土木学会誌11月号モニター回答
雨水利用

 雨水を溜めた際の、黒い沈殿物の写真が印象的だ。雨水を飲料水として利用するとすれば、きれいな空を取り戻すということは、まさに自分の命を守ることと同義になる。そこまで真剣に向き合うべきテーマだと思った。
(京都精華大学 角野有香)

 今回の記事を通じて、雨水利用は飲料水確保に始まり、都市における水資源の確保や都市型洪水の緩和まで、多岐にわたって有効な手段であることを理解することができた。
 さらに、汚染された雨水の写真を見てその程度の酷さに驚くとともに、多くの国民がこの実態を理解し、環境保全に努めていくことが大切であると感じた。
(住友建設(株) 高橋直樹)

 この国では、降る雨は比較的一様でありながら、人口や産業の偏在により水問題が拡大している面があるように思います。他の地域・流域の降雨に依存している都市部においてはなおさら、降雨の利用を最大限利用すべきだという寄稿者の行動や啓発活動には、心から賛同するものです。一方、別の機会に水道使用量に従量分を依存する下水使用料の問題に触れられ、下水使用料の算定に雨水利用施設の容量が水道使用料に上乗せされるという現行制度上の疑問を言っておられました。この理屈であれば、水道水であっても下水道に流さない、例えば菜園への散水などは、下水使用料から減額しないと理屈に合わないように思います。雨水利用を進めるためには、下水道料金に跳ね返るような制度は改めて然るべきでしょう。こうした細やかなサポート体制が、啓発のきっかけにもなるように思います。
(伊戸川環境総合企画 伊戸川善郎)

 雨水は注目すべき水資源であり、記事の内容もよくわかるのですが、少し抽象的な気がします。例えば、国技館等の雨水を利用している施設の全水使用量に対して、雨水利用量の占める割合はどの程度であるとか、雨水利用設備の設置助成の現状や仕組みがどのようであるのかというような具体的(詳細)な記述をしていただければと思いました。
(水資源開発公団 大島伸介)

 関心を持っているテーマであったので、期待したが少し物足りなさを感じた。例えば、旧国技館との水道消費量の比較など、雨水利用による経済的効果といったデータをつけて欲しかった。
(住友建設(株)松元香保里)

 日本の場合、生活水の多くは浄水場からの給水でまかなっており、そのための経費も膨大である。紹介されているように、雨水を利用することにより生活水の一部をまかなうことができ、水資源の確保にも貢献することができる。そのためには、国、自治体等による雨水利用の推進と助成等が必要であると思われる。また近年、世界的に気象変化が起きており、雨水の利用を積極的に進めていく必要があると思います。
(愛媛大学工学部 二神 治)

 短い記事であるが,外国での雨水利用の写真は非常に興味深かった.水は渇水になれば貴重品になり,大雨になれば災害を引き起こす厄介者となる.今年の東海豪雨は,まだ記憶に新しい.ペルーでネットにより霧を集め,飲み水や緑化の水源に利用しているという写真を見ながら,住んでいる地域により,水に対する認識はだいぶ違うのだろうなどと考えた.
 しかし,図−1,2特に図−1は何を主張したかったのか不明であった.
(運輸省港湾技術研究所 森屋陽一)


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