土木学会誌1月号モニター回答
都市経営の視点からの自然との共生

 非常に魅力的な都市である。ただ緑を保全するだけでなく、都市としての様々な要素がバランスしている。また、その要素についても例えば工業は時代に合わせてIT産業中心にシフトするなど、柔軟性も持ち合わせている。
 こういった例をみると、逆に個人が土地を所有し、個人の時代感覚でサイクルしている一般の都市では、「都市計画」というものが非常に難しいものに思える。個人の土地の合間をぬって、あるいは土地所有者と地道に調整を続けていく限り、規模が中途半端になったり、時代のニーズに合わないものになってしまう。それは誰よりも計画者自身が不本意に感じているはずである。
 この発想を我が国に...とはいささか短絡的ではあるが、経営が軌道に乗るまでの苦労はどうだったのであろうか...など、この都市についてもう少し知りたくなった。
(建設技術研究所 米山 賢)

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