土木学会誌2月号モニター回答

支部のページ はしの橋コンテスト

 土木構造物に子どものころから興味を持ってもらうのは、すばらしいことであると思います。子どものころに興味を持った事柄には、大人になっても特別な感情が残るものではないでしょうか。鉄道や車のような身近なものには子どもも自然と興味を持ちます。しかしながら、残念なことに土木構造物(特に道路)は、身近にありながら子どもの興味の対象とはなっていません。これから将来に向けて市民の理解を得ていくためには、子どものころから土木構造物に興味や関心を持ってもらうことが重要ではないでしょうか。そういった意味でもこのイベントはすばらしいものです。是非今後とも続けてください。
(首都高速道路公団 福田朋志)

 「1999年夏は・・」、からはじまる支部のページは、どちらかというと、暗くなりがちな話題のなかにあって、ひときわ新鮮であった。関東支部新潟会の主催者の創意工夫にあふれた活動は、本当に素晴らしいものであり、手作業の大切さは、本当の意味での教育なのであろう。わが子やその同年代の子供たちが、パソコン、インターネット、携帯電話にと、われわれ以上に物質文明に適応してゆくのをみていて、将来のエネルギー、環境、人口、食糧の問題はと、不安になることも多かった。こどもたちの未来に向けて、こどもたちを良い方向に導くのではなく、こどもたちと共に良い方向にすすんでゆく必要があるように思われました。
(電源開発 喜多村雄一)

 小さな子供たちに興味を持ってもらえる土木構造物といえばやっぱり「橋」でしょうか。身近にあり、ランドマークにもなりうる等々、目立つことは間違いありません。これに対し、治山治水やトンネルなどの地下構造物はどうしても脚光を浴びる機会が少ないように思いますし、「橋」コンテストも単発の場合が多いように思います。いろいろ難しいとは思いますが、トンネルなどを題材にした何かよい企画はないでしょうか。
 優秀作品の紹介がカラーでなかったのが残念です。
(建設省土木研究所 林 昌弘)

 子供達が、割り箸で大きな橋をつくる「はしの橋コンテスト」での取り組みはおもしろくよみました。最近では各地で小中学校のカリキュラムに社会が参加する機会が増えています。このような取り組みは、基礎工学分野の振興にとってもとても重要な意味を持つと思います。構造力学のような従来、市民生活にはなじみの低い科学も、最近では耐震性や耐久性の問題もあって、より身近になっているように思えます。
 また、最近の開発プロジェクトへの市民参加でも、技術的な問題は、専門家にはわかりやすいが市民には理解が困難な場合が多い。その意味でも技術的問題点を相互に理解していることが前提になると考えられます。難しい技術をわかりやすく見せ、幅の広い人々が知識を共有することが、今後のあらゆるプロジェクトに求められるのではないかと思いました。
(広島大学工学部建築学教室助手 宇高雄志)

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