A−41
流域圏でのシナリオ誘導型の施策立案と評価を支援する地理情報システムに関する研究
丹治三則1・盛岡通2・藤田壮3
1 学生員 工修 大阪大学大学院 工学研究科 環境工学専攻 博士後期課程
(〒565-0871 大阪府吹田市山田丘2-1)
2 正会員 工博 大阪大学大学院教授 工学研究科 環境工学専攻
3 正会員 工博 東洋大学建設 工学部 環境建設学科
自然共生型の流域圏におけるシナリオ誘導型の施策立案を行うための地理情報システムを用いた施策評価システムの設計を行った.本研究で得られた成果として,第1に流域圏の将来シナリオを描き各シナリオ下で多様な個別施策から施策プログラムを立案させる枠組みを提示した.第2に有機循環政策に焦点をあてその計画と評価を行うために,必要な地域情報を統合化し有機廃棄物の発生分布量を算定するプロセスを構築した.第3に廃棄物の発生,回収,資源化,副産物供給の各プロセスをGIS上で取り扱うアルゴリズムを構築した.最後に武庫川流域圏において開発したツールを適用するために,2つのシナリオと施策オプションを設定し,同流域における有機廃棄物の発生分布,地域ごとの家計の熱需要に対する供給可能熱量の分布,回収・資源化・供給の処理プロセスにおけるエネルギー投入量及び二酸化炭素排出量を明らかにした.
Key Words: Geographic Information System Sustainable Management of Basin Region,Muko River Basin