JSCE

JSCE Magazine,“Civil Engineering”

土木学会誌

■土木学会誌2009年12月号モニター回答


■ 表紙・裏表紙

歩道部分の雪が、幅員分だけきれいに消えている。人が踏みしめた部分の雪は、攪拌効果で消えやすいと思うが、隣接する壁側の土地の雪の残り具合と比べて、路面状況が大きく異なっている。歩道下に融雪装置があるのか?あるとすればどんな仕組みなのか?1枚の写真を見ただけなのに、いろいろと想像の世界が広がった。
(所属:富山県 氏名:山中久生)

■ 持続させる知恵の展開、わが国から 岸井 隆幸

確かにこの二千年の歴史の動きを見る限り、日本や米国は、勃興したといえよう。しかし、一時的な成功体験のために、社会のシステムとしては逆にハザードになる場合もある。忘年会の席上、ある銀行のOBから「わが国は大丈夫だろうか。」という質問を受けた。 心配事はたくさんある。地球温暖化に始まって、共同防衛論、核の傘の実態、債務残高と歳出の関係などなど、各論は何とかなっても、総論はあの人がいるから何とかうまく決着がつくのではないかという話は少ない。政治的な意味で決着が遅れるのも、国民にとっては損失である。特に土木関連では、現在の土地収用制度は今のままでよいのだろうか。二元化し、地方団体の議会の議決で公益換地などという立法は考えられないのだろうか。この一年間にわたり、門外漢の意見を取り上げていただきありがとうございました。
(斉藤恒孝)

災害が多いわが国だからこそ,記事にもあるように,近代土木として「自然と立ち向かう技術」を獲得してきたと思います.これからのわが国は,世界に類を見ない少子高齢化が進む中で,社会資本整備の状況も変化し,「持続性のある技術」を獲得しつつあります.これから,社会資本整備を構築していく新興諸国が効率的に整備を進めていくためには,日本の技術が不可欠であり,日本の役割もますます大きくなると思います.
(所属:中電技術コンサルタント(株) 氏名:北出圭介)

■ 体験─「五感で感じる」環境教育プログラム 苗村 由美

このような場所にいると、環境の大切さを改めて感じることができます。技術の発展に伴い、人々の生活は便利で豊かになりましたが、その裏で、大きなものを失っているという実感が涌きにくい状況にあるように思えてなりません。私たちが生きている間のことだけを考えると、このままでも良いのかもしれません。しかし、これからの地球という視点にたった時、誰もがこのままではいけないと感じているに違いありません。しかし、私を含めて人間は、自分勝手な生き物でもあります。このような考えを皆が改めるには、もっと世の中に向けて、力強いメッセージを発信し続けなければならないと思います。
(氏名:平田 貴久美)

倉本聰さんが30年以上前に始動された事が今、放棄農地の活用の面から各地でクライネガルテン(ロッジ付小さなガーデン)として企画実行されている。これは都会と田舎の人達の交流の場、幅広い人間性の育成、子供たちの情操教育、健康、自産自食、施設造成の面で土木技術の活用、国土の分散利用、等など・・良い事尽くめではないか。特集1で述べられている風土の構築にも連なると思う。五感にさらに時間軸を加えた六感をもって豊かな人生を送る事ができる基地だと思う。発想の先駆者に敬服。
(所属:(株)明和プラテック 氏名:鉤 真幸)

■ 第61回 作家・富良野自然塾塾長 倉本 聰さんに伺いました[聞き手]苗村 由美

穏やかな受け答えながら,「自然を回復する土木」のニーズがあることを気付きつつ,「人間の時間軸」で考えることの多い土木技術者への苦言として受け止めた.環境問題が世間の注目を浴び始めた初期の頃,環境を如何にコスト換算するかは難しいといった議論が多く見受けられた様に思う.技術者としては,コストに配慮した活動が求められることは否めないとしても,その先にあるものが,ただ物を造るだけではなく,社会基盤の整備という市民サービスに繋がる意識を,今一度思い起こすように,警鐘を鳴らされたものと,謙虚に受け止める必要が有ると感じた.
(所属:東洋建設(株) 氏名:小竹康夫)

■ 企画趣旨 岡田 八千代

副題について、「社会資本を整備する」とか「社会資本整備をする」などとは使うとは思うが、「社会資本整備をつくる」というのは言葉の使い方としてはおかしいのではないか。(「整備」という言葉の中にある「整える」とか、「準備する」という意味と重複してしまっている。用語の使い方がよくない。)それとも、編集者にはもっと深い思いがあったのだろうか。また、特集の中身として、相手との合意形成のために必要な交渉学等の理論的側面に迫ってもよかったのではないか。
(所属:富山県 氏名:山中久生)

