土木学会誌1月号モニター回答

土木ミニ知識 水理模型実験の相似率

 シュミレーション万能主義の時代でありますが、この手法にはどうしても予測不可能性の原理から抜け出せません。そうした意味でも模型実験は非常に有効な手段と言えます。ここでは、波を例に取り上げていますが、風工工学や土砂水理などの場合の砂礫移動の相似率なども取り上げてもらいたいと感じました。 
(鳥取大学大学院 多田泰之)

 水理模型実験の必要性や相似率について、簡潔にわかり易く説明するのは大変です。本土木ミニ知識は、それを丁寧にまとめてあって気持ちがよい解説であった。欲をいうと、手間のかかる模型実験の必要性、優れた点を、もう少し説明してくれると嬉しかったですが。
(電源開発 喜多村雄一)

 本文のどんなに計算機が発達しても、その計算式の基となるパラメータは、模型実験により求められたものであるという意見に共感を覚えました。近年、計算機の情報処理能力が飛躍的に向上したことにより、複雑な解析計算を駆使した設計計算を多々みるようになりました。そうした中、得られた計算値を信頼するあまり、解析値というものが本来どんなに精密な計算をしても、得られた値はあくまでもある設定に基づいた仮定値であることを忘れがちになっているような気がします。本文に紹介されていますように、より精度の高い解析技術を構築していくためにも、その基となる模型実験技術の進歩を期待します。
(新日本製鐵(株) 佐野陽一)

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