高力ボルト摩擦接合継手は，鋼橋などの鋼構造物の代表的な接合方法として広く用いられています．この継手の設計は，すべり耐力と降伏耐力の照査に基 づいて行われています．このような考え方は，道路橋示方書だけではなく国内外の設計基準類で共通ですが，摩擦面の取り扱い，拡大孔の取り扱いなど異なって いるものもあります．また，片面継手，板厚差のある母材間の接合，ボルトが千鳥配置された継手の取り扱いについては，設計方法が示されているものの継手の 挙動が正確に反映されているという保証はありません．さらに，最近では，超高強度ボルトの使用や厚板の接合，溶接との併用継手，梁と柱部材の半剛結接合な ど新たな問題も指摘されています．本小委員会では，これらの問題について，国内外の設計基準類と最新の研究成果を詳細に調べ，まとめるとともに，「高力ボ ルト摩擦接合継手の設計指針」の作成を目指して活動します．

本小委員会では，新しい「高力ボルト摩擦接合継手の設計指針」の作成を目指し，現状の摩擦接合継 手に関する各種基準類の比較と分析，資料収集，さらには，建築構造における摩擦接合に関する設計指針の調査に着手することになりました．

最新の知見や調査・研究成果を盛り込んだ「高力ボルト摩擦接合継手の設計・施工・維持管理指針」が完成に近づき、現在発刊準備中です。平成18年12月12日には、土木学会講堂にて本指針の講習会を開催します。ぜひ参加してください。

• 第1回小委員会：平成14年10月31日（法政大学ボアソナードタワー）
• 第2回小委員会：平成15年1月27日（土木学会　講堂）
  　　議事　話題提供「建築における摩擦接合の現状」（増田委員）
  　　　　　高力ボルト摩擦接合設計施工指針（案）の目次（案）の検討
• 第3回小委員会：平成15年4月16日（土木学会Ｃ会議室）
  　　議事　高力ボルト摩擦接合設計指針（案）の目次（案）の検討
  　　　　　委員会活動方針の検討
  　　　　　話題提供「鋼橋の併用継手・厚板現場溶接設計・施工マニュアル（案）（井口委員）
  　　　　　話題提供「F14T超高力ボルト(SHTB)について」（新日鐵　宇野様）
• 第4回小委員会：平成15年7月4日（土木学会A会議室）
  　　議事　話題提供「韓国における高力ボルト摩擦接合継手の現状」（慶委員）
  　　　　　話題提供「目違い，フィラーについて」（宮崎委員）
  　　　　　WGの設立と活動方針（案）の検討
  　　　　　資料収集の方針
• 第5回小委員会：平成15年10月22日（土木学会講堂）
  　　議事　話題提供「高力ボルト摩擦接合継手の解析」（亀井委員）
  　　　　　WG活動報告とWG活動方針（案）の検討
  　　　　　資料収集の方法
• 第6回小委員会：平成16年1月9日（大阪市立大学文化交流センター）
  　　議事　話題提供「拡大孔を有する高力ボルト摩擦接合継手のすべり耐力と降伏耐力」（森委員長）
  　　　　　WG活動報告
  　　　　　設計指針（案）の目次とその作業分担
• 第7回小委員会:平成16年4月(土木学会Ｃ，Ｄ会議室)
  　　議事　文献収集進捗状況報告
  　　　　　WG活動報告
  　　　　　設計施工指針(案)の内容と分担についての審議
• 第8回小委員会：平成１６年７月７日（土木学会Ａ会議室）　　議事　話題提供「高力ボルト摩擦接合における、１ｍｍ以下の肌すきがすべり係数におよぼす影響」（（社）日本橋梁建設協会）
  　　　　　文献収集進捗状況報告
  　　　　　ＷＧ活動報告
  
• 第9回　平成16年10月27日（水）　14:00〜17:30（場所　ＩＨＩ本社会議室）　　議事　幹事会報告，WG活動報告，出版計画，指針作成までのスケジュール，
  　　　　　指針の書式等の審議
  
• 第10回　平成17年1月18日(火) 14:30〜17:30(土木学会A会議室)　　議事　WG活動報告および内容素案、指針の書式、指針作成までのスケジュール
  
• 第11回　平成17年4月28日(木) 場所　土木学会会議室　　議事　指針(案)(第1校)の審議　　　　　　　　　

• 出版　平成18年12月　高力ボルト摩擦接合継手の設計・施工・維持管理指針（案）
  

このページに関するご質問，ご意見などは高力ボルト摩擦接合継手の設計法に関する調査検討小委員会連絡幹事の野澤までお願いします．

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