土木学会誌
土木学会誌12月号モニター回答


表紙・裏表紙
高校生時代に登山部で山歩きをしていた頃はそれほど人が多く訪れる場所には行ってなかったので、このような登山道の浸食が大きな問題になっていること自体が驚きだった。少人数で山歩きをしていると大自然の寛容さについつい甘えがちになるが、積み重なれば大きな傷を負わせるということを認識する必要性を感じた。
(山口大学 樋口隆哉)

山に登る一人として,登山道の荒廃は気になります.登山人口が増えることは,自然を理解しようとする人が増えるということで,大いに奨励されることと思います.しかし,登山者が増えると登山道が荒れることは避けられないのでしょうか? 地元や山小屋などのボランティアの方々のご努力に心から感謝致します.登山者の一人登る個人としては,登山道を歩き,道を外さない,登山道は真ん中を歩くなど,登山道荒廃を防ぐべく,一人一人の努力も心がけたいものです.
(港湾空港技術研究所 渡部要一)

地元住民までが登山道づくりをやっており,しかも「近自然工法」が取り入れられていると聞いて大変驚きました. 私は長野に来てからよく登山をしていますが,登山中に「こんなところを整備する人は大変だな」と思うことが多々あります.また,近年の山登りブームにともなって,長野県でも多くの地域で,し尿処理が問題になっているとよく聞きます.当たり前のことですが,山に携わるいろんな人のおかげで登山できているわけですから,モラルとマナーをしっかり持って,これからも登山を続けていこうと思いました.
(信州大学 豊田政史)

時局を論ずる 今こそ,地球環境問題への「日本の土木の役割」の遂行を
著者の考えには全く同感致します.しかしながら,これは理想であって,実際には「そうは言っても・・・」と言う問題があるのだろう想像します.私は実際に海外の現場に出たことがないので実状はよく判りません.もし機会があったら,現状や問題を記事にして頂けると大変勉強になります.
(国土技術政策総合研究所 岡田知也)

地球環境問題に対しての土木がすべきこと、国際規模での役割とその可能性について考えさせられる記事であった。
(西武建設(株) 三村 卓)

特集 大地震に備える
阪神・淡路大震災の記憶が薄れて行く中、地震防災に関する技術や対策の現状を理解することができました。ただ、自然災害と言うものは必ず起きるものなので、大地震(自然災害)に備えるためには、『防災システムの構築』と同じに『災害復旧工事に関する技術の向上』も重要になるように思います。今回の特集の中に、この後者の部分に触れるものもあって良かったように感じました。具体的には、阪神・淡路大震災後の大規模な災害復旧工事となった北海道有珠山の噴火(地殻変動)災害の復旧工事などで用いられたハード・ソフト両面での最新技術の紹介があれば良かったと思いました。
(清水建設 入江正樹)

過去に耐震設計に関わったことがありましたが,設計基準や指針類の内容を理解するだけでも多大な労力を要したおぼえがあります.地震関係の文献や資料といえば難解で内容が多岐にわたっているため,その分野の専門家でなければなかなかとりつき難いというイメージを持っていますが,今回の特集はその趣旨どおり耐震防災を専門としていない私でも興味深くなおかつ気軽に読むことができました.今後,地震防災に関わるような機会があれば本特集が大きな助けになるものと思われます. 「6-3使えないマニュアルから,使えるマニュアルへ」でマニュアルのあるべき姿についての一節が非常に印象に残りました.
(電源開発株式会社 川ア昌三)

地震防災技術に係る最新の動向について、幅広い分野を網羅した特集記事でした。どの記事も、各分野における取り組みの現状や、今後の課題と方向性等を、わかりやすく凝縮して説明されており、非常に内容の濃い特集であったと思います。記事全体を読み終わって、自分が携わってきた土木事業の震災被害想定と、その説明のあり方について、改めて考えさせられました。
(東京都 浅井重政)

土木分野が対象とするものはインフラが主であり,広域かつその種類も多種多様であることから,地震防災技術・対策も非常に多岐に渡る.また地震防災に対しては,土木分野のみならず,学際的境界領域での検討が必要となり,その対策は非常に複雑かつ困難なものになる.今月の特集では,地震防災に対し,ハードからソフトに至るまで様々な記事が掲載されており,非常に読み応えのある内容でした.
(北海道大学大学院 迫井裕樹)

兵庫県南部地震から8年,このような地震を経てからの地震防災に対する対応及び現状について項目ごとに説明されており,大変興味深く拝読させていただきました.近年では,従来から取り組まれているハード面の重要性はもちろんのこと,体系的な管理を可能とするGIS等を活用した地震防災のための現状の把握等といったソフト面からの対策も必要不可欠となっている.こういったソフト面からの対策を如何に地震災害時に活かせる体制を構築していくか,今後ますます重要となる問題であると思います.
(大阪大学 谷本泰雄)

私は,阪神大震災のときに火災で有名になった神戸市長田区出身の被災者です.当時大学生だった私は,大学で「近いうちに南海地震が起こる」と講義で教わっていたので,あの揺れがおさまった直後に,「神戸でこの揺れだったら和歌山の方はもっとすごいだろう」と思いました.あのときは,今回の特集のタイトルである「大地震に備える」ということが全く出来ていなかったと思います.今では,寝るときには枕元に懐中電灯を置き,本棚などの大型家具には固定具をつけるなどある程度の備えはしています.
また,あの地震のときに感じたことの一つに「外国人や老人・子供などの災害弱者への対策」の必要性があります.被災直後は,生活習慣の違いからか避難所に入れない外国人が公園でのテント暮らしを余儀なくされていました.また,避難所では生きる活力を失っている老人や地震がトラウマになっている子供もみかけました.災害時には,情報を的確に収集し,迅速に行動することがもちろん大切ですが,上に述べたような住民の視点から見たメンタル面を含んだケアの大切さを痛感しました.
(信州大学 豊田政史)

