A49

遠賀川流域における非特定汚染源からの栄養塩流出

 

森山克美1・田村信義2・古賀憲一3

 

1 正会員 工博 九州共立大学 工学部土木工学科

   (〒807-8585 北九州市八幡西区自由ヶ丘1-8)

2 学生会員 工修 九州共立大学 大学院工学研究科

   (〒807-8585 北九州市八幡西区自由ヶ丘1-8)

3 正会員 工博 佐賀大学 理工学部都市工学科

   (〒840-8502 佐賀市本庄町1番地)

 

 本研究は,遠賀川支流の彦山川を対象に栄養塩の流出について解析を行ったものである。NH4-N,NO3-N,PO4-Pを指標に,C-Q図,L-Q図の関係を用いて,流出プロセスを検討した。その結果,NO3-Nは降雨時に農耕地の土壌から溶脱され,河川水中に含まれるという流出過程が重要と考えられた。一方,NH4-NとPO4-Pについては,生活排水の流路あるいは河道への直接的なそれらの流入が,汚濁の主要な部分を占めることが示された。また,河口堰湛水域での藻類増殖の支配要因について検討した。湛水域への流入水となる上流地点の水質と湛水域内の水質との比較により,湛水域ではPO4-PとNO3-Nが藻類増殖の支配要因となっていることを示した。

 

Key Words : Water problem, water pollution, non-point source, nutrients, eutrophication, GIS