2. 配付資料の確認 (小林幹事長)
3. 議事録確認 (小林幹事長) ⇒ 資料2-1
4. JABEE認定基準 (分野別要件 -土木および土木関連分野-) の記述に関する申し入れ (小林幹事長)
   ⇒ 資料2-2-1及び資料2-2-2
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JABEE認定基準の土木及び土木関連分野の主要分野とキーワードに土木史が含まれていない。これらは科研のキーワードと対応しているが、科研には土木史がキーワードとして含まれている。一方、土木学会技術者資格制度の2級技術者筆記試験では交通工学等の分野に土木史が含まれている。 |
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JABEE委員会に確認した所、2003年度は印刷等の関係があるため、変更することは困難である。しかし、2004年度からは技術者資格制度と同様のものとなる予定である。 |
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土木史研究委員会としての対応について、各委員・幹事からのご意見をつのりたい。当初は土木史をキーワードに加えてもらうことを申し入れる予定であったが、2004年度に実現するため、その必要はないだろう。また、歴史に関して明文化するような認定基準の修正は困難であろう。JABEE側としても記述する気はないようである。 |
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JABEEに対応する大学側はこのような基準を重視する。そのため、2004年度からキーワードに含まれるのであれば、その効果はあるのではないか。(馬場副委員長) |
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2級技術者の試験問題は土木史・景観から1問程度である。また、選択肢中の正しいものは一つという出題方法に決まっている。そのため、土木史の問題がつくりにくい状況であるが、出題者ととなった方にはよろしくお願いしたい。(小林幹事長) |
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明示化されていないことで、今後、土木史が教育項目から削除されることが懸念される。キーワードとして残るが、次の段階として、教育プログラムの中でどう位置づけるべきかを考える必要がある。また、技術者資格試験での出題方法に関する土木史研究委員会としての方針がまだない。これらが、審議していただきたい事項である。(小林幹事長) |
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JABEEに対応するため、大学のカリキュラムから交通土木史が削除された。明文化されていないと知らない先生方は土木史を必要のない科目と判断するだろう。(伊東委員) |
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JABEEにおける修得すべき知識・能力の項目に地域の特性、文化的・文明的意義という言葉がある。文化などの項目は土木史そのものである。(松浦委員) |
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歴史(土木史)という明確な言葉がなければ、土木史である必要はないということになりかねない。地域の特性を鑑みるのであれば、都市計画・地域計画で十分ということである。(小林幹事長) |
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技術者倫理は土木及び土木関連分野のキーワードには含まれないのか。(中村委員長) |
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最初のページの認定基準は技術者全般、p.11以降は土木工学のみを対象としている。技術者倫理は全部にかかるものである。技術者倫理はどの科目であっても、実施した証拠があれば倫理教育として認定される。しかし、各大学は技術者倫理等の科目を開講し、対応しているようである。(小林幹事長) |
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p.12のような分類に土木史が入るというかたちの他に、土木には土木原論が必要なのではないだろうか。そして、その中に歴史的・文化的意義などが含まれていくべきである。その場合、土木史もその中に含まれることになるであろう。(中村委員長) |
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土木原論が土木のどの分野に含まれるかは難しい問題である。強いて挙げるなら、第4部門かもしれないが、例えば、第0部門を創設できたらよい。(小林幹事長) |
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技術者資格制度を変更し、その後、JABEEに働きかける方が容易ではないだろうか。(馬場副委員長) |
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これらは科研の分野と対応しているため、科研が変わることがいいのかもしれない。(小林幹事長) |
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技術者倫理はJABEEで相当数の時間を割かなければならない。今、土木史の講義でできるだけ倫理を含めるようにしている。他の科目ではなかなか倫理を扱いにくいのではないだろうか。(大熊委員) |
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現在、土木史の講義を開講しにくい状況にある。しかし、JABEEの倫理教育を含めることで、土木史をやらなければならないという動きを狙うことはできるかもしれない。(小林幹事長) |
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歴史と倫理は直接にはつながらないものではないか。(松浦委員) |
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しかし、倫理教育は過去の土木技術者に範を求める以外ないであろう。これは教科書作成とも関連する問題と考える。(大熊委員) |
