土木学会誌
関西支部

「浅層大断面トンネル工法に関する講習会」開催のご案内
―多連石造アーチ橋に学ぶ,都市再生のためのト ンネル最新技術―

土木学会関西支部「浅層大断面トンネル調査研究委員会」(委員長 田村 武)では,都市部トンネルにおいて,土地利用・環境保全・交通 障害回避などの理由から,非開削工法を採用せざるを得ない事例の増加 に対応する目的で,大規模施設を浅層地下に構築するための設計・施工 技術について2年間にわたり検討してきました。
ここで「浅層大断面トンネル工法」とは,ルーフ形成をNATMある いはシールドなどの複合技術を使って非開削で行う工法の総称として定 義しており,浅層地下では全土被り荷重が作用しても支保規模が小さく てすむため,長期的には地山の支持効果を期待せず,構造物で支持する という工法が可能となります。また,浅層大断面トンネルに求められる 設計・施工技術は,石橋にも通ずる要素が多く,軸力卓越型のアーチ形 状的特性,アーチ支持部の側方拘束効果などはそのまま応用できます。 特に,石橋は最後に型枠を緩めてアーチの強化を図るのに対して,トン ネルはわずかに変形して応力を再配分し安定を図るものであり,石橋の 施工技術が大いに参考になることに着目しています。
講習会では,以上の概念やメカニズムを分かりやすく解説し,4方式 からなる浅層大断面工法を交差点改良アンダーパス,地下鉄駅舎,地下 高速道路分岐部などに適用した結果を報告するとともに,有効となる適 用条件(施設,地盤,規模)を明らかにし,今後の都市再生を推進す るために必要とされる最新のトンネル設計・施工技術を提案する予定に しております。奮ってご参加いただきますようご案内申し上げます。

1. 主催 土木学会関西支部(担当:浅層大断面トンネル調査 研究委員会)
2. 日時 6月9日[月]9:30−16:45
3. 場所 建設交流館 8Fグリーンホール
(大阪市西区立売堀2-1-2 TEL 06-6543-2551,
地下鉄四つ橋線 本町駅23番出口より徒歩5分)
4. 定員 150名(申込先着)
5. 参加費 正会員:3,000円,学生会員:2,000円,非会員:4,000円
6. 申込方法 FAXにて申込用紙を先に送信願います。
銀行口座   UFJ銀行船場支店普通660
郵便振替口座 00910-9-82599
口座名    社団法人土木学会関西支部
現金書留の場合は,申込書を同封してください。
*入金確認後,参加証をお送りしますので当日ご持参ください。
7. 申込締切日 5月30日[金]必着
8. 問合先 土木学会関西支部
〒541-0055 大阪市中央区船場中央2-1-4-409
TEL 06-6271-6686/FAX 06-6271-6485
9. プログラム
9:30−9:40 開会挨拶
(土木学会関西支部長)
9:40−10:50 基調講演1「浅層地下アーチ構造の力学特性 と安定性評価」
田村 武(京都大学)
10:50−12:00   基調講演2「浅層トンネル掘削時の地盤の変形と応力−実験および解析による検討」
中井照夫(名工大)
12:00−13:00 昼休み
13:00−13:30 浅層大断面トンネルとは−多連石造アーチ橋 に学ぶ施工技術−
安田 亨(パシフィックコンサルタンツ)
13:30−14:00 国内外の事例と適用性 基本となる施工法と 適用条件
嶋村貞夫(鳳コンサルタント)
14:00−14:45 浅層大断面トンネル工法の設計手法
小嶋 勉(中央復建コンサルタンツ)
14:45−15:00 休憩
15:00−16:15 浅層大断面トンネル工法の適用例
連結NATM方式
東尾啓司(鹿島建設)
柱列杭支承方式
井田隆久(錢高組)
外殻先行方式
神谷 章(戸田建設)
大断面シールド併用方式
福田正紀(大豊建設)
16:15−16:45 浅層大断面トンネル工法の提言と展望
橋本 正(地域地盤環境研究所)
(注)都合により,講師および講演順序・時間等に変更が生じた場 合はあしからずご了承ください。

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