テーマを見て(若い人間として)ドキリとしました。コミュニケーションは大切である、とは重々承知していても、お礼状を出しそびれる、なんてことはしょっちゅうという当方には耳の痛い話です。土木においては地域など「対立」から始まるコミュニケーションをいかに融和できるかという課題を重要視すべきだと考えます。特に私も含め理系という者は、会話においても要旨簡潔、答えをすばやく話してしまいがちだと思います。しかし、ほんのたわいもない会話からも、相手の考え方が分かるかもしれません。「多忙でそんな暇がない」と思いがちですが、のちにそれがあらゆる形で力になると考えていこうと改めて感じました。
(所属:岐阜新聞 氏名:土屋 亜由子)

■ 特集1 自・他の双方コミュニケーション竹林 征三

風土工学・風土千年は初耳 この記事から感じた事。高度成長期の我が国の土木、建築を含めた社会基盤整備、開発、再開発等はここで述べられている風土と言う概念はほとんど無かったのではないだろうか。部分的な景観配慮は見られるが、高速道路、鉄道等は機能優先、宅地開発、高層ビル等では販売個数、経済性が最優先されていたように思う。蓼科高原で見た宿泊施設は国定公園内と言う条件もあろうが、一階建てで地を這うように造られ、廊下も迷路の様で不便であった。別荘も樹木の中に点在していた。しかしこの様な開発形態が風土工学の面から見た本来の姿ではないのだろうか。
(所属:(株)明和プラテック 氏名:鉤 真幸)

■ 特集2 教育現場におけるコミュニケーション能力について谷口 綾子

 ここで書かれている“若者の間でコミュニケーションに最低限必要な礼儀が無い。私的、公的なコミュニケーションの区別が出来ない。行動、礼儀の面で公的、私的な場所の区別がつかない。”等など・・全く同感、痛感するところである。これは携帯、パソコン等の普及による意思伝達手法の変化が大きく影響していると思う。大人も都合の悪い時は阿吽の呼吸だ、行間を読め等と逃げることがある。コミュニケーションに関して家庭教育の原点を見直す必要があるのではないだろうか。
(所属:(株)明和プラテック 氏名:鉤 真幸)

■  (2)関係者との連携により環境保全対策を行った九州新幹線氷川橋りょうの取組み 鈴木 光雄

新幹線が全線開通すると南北九州の交通の利便性は格段に向上しますが、ここまで慎重に取り組んでおられるのを知り、頭の下がる思いです。二者択一的な発想に立たず、地道に他の生物と共生しようとする土木が現実に展開されているの知り、感銘を受けました。さまざまな価値観を持つ関係者とのコミュニケーションを経て合意形成を得るには大変なご苦労があると思います。変化に十分対応できるだけの時間と経営資源を備えていればこそ自然環境に大きな影響を及ぼし得る事業に安定して取組めるのだと思いますが、鳥たちの生息を願う締めくくりの一文に環境に対する価値観の共有と信頼感を得ることができました。
(氏名:秀島 雄二朗)

■ 特集4 座談会 土木技術者に求められるコミュニケーション能力 [座談会メンバー]竹林 征三、杉ア 光義、寺田 雄一郎、高田 英二、橋 薫[司会]岡田 八千代

土木学会で成熟域に達した日本では今後抜本的なパラダイムの転換を図らないと生き残れないという趣意の提言(警告)がなされて久しいが、今や公共事業叩きが堂々と行われるようになり土木分野は意気消沈気味である。関係者は誰もが今後如何にしたら一般社会への土木事業に対する適正な理解を深め信頼を取り戻せるかという難題に遭遇し苦慮模索中である。そんな情勢下にあって、今回の特集は土木分野が今後転換を図るべき根本課題の一つの側面を具体的に掘り下げてくれたと思う。特に土木事業を行うには地域や大地の事を本当に良く理解し尽くして当たる事が何よりだという竹村征三先生の風土工学的観点(特集 「風土工学・四窓分析」等)や国家百年の計で取り組めとの談話には勇気づけられ、多くのヒントを得ることができました。
(氏名:福冨幹男)

