Civil Engineering Design Prize 2003, JSCE
Civil Engineering Design Prize 2006, JSCE
Nagasaki Seaside Park
所在地:長崎県長崎市常盤町、出島町  地図
事業者:長崎県土木部
授賞対象者
氏名
所属(当時)
役割
伊藤滋
早稲田大学特命教授 全体コーディネート
篠原修
東京大学教授 土木構造物のデザイン調整・指導
石井幹子
株式会社石井幹子デザイン事務所代表取締役
光文化フォーラム代表
照明デザイン
上山良子
長岡造形大学教授
株式会社上山良子ランドスケープデザイン研究所代表取締役社長
ランドスケープのデザイン調整・指導
林一馬
長崎総合科学大学教授 建築デザインの指導・都市景観の誘導方針調整
長崎県臨海開発局港湾課
(現・長崎港湾漁港事務所港湾課)
工事発注、施工管理
長崎県土木部港湾課
予算確保、事業調整
長崎県政策調整局都心整備室(現・土木部まちづくり推進局景観まちづくり室)
環長崎港地域アーバンデザインシステムの運営
講評
子供のときに育った長崎にやっと港町を感じさせてくれる公園ができたことをうれしく思う。江戸時代に唯一外国に開いていた港町であるにも拘らず、港や海の風景を身近に楽しむ場所は長らくなかった。
大地の広場、水の庭園、水辺のプロムナードからなる公園は6.5haと広く、それぞれが個性的で意欲的である。客船が公園内の埠頭に停泊するのも良い考えである。私は「水辺の庭園」の海沿いの空間が好きである。のびのびとした海を臨む空間は気持ちが良く、造船場や船、そして女神大橋が見える風景は長崎らしい。石のベンチや橋梁、護岸のデザインなども丁寧で、デザイン好きの人には大変参考になる。
広い空間が乏しかった長崎中心部に、人が集まることができる、港町らしい空間を付与したことは高く評価できる。(島谷)

様々な仕掛けが組み込まれた空間ですが、この公園の魅力は、美術館の横を通ってアクセスするメインゲートのちょっとした丘の石段を上がったときの港の眺望につきると思います。ランドスケープデザイナーによって巧みに配置された二本の柱をフレームとした風景のキャンバスに、優雅に白く長崎湾を横切る女神大橋のやはり二本の主塔がこれ以上は考えられないようなレイアウトで絶妙に収まり、その間を大小の船が行き交う。近景には広々とした緑の芝生の上でたくさんの人々が思い思いに時を過ごしている。これまで世界のいろいろな港町を訪れてきましたが、この場所ほど風景が絵としてうまく計画され構築された港公園の例を私は知りません。二本の柱が今はフレームの役を果たしていますが、その両側に植えられた木々が歳月を経て大きく育ち、公園の名に冠している「水辺の森」が完成したとき、その木立の間から垣間見える長崎湾の風景は今よりも数倍すばらしいものとなっているにちがいありません。(樋口)

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