第2章 地震情報 「ナウキャスト地震情報」の実用化に向けて
私は当社の地震速報を担当しています。兵庫県南部地震までは、地震が起きても震源がどこで規模がどのくらいで、揺れの分布がどうなっているのを把握するのは容易ではありませんでした。このため、当社では主要施設に地震計を配置し、地震時にはその加速度を収集することで初動体制検討に用いていました。しかしながら、近年気象庁さんにより震源情報や全国3000点の震度情報が約10分後に、しかもインターネットで無料で配信されるようになりました。当社もこの情報を防災に役立てることができ、感謝しています。このような情報整備により国・自治体・企業はもちろんのこと一般の人々まで恩恵を受けているのではないでしょうか。さらに、地震の発生をメールで通知するサービスがあれば、携帯電話などで受信することができ、より迅速な情報把握が可能となるため、是非検討していただけたらと思います。
(関西電力 嶋田隆一)

第3章 被害想定(リスクマネジメント)
リスクマネジメントいう言葉を企業等の不祥事の際に良く耳にします。内容はLCCと同じように、投資とか金利や確率など、普通の土木屋にとっては馴染みが薄い単語がしきりに現れ、具体的なイメージが沸きません。中村氏のリスク・リターン曲線も、簡単な事例、たとえば単純にモデル化した橋や給水タンクなどで例示していただけると助かります。また、「土木学会員のための経済学入門」というような学会誌の綴じ込み付録冊子、卑近な例として「月刊アスキー」の付録のようなハンディタイプの小冊子を付録で提供するというとアイデアはいかがでしょうか?
(大阪府 岡田敏男)

特集のなかでも、特にこの第3章はコンパクトにまとまっている感があった。実際の被害想定グラフを入れたならば、さらに理解が深まったと思う。
(西武建設(株) 三村 卓)

3-2 ライフサイクル地震損失コストについて
兵庫県南部地震以降、地震保険が注目されたが、記事にもあるようにその保険料は少々高いようであり、リスク対策としての魅力は低い。また、そもそも、地震リスクの定量的評価がどこまで信頼性があるか疑問である。やはり、技術者はこれまでの知見を駆使して、いかにコストをかけずに効果的な耐震化が達成できるかが腕の見せ所だと思う。
(関西電力 嶋田隆一)

4-3 宮城県沖地震に対する防災対策
本記事では主としてハード面に関する地震対策が紹介されているが、ソフト面はどうなのだろうか?津波伝達情報システムのあり方について大学と検討中、とのことであり、防災情報に関するホームページも立ち上げているようではあるが、今後、地区別被害想定図の電子地図のインターネットによる公開や、被災時における市民からの情報収集など、市民へのよりきめ細かい、インタラクティブな統合情報システムの構築が望まれる。
((株)ダイヤコンサルタント 宮口直巳)

4-4 横浜市地震マップとその活用
『地震マップ作成の過程で算出した地震波形を活用する』ことで,地震に強い町づくりが進みます.また,地震波形および地震マップの作成過程等の公開もお願いします.
(西松建設(株) 土屋光弘)

第5章 ライフライン
5−2〜5−6に関して、地震防災対策として,時間をベクトルに捉え,早期発見,早期探知に関する技術が研究・実用化されつつあり,一消費者として感謝するとともに,何か協力ずべきことはないでしょうか.
実際に地震被害が発生した場合,個人レベルで復旧に参加できるシステムはあるのでしょうか.地域住民が協力して震害に対応できるNGO等の組織の展開が必要と考えます.
(西松建設(株) 土屋光弘)

5-3 電力ライフラインにおける地震防災対策の展望
安定供給とコストダウンの板挟みになりながら,電力事業者としていかに経営リスクを抑えながら防災対策を進めるか,様々な取り組みが述べられており,大変興味深く読ませて頂きました。先の大震災で指摘されたように,電柱倒壊による道路の遮断および電線による防災活動に対する障害を軽減することは都市防災における重要な課題であり,電気事業者が積極的に電線地中化に取り組まれることを期待します。
(東京コンサルタンツ株式会社 今度充之)

6-2 高分解能強地震シミュレータの開発
高分解能な地震動予測の必要性とその難しさ,また,開発されたシミュレーションモデルについて,非常に分かりやすい説明がなされていました.特に,起こり得る挙動を挟むというバウンディングメディア理論のアイディアは,土木の他の研究〜私は主に交通計画に携わっていますが,例えば,交通需要予測の信頼性解析など〜への応用可能性も大きいのではと考えさせられ,非常に勉強になりました.シミュレータの開発が進み,行政と市民の間のコミュニケーション・ツールとして機能するようになることをご期待申し上げます.
(東京工業大学 福田大輔)

6-3 使えないマニュアルから,使えるマニュアルへ
「実行力のある…マニュアルの提案」という言葉に興味を引かれた。今、世の中はマニュアルはやりだが管理する側、やらせる側からの視点でしか作っていないものがほとんどであり、実際にマニュアルを使う側の視点にたって作られたものは少ないのではないかと思う。どんな分野のものであれ、作る側の自己満足ではなく、実際にどうやって使うのかをじっくり考えたものを目指して作ることが必要であると考えます。
(東洋エンジニアリング(株) 菅原紳二)

