四川大地震復旧技術支援連絡会議の設立と代表団の派遣について

平成20年5月26日
社団法人土木学会
会長 石井弓夫

1.概要
 2008年5月12日、中華人民共和国四川省?川県で発生したマグニチュード8(中国地震局)の地震は、四川省を中心とする広大な内陸地域に未曾有の災害をもたらした。22日時点で死者5万を超え、負傷者も29万余に及ぶ惨状であり、被災された方々に対し心より哀悼の意を捧げ、お見舞い申し上げるとともに、一人でも多くの行方不明者が生還されることを祈念して止まない。
現地では人命救助や被災者の生活・健康を支える人道的活動が最優先で行われており、わが国学術団体が現地に対して現時点で成しうる貢献は限定的になるものと考えられる。しかしその被害の大きさから復旧・復興事業はさまざまな行政、企業、研究の各機関を総合して中国の国家的事業として推進されると考えられることから、我が国の技術協力も個別的短期的ではなく多様な技術を組織的かつ継続的に実施する必要がある。
 以上を考慮し、我が国の地震防災関係学術団体の研究者、技術者は一致協力して、中国の土木、建築関係者等と連絡を取りつつ、阪神淡路大震災、中越地震災害などの経験の紹介、構造物・建築物の耐震性診断技術など復旧・復興の技術交流・支援を行うこととする。
このため、土木学会(会長;石井弓夫)は四川大地震災害対策本部(本部長;古木守靖 専務理事)を設置するとともに、地震災害に関係の深い日本建築学会、地盤工学会、日本地震工学会、日本地震学会と連携し「四川大地震復旧技術支援連絡会議」(議長;濱田政則 土木学会前会長・日本地震工学会次期会長/事務局;土木学会)を組織した。
さらに、本連絡会議は地元成都市の西南交通大学の要請に応じて、成都市で開催される交流会議に参加し、地震工学、防災工学および復旧・復興の具体的取組に関する情報交換を行うため、下記のとおり代表団を急派することとした。

2.構成
(参加者)
団長:濱田 政則(早稲田大学教授)
団員:纐纈 一起(東京大学教授)
中埜 良昭(東京大学教授)
呉  智深(茨城大学教授)
吉田  望 (東北学院大学教授)
城間 博通((株)高速道路総合技術研究所部長)
大窪 克己((株)高速道路総合技術研究所室長)
呉   旭 (応用地質(株)GL)
王   林 (中央開発(株)課長)
伊東 淳 (早稲田大学/セーバース(株))

(期間)
 平成20年5月28日(水)〜6月1日(日)


3.報告会
未定

4.連絡先
土木学会事務局 国際室 柳川 博之 office@jsce.or.jp

5.技術的問合せ先
早稲田大学理工学部 濱田研究室 03-5286-3406  (携帯電話) 090-4385-4944

Last Updated:2008/10/23