大学を卒業して建設コンサルタントに勤務して15年以上となる。学生時代の認識として、最も違っていたのがコミュニケーション能力の必要性であった。また、相手に対して自分の考えや思いを伝えることが難しいことも痛感した。コミュケーションとは単に言葉が通じるというレベルではなく、相手の立場や周辺環境を十分に理解することが重要であると感じた。竹林先生が述べているように、これからの土木技術者は「風土工学」を必須科目とし、対象地域の自然環境や歴史・文化、生活環境をよく理解した上で社会資本整備を行うことが重要である。
(所属:オリエンタルコンサルタンツ 氏名:橋元 健二)

土木業界、とりわけ建設業における仕事は決して一人の力では成し遂げられません。そのため、発注者や協力会社だけではなく、近隣住民や関係各所の方々など多くの人たちとコミュニケーションを図りお互いに信頼関係を築きながら進めていくことが求められています。特集3にあるように、「地域の方々」、「関係者」、「協力会社」との様々な形でのコミュニケーションは土木後術者が必ず経験していかなければならないとものと考えます。この特集を読んで、これからの若い土木技術者にとって大いに参考になると思いました。
(所属:キャプティ 氏名:斉藤 実)

「土木技術者は国づくりのリーダーとして、100年後のことを考え、> みんなを引っ張っていけるようでないといけない」> このコメントは日々の業務に追われ「土木技術者」としての誇りを失いかけている (私自身がそうですが) 多くの技術者が、土木の持つ意義を考える貴重なご意見だと感じました。座談会参加者の方々が土木業界を熟知された方々ですので、このようなコメントも自然と受け入れられたものと思いますが、日頃のニュースを見るたびに世間一般ではこのように理解されていないことは大変残念に感じています。しかし、地方の雇用対策としての土木事業が限界を迎え、無駄な事業の廃止が必要といわれているこの時期は、市民にとって本当に必要な土木が求められ、本来の土木の価値を見出し、土木技術者の地位を高めるチャンスではないかと考えます。
(所属:大日コンサルタント 氏名:船場俊秀)

■ 第1回 トンネルの長さ世界一 澁谷 容子、関根 正之

もっと、もっと早く、新幹線は通すべきだった!国土列島“均衡発展”改造計画が頓挫して久しい。青函トンネルの建設は北海道に明るい未来を約束するものと思っていた。大都市に人口・経済が集中し、地方都市の疲弊が止まらない今、北海道の状況は悲惨そのものである。 まさか、高速道路にペンペン草が生えている姿など想像もできなかった。 記事を読んで、トンネル工事の初期調査に携わったあの頃の高揚(使命)感を今でも思い出す。今の若い人たちに、そうゆうものは必要無いのだろうか? なんとか、優秀な土木技術者諸君の英知で、明るい未来に希望のもてる新らしい国土均衡型の土木事業を創設したいものである。 少子高齢化のなかだ、国の予算が教育・福祉などにシフトし土木に将来がないようなマスコミの喧伝は断固拒否したい。 土木人間・・・自信を持て・・・これほど国のため、国民のため・・・汗を流したではないか・・・と思う。
(所属:(株)てすとぴあ 氏名:坂本 和雄)

オーストラリアに旅した時、シドニー湾にかかる大きなアーチ橋を見た。その橋のアーチの上を歩いて渡るツアーがあるのに驚いた。安全管理、事故対策など問題は多々あろうと思われるが、このトンネル記事を読んで思った。我が国でも数ある巨大土木構造物、巨大建築物の点検通路を歩く等の方歩で、現物を近くで見、触れてその計画から建設に至る色々な過程を実感できるツアーを立ち上げることは出来ないだろうか。世間の建設離れにブレーキかける一つの方法になると思う。
(所属:(株)明和プラテック 氏名:鉤 真幸)

学生会員にとって、世界一の鉄道トンネルの内部を見学できたことは大変貴重な体験ではなかったかと思います。活線の鉄道トンネルの内部を見ることは土木に携わる人間でもなかなかチャンスがめぐってくるものではなく、普段みることの出来ない土木施設をみる本企画は素晴らしいものだと感じました。参加した学生会員がこの企画を通じて、土木が様々な人々の思いや努力によって、作られていることを感じ取ったことは、本企画が有意義なものであることを感じました。このような体験を通じて、世界一でなくても、土木が様々な人々の思いや努力によって、作られていることを感じ、学生会員の土木業界への定着が少しでも高まれていけばと強く感じました。
(所属:大日コンサルタント 氏名:船場俊秀)

