciv.kyoto-u.ac.jp/~civil/hydr.html
土木計画学研究委員会ホームページ
http://www.jsce.or.jp/committee/ip/
からダウンロードできます。
2. 応募様式提出先 katada@ce.gunma-u.ac.jp 宛て,メールにてご提出ください。
3. 締切 10月31日[金]17:00必着
4. 実施要領の概要
(1)共同研究のテーマ
共同研究は,以下の分野の1)から3)のいずれかに該当するこ とが条件となります。また,4)ではこれらのテーマについて具体 的な対象地域(流域)をあらかじめ設定した研究を公募します。詳細は公募要領をご覧ください。
1)水害リスク情報を踏まえた都市計画と被害軽減方策
2)将来の都市構造と水循環
3)その他共同研究の趣旨に合致する研究
4)具体的なフィールドをあらかじめ設定した研究
(2)応募条件
土木学会員である水工学研究者と土木計画学研究者が共同で研究 グループを組織することを原則とします。また,できる限りフィー ルドを定めた研究とし,研究期間は原則として3年とします。なお, 民間企業に所属する研究者は,個人として研究に参加することが条 件となります。詳細は公募要領をご覧ください。
(3)費用負担
旅費・現地調査費・会議費・消耗品などを国土交通省が予算の範 囲内で負担します。それ以外の実験(現地実験を含む)・解析等に 要する経費は研究者の負担となります。研究に必要となる国土交通 省が所有するデータは,国土交通省が原則として提供します。また, 研究のために新たに取得するデータについては,研究者と国土交通 省との協議に基づき,国土交通省がデータ取得のための調査を予算 の範囲内で実施します。詳細は公募要領をご覧ください。
5. 問合先 群馬大学工学部建設工学科 片田敏孝
E-mail:katada@ce.gunma-u.ac.jp
TEL 0277-30-1651/FAX 0277-30-1601
京都大学防災研究所 立川康人
E-mail:tachikawa@mbox.kudpc.kyoto-u.ac.jp
TEL 0774-38-4126/FAX 0774-38-4130

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