私事になるが、阪神・淡路大震災が発生した時西宮市内に住んでおり、あの「強烈な」 としか表現しようのない揺れを体験した。幸い、住居が、震災の帯と言われている箇所から離れた海岸沿いであったため、周辺家屋も倒壊はせず火災も発生していなかったが、電気、ガス、水道のライフラインは寸断された。よく言われる事だが、その際痛切に思ったのは、「皆が被災している中で、一体誰がこの状況を復旧するのだろう」と言うことだった。こういう時には、事細かに対応が書いてあるマニュアルが存在したとしても、その前提条件を超えた状況になってしまえば全く役には立たないし、様々な応用を利かせないといけない状況の中で、かえってマニュアルの存在が枷になってしまう可能性が高い気がした。
この記事に書かれているように、本当に有用なマニュアルというのは、有事にどうすべきなのかという指針を示し、一人一人がその背景を学んで理解すべきものなのだと思う。従来型の、全てマニュアルに従うべし的なマニュアルでは、あるべき場所にあるはずのものが無かったり、連絡すべき人が全く捕まらないといった、大災害では十分起こりうる状況には対処仕切れない。新たなマニュアルの可能性を模索する意味で、興味深い記事だった。
(関西電力 松本明男)

プロジェクトリポート 盛岡〜八戸間開業を迎えた東北新幹線/a>
先日のテレビのニュースでまさに自然との戦いだと思いながら見ていました。景観性、環境対策などを考慮し、新技術、新工法も導入されているとの紹介であるこの記事を読み、土木技術の進歩について行けていない自分を感じました。アンテナの張り方、向きなど、もう一度調整していきたいと思います。
(東洋エンジニアリング(株) 菅原紳二)

東北新幹線の新規開業区間のおける新技術・新工法の紹介記事でした。個人的に、その種類の多さ、規模の大きさに感銘を受けました。今回、紹介された一つ一つの技術・工法について、より具体的な紹介を、別の機会に是非お願いしたいと思います。特に、世界最長の陸上トンネル「岩手一戸トンネル」の掘削は難工事であったようですが、膨張性地質克服の検討過程の苦労話なども伺いたいです。
(東京都 浅井重政)

東北新幹線盛岡〜八戸間の建設において用いられた特徴的な技術,工法,橋梁等について紹介されており,興味深く読ませて頂きました.紙面の都合等もあるかと思いますが,個人的には,それぞれの技術,工法等について,もう少し詳しい説明が欲しかったです.
(北海道大学大学院 迫井裕樹)

私は以前北東北に住んでいましたが、平成12年夏に偶然まだ工事中の「盛岡一戸トンネル」を見学する機会を得ました。「世界最長の陸上トンネル」という解説を聞きながらここに新幹線が走る日はどんなであろうか?と想像した記憶があります。平成14年12月1日、それが現実になり、何だかとても不思議な気持ちです。「癒し・非日常体験」を求めて多くの人が北東北に足を運び豊かな自然のすばらしさを満喫してほしいものです。
(匿名希望)

東北新幹線盛岡-八戸間の開業は昨今の大きな話題となっているが、そこに土木技術者の努力がそそぎ込まれていることが報道されることは少ない。土木技術は新幹線の機能を得るための手段にすぎないが、本記事のように、それを特集として違った視点から注目すると以外とおもしろい。社会に土木をアピールするには、世論に注目されている時がチャンスかも知れない。
(清水建設 遠藤和雄)

技術リポート PC巻立て工法による水中橋脚の耐震補強
水中部での施工事例として様々な工夫や苦労が伺える記事であった。潮流のある海中部でプレキャストパネルを所定の位置に容易に据えることが可能な一括沈設システムについては特に興味があり、さらに具体的な構造や制御方法について知りたいと思った。
(五洋建設(株) 渡邉浩司)

この工法は、事前の耐震補強及び被災時の対応として非常に有益なものである。私自身も兵庫県南部地震において、微力ながら震災の復旧工事に携わったが、作業エリアをドライな状態に保つことは、工期的にもコスト的にも非常にやっかいな問題であった。また、地震発生が1月だったこともあり、運良く渇水期施工で応急復旧工事が出来たが、必ずしも地震が渇水期に発生するとは限らない。そういった意味でも施工時期を選ばないこの工法は画期的なものであり、今後の動向に注目したい。
(日本道路公団 小松功征)

このような安価な補強工法の普及により,後回しにされてきた水中橋脚の補強が速やかに完了することを期待します。一般的な仮締切りによるドライアップ工法との比較が示してあれば,PC巻立て工法の優位性をより協調できたのではないかと思います。
(東京コンサルタンツ株式会社 今度充之)

PC巻立てによる橋脚の耐震補強は、道路橋や鉄道橋で盛んに行われている。プレキャストパネルを利用することで水中施工を可能とした技術は、今後需要が高まるものと思う。しかし、水中施工は陸上施工と比較して、海象条件、潮流、濁り、水圧等の理由で施工品質は劣るのが普通で、発注者の期待する品質通りの成果を上げられるかどうかに不安が残る。締切・ドライ施工に比べコスト面で有利とは感じるが、水中施工によるリスクが伴うことは忘れるべきでない。
(清水建設 遠藤和雄)

