土木学会誌5月号モニター回答

一外国人記者の目 インドの水資源開発における成功の長編物語

  学会誌に英文で記事が紹介されたことについて、大いに感銘を受けました。自身の語学力からすると、英文の記事は読みづらく取っつきにくいものですが、学会および会員の一層の国際化を進めていくためにも、こうした記事をまた紹介していただきたいと思います。
(新日本製鐵(株) 佐野 陽一)

 外国人の考え方に接することは、この後の日本の協力のあり方を見直す上でも有意義なことと思われるので、今後も海外レポートは継続的に掲載してほしい。ところで、本記事ではODAをドナーだと勘違いしているのでそういう誤解も改善していかなければならないと感じた。
(国際協力事業団社会開発調査部社会開発調査第1課 小野智広)

インドといえばカレー、数字の0を発見した国、タージマハール、近年ではバンガローのソフトウェア開発などが有名であるが、水資源大国であることは知らなかった。ヒマラヤ氷河の後背地という地理的条件もあり、建設中のダム695を含む総計4291のダム数は圧倒的な数字である。  現在900兆m3/年の水資源利用可能量が、新たなダム建設により2025年に1500m3/年になるのも驚きだが、その利用量も2010年から2050年に倍増され1400m3/年と予測されることには驚きをこえて脅威すら感じる。人口増加、生活水準の上昇等によるこの大国の水資源利用量の増加は、人類が将来抱える食料、水資源問題に大きな影響を与えそうである。また、近年は温暖化によって氷河が溶け出して水量が増えている(チベットなどで)ようなので、ダムの安全面は本当に大丈夫か気になった。  内容は豊富な統計資料に基づきわかりやすく書かれていて面白かった。また、建設側の立場だけではなく、環境、安全面など、懸念されている問題点についてもきちんと記されており文章の公平性を感じた。
(清水建設(株) 石川 明)
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