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中村委員長が学会誌に記事を投稿する、また、教育に関する部門等と合同で、技術者倫理教育のあり方を議論する場が必要であろう。(小林幹事長) |
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具体的な内容は幹事会で検討させてもらいたい。これまで、土木史の科目数を増加させることは困難であった。しかし、制度を上手に解釈することで、土木史の重要性を示すことができる。であるから、今後も動ける範囲で活動していきたい。(小林幹事長) |
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主要分野は学会の各部門と対応しているため、主要分野の変更は難しいかもしれない。(小林幹事長) |
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これまでにも部門は追加されてきており、無理な話ではないと思う。(馬場副委員長) |
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科研の主要分野は研究の分野であり、JABEEは教育である。これらはそもそも違うもののはずである。(中村委員長) |
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その点から、JABEEの委員会に分野の再考を申し入れることはあり得るかもしれない。(小林幹事長) |
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今後、急速にJABEE対応の動きは各大学へ広がっていくであろう。そのため、一年でも早くこの問題には対応すべきである。できることならば、2003年度から対応してもらいたい。(馬場副委員長) |
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科研分野の変更方法については、情報を収集してもいいのではないだろうか。(伊東委員) |
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おそらく困難ではないか。先程も話題としたように、中村委員長に記事等を投稿していただくことなどが有効と思う。まずは、調査を続け、働きかけを考えていきたい。(小林幹事長) |
5. 教科書作成について (技術者資格用、JABEE対応講義用) (為国幹事)
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現在、技術者資格とJABEE、継続教育の3つを対象に活動している。技術者資格やJABEEよりも継続教育用の教科書をターゲットとした方が対応しやすいと考えている。そして、それを用いたCPD対応のセミナーを開催することを検討している。 |
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現在のCPDプログラムは研究発表会などの先端教育を中心としたものである。しかし、推進機構は基礎的なものも要求している。それを活用し、ベースとなるような教科書を委員会として作成できないかと考えている。 |
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最初から「教科書」という形では対応が困難と考えている。そのため、1級・2級技術者の継続教育テキストの形式で始め、議論を進めていきたいと考えている。(為国幹事) |
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そのようなことを含め、時間は多少かかったとしても、幹事会等を中心とした専門のグループをつくらなければならない。(中村委員長) |
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遅くとも1〜2年の期間内に議論を完了させたい。推進機構側はできるだけ早いテキストの完成を望んでいる。また、セミナー開催や印刷物に対する補助は検討の余地がある、とのことである。セミナーの赤字に対する補填については現在、要望を出しているところである。(為国幹事) |
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学部学生の方(特に土木工学科の低学年)が重要であり、セミナーの効果は高いのではないか。継続教育では出席者が少ないことが懸念される。(松浦委員) |
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過去にも土木史教科書作成の動きはあった。土木の1・2年生を対象というように、対象やボリュームを限定するという前提で、最低限のものだけを含める方向性なら対応は可能であろう。(大熊委員) |
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教科書ではなく、副読本という位置づけでもいいと考える。内容が公平的すぎるものでは面白くないのであろう。(中村委員長) |
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筆者間の史観の違いは教科書作成を困難とする要因である。過去と比較し、個人で書籍を執筆し、それを教科書として用いる事例が多くなっている。学会として出版するものは、副読本的なものでもいいのかもしれない。(為国幹事) |
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建築分野では、学会としての教科書は出版していない。学会が出版しているものは基礎的な資料集である。(伊東委員) |
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年表等を委員会が整備し、主観的なものについては各個人が対応する、という方向性がいいと思う。それも含め、検討してはどうか。また、過去の経緯等もフォローする必要がある。(中村委員長) |
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試験対策として、自分で勉強したい人のためになる教科書がない。現在はハンドブックや用語辞典を用いるしかない。(小林幹事長) |
