市街地における大規模ショッピングセンター周辺の交通・回遊行動の環境整備のための計画支援情報作成に関する研究
春名 攻 立命館大学 理工学部 E-Mail:haruna@se.ritsumei.ac.jp
山田 幸一郎 立命館大学大学院 総合理工学専攻
DC(日本建設コンサルタント(株))
E-Mail:yamadak@gold.ocn.ne.jp
中川 弘基 立命館大学大学院 理工学研究科 環境社会工学 専攻 MC 〒525-8577 草津市野路東1-1-1 TEL 077-561-2736
E-Mail:ses40066@se.ritsumei.ac.jp
【抄録】  市街化地域における大規模ショッピングセンター周辺地区では,センター来訪者の交通行動について十分な対策が行われないまま施設立地や交通施設整備がなされることが多い。その結果として、施設駐車場待ち行列が近接の主要幹線道路へ多大な影響を及ぼしたり、通過交通と施設来訪交通の錯綜が原因の交通事故の発生等も招いている。また、センター規模が大きくなるにつれ、センターの事業内容が多様化・高度化し、来訪者はセンターの魅力に強く吸引され増加する。この結果、周辺地域での商業・サービス業施設の立地ポテンシャルが向上し、多様な開発が進み、市街化も促進される。そのため、整備計画策定時に十分検討を加えておくことが必要であるが、これらの検討を支援しうる計画情報が作成されていないのが実状である。  以上のような考えから本研究では、センター利用者のアクセス性だけでなく利便性・安全性といった面からも望ましい集客施設と交通施設の改善を行うために、図1に示すような交通シミュレーションモデルを導入した「ハイブリッド型整備計画モデル」を用いて、滋賀県大津市に立地するアルプラザ瀬田周辺地区を対象地と した実証的モデル分析を行った。また本研究で は、人々の大規模ショッピングセンター利用行動・交通行動を把握するため、アルプラザ瀬田周辺地区において調査・分析を行い、自動車・歩行者を混合したシミュレーションモデルを開     発した。そして、そのシミュレーションモデルを用いて、実験計画法に基づくシミュレーション実験を行った。この結果から本地区において有効な施策のみを抽出し、ハイブリッド型整備計画モデルを定式化し、実証的モデル分析を行った。
【キーワード】 調査計画支援システム,シミュレーションモデル