海外リポート
今月は2編のレポートが載っており,それぞれのプロジェクトをとりまく状況などを見比べながら興味深く拝読しました.海外リポートが複数あるとそれぞれのお国事情,プロジェクトの取組み方を比較できて面白いと思います.
(電源開発株式会社 川ア昌三)

地球最後の楽園に架かる複合エクストラドーズド橋
非常に興味深く読ませていただきました。旧橋と同位置に基礎を設置したり、薬品を使用しない濁水処理などパラオの美しい自然環境を可能な限り破壊しないよう工夫されていたこと。鋼桁を中国からバージによりパラオまで海上輸送(相当な距離がり、台風対策等苦慮されたことと思われます)されたこと。鋼桁仮設では、台風や潮流などの対策が万全であったこと。そして、何より日本だけでなく、パラオ、フィリピン、インドネシアとたくさんの国の方々の共同作業であったこと。この橋が、パラオと日本の「友好」のシンボルとして、旧橋とは異なり、永遠に架け橋となってほしいと思います。
(中国地方整備局 増本信宏)

現場をいかに安全に且つ円滑に工程にのせるか、またそうするために今何を考え、何をしなければならないかを常時念頭におき、仕事をしなければならないということを改めて感じた。言葉、人種の壁を越え、バージを所定の場所に係留し、ブロック架設作業まで完了したときの感動や安堵は多大なものであったと思われ、同土木技術者として共感する記事であった。
(五洋建設(株) 渡邉浩司)

落橋したKB橋の写真に見られるRC箱桁橋の威圧感のある大きさに驚きます.日本の協力により完成したという新しい橋により,地元の方々の役に立つばかりでなく,日本との友好関係が深まることにも期待したいものです.記事の中に大切なことが書いてありました.「現地で熟練した作業員を多数雇用することは不可能で,類似工事に従事したフィリピン人の中からエンジニアや作業員を直傭した」などというところです.人材確保と人材育成,そして地元に対する貢献などのバランスにおいて,国際協力の難しさを感じました.
(港湾空港技術研究所 渡部要一)

海外の土木工事では,自然条件や社会条件が我が国とは異なるために日本国内では生じないような様々なトラブルが発生すると思われる.私にとって海外リポートへの興味はまさにそこにあって,何を作ったかということよりも,どのような困難があって,それをどのように克服していったかというところに重点を置いて毎回読ませていただいている.今回の記事でも,作業員どうしの言葉の違いによるトラブルをスケッチによる手順説明によって回避した点など興味深く読んだ.今後も海外工事における困難とその対処について紹介されることを期待しています.
(京都大学 中島伸一郎)

ニジュール国ニアメ市衛生改善計画調査
発展途上国における住民参加型の手法とキャパシティー・ビルディングの業務報告を興味を持って読ませていただきました。ソフト分野の強化という切り口では、国内の事業にも展開が必要なところもあるような気がしました。挿入された写真や図が適切で、このような業務に縁の薄いものにも読みやすく感じる投稿でした。
(清水建設 入江正樹)

現地の状況がとてもよく判り大変参考になりました.機会があれば,現地の一般市民の人は,その状況どう思い,どうしたいのかと言う視点でも報告して頂けるとさらに勉強になります.と言うのも,現状を我々の価値観で見てしまっているだけではないかと心配になることがあります.例えば,彼らとしては,ODAでやってもらう分には反対しないが,自分達のお金でやるほど実は問題とは思ってないと言うことは無いのでしょうか.
(国土技術政策総合研究所 岡田知也)

名前も初めて聞くアフリカの国でのリポートに興味を持った。このような地理的・社会的条件の下で事業を進めてゆくことの困難さは、文章にできないほどのものであろう。社会資本のうち、特に衛生面での整備は健康に影響を与えるので重要度が高いと考える。水資源が恵まれていない地域において、いかに我々が貢献すべきかを考えさせられた。
(西武建設(株) 三村 卓)

この記事の中に次のような一節があります.「お金がないから解決できないのではなく,できることから住民同士の連帯により行動に移し,話し合いながら住民の自立心が芽生えることである」大事なのは,資金の多さではなく,改善しようという姿勢を住民1人1人に対して,いかに持ってもらうかということだと思います.これは,日本においても当てはまることで,大金を投資してもその金額に見合うだけの効果が現れない場合もあれば,少額の投資でも十分な効果を発揮する場合もあります.公共施設を利用する人々は地元住民が大半を占めます.住民参加型の公共事業の大切さを改めて認識しました.
(室蘭工業大学 菅野昌生)

貧しい国に対する衛生環境改善に関して,ブラジル・パラナ州クリチバの成功例から,「お金がないから解決できないのではなく,できることから・・・自立心が芽生える」という一文は,地元との連携で国際援助をするときに最も大切なことだと思いました.ところで,図-2に示してある小学生向け衛生教材の最初に「LESJAPONAIS(日本人たち)が善い事している」などという文がありますが,この教材を日本人が作ったのなら親切の押し売り,地元の役人が作ったのなら日本人にゴマをすっているとも取られかねない表現だと思います.現地の人に心から感謝されて,このような表現になっているものと信じたいものです.
(港湾空港技術研究所 渡部要一)