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需要という面から、各大学での土木史の開講状況を知りたい。(松浦委員) |
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どの大学においても需要はあると考える。現在、土木工学科の1・2年生に何を教えるかが課題となっている。(中村委員長) |
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過去に実施したアンケートにおいても、教科書と教官、そして、講義の時間をとることが難しいということが土木史教育における問題点として挙げられている。(為国幹事) |
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ハンドブック等の年表や用語辞典を整理することで、資料集を作成することは可能であろう。その後、それを改訂していくことが重要である。最初から完全なものをつくらずとも、版を重ねる毎に完成度を高めていけばよい。(伊東委員) |
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年表の作成は非常に難しい部分がある。プロジェクト史や人物史は対応できるが、技術に関してはそのような情報や議論が欠落している。(馬場副委員長) |
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技術に関しては、歴史的観点が欠けていたかもしれない。当然、必要なことであるが、全てを委員会だけで対応することは不可能である。当面は今ある資料で使えるものを上手く活用する方向性が望ましいのではないか。(伊東委員) |
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この問題に関しては、幹事会で専門のグループをつくる話などを議論してもらいたい。(中村委員長) |
6. 余部橋梁保存の要望書について (小林幹事長) ⇒ 資料 2-3
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昨年の要望書は馬場副委員長に原案を作成していただいたものであり、後半部分に具体的な保存されるべきものや活用についても記述がある。同様に、余部橋梁に保存の要望書を出そうと動いてきたが、後半部分の記述がネックとなっている。 |
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問題は要望書を出してはどうかということと、何か活用に関する提案をするグループをつくるかどうか、ということである。つくらないのであれば、後半部分は簡単な記述とならざるを得ない。 |
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余部鉄橋架け替えの目的は定時性の確保であり、“もの”としての価値は否定されていないことがこれまでと異なっている。 |
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伝聞であるが、定時性は冬のカニ観光への影響が大きいとのことである。(馬場副委員長) |
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余部のよさはカニだけではない。橋梁も地域の魅力といえる。(伊東委員) |
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この件に関し、土木史研究委員会に依頼があったのか。(松浦委員) |
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依頼があったわけではなく、委員会として独自に行っている。当初は価値についてのみを記述していたが、活用等に関する提案も含まれるようになっている。(小林幹事長) |
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単なる要望を出すだけであれば、簡単であろう。しかし、提案するとなると、一つの研究となるようなボリュームである。(中村委員長) |
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提案は土木史を大きく逸脱してしまう可能性がある。ものとしての価値は認められている点が今までのものと大きく異なっている。(小林幹事長) |
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そのようなことを含め、要望するかどうかが問題である。現在は昨年のものを参考にまとめることを検討している。(小林幹事長) |
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実情に詳しい佐々木葉先生に要望書作成への協力を依頼してはどうか。(中村委員長) |
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佐々木先生からは、4月末までに要望書を作成して欲しいとの話をうかがっている。(小林幹事長) |
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細かな提案をできない可能性はあるが、まずは手を挙げること、すなわち、要望書を出すことが肝要である。その後、学会で対応せよといわれたら、再度、検討することになる。(中村委員長) |
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小林幹事長と佐々木先生で文案を検討し、中村委員長に確認していただいた後に要望書を出すことが確認された。 |
7. 小委員会活動報告
1) 論文編集小委員会 (馬場副委員長) ⇒ 資料2-4-1
8. 全国大会研究討論会について (中井幹事) ⇒ 資料2-5
9. ワンデーセミナー (土木史料)の企画 (為国幹事) ⇒ 資料2-6
10. 「委員長会議」報告 (為国幹事) ⇒ 資料2-7
11. 継続教育実施連絡会報告 (為国幹事) ⇒ 資料2-8
12. 生涯教育・総合的教育関連HPの立ち上げ (小林幹事長)
13. 明治三大築港交流会について
14. その他
1)土木史研究委員会担当職員の異動について (丸畑職員)