■ 第10回 水族館と土木 岩雲 貴俊、香月 亜記範

私たちが水族館に行くと、泳いでいる魚たち鑑賞をひたすら楽しんでいます。しかし、その影で、水族館の人たちの裏での仕事は、大変なものだと知らされました。さまざまな環境で生きる魚たちを管理することは、私たちが想像する以上に、その労力たるや、多大であり、大変なことなのです。一見、水族館は土木とは無縁と思われがちですが、その根底には土木の技術が支えていることを知ることができました。技術の継承が重大であるということを知る、一つの事例かも知れません。
(氏名:平田 貴久美)

香川県企業が設置した水族館や動物園の新しい魅せ方,魅せられ方展示に注目が集まり,北海道の旭山動物園では大変な入場者数であると報道されている。学生編集委員が丁寧に取材されているので,余計に感じたことだが,土木が関わることが世の中には大変多いということである。今回のような○○v.s.土木という対比は,読む側にも理解を促進させる効果があり,今後も継続して欲しい企画である。
(所属:香川高等専門学校 氏名:向谷光彦)

■ 第12回(最終回) 琵琶湖疏水記念館 喜多 直之

この記事の写真説明のところに インクラインをくぐるとんねる「ねじりまんぽ」と書いてあるのを見て懐かしさがこみ上げてきた。若い人は使わなくなってしまったが、今居住する地域で私どもの年代の人はトンネルのことを まんぽ と言った。丸い とんねる の中を蒸気機関車が煙を吐いて ポー と汽笛を鳴らして通り抜けて行く情景から まんぽ となったのだろうか。一つの言葉が消えて行くのは淋しい。
(所属:(株)明和プラテック 氏名:鉤 真幸)

大学で琵琶湖疎水の歴史を学び、それ以来京都に行ったら南禅寺に寄り水路閣を見に行き、昔の土木技術者はすごいなあと感心します。日本人だけで行った初めてのビックプロジェクトということで、100年以上も前にこのような壮大な事業が行われていたということに土木技術者のロマンを感じます。今度京都に行く機会がありましたら是非リニューアルした記念館を訪れたいと思います。
(所属:首都高速道路(株) 氏名:石原 陽介)

■ 住民と行政のコミュニケーションについて

PI(パブリック・インボルブメント)は今後ますます普及していく制度であると思う。PIにより構想段階から市民の声を取り入れていくと多様な意見により、議論に期間を要してしまいそうであるが、その分最終合意は円滑に行われるであろう。また様々な要求によりコストが膨らんで行くことが懸念されるが、トピックス3のように1〜2割アップ程度であれば地域振興や公共事業への理解と責任感享受の費用として、もとが十分取れると思う。PIによる事業決定が拡大すれば、事業の重要性により費用のバランス感覚もアップしていくだろう。人口減少が進み全体予算が縮小していく中で、行政・市民が一体となった公共事業の決定が重要であると考える。
(所属:日本水工設計 氏名:佐々木 隆)

■ トピックス3 PI事例 杉江 裕実、香月 亜記範

私の南浦和在住時のサイクリング、ウォ−キング、ジョギング、草スキ−、各種運動場でのスポ−ツ、魚釣り、桜見、四季の野草花見、樹木竹林浴、観鳥、花火見学等々の殆どは戸田市内を流下する荒川左岸側堤防の内外に開けた広大な新旧の河川敷へ出かけて行った。現在でも機会があれば出かける。堤防の内外に連続的に道満公園・荒川調節池・戸田ゴルフ場・荒川河川敷運動公園・戸田公園・荒川運動公園等が整備されており、正に水と緑と動植物が豊かで、見渡す限り山地がないのに自然は何でもあれで人間らしい憩いが得られる。この辺からの富山の雄姿、対岸の東京都下の高層建造物群、荒川の清流等は抜群の景観である。今回の行政と市民が一緒になってのPI導入の公園づくりとその成果には強い感動を覚えた。正に風土工学的な手法が活かされた事例ではないでしょうか。
(福冨幹男)

『ワークショップに行こう』では,第1,2回目は普段からの行政に対する声が多く,対象とするプロジェクトに関する議論が進まないことが示されており,市民の側にも学ぶ時間が必要との感想が述べられている.今回の特集記事の中でも,特定のプロジェクトでのコミュニケーションについての記述は,分かりやすく解説されているが,普段からの情報発信,双方コミュニケーションに関しては,難しいといった記述が多かったように思う.実際,双方向コミュニケーションは,自分だけでは成立せず,相手にも如何に興味を持ってもらうかが難しいところとは思うが,個人として,あるいは行政や企業などの組織として,そして学会の果たすべき役割を再認識する良いきっかけになったと思う.
(所属:東洋建設(株) 氏名:小竹康夫)