この海外リポートシリーズは,日常得られないような情報が掲載されるので,海外(特に途上国)の事情に興味のある私はいつも楽しみにしている記事です.アフリカの最貧国の一つに数えられるような国においても,住民参加型の手法がとられ,地元NGOまで存在することに大変驚きました.どんな物事でも,この記事にあるような「地元の人たちがやれることをやる」ということが,一番大切であると思います.これからの海外援助は,これまでのような技術移転だけではなく,人材育成や啓発運動が必要であると改めて感じました.そして,内発的に地元での活動が行われるようになる日が来ることを望みます.
(信州大学 豊田政史)

連載「緑」 緑が都市を変える
「緑」という日常的なものでありながら,その機能,役割等について漠然とした知識しか要していなかった分野に対して,様々な知見から機能等について述べられていた.その機能,役割について改めて確認できたとともに他の分野についての知識を得ることのできるよい機会となりました.「緑」のような環境といった分野に対して,その環境を破壊するといったイメージを持たれがちな土木の分野が今後如何にアプローチしていくか,考えさせられる連載でした.今後とも,これからの土木について考えさせられる連載を期待します.
(大阪大学 谷本泰雄)

いつも、この連載に目を通すのが楽しみであった。その理由として、社会の動きに影響された面もあるが、「緑」は身近な話題であること、今までいわゆる土木工学の狭い枠の中での思考に慣れた者に対しては、異なる分野の研究成果を見ることができ新鮮であったことがあげられる。
身近な話題であるだけに、問題の解決には市民との連携、協力が不可欠で、このため我々学会に対してもさらにわかりやすい説明が求められていると思う。また、一方、「緑」は息の長い研究分野であることから、次世代への伝承、連携の方法、仕組み等も考えていく必要があると感じた。
(前田建設工業(株) 島田敬次)

屋上緑化とヒートアイランド
筆者の述べる通り、都市環境を考える上で、熱・空気・音と言った物理環境要素もわれわれの日常生活に大きな影響を及ぼしていると思う。都市部で暮らす人間にとっては、夏の熱帯夜による生活環境の悪化や冷房消費エネルギーの増加は深刻な問題である。確かに短絡的と言う意見もあろうが、大幅な改変をすることなく、直ぐにでも実行可能なこの案は実現に向けて十分に検討に値すると思う。
(日本道路公団 小松功征)

屋上緑化のシミュレーション結果を視覚的に表現しており説得力がある。大都市におけるヒートアイランド現象は感覚的に訴えやすい問題であるため、本記事に示されているような数値データを積み重ねて行政に示していけば、屋上緑化に対する法的拘束力を持たせることも可能なのではないかと感じた。
((株)ダイヤコンサルタント 宮口直巳)

土木学会誌の緑の特集は、毎回楽しみに読んでいた。環境破壊のイメージがつきまとう土木という分野だからこそ、「緑」に代表される自然というものに対する知見や自分なりの哲学が必要であり、そういう意味でも意義ある連載であったと思う。今回の屋上緑化の記事でも、そのメリットの定性的な効果だけでなく、定量的な評価が記載されている事によって、断熱等、その具体的な効果が認識できた。
(関西電力 松本明男)

屋上緑化による都市景観変化や断熱効果を示すシミュレーション結果が大変興味深かったです。屋上緑化がヒートアイランド現象緩和策の一つとして有効であることが良く理解できました。課題は多々あるとは思いますが、明らかに自然と異なる都心の気温を肌で感じると、次代に対する責任や早急な対策の必要性をひしひしと感じます。
(東京都 浅井重政)

屋上緑化は,屋上に設置された土壌の風化に伴う環境汚染や暴風時における倒木の飛来による安全面の問題など解決しなければならない問題もあると思いますが,これからの時代において最も重要視される研究テーマの1つとなることは間違いないと思います.実現まで多くの困難があると思いますが,より良い都市環境を目指して研究されることを期待しております.
(室蘭工業大学 菅野昌生)

都市の熱環境を改善する手法としての屋上緑化は今後さらに検討が続くであろうが、視覚的効果ばかりではなく、本稿にあるような様々な側面からの定量的評価データの蓄積が必要であろう。また、ヒートアイランドを起こさせる都市のエネルギー大量消費の実態を認識し、その対処策を検討することがまずは重要であろう。
(山口大学 樋口隆哉)

本記事では屋上緑化による日射熱の焼け込み低減効果や断熱効果について紹介されており,効果の評価と設計への考慮が試みられていた.しかしながら,ビルを設計する上で植物による断熱効果に頼るというのはどうも心もとない気がする.植物なだけに世話不足や害虫によって枯れることもあるだろうし,雨の量などの気象条件によって得られる断熱効果が異なるとすれば不安である.また,屋上緑化によって冷房費が抑えられるといっても,植物の維持・管理にはそれなりの手間と費用がかかるはずであって,経済的に特をするということはないような気がする.ビルの断熱などは緑に期待するのではなく人工的な材料で確実にやっておくべきだと思う.
(京都大学 中島伸一郎)

地球温暖化の進行は急速で、2100年には平均気温が約2度上昇すると予測されている。その原因は記述にもあるように土地被覆や大気汚染などで、温室効果ガスの濃度が高くなっているためである。これに対し土木技術者は路面温度を抑制する舗装、CO2発生量を抑制した材料などの開発を行っている。しかし、各家庭での節水・節電やゴミの削減等、基本的なことに工夫すれば、相当有効なはず。土木技術よりも地球上の人間の意識改革の方が温暖化対策に重要と感じる。
(清水建設 遠藤和雄)

「屋上緑化=ヒートアイランド現象緩和」というイメージがあるが、実際に建物に導入を検討する人にとっては、室内環境の改善の方が期待するところ大であろう。記事の中で、屋根が既に断熱されている場合には植栽の効果はかなり落ちることが示されている点が興味深かった。そうなると、近年の省エネ指向を考えれば断熱化している建物も多いのであろうから、マクロな立場から緑化を推進するためには、補助金制度や法制化によりインセンティブを与えることも重要であることがうなずけた。
(関西電力 嶋田隆一)

都市の景観生態学
大変興味深く読みました。河川や水路が魚類や水生動物の生息環境であり移動経路としての役割が大きいこと、水域のエコロジカルネットワークの復元、保全が重要であることは、一部の人々の間では共通の認識なのかもしれませんが、まだまだ世間一般ではこのような意識は低いように思います。小さな生き物の生態系に着目し、これを守ることは、我々にしかできないし我々が生物としてその生態系の中で生きていくための義務なのだということを改めて認識させられました。
(匿名希望)

連載「緑」を終えるにあたって
モニターの声を直接掲載するもの生の声を知るという点では有効かもしれませんが、まとめの今後の課題や展望が若干少ないかなと思います。「緑」は国民みんなが肯定する関心事ですので、どうすれば、土木技術屋が積極的に取り組みことができるのか、例えば、「1」土木と他分野との連携の必要性」では、「こういうような連携に挑戦!」というような具体的な方法を教えていただければ、さらに興味が持てると思います。
(大阪府 岡田敏男)

「はじめるにあたって」でスタートし、「終えるにあたって」で連載を終える形、また、連載期間中に会員の声を反映して2回分追加、さらに連載後にモニターの声をまとめてあること、そして最後に今後の課題や展望をまとめてあること等、大変すばらしくまとまった連載だったかと思います。今後の連載のお手本になると思います。次回の連載も期待しております。
((社)国際建設技術協会 安永 良)

8回の連載を通じて、様々な分野そして視点から「緑」について勉強させていただいた。我々の生活が向上するとともに失われ続けた「緑」について、その大切さや必要性について再度考えさせられた。
(西武建設(株) 辻田陽一郎)

総目次,モニター各位の意見を読みますと,緑がわれわれ人間を豊かにする,もしくは豊かにしてきたという事実を忘れないようにしたい.
(西松建設(株) 土屋光弘)

土木とコミュニケーション 今後を見据えるパブリックインボルブメントの広がりと技術者育て
PIとは何ですか?にはじまる文章でしたが、本記事も文章にカタカナ言葉があまりにも多い印象を受けました。面白い内容なのに説明しているようで説明になっていない?と感じるところもありました。最近の土木界では、PI、PA、PL、PM・・こんな略語(アルファベットでなければカタカナ言葉)が氾濫しています。先般、公的機関である国立国語研究所が63の外来語についての言い換え例を発表しました。「分かりやすい日本語のために」ということですが、学会誌も『日本語にできるところはできるだけ日本語で表現する』そんな試みがあっても良いように思いました。
(清水建設 入江正樹)

パブリックインポルブメントは、計画の段階から事業の中身を説明して納得してもらうことですが、公共事業というのは、昔から小説「闇を裂く道」(丹那トンネル)にも描かれているように、志の高い人が先見性をもって行い、厳しい自然条件や人々の反対を乗り越え、やり遂げてきたものだと思います。パブリックインポルブメントのような住民との対話は重要と思いますが、丹那トンネルの場合も山の上の井戸水が枯れ、その対応が記されていましたが、住民の意見を取り入れて丹那トンネルを迂回して造ってしまったら、そのロスは計り知れません。やはり、計画の基本は専門家が志を高くもって決定するべきで、事業の成否はその志を住民側がどれだけ理解するにかかっていると思います。パブリックインポルブメントは住民の理解力を向上させるため、ひいては住民自身の志を高めるための道具としては有効だと思います。
(主婦 岡田克美)

アメリカ式PI(パブリック・インボルブメント)は、その根底にアメリカならではの”合理性”があるためそのまま日本で使用できない。「日本独自のPIを生み出すべき」との矢嶋氏の意見は当然のことと考える。ただし、公共事業の実行プロセス自体に”非合理性”が複雑に絡む日本でPIが効力を発揮するには、PI技術者の育成も含めた法制化より他に手段はないのではないか。世間一般からの批判が絶えない公共事業の高コスト構造を是正し、公共事業の最終的な受益者たる市民が真に利益を得る決定打となる可能性があるだけに、日本でのPIの普及に期待したい。
((株)ダイヤコンサルタント 宮口直巳)

この記事の中で、PIに関する技術者の心得として「フェアネス(公正、公平)」が大切であると書かれている。至極当然の事であるように思うが、PIに関する事項に限らず、今の土木技術者に特に必要な心得ではないかと感じた。談合や環境破壊、無駄な工事の実施と言った土木に対する悪い印象も、土木技術者一人一人が公正、公平を心がけ、それをうまくアピールできれば、解消されうるものであると思う。
(関西電力 松本明男)

コラムの「PI技術者育成トレーニングコースを受講して」の記事についてですが,この記事の内容は全般的に興味深い内容でありましたが,2つほど残念な点がありました.1つは,このトレーニングコースの開催日から約1年経過してからの掲載となっていることです.掲載するタイミングなどあるのかもしれませんが,PIに関する特集は半年前から行っているのですから,記事の掲載を早めることも可能だと思います.2つ目は,このコラムの欄に示されている3枚の写真です.参加者の顔が若干修正されており,個人が特定できないようになっていました.プライバシーの問題があるのなら,一言添えるような配慮が望ましいのではないでしょうか.写真が不自然さが気になりました.
(室蘭工業大学 菅野昌生)

