2. シンポ・ワンデイセミナーの企画について
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今後、ワンデイセミナーを年一回開催する方向性と平成15年度中に土木史料を対象にワンデイセミナーを実施することが了承された。また、哲学的な議論よりも土木史料が発見された時の対処法を示すような具体的な内容とすべきとの意見が挙げられた。 |
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平成16年度はオーラルヒストリーをテーマとすること、平成15年3月17日に開催された日仏合同の勉強会のような勉強会についても実施していく方向性が確認された。 |
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意見として、学会外との交流を持つ機会を増加させることの重要性や幹事会後に勉強会を開催することなどが挙げられた。 |
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田中(尚)幹事から、論文集の魅力を増すために研究レビューなどを掲載する特別寄稿欄を設ける予定があるとの話題が提供され、意見交換がなされた。 |
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意見として、以下のようなものが挙げられた。 |
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山口祐造氏の遺稿を掲載してはどうか。(小林幹事長) |
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先の委員会でも話題となったように、中村委員長に土木とは何かのような話題をしていただき、座談会形式でも掲載してはどうか。(中井幹事) |
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学会誌に掲載すべきものではないか。(小林幹事長) |
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学会誌には抜粋した内容を掲載してもいいのではないか。(田中(尚)幹事) |
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重鎮の先生方が何を追求してきたか、というような各先生方のエッセンスをシリーズで連載してはどうか。(中井幹事) |
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知野幹事が行っていたような、土木史の研究分野の濃い部分(研究が進んでいる分野)や薄い部分(研究が十分に進んでいない分野)を示したものを掲載したい。(田中(尚)幹事) |
3. 若手研究者育成について
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若手研究者の育成はポストの問題が中心となり、今後も話題とすることが確認された。また、意見交換として、以下のような意見が挙げられた。 |
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土木史のみを研究分野とし、研究者となることは難しい。(為国幹事) |
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自らが土木史研究には該当しないと思いこんでいる人が多いと考えられる。そのため、査読要領の改訂が有効ではないか。(田中(尚)幹事) |
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景観等と異なり、土木史で何をやるのかが見えない。歴史の発掘ではない土木史研究の可能性を示していかなければならない。(為国幹事) |
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土木教育の目的は歴史学者をつくることではなく、歴史的感覚を持ったエンジニアである。土木史だけでやっていける社会は目指すべき社会ではない。(中井幹事) |
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歴史感覚を教えられることが社会に求められている。今後、提示できるメニューを増やしていくことが重要ではないか。(田中(尚)幹事) |
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大学に土木史を専門とする人がいることが重要と思う。しかし、土木史によるメリットが大学側には見えにくいのではないか。(中井幹事) |
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■生涯教育に関するアンケートを若手研究者の育成にも活用できるような内容とすることが提案された。それに対し、過去に実施したものと同じような内容とすべきではないこと、できるだけ簡単に答えられるようなものとすべきことが意見として挙げられた。 |
4. 論文集の査読・投稿要領の改訂について (田中(尚)幹事) ⇒資料 4-2
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次回の編集小委員会で議論される予定の査読システムの改革案が報告され、今回の大きな変更点である拒否権を中心に意見が交換された。 |
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拒否権については、偏りのある査読者となる可能性があることや実質的には機能しない懸念があること、査読結果に対する異議申し立ての方が望ましいのではないか、等の意見が挙げられた。 |
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同一著者による複数の論文投稿に関し、論文集ではそれを許可すべきとの意見が挙げられた。同時に、発表と論文集とでは事情が異なること、過去に発表したものを投稿する場合など様々なケースが想定され、掲載論文数を増加させるためには複数投稿を認めた方が望ましい、等の意見が挙げられた。 |
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修正程度の判定に関し、以下のような意見が挙げられた。 |
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必須のように、査読者が筆者に絶対に修正しなければならないといえる部分は少ないはずである。査読者には相当の責任を持ってもらう必要がある。(中井幹事) |
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考え方や解釈に対する必須の修正意見は非常に厳しいものである。(為国幹事) |
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そのような場合、修正意見を突っぱねて査読を落ちることが懸念される。そのため、異議申し立てをしてもらうことを検討している。(田中(尚)幹事) |
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教育の観点もあるだろうが、論文の添削になる危険性もある。また、その客観性をどれだけ示すことができるのかが査読制度では重要と考える。(為国幹事) |
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査読システムは4月下旬に開催される予定の編集小委員会で議論され、その結果を次回の幹事会で議論し、承認することが確認された。 |
5. 全国大会研究討論会について (中井幹事)
6. 土木遺産調査について (小林幹事長)
7. その他
1)土木史研究委員会ホームページについて