今回の紹介された公園は、竣工直後見た時に、他の公園と比較して本当に個性的であると感じた。住民と行政が、構想から共同で造り上げて素晴らしい公園を造り上げ、愛着を持って使われている。このように、住民に自分の住んでいる土地に対して、如何に愛着を持ってもらうかは、市のいろいろな事業に参画できる環境が必須であると考える。教科書どおりの遊具や自然環境ではなく、住民が欲しい施設、取り入れてみたい施設は何かそんな意見を構想段階から取り入れられることが当たり前になれば、住民は公園だけでなく街づくりについても提案が多く出てくるのではないか。そこには、住民が市のことを良く知り、もっと良くしたいという動機を持つことが出来る環境も必要だと考える。 このような事例を参考にPIの事例が普及することを願っている。
(所属:戸田市 氏名:諸井敬嘉)

■ 第4話 技術への熱い思いが形に 武居 秀訓

内巻きスパイラルRC柱の技術開発ものがたりを拝見しまして既存の技術に工夫を加えることで飛躍的に性能を向上させるこの技術はもの凄い技術だと思いました。このような凄い技術ができるまで多くの方々の努力が必要であることはもちろんですが私たちの身の回りにもまだまだ発展できる技術があると思うとこれからの土木技術者にも明るい兆しがあるのだなと感じました。
(所属:首都高速道路(株)  氏名:石原 陽介)

自分の目で見ることと自分で行うことの大切さを知りました。自分で片付けることは自分で見ることの徹底、見落とししないことでしょうか。一人ひとりがこのような姿勢で臨めばチームの力は大きなものになるでしょう。内容にももちろん関心があったので公開特許公報も参照しました。
(氏名:秀島 雄二朗)

■ 本当に欲しいものは何か? : 分福茶釜と性能・機能 宮川 豊章

‘茶釜は鋳鉄でできていなければならないと思い込むようなことを私はしてはいないか?’という言葉が印象的で、商品開発を担当している私にとっては、とても大事な言葉であると感じた。ある程度物事を理解すると一般的な考えに偏りがちになりやすく、これでは本当に良い製品は開発できない。日頃からの意識はもちろんだが、この世界は、多くの人々と関り合うことができる。周りにいる多くの人々とのコミュニケーションをとることで、様々な考えを知ることができ、思い込みの世界から抜け出せるのではないだろうか。どのような時も、一人で仕事をしているのではなく、周りにいる多くの方々の協力があって仕事が進んでいるという自覚を持ち、このような人脈を活用して、これからは一般市民からも必要とされる商品開発を行っていきたい。
(所属:住友大阪セメント(株) 氏名:川瀬 彩)

■ 難波宮の瓦の物語 村上 正

この記事の主題とは少しずれるが、大阪市の都市計画で市の主要幹線道路中央大通り(築港深江線)が写真5の様に納まった説明文を読んで、ある時期壊し屋と言われた土木屋が、今月号の話題でもある―風土工学・四窓分析―の思想を先取りしていたことに誇りを感じる。執筆者の村上氏は5月号のCEリポートで千里の竹の物語も書かれ、関西の土木屋の任意集団であるCVVにも属されており、土木のPRにも活躍されている。心強い限りである。
(所属:(株)明和プラテック 氏名:鉤 真幸)

阪神高速を環状線から東大阪線を奈良方面に向かうとき,たった一度だけ平面道路と同じ目線に降下することがある。多くの人は北側にある大坂城に目線を向けがちだが,実はその場所こそが難波宮の跡地である。土木構造物が,歴史遺産に出来るだけ構造的,景観的な影響を低減するため,そのような道路平面配置になったものと感じさせる。その昔,奈良の平城京も田畑に埋め尽くされ,地名にわずかに残る痕跡と保存活動に尽力された先人の努力によって,今となっては世界遺産となっている。シルクロードの終着点として,近畿は1000年以上の歴史を,大陸との交流によって培ってきた。東アジアの共同体の土台は,とっくに出来上がっているようだ。
(所属:香川高等専門学校 氏名:向谷光彦)