話の広場 アメリカ合衆国ポートランド市における公共交通の復活
この種の都市内公共交通の活用は、いろいろな目的があるかと思いますが、主に環境問題を意識した対策として先進国だけでなく、開発途上国でも試みられています。"FreeCommunityBikeProgram"を実施し、自転車の返却問題により消滅した実情も盛り込まれており、楽しく読ませていただきました。日本でも社会実験等で失敗した例もあったかもしれませんが、この種のアイデアを情報交換できれば意味のある学会誌になるかと思います。今後もこのような世界各国・各都市の取り組みの紹介を期待しております。
((社)国際建設技術協会 安永 良)

来年度予算でいくつかの地下鉄新設への国家補助が明らかになりました。本報告で示された(もと)高速道路建設用連邦助成金で路面電車が設置されてきたという事実は、道路特定財源を地下鉄建設に拡大するという我が国の政策決定と、似ているようで全く異なります。1970年代に大きく転換したと言われる米国に比して、いまだに道路と地下鉄・新交通(いずれも車を排除しない)に固執する日本の都市交通政策には愕然とします。たいへん貴重な報告だと思います。
(東北大学理学研究科地理学教室 村山良之)

米・ポートランド市における公共交通の状況がよくわかった。路面電車設置の財源は、高速道路建設に向けられていた連邦助成金を充当するなど、脱自動車化をめざす姿勢がうかがえた。市民の支持をうけて進められていることが、魅力的な都市であるゆえんであろう。また、写真も多く掲載してあったのでよかった。
(西武建設(株) 三村 卓)

ポートランドの試みは、日本の都市圏にも十分活用できると考えられる。都市再生や環境問題が叫ばれている昨今、このような試みを始めていく必要があると思われる。しかし、これまでように行政主導の事業には、費用や合意形成の面で無理があると考えられるので、いかに住民の意見や民間の活力を活用するかが、事業推進の鍵になると思う。
(海洋架橋調査会 貴志友基)

協定学協会のページ 土木学会英国分会の発足とその後の活動
国際化やインターネットは進んでいますが、僕などは外国での経験がありませんので、海外リポートのような技術的な記事も良く読ませていただいておりますが、土木学会の海外での状況や日常の出来事などを紹介していただけると、臨場感をもって読むことができます。こういう職場を超えての勉強の場が土木学会の役割であるとしたら、国内における活動の先見的な事例ではないでしょうか。
(大阪府 岡田敏男)

英国分会設立までのお話しや最近の活動について楽しく読ませていただきました。ヨーロッパは特に「人口減少下のインフラ整備」という意味では日本より先を行っている感があるので、多くの情報交換の場ができることは大変望ましいことではないでしょうか。会員が2〜4年程度のローテーションで入れ替わる点など、分会の運営で難しいこともあるかと思いますが、今後の学会誌への活動報告等期待しております。
((社)国際建設技術協会 安永 良)

建設系継続教育連絡協議会設立準備会開催される
土木学会に限ったことではないのですが,最近特に資格評価や継続教育が国際化のためには不可欠といわれるようになっています.しかしながら実際の海外の事情がどのようになっているのかはなかなか知る機会がありません.(5月号の特集で一回,資格・教育についての記事がありましたが)運用状況の詳細,実例などを紹介していただければ幸いです.
(電源開発株式会社 川ア昌三)

学会誌全般へのご意見、編集委員会への要望等
毎号『BOOK−PICKUP』は、バラバラのところ(ページ)に何ヶ所か挿入されていますが、これはスペースを埋める目的(構成)からでしょうか?図書情報の発信ということであれば、ひとつにまとめたり、『今月の新刊』『図書案内』『選定映画ビデオ』などと一緒にされたほうが、読者には分かりやすいように思うのですが、いかがでしょうか?
(清水建設 入江正樹)

毎回お伝えしているようですが、各月非常に興味のある特集や連載、新幹線延伸リポート等最新の情報を盛り込んだ学会誌の企画力にあらためて敬意を表したいと思います。今後も期待しております。半年間モニターとして学会誌に対して意見をお伝えする機会があって大変貴重な経験をさせていただきました。この機会を与えてくださり、感謝しております。モニターでなくても意見、要望をお伝えできると分かりましたので今後も使わせていただきます。モニターの回答までの期間について時間的な余裕が必要との意見・要望がありましたが、私としてはこのルールで全く問題なかったと思います。お忙しい方もいらっしゃるかと思いますが、1ヶ月延ばしたところで状況は変わらないと思います。能力があることから仕事の集中するであろうお忙しい方は、忙しい中でもしっかり回答できるものと思います。とりまとめお疲れさまです。
((社)国際建設技術協会 安永 良)

12月号特集「大地震に備える」やシリーズ「土木とコミュニケーション」に象徴的に示されるように、「土木」の幅と奥行に、改めて気づかされました。(一般市民のもつ「土木」のイメージとの乖離はかなりものと思います。)隣接分野にいるものとして、貴誌の編集内容とモニター制度の存在など、おおいに刺激を受けました。モニターの機会を与えていただいたことに感謝申し上げます。
(東北大学理学研究科地理学教室 村山良之)

半年間、つたない意見を述べさせていただき、ありがとうございました。土木というものが、変革のまっただ中にいる様が、様々な特集や記事内容から伝わり、色々考えさせられる半年間でした。
(所属:関西電力   氏名:松本明男)

学会誌がB5版かA5版であればどこでも読むことができて便利だと思いますがいかがでしょうか.
(電源開発株式会社 川ア昌三)

半年間モニターをさせていただいたことは、一人の土木技術者としての自分を見直す良い機会となりました。今後、学会誌がますます充実していくことを期待しております。
(東京都 浅井重政)

私は,今月号をもってモニターが終了となります.実のところ,私はモニターを行うまで土木学会誌を真剣に読んだことはありませんでした.しかし,学会誌を丁寧に読んでみると,それぞれの分野の第一線で活躍されている方々が記事を執筆されているため,最新の研究,技術が集約された内容となっており,大変勉強になりました.それと同時に,自分の浅学さを思い知らされ,もっと研鑽を積まねばならないと感じました.私は,今は学生という身分ですが,この春から社会人として新しい一歩を踏み出します.多くの学生が学会誌を読み,見識を深める努力をされることを期待しております.
(室蘭工業大学 菅野昌生)

半年間のモニターを機会に学会誌を詳しく読むことができました。(実は、それまでは拾い読み程度でした。)非常に読み応えのある学会誌を作成なさっている編集担当の方々に敬意を表するとともに、今後さらにすばらしい学会誌となりますことを期待しています。
(山口大学 樋口隆哉)

半年間モニターをしていて思ったことですが、やはり自分の専門外の分野の記事は全般的に難しく、興味をひかれて読むことは少なかったように思います。それでも、モニターというのは、偏らずに会誌を読んで、感想を書かなくてはいけないものだと思い、毎月苦心していました。専門外のことでも貪欲に知識を吸収しようという意識が低かったことを反省した半年間でした。
(匿名希望)

土木学会論文賞などの論文を掲載してはどうかと思います.また,委員会の活動報告などもホームページではなく,紙面で紹介していただければと思います.
(大阪市立大学大学院 山口隆司)

編集委員会より読者の皆様へ
11月号に対して寄せられた「会員の声」に対する編集委員会からの回答です。以下に掲載した他に多くの企画提案および表記の改善提案をいただきありがとうございました。これらのご意見については個々に回答はいたしませんが、編集委員会で検討させていただき、今後の土木学会誌に生かして行きたいと考えております。

【編集委員会への要望等】
特集記事の内容は、いつ頃、どのようにして決められているのでしょうか。ご紹介いただきたいと思います。
(東京都 浅井重政)

【編集委員会からの回答】
学会誌掲載記事の企画が決まる時期は、記事の種類や性格によって違いがありますが、標準的な特集の場合を例に、ご説明いたします。
・ 発行9カ月前:企画を編集委員会に提案します。この編集委員会では、担当者がテーマ・分野をごく簡単に説明します。
・ 発行8カ月前:前月の委員会でゴーサインが出た企画について、特徴・売り・対象読者・などを説明し、委員会の了承を得ます。
・ 発行7カ月前:特集の目次、執筆者を決めます。目次・執筆者が決まると、執筆者に執筆の依頼を行います。
・ 発行6カ月前〜4カ月前:この間に、執筆者に実際に記事を執筆していただく、あるいは取材をすることになります。
・ 発行3カ月前:執筆者から記事を提出していただくしめ切りです。
・ 発行2カ月前:担当者による記事の確認と、必要があれば記事の修正をします。
・ 発行1カ月前:最終の確定原稿が印刷にまわります。
このように、編集委員会では、月1回の委員会という限られた機会ながら、より良い特集記事を掲載すべく、努力をしております。

【編集委員会への要望等】
土木の領域は広く、自分の専門以外の記事になると用語が分からないために目もくれずに読み飛ばすことがあります。紙面の制限で難しいでしょうが、キーワードについては簡単な用語説明の欄を作っていただくと、より多くの読者の関心が向くと思います。
(山口大学 樋口隆哉)

【編集委員会からの回答】
ご指摘ありがとうございます。今月号については、記事本文へのご意見でも、同様のご指摘が複数寄せられております。今後の企画の参考にさせていただきます。

【編集委員会への要望等】
土木学会認定技術者資格制度に対して異議、疑義を唱える人が多いように思います。特集までは望みませんが、この制度の説明、意見紹介に紙面を割いてもらえないでしょうか。
(東京コンサルタンツ株式会社 今度充之)

【編集委員会からの回答】
土木学会の技術者資格制度については、2003年度から全てのランクの資格審査が開始されることになっております。資格制度の概要や最新情報については主に技術推進機構のホームページで紹介されていますので、是非ご覧いただきたいと思います。しかし、資格制度の立上げ時期で十分なPRができていないように思いますので、ご提案の記事を掲載できるように働きかけたいと思います。

【編集委員会への要望等】
非常に興味深い特集だったかと思います。著者を依頼するのも大変ではなかったでしょうか。特集の充実はとても大切なことかと思いますが、特集以外の記事について、例えば記事全てが英文ではなく概要は日本語で記述して欲しいとか、イヌワシのお話しはもう少し情報を加えて欲しいとか、特集以外の充実も期待しております。
((社)国際建設技術協会 安永 良)

【編集委員会からの回答】
英文記事の取り扱いなども含め、特集以外の記事の充実も期待しているとのご意見、ありがとうございます。今後の企画の際の参考にさせていただきます。


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