土木学会誌1月号モニター回答
未来都市とは情報化時代を体現した都市

 情報化時代という言葉が読後にも私のなかで内実を欠いたままであったため、タイトルと内容の結びつきがあまりよく理解できなかった。世界のいくつかの都市では、生き残りをかけて様々な工夫をこらした都市づくりを行っているが、わが国ではあまりそのような動きが見られないということが述べられていたように思う。私は、’諸外国では’という形で議論をはじめると、それに対抗するための戦略を練るという方向に話が進み結果的にあまり独自性のないアイデアに落ち着くのではないかという気がする。
(東京工業大学 木本和志)

 世界の各都市が打ち出している個性的な都市計画に非常に興味を抱いた.また都市計画を戦略として明確に推進している行政の姿に,強力なリーダーシップの存在を感じた.近年人間の個性の重要視が叫ばれているが,グローバリゼーションをもたらす情報化時代において,魅力的な都市に必要なものも特化した個性であるということを認識した.このような戦略手法は,日本の地方都市の振興政策のヒントにもなるのではないだろうか.
(東京大学 竹上浩史)

 未来都市として「都市戦略として情報化へのシフト・・・」とあった.非常に分かりやすい定義である.現在,IT革命の流れにのって情報関連産業が発展し,経済においてもe-コマースなどの取り引きが拡充しつつある.このIT革命が産業革命に匹敵するのであれば,情報のみならず物流も増加し,大都市の交通渋滞問題にはさらに拍車がかかると考える.欧米都市の特色有る都市戦略も興味深いが,身近で慢性的なこれらの問題を一つ一つ解決して行くことが重要ではないかと思う.私のような都市計画の素人には,このような前世紀から継続する日本の課題と将来戦略を組合わせた具体的なシナリオを紹介して頂けるとより興味深いと思います.
(大成建設 伊藤一教)

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