■ 土木学会『「河川のしごと」について』のパンフレット、是非、ご活用ください。 藤井 聡

これは、社会に広く土木を理解していただくのに極めて有意義な企画で、パンフレットの内容もすばらしい。ところで、委員会の方々が苦労しておられるようにこのパンフレットを如何にして一般社会の方々に読んでいただくかという活用方法が課題のようで、委員会の種々の活用方法は全て良案だと思います。全くの思い付きですが、ハローワーク、市役所、公立図書館、公民館、学校の図書室等に置かせて(持ち帰り自由)もらうと利用度が高いのではないでしょうか。
(福冨幹男)

昨今のメディアによる公共事業=悪という頭から決め付けた報道には憤るものがありますが、われわれ土木業界に対する世間の印象が悪いことは事実として受け止めざるをえません。しかし、このままでは新しい世代で土木を目指す人がいなくなるのではないかとさえ思ってしまいます。そんな中、小さい子供から読めるパンフレットは非常に有効だと思います。このパンフレットを読んだ子供の中から、将来、土木技術者が誕生することを願います。
(所属:大林組 氏名:村上真也)

インフラ整備がそこそこ行き届いた地域の住民はその状態が当たり前と思っているかもしれません。一度作ったら後は放ったらかしでは済まないことも理解していないかもしれません。そのような誤解や先入観をわかりやすいパンフレットで正していき、財政難の時期といえども必要な事業は継続すべきだという理解が多くの住民から得られると良いですね。また、長期的な視点の養成は現在の大人よりむしろ子どもたちにこそ必要かもしれません。今月のトピックスのテーマはパブリックインボルブメントでしたが、行政と住民が一緒に考える機会は未だ一部の地域、一部の事案にとどまる現在、土木学会の草の根運動に大いに期待します。
(氏名:秀島 雄二朗)

昨今の風潮として,公共構造物を造ることは「無駄」ということが,一般の人々に先入観として広く浸透しています.私は小学生と幼稚園児の2人の息子がいますが,そのような先入観が無いためか,私が土木の仕事の話をするととても興味を持ちます.本来,身近であるはずの土木が,一般の人々が大きな隔たりを感じていることは我々としてはとても残念なことだと思います.まずはこのようなパンフレットを利用して,土木構造物の意義・役割を理解して頂く事が大切だと思いました.
(所属:中電技術コンサルタント(株) 氏名:北出圭介)

■ その他・意見等

モニタ−前は、学会誌はほとんど写真をパラパラ・・・文章は斜めの読み流し。 モニタ−となって、学会誌がこれほど内容のあるものだったのかと云うのが始めの印象、その後編集者の行間にちりばめられた血?の滲むような努力がヒシヒシと伝わってきた。そのために、生半可なモニタ−はできないと回を重ねるほどに毎回おおきなプレッシャ−であった。 今後もがんばって下さい。
(所属:(株)てすとぴあ 氏名:坂本 和雄)

日本鉄道施設協会誌と土木学会誌を、手にとってじっくり比較してみた。技術誌は横書きが良いと思っていたが、縦書きの方が貫禄があるように見えてきた。費用はかかるであろうが土木学会誌の方が写真も多く立派である。一つ気になる点として、誌の発行年、月の表示が小さいのでバックナンバーを探す時、年寄りには少し負担を感じる。表示に工夫を御願い出来ないだろうか。
(所属:(株)明和プラテック 氏名:鉤 真幸)

一年間、お世話になりました。全くの専門外ですが、仕事と多少は関連する部分もあり、大いに異なる部分もあり、関心を持続することができました。貴誌の記事をもとに好奇心のおもむくままに次々と同じテーマの資料をネットや書店で探しに行くのが愉しみでした。末筆ながら貴誌の益々のご発展をお祈り申し上げます。
(氏名:秀島 雄二朗)

非会員や工業高校生の委員を確保すべき。
(所属:香川高等専門学校 氏名:向谷光彦)

1年間有り難うございました。これまで土木学会誌は斜め読みしかしてませんでしたが、この1年間じっくり読んでみて土木分野の幅の広さ、奥の深さを再認識しました。仕事の中では専門誌に偏りがちですが、土木技術者の使命として俯瞰的な視点から様々な問題を解決していかねばいけませんから、凝り固まりかけていた頭の中を少しほぐすことが出来ました。これからもお世話になります。
(所属:日本水工設計  氏名:佐々木 隆)

p.73からの組織別会員数 横組みにした場合、縦組みの冊子でも、左から流していった方が読みやすいのではないでしょうか。 新聞業界では左から流していますので…
(所属:岐阜新聞 氏名:土屋 亜由子)

© Japan Society of Civil Engineers 土木